2005年03月14日

本とDVD「A」 & 本「アンダーグラウンド」

■森達也「A」(DVD

修行の様子やサティアンの中を撮らせろとかの依頼は毎日のようにありますけど、私たちを素材にドキュメンタリーを撮りたいと申し込まれたのは森さんが初めてです。 そこにメディアの方は皆、電話かせいぜいFAXです。 森さんのように何度も手紙をくれた方は他にいません
「オウムが森さんに取材を許可した理由」


地下鉄サリン事件から半年たった96年9月からオウム真理教の荒木浩氏を取材したドキュメンタリー作品。 フリーのTVディレクターだった森さん。 当時のオウムの特異な部分だけをクローズアップする報道に違和感を覚え、自分の視点での制作を試みる。 おかげで仕事はなくなりこの作品は自主制作となってしまい、森さん自身も「明日が見えない」状態になってしまう。
 
作品にはマスコミによる騙してでも取材してやる攻撃や、警察のムチャクチャな理由付けの公務執行妨害逮捕劇、住民たちの抗議などがありのまま出てきます。 ホームビデオを覗き見してるような雰囲気かも。 警察が質問に答えないオウム信者をぶっ倒しておきながら公務執行妨害で逮捕してしまう瞬間もバッチリ映ってて見てて鳥肌が立ちました。 それ見て警察を応援する住民。 う〜〜ん (その後、こんのビデオが証拠となりその信者は釈放されます。 ここだけでもいろいろな葛藤が見え隠れ、ビデオを証拠品として警察に渡すことでオウム宣伝ビデオになりはしないか悩んだと、本に書いてました)

オウムという組織の取材ではなく、オウム信者「荒木浩」個人を取材する事で、上記の「悪い事した組織の人間なんだから何やってもOK」的な行為の矛盾、愚かしさをハッキリと浮き彫りにした作品でした。 誤解がないように言っておきますが「オウム擁護作品」ではないです。 森さん自身「荒木浩にピンと来た。彼以外取材しようという気がおきなかった」と言ってます。

DVDの方が迫力はありますが、テロップが最小限に抑えられてて説明不足に感じました。 本のほうがわかりやすく伝わると思います。 両方で1作品って感じがしました。



村上春樹「アンダーグラウンド」

地下鉄サリン事件に巻き込まれた被害者の人たちを取材した本。 被害者の人たちのPTSDや、実際の身体の後遺症に悩む人たちの話を読むといたたまれなくなり、本を閉じてしまいました。 購入してから1年以上たってますが、結局まだ全部読みきれてないです。

この現状をオウム信者は理解してるんだろうか? ・・・信者たちを問い詰めたくなる本でした。


この2つの作品を読んで白黒つけようと思うと頭が混沌としてきてワケわからなくなります。 現実ってこういうこと多いような気がします。 このワケわからない部分から目をそらして、無視するなりどっちかの味方になれれば楽なんでしょうけどね。 煩わしいですなあ。
 




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Posted by とくみつ at 21:36│TrackBack(4)


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