2010年11月14日

酒という飲み物

先日、イギリスの権威ある研究機関から、アルコール飲料は、他のいかなる麻薬よりも、害が強いというお墨付きが出たそうである。何を今更、といった感じだが、権威ある機関の発表ともなると、特別な箔が着くとみえ、大ニュースの如くに、各マスコミは一斉に取り上げていた。酒の害に比べれば、タバコの害などしれたものだ、と、我輩は常々思っていたし、ブログにも再三書いてきた。只、数値による比較を見ると、アルコール72に対しヘロイン55、コカイン27、タバコ25、大麻20とあるのには少々驚いた。我輩、アルコールとタバコ以外は未経験なので、他の麻薬のことは何も分からないが、まるで大犯罪のような扱いを受けている、触法麻薬類の毒性が、酒類に比べ斯くも低いとは、なんとも納得し難い話ではある。
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2010年11月08日

地図で見る領土問題

尖閣諸島を巡って日中が花火を散らしている最中、今度は北方領土で日露が険悪ムードの様相。こと、領土問題となると、どの国も神経質で威丈高だ。動物の縄張り争いと同じレベルのいがみ合い。テリトリーに関わる問題となると、人間の知性など吹っ飛んで、動物の次元まで下がってしまうものらしい。領土での対立となると、途端に頭に血が上り、問答無用、力づくも辞さないという姿勢になる。双方がこれだから、円満な話し合いなど望むべくもない。昔なら戦争への序曲、こんにちでも、事と次第でテロの応酬になり得る。どの民族も国家の威信ということになると、一斉に愛国心の塊になるようで、直接には何の損得もない大衆が、拳を振り上げての戦闘態勢だ。そこへ、敵愾心を煽る政治家やアジテーターが、どこの国にも多数存在するから、一旦火が点くと始末が悪い。
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2010年11月02日

旅先で

先日、グランドゴルフ同好会のメンバーによる、プレーを兼ねた小旅行に参加した。勿論老人ばかりだ。今に始まったことではないが、観光業者の狙い目は老人である。老人をターゲットにした企画はいろいろとあるが、ここに来て、老人の愛好者が急増中なのが、グランドゴルフである。これを業者が見逃すわけがない。あれこれ趣向を凝らした、グランドゴルフ専用のゴルフ場が、あちこちにお目見えし、これを目玉に集客を図る観光地が、数多く存在する模様。国内観光業者の狙いは、一に老人、二に中国人ということになるらしい。時代の趨勢を、うまく掴まないと生き残れないのは、どの業界も同じこと。客筋に選り好みなど言っておられない。
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2010年10月26日

歴史博物館で

大阪城を見下ろす高台に建つ大阪歴史博物館は、我輩お気に入りの見学コースのひとつである。最上階からは、大阪城全域が一望できる。天守閣を眼下に見下ろす雄大な景観は、なかなかの見もの。この眺めだけでも、しばし釘づけとなる。大阪の特等席、と言いたいところだ。この特等席が、当博物館では、古代のフロアという配置になっている。このフロアは、難波の宮当時の宮廷を模した造りで、古代宮廷人たちの身装(出で立ち)が、一目で分かるように工夫されている。圧巻は、古代の衣装をまとった人形群である。シャッターが下りて暗くなると、もの言わぬ人形たちが、異様な雰囲気を醸し出す。古代人のうめきが聞こえてくるような気さえする。さぞかし苦労の多い一生だったことだろう。なにしろ、着用する衣装の色にまで、階級と差別が付きまとった時代である。生存競争の厳しさたるや、現代人からは、想像を絶するものがあったに違いない。
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2010年10月21日

自治能力

チリ鉱山落盤事故からの救出劇は、全世界の耳目を集める大ニュースであった。イラクやアフガンで一挙に何百人死んでも、これほど騒がないのに、チリの事件には世界のマスコミが群がった。ドラマ性に富んでいたからだろう。映像や通信技術の発達で、ニュースは一番新鮮な娯楽になったが、娯楽であるからには、ドラマ性の高いニュースほど受けるわけだ。新鮮でスリリングなドラマを待ち望む、大衆という野次馬にとって、チリ鉱山救出劇は、手に汗する絶好の見ものであった。しかも、文句なしのハッピーエンド。これだけ上出来なドラマは、最近例がない。マスコミが群がるのも、無理のないところだ。
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2010年10月15日

笑い過ぎでは

カメラの前に立つと、猫も杓子も申し合わせたように笑顔を作る。人の表情の中で、笑顔が一番素晴らしい、と、刷り込まれているせいだろう。小沢一郎や菅直人の笑顔など、気味が悪いだけなのに、本人たちはとって置きの顔だと思っているらしく、ときたま新聞の一面を飾ったりする。中曽根政権時代までは、トップクラスの政治家が、笑顔を振りまくなんてことは、なかったように思う。今は笑顔の大安売り、タレント性がなければ政治家になれないような雰囲気の中、大衆にモテなくては票が集まらない。愛嬌を振りまく能力と、政治家の能力は別物のはずだが、人気者でないと政治家になれないところが、民主主義のアキレス腱といったところか。
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2010年10月07日

物忘れとの格闘

ふと、老人にとって財産とは何だろう、という思いが頭をよぎった。世間では金や物といった、遺産として遺せるようなものを、財産と考えるのが普通である。しかし、遺産の形でいくら金品を積み上げてみても、受益者は当人ではない。当人に恩恵をもたらさないものを、財産と言えるだろうか。持ち主が潤ってこそ、財産ではなかろうか。昔は、子孫のためという確固たる目標があった。子孫もまたこれに感謝し、粗略に扱うことは決してなかった。だが、今は違う。自分一代で終わりとする人生観が、主流の世の中になった。死の床についたとき、最後の世話も末期の水も、赤の他人に取ってもらうご時世、身内と言っても昔とは重みが違う。最期を看取って貰う、相手も場所も、まるで変わってしまったのだ、遺産を遺すような家族のありようは、既に崩壊している。
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2010年10月01日

中国漁船衝突事件の検証

中国漁船衝突事件を巡っては、さまざまな論評が溢れている。日本側の論評だから、当然中国非難一色、返す刀で日本政府の弱腰を斬る、といったスタイルに仕上がったものが殆んど。中国政権内の権力闘争にまで踏み込んだものも、かなりあったが、これという目新しい記事には出会えなかった。もちろん我輩の情報収集力の貧弱を棚に上げての話だ。そんな中で、ひとつだけ印象に残る記事を、9月30日毎日新聞朝刊の中で見つけた。
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2010年09月25日

老いと耳鳴り

耳鳴りに悩む人は多い。老人ともなると、殆どの人が経験する症状である。これが病気なのか、禿や白髪のような単なる異変なのか、判断の難しいところ。気に病めば明らかに病気と言えるだろう。で、これを身体の病気として扱うか、心の病気として扱うかでも、問題が生じる。どちらにしても、満足な治療法もクスリもないのが実情らしい。現在の医学水準で、耳鳴りを完全に治してあげます、と言えば嘘になる。ところが、耳鳴り治療でネット検索してみると、必ず治りますというHP,が、有るはあるは、腐るほど有る。これもフイッシングの類だろう。藁にも縋りたい、病気持ちの弱みを、上手にくすぐる文言に、体験談を散りばめ、何となくその気にさせる文章が長々と続き、最後に高額な金額が提示される。完治の秘訣を知りたければ、大金を払え、といった寸法だ。
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2010年09月17日

欲も使いよう

ある新聞の投書欄で読んだ話だが、小学低学年の子供を連れた母親が、万引きの現場を目撃してしまった。子供の手前もあって黙視できず、男に注意したが無視された。すかさず店員を呼んだが、意外なほど店員の反応は鈍く、敏捷に動こうとしない。やきもきする母親を尻目に、万引犯は悠々と店外へ去って行った。こんなことでは、子供に示しが付かないではないか、子供の教育の上からも黙ってはいられない、と母親は怒りの投書におよんだらしい。特に、盗人を見逃すかのような店員の態度に、激しい怒りをぶつける内容になっていた。潔癖で正義感の強いお母さんである。無論子供の手前という事情もあるだろう。それにしても、教条主義に過ぎるという気が、しないでもない。
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2010年09月10日

仕事がつまらない

先日、久しぶりに流しのタクシーを拾った。行き先を告げると、運転手は無言でカーナビを操作、後はナビの音声に従ってハンドルを切るだけ、道順を考えることもないし、客に尋ねる必要もない。まさにロボット作業である。これでは、運転手が人間である必要など、殆んどないに等しい。そのうち、タクシー運転手という専門職も、この世から消滅してしまう運命にあるのだろう。カーナビの普及で、タクシー運転手は素人で十分間に合う。専門的な知識も訓練も無用となれば、仕事に対する熟練度など殆んど意味がない。誰にでも簡単にできる仕事になってしまえば、仕事の価値も下がる。タクシー運転手の専門性が低下し、収入が激減するのも、当然の成り行きである。
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2010年08月30日

GDPの日中逆転

国内総生産(GDP)で、日本は遂に中国に抜かれたそうである。長年日本の誇りだった、世界第2位の経済大国の看板を、中国に奪われてしまったのだ。20年前は、共産主義経済の破綻で、満身創痍だった中国に、これほどのスピードで追い上げられるとは、多くの日本人には、寝耳に水といった按配ではなかろうか。中国が、社会主義市場経済などと言い出したときは、バカな寝言を、と、日本の経済ジャーナリストたちは、洟も引っかけなかった。無論我輩もそのように思っていた。共産主義のタガをはめたままでの自由経済など、考えられなかったからだ。でも、資本主義の常識ではあり得ないことを、中国は見事やってのけた。アレヨアレヨと言う間に、資本主義を標榜する大国と、5分に渡り合える力をつけてしまったのだ。日本の戦後復興を20世紀の奇跡と言うなら、中国の場合は21世紀の奇跡だ。
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2010年08月24日

女性型社会

8月19日の朝刊社会面を開くと、「小3女児が自殺」と大きな見出し。まだ8才だと言う。芽を出したばかりの8才児が自殺とは、どうにも想像を絶する話である。まだ、「命」の自覚さえ定かでない歳ごろだろうに、自分の命を絶つと言う分別がどこから出て来たのか不思議である。意地悪な落書きをされたとか、子供の間での、多少のトラブルはあったようなことも書いてあるが、それが原因だとすれば余りにも繊細すぎる。子供仲間で何一つトラブルのない子など、只の一人もいない。天皇家の姫君だって、深刻な悩みを抱えていると言うではないか。子供同士のいざこざは保育園の時からすでに始まっている。この難問を、自分の才覚でどこまでかわせるか、その後の人生を左右する重大事である。いくら幼くても、踏ん張るところは、大人を当てにせずに踏ん張る力を身につけないと、後の人生が大変だ。
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2010年08月18日

この世の涯で

先週は墓参りや友人の初盆に招かれたりして、なんだか忙しかった。我輩、決まった宗教の信者になるほどの信仰心を持ち合わさない。無神論に限りなく近いほうだが、先祖供養という俗習に背を向けるほどでもない。まことに中途半端、定見というものを持たない男である。でも、これは我輩だけでもなさそうだ。死者の霊など信じてもいないのに、信じたふりをしている人は山ほどいる。ともかく、人の心くらい厄介なものはない。理性と感情という全く異質な働きを、同時に司っているのが心であるから、自分の心と雖も全く信用出来ない。理屈で動くか、感情で動くか、その時の気分次第。しかも、人の心は個人差が測り知れないほど大きい。神だ、仏だ、霊魂だと、似たようなことは言うが、同じものを心に描いているわけではない。すべては各人の想像力次第。夜の墓場で鳥肌立つ人もおれば、只眠くなるだけの人も居る。想像力が乏しければ、神も仏も怨霊も寄りつきはしない。
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2010年08月08日

食い物の話

スペインでは今、闘牛がピンチだそうである。動物愛護団体の標的になっているらしい。あんな残酷なショーは止めてしまえ、と言うわけだ。牛が可哀そうと言えば、全くその通りで反論の余地はない。でも、この種の主張、正論ではあるが、素直に聞き入れる気にはなれない。まず、動物虐待を非難する人たち、自分たちは虐待と無関係であるかのような態度が気にいらない。獣肉を食えば、動物虐待の立派な加担者なのだが、そのことに気がついていないか、気づかないそぶりをしているかどちらかだ。どちらにしても身勝手に映る。この世で、食欲程残酷なものはないわけで、動物虐待の大元は胃袋にある。ここのところをどう認識しているのか、聞けるものなら、動物愛護運動家たちに聞いてみたい。あなたたちは、動物を虐待もせずに、胃袋を満たしておりますか、と。
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2010年08月01日

竜馬と日本人

NHKの大河ドラマ、竜馬伝の視聴率は悪くないようだ。坂本竜馬は、何度取り上げても、それなりの視聴率が稼げる珍重すべき人物のようである。外に、大河ドラマで視聴率の稼げる人物といえば、信長、秀吉、家康の戦国三羽ガラス。いずれも極めつけの乱世に生きた人たち。人間の夢とドラマは乱世にあり、と言うことになるようだ。平和を、この世の理想のように言いながらも、平和な時代の人物より、乱世の英雄ばかりに人気が集まる。後世から見て平和な時代とは、退屈な時代ということになるらしい。事実、人間は乱世で活気付く。平和と安定は人間の活力を削ぐのか、長く続くほどに、じり貧への道をたどる模様。今の日本も、平和末期のじり貧状態、といった様相を呈している。
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2010年07月25日

個人の限界

いつだったか、NHKで無縁社会と言う特集番組をやっていた。遺骨の引き取り手もない無縁仏を巡っての、孤独死を取り上げた番組であった。最近は、一人暮らしをよしとする孤独派が増えたせいか、孤独死が急増しているそうである。三途の川を渡るときは誰でも一人なのだから、孤独死だからと言って、特に惨めだとは言えない。とは言え、自分の死を悲しんでくれる人も、悼んでくれる人もない中で死んで行くのは、何か哀れだ。このような死に方を犬死と言うのではないか。2つとない宝として、後生大事に守ってきた命ではないか、誰に惜しまれることもない虫ケラのような死にザマでは、人の最期としては哀しすぎる。せめてもの、「ありがとう」と、感謝の気持ちを残して死ねてこそ、人間らしい死に方と言うものではないだろうか。
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2010年07月18日

暴力根絶と言うけれど

元やくざの組長であった後藤忠政氏の著作を読んで、やくざへの関心が高まっていたところでもあり、北野武監督のアウトレイジを見に行ってしまった。正直なところを言えば、胸クソが悪くなるだけの映画だった。出てくるのは、人としての情も優しさも削ぎ落した悪人ばかり。強欲な人でなし共が、金をめぐって繰り広げる暴力沙汰を、延々と見せてくれるだけのこと。それにしても、殴る、蹴る、斬る、撃つといった息つく間もない日常。いくらやくざでも、これでは命がいくらあっても足るまい。50、60才まで生き残るのは奇跡に近い。でも、初老のやくざが結構出てくるところを見ると、生き残りもかなりいるわけだ。ということは、そう無分別に暴力が使われているわけでもないのだ。最低でも、組織が機能するだけの、人情を加味したルールはあるのだろう。そこのところが説明不足なので、すべてが絵空事になってしまうから、見ていて白けてしまった。
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2010年07月13日

誰のために働く

優しくて思いやりのある親切な人を、世間ではいい人という。いい人の素質は誰にでもある。いい人の素質がなければ人と協力出来ないし、協力も得られない。下手をすると誰からも相手にされなくなる。孤立無援では生きていけないのが人間である以上、無理してでもいい人にならなくてはならない。たとえ他人を偽り、自分を偽ってでも、いい人を演じなければならないのが、この世の辛いところ。一口にいい人と言っても、腹の底には様々な思惑を秘めているから、相手の優しさや好意を、どう受け取るかは、大変難しい。相手の思惑を間違って受け取ってしまうと、後で厄介なことになる場合が多い。人の善意や好意を無心で享受できるのは、赤子のときだけだ。
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2010年07月05日

裏社会(読書感想文)その2

暴力は市民の敵、というキャチフレーズを盾に、暴力団せん滅作戦は、国家的プロジェクトの一環として、いよいよ苛烈を極めているらしい。今や、山口組の関係者は、信号を無視しても、満員電車で若い女性の傍へ寄っても、刃物を持っているというだけでも逮捕される。なんて話があるくらいだ。この節、警察が目を付けて逮捕出来ない者など一人もいない。細かい現行法のメッシュをもってすれば、善良な庶民だって簡単に掬い上げることが出来る。まして、暴対法の標的である組員のこと、逮捕の口実に事欠かないだろう。しかし、こじ付けのような微罪で逮捕される組員にしてみれば、まるで、国家に因縁をつけられているような心境ではなかろうか。これって、国家権力による差別ということにならないか。
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