August 28, 2004

黒い外来魚

asahi.com : 社会 ブラックバス、卵段階での大量駆除成功 宮城伊豆沼など
外来魚ブラックバスによる生態系への悪影響が出ている宮城県北部の伊豆沼・内沼で、同県内水面水産試験場などが、卵の段階でブラックバスを大量駆除することに成功した。21日の報告会で発表された。人工の産卵床を仕掛けて卵を回収する手法を本格的に導入した試みで、今後も続ける。

私自身は滅多にブラックバスを釣りません。だから、この魚が日本からいなくなっても少しも困りませんが、こうした「悪役・ブラックバス」報道に触れると、いつも違和感を感じてしまいます。近頃の妙なナショナリズムの興隆とこの問題が連動しているのではないか、なんて邪推までしたくなります。魚を隠れ蓑にした「鬼畜米英」・・・なんてね。沖縄の大学に米軍ヘリが墜落してもアメリカには何にも言えないけど(それ故、わが小泉総理は高校野球とオリンピック見ながら夏休みを満喫)、アメリカ産ブラックバスになら言いたいこと言えますし、殲滅作戦だってやっちゃいます。いつの時代も集団の心をつなぎとめるために「悪役」が必要とされてきました。ブラックバスという魚は、まさにそれ。「生態系」という錦の御旗を掲げていますから、堂々と「大量駆除」なんて言葉が使えるんですね。実は、ブラックバスの「生態系への悪影響」とかいうものを、行政機関がきっちりと科学的に調査したわけではないようです。この新聞記事でも
ブラックバスが出現した95年を境に、コイなどの在来種の漁獲量はピーク時の3分の1に減ったとされる。

なんて、あいまいな表現でごまかしているのが微笑ましい。だいたい、ブラックバスは今、どこの湖沼でも減っているんじゃないでしょうか。ブラックバス釣りの人(“バサー”と言うんだそうです)に聞いても「釣れなくなった」という意見が多いですし、どちらかと言うと、「現在の日本の自然環境がブラックバスの生息に悪影響を与えている」というのが正解のように思えてなりません。正確なデータや情報を無視して突っ走るこのブラックバス駆除の動きは、勝ち目のない戦いに突っ込んでいった旧日本軍の行いとあまり変わらないような気がします。なぜ、現実を見ようとしないのでしょう。
「外来種」っていう定義も、実はよくわかりませんねえ。人間以外の動物に国境なんて関係ないんですから。だいたい日本人の主食といわれるコメ=稲だって、遡れば外来種なんでないの? 大嘗祭、新嘗祭を執り行う天皇家は、日本固有の生態系破壊を奨励してきた国賊かい? 
そんなふうにブラックバスをめぐる問題について考えていると、「人間も自然の一部である」ということを忘れている人間が意外と多いんだなあ、と感じてしまいます。しかも、環境問題とかに敏感な人ほど、その傾向があるような・・・この記事を掲載した朝日新聞を含めて。
私が思うに、「人間の自然破壊」も自然の営みの一環なんですよ。どんどんやれ!とまでは言いませんけどね。

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この記事へのコメント
こんにちは。
(っていうか、くせで「お疲れ様です」と言いたくなってしまう)

"バサー"っておもしろいですね。日本だけかな?それとも英語圏でもそう呼ばれているんだろうか?

釣りの世界は知らないのでまったく関心はないけど、いつかテレビで外来種のシロアリを見たときはぞっとしました。アメリカから来たらしい。すごく大きいやつなんです。
人間も自然の一部ではあるだろうけど、昔ではありえない移動とかして連れてきちゃった虫がどんどん増えていくの、やっぱ怖いし、イヤです。
草履大のゴキブリとか増えちゃったらいやじゃないですか?(嫌いでしたよね、たしか?)

ネパールでも環境破壊が大問題になっているし、『弥勒』でも取り上げられてます。
何を是として何を非とすべきか、価値観が揺らいで居心地の悪くなっている主人公の気持ちが少し分かる。

人間の自然破壊も、大虐殺や大災害もあってコントロールできる部分もあるわけで...

ところで鎖国していたころの日本の人口ってどれくらいだったか知ってます?
日本の養える適性規模の人口って???

Posted by nt at August 28, 2004 12:29
江戸時代の人口は2500〜2700万人ぐらいで、江戸は当時のロンドン、パリを凌駕する100万人都市だったらしいです。自然破壊のコントロールという面では、
http://www.nagaitosiya.com/lecture/0120.htm
↑ここになかなか面白いこと書いてありますよ。

まあ、私も草履ゴキブリは勘弁ですけど、「外来種」排斥の根本に「外国人出て行け」的な鎖国メンタリティを感じてしまうのですよ。このblogの8月9日付けの記事に「外国人」の方の話を書きましたから、読んでね。

ntさんのblogにもコメント書こうと思っているのですが、なんか忙しくてなかなか書けません。昨日は朝10時から夕方6時まで会社の会議でした。時間が取れたらじっくり取り組みますので、しばらくお待ちください。
Posted by blogmaster at August 28, 2004 12:53
古い記事だけどコメントしますよ

日本がアメリカにものが言えないのは
独自の情報網(偵察衛星、諜報機関)が無い為
自力で国を守れるほどの軍備(専守防衛だし)が無い為
だからアメリカに弱みを握れら手いるって事でしょ

ヘリ墜落事故では小泉じゃなくても誰が総理だろうと同じことになると思う
中国への配慮から沖縄にはF−15すら一機も置かなかったくらいだからね

しかし米まで外来種認定されるのなら
米発祥の地、長江以外は全て稲に侵略されたことになりますよ
野菜なんて世界中みなそうなります
3000年も前に伝わって徐々に普及したものとここ数十年で爆発的に増えたものを同列に扱うことは正しいとは思えません


それと天皇って大変ですね どこでも嫌われているようで
いくらなんでも国賊と言われるのは皮肉にしても
品格が疑われますよ 
だって上の文章だと
まるで天皇家と他の日本の民族
米とそれ以外の日本の生き物
を完全に分けているわけですから


NHKによると日本人のDNAの9割は大陸系 内訳は
5割が北方ユーラシア(モンゴル含む)
4割が中国
5パーセントが朝鮮半島
もともと日本に住んでいた人は5パーセント程度らしいです

こうなると日本人そのものが外来種となりますけど
数千年時間をかけて日本に気候風土に対応して独自の進化を遂げ
色んな地域から来たそれぞれの渡来人どうしや
縄文人との混血が進んだことも考えれば今の日本人や天皇を
外来種扱いすることは
間違いだと思います

ルーツ自体が沢山ある中で


都合によって
日本人は渡来人に征服された者と扱われたり
縄文人を侵略した侵略者と扱われたり
天皇関連になると天皇家だけ一部の渡来人とし
他の日本人はもともと日本にいた人として天皇家を侵略者認定したりと

たいてい日本人は悪役になってしまいますからね
そして蝦夷が縄文人であり
彼らが大和を異民族と考えていたことを考えると
現代の日本人の主流はやはり弥生人の後裔になります



古墳時代以前のことは民族でも文化でも日本を当てはめないほうが良いと思いますよ



Posted by JKK at March 19, 2006 06:28


 
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