2009年04月17日

海外ロングステイの落とし穴(2)

  まず、テレビ放送というインフラを考えてみなければならない。日本の高齢者の娯楽のナンバー1は、テレビ鑑賞であるというからである。しかしながら、タイやマレーシアなどでは、中高年者が娯楽として鑑賞できるテレビの日本語放送はほとんど無いのだ。放送の言語は、現地語に中国語、英語が一部あるだけであり、チャンネル数も極端に少ない。

  テレビを見るのが嫌いだという人には、不自由さを感じさせないかも知れないが、日々、テレビ視聴を楽しんでいる人には、退屈で味気ない日常になってしまうであろう。因みに、日本語のテレビ放送を視聴できるのは、高級ホテルでNHKテレビのニュース中心の国際放送が一定時間で放送された場合くらいである。

  娯楽として、毎日ゴルフ三昧でも結構だという人には、ゴルフにかかる費用は、日本に比べ、安くて済む。しかし、毎日毎日ゴルフでは飽きてしまうであろう。そこで、日本語で会話が出来る現地の日本人コミュニティーに救いを求めたりする。

  ところが、ボランティア団体を標榜する日本人のコミュニティー団体が、営利事業として、困り果てた日本人をターゲットにしていたりする。これは、本当に困ったものである。

  これは、華人系コミュニティーとは、本質的に違う。華人系グループは、本当に困っている人の互助や共助をグループとして支えあうコミュニティーを作り、その組織が実績を挙げ、それに対する仲間内の信頼が厚いからである。海外における多くの華人系コミュニティーが、日本人のそれより栄えている地域が多い。この辺に、華人街(チャイナタウン)を世界の至るところに発達させている秘訣があるのかも知れない。

  次に、海外にロングステイしようとするならば、海外の現地の人たちと同じ生活ができるかどうかを見極める必要がある。

  それには、現地で公共交通機関である路線バスに乗って目的地に行くことができるかどうか、また、タクシーで目的地を指示して、適正運賃で到達できるか、また、現地の人が利用する屋台やフードコートで食事を注文して、普通に食べられるかどうか、また、現地の人とコミュニケーションが図れるかどうか、などを十分に検討する必要がある。

  ここは、ロングステイする前に、海外旅行として現地を視察し、現地の生の情報を、文化人類学的手法でじっくりと参与観察し、収集することが必要であろう。

  これには、旅行会社主導の海外旅行に参加するのも良い。しかし、そればかりではダメである。そのツアーから離脱して、自分の目で客観的な情報を得る努力が必要なのだ。これにはバックパッカー的旅行が相応(ふさわ)しい。この経験を積んで、現地の気候風土や社会、文化に適応、ないしは順応できるかどうかを試してみることをお勧めする。

  現地では、公共交通機関のバスのドライバーには英語は通じない。乗客がステップに乗ったか乗らないうちに昇降口のドアも閉めずに走り出す。坂道のヘアピン・カーブでも減速することなく走り続け、乗客はヒジ掛けも無い椅子で、椅子にしがみつかなければ遠心力で右に左に振られ、椅子から振り落とされてしまう。これは、マレーシアの有名リゾート地、キャメロン・ハイランドのヘアピン・カーブが連続する長い坂道でのAkkiiの実体験だ。

  キャメロン・ハイランドは高原で涼しく、日本人に人気のヘリテージ・ホテルもある。しかし、一般のバス利用でここに到達するのは、日本人には至難のわざであろう。そのうえ、この地域はすごく退屈である。周辺には、日本の山村の商店街くらいの賑わいしかない。日本人が楽しめるテレビ番組もほとんど無いのだ。普通は、ゴルフでもしなければ、3日で飽きてしまうであろう。


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 ロング・ステイヤー(long stayer)とは、ロング・ステイする人、つまり、長期に滞在する人のことである。海外旅行
海外にロング・ステイする人たちの意識と行動【merry-akkiiの「越谷にほんご勉強会」ふんとう記】 at 2009年05月03日 11:15
 
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