2009年01月17日

ドラマ・武則天

劉暁慶主演ドラマ『武則天』(30集)を見た。台北で買ったDVD(4枚組・中文繁体字幕)である。わたしは『武則天』というドラマを二種類持っているので、見る前にちょっと調べてみた。劉暁慶版は1995年のもので、かつてNHKのBSで『則天武后』として放送されたことがあるという。彼女は、このとき四十四歳だったそうだ。映画『芙蓉鎮』に出演していたと知って、ああ、あの人かと思った。
 さてこのドラマは、王公公(宦官に対する称)が武才人を連れて、宮中には大変な数の女性がいると言っている場面から始まる。のちの武則天、ここでは武才人が、はじめて唐の太宗の寵愛を受けにいく貞観十五年の秋の夜という設定である。そして神龍元年(西暦七百五年)に七十八歳で崩ずるまでの生涯を描いている(『旧唐書』には、年八十三とある)。
 画質は、古いドラマという感じ。わたしもおおまかな歴史知識は持っているが、おおむね歴史を忠実に再現したドラマで、「ああ、ここがあの場面か」といった感じで見ることができた。知識が乏しい場合なら、歴史上の出来事をたどって知識を得ることができるように思う。
 武が宮中に入った時、気前良く物をくれてやったとか、情報網を持っていたとか、よく知られていることも取り入れてある。宮中に登場したころの武を演じる劉暁慶は、四十代とはとても思えない若さで驚かされる。また、メイクがうまいためか、武則天の老けた感じもよく出ている。
 皇上(高宗)が武の尻に敷かれている場面が、これでもかというほど出てくる。足らざる皇上を補佐する武が、実に堂々としている。頼りなく描かれてきた皇上も、臨終の時だけは迫力があった。ドラマなので当然作ったものであり、歴史として知られていることと違う部分もある。あり得ないと思う場面も無いわけではない。しかし、こんな場面はあり得ないと思う反面、いやあったかもしれないと思わせるものをこのドラマは持っている。このような感想を持つのも、歴史ドラマならではと思ってしまう。だいたいが、歴史書の記述には限りがあるのだから。
 武則天の生涯を忠実にたどれば、三十集でも足りないに違いない。最後の方で、時間の都合で急いだせいか、少しつながりが分かりにくいところもあった。しかし、武則天を描く歴史ドラマとしてよくできていたというのが感想だ。やはり、劉暁慶の演技力によるところも大きいということだろう。

 
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