2005年08月09日

森喜朗とか荒井某とか

郵政民営化法案参議院否決により衆議院解散。
まあお約束の展開にマスコミ各社は来月半ばまでのネタを得たカンジで、まさに「水を得た魚の如し」といったトコロでしょうか。
クリステル目当てに観てたニュースJAPANには、”今回の騒動のキーマン”森喜朗元首相がご出演でした。
キーマン!?
いくらお願いして出演して頂いたからって、ソレはリップサービスが過ぎるんぢゃないかなフジテレビさん!って思いながら観ていたのです。

森喜朗元首相。
首相在任中はあまりいいイメージないです。
覚えているのは軽々しい失言の数々と、賭けゴルフ・・・。くらいかなー。
たいした功績もなくスキャンダラスに首相の座を追われたこのオッサンが、小泉さんを自民党総裁に就任させた支持派閥の代表以外に何の”キーマン”なんだろうか。
そもそも小泉さんが自民党総裁になれたのも、人気ガタ落ちの自民党にあって唯一の人気者であり、そのバブル人気にあやかって議席数を増やしたいという思惑からのハズ。

なんですが、生放送でかなり誘導っぽい質問に、質問の前提の不備をツッコみながら答える森喜朗元首相を見ていてふと思ったのです。
バカではないらしい。というか、アタマいいかも、と。
郵便貯金、簡易保険。
所得倍増計画に乗り所得は急速に増えたが、浪費は敵、貯蓄こそ美徳との煽動により行き場を失った国民の個人資産を漏れなく回収するシステム。
回収した資金は国土改造の名のもとに、採算性の希薄な高速道路・新幹線・高規格道路などの建設資金原資へと回った。
いや、高速道路・新幹線・高規格道路などが”必要性がなかった”訳ではなく、確かにこれらの建設によって生活は間違いなく便利になったし、地方都市の発達には必要不可欠だったと思う。
問題はまず”予算”ありきだっただけに建設談合の格好の餌食とされ、あきらかに高上がりな建設費が必要となり、建設費用の償却まで考えると著しく採算性に欠ける結果となったコト。

いやいや、お上暗黙の了解の下で行われた建設談合で得た利益は”政治献金”とカタチを変えて政治に還流する。
その受け皿として”派閥”なる任意集団を政党内に結成して、自民党派閥政治の礎を築いたのが田中角栄大先生。
最終的に収賄事件で騒がれる前までは、まさに完璧な集金システムを構築したものだとつくづく思う。
こうして派閥には潤沢な政治資金が還流し、選挙費用として参加する議員にも還元されるコトで万事うまくいっていた。
資金さえ尽きなければ。

資金の枯渇から議席の安定多数を維持できなくなっている現実は、自民党の”大物”と呼ばれる先生方は皆分かっているハズ。
構造改革は必要不可欠。
しかしコレを打ち出すというコトは、これまでせっせと献金してくれた支持母体を否定する事になる。
ココにちょうど、「郵政民営化」とか「構造改革」とか言いにくいコトを言い続けている”変人”がいた。
自身首相となって矢面に立つとうまくいかないと痛感していた元首相と、もう首相を経験し”長老”となった面々が「試しにやらせてみても面白い」と思った。
本当に出来ればそれはそれで大いに結構。
出来なかったとしても、この問題が取り上げられただけで有意義。続きを読む!?
 
方や小泉はというと、”構造改革”という最終目標達成の為に、”新党結成”も選択肢の一つではあるが、その選択肢で安定政権をとった先輩はいない。
やはり自民党内で虎視眈々とそのタイミングを待つのが最善。
その長期安定政権下でここぞのタイミング。
賛同する若手議員も多数いる。
多少の抵抗勢力は押し通せる。
小泉はそう思っていたハズ。

ただ、森喜朗には分かっていた。
まだ可決できるタイミングではない。
首相を任せたのだから、法案提出まではやっても構わない。
しかし、否決されたからと衆議院解散すべきではないし、解散後の選挙の争点を”郵政”に絞るべきではない。
むしろ”今の日本には構造改革が必要か否か”ソコに論点を持っていくべきである。
コトバ足らずながらそう力説する森喜朗元首相を見ていて、ふと思ったのです。
バカではないらしい。というか、アタマいいかも、と。

ここぞとばかりに反対派の急先鋒として売名行為をする荒井某とか、採決前からかなりの思惑が蠢いていましたが、来月の投票まで楽しみは増えそうです。
荒井某は参議院だから次回改選までカンケーないけどね。)

法案に反対するのが野党ぢゃないんだから、民主党から法案賛成する議員がいても悪くないのにと思う今日この頃。
そうそう、とっても微妙なタイミングだけど、コイズミさんは靖国参拝するんだろうか・・・。
 
Posted by dubrock at 16:05│Comments(15)TrackBack(4)

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この記事へのコメント
SHUMAIさんもそうですが、つぼを分かっていらっしゃる。
森善朗はバカだと思っていたが、そうではないんでしょうか?四国の水産高校の船が米国潜水艦に衝突された一件で、ゴルフをやっていたのばかりが頭に浮かびます。
とはいえ、新潟中越地震(でしたっけ?)の際に映画祭に出席していた小泉首相の場合もあり、この点で両者の優劣をつけるのは不可能ですな。

やはり森元首相は生理的に受け付けないところがあって、それが森嫌いを引き起こしているのでしょう。

今回の記事を見て、ちょっと見方を改めないといけないかもな、と思わされました。
Posted by おみおつけ at 2005年08月09日 19:49
>>おみおつけサマ

森喜朗さんの背広を見る度、「このヒトは服にはカネかけてるんだな」とは思っていましたが、アタマの方は失言大魔王のカボチャさんという認識でした。

ただ、昨日のTV出演時の奥歯にモノ挟まったような物言いを見ていて感じたのは、「メンツとか、政治的なケジメとかで解散するのはコイズミらしいコトなんだけど、次回選挙で民営化反対派を追い出してもなお安定的多数を取るというのは難しいことなんだから、今回は一端引いて反対派に道を譲り、またタイミングが来たらやればいいぢゃないか。」と言いたそうだったというコトなのです。

つまりは「(構造改革とは)そんな自民党の総裁でしかできないコトだったのではないか。そう思ったから新党へ離脱することなく自民党で25年時期を待ったのではないか。反対派を排除しては数的に自民党総裁たるメリットがないではないか。」と。
Posted by dubrock at 2005年08月09日 21:06
さらに、

かの亀井静香チャンが自身の風貌に良い印象を持たれていないコトを承知の上で政治活動しているってのもあって(だったら少し直せばイイのに。秘書とかナニしてるんだろ。)、森喜朗クンも、もしかしたら外観で印象の良くない自分がトップ努めてバッシングされるよりは、清潔感のあるバツイチライオン丸にお神輿役を任せた方が構造改革を進められると考えたのでは?

な〜んて思い出したら急に、腕にさりげなく光るフランク・ミューラーっぽい時計が気になったりして。

とにかく、マスコミの「独断で解散を強行した独裁者コイズミ」とか「コイズミ郵政民営化の是非のみを問う今度の選挙」みたいな煽りは非常に迷惑で、得票数とその後の政治活動に響くので止めてほしい風の元総理に、認識を変える必要を感じた次第なのです。
Posted by dubrock at 2005年08月09日 21:25
森善朗さんは優秀ですね。
リクルート事件のとき大活躍をしたとのメディア報道を想起します。あの株の配分を彼が取り仕切った。一部の人間を槍玉に挙げて、中曽根行革は骨抜きにした。森善朗さんは清和会、岸・佐藤の直系、官僚の大スター福田元総理の秘蔵子。保守本流の手のひらの上でご機嫌?苦労報われてですね。NTT総裁だった、石川島播磨重工業から来た真藤総裁、中曽根内閣を一掃し、生え抜きがNTTに復帰した。一方、影の者たちは、リクルートの株で大もうけしたのだが、誰からも告発されない。その結果、森善朗さんはご褒美として”淡島千景様の邸宅を買って住まいにしているのだと月刊誌だったか週刊誌で詳しく報道された。そして自民党の総務局長に就任させられて裏街道のすべてを学習したので総理大臣に選ばれた。そのような記事を想起します。
Posted by エノク&トマス at 2005年08月10日 09:12
>>エノク&トマス(?)サマ

後ろ盾となる諸先輩方の後押しと寵愛、それにそれなりの実力と実績なしには派閥の長たれない。
それはそうなんですけど、あの風貌に不用意な発言と軽率な言動は、”悪印象”意外に何も感じませんね。勿体無く思います。

「保守本流」。
”森派”と呼ばれるコイズミの支持基盤は保守も保守、旧体制の遺物のようなもの。
その旧体制の遺物が”変人”を推したのは、田中大先生の構築した集金システムこそ自民党の真骨頂である事実がバレて世間の風当たりが強くなり、一時政権まで奪われた後も、何かといわくつきの政党と連立しなければ過半数を維持できない有様に危機感を感じてのコト。

Posted by dubrock at 2005年08月10日 14:09
”人気取り”と言えば”人気取り”。
「自民党は支持したくないが、小泉政権は支持したい」という不思議な状況でその目的は果たせられた。

おそらく人気取り以外にも不良債権処理とか金融グループ再編とか、まぁコイズミならではの功績も多々あるワケで、このヘンまでは”想定の範囲内”。

おそらく”郵政”について問題提起するトコロまでは”想定の範囲内”。

ただ解散・総選挙となると・・・
負けるワケにはいかない長老達は老骨にムチ打っての選挙戦を演じなければならない。
やはりブーイングは必死で、そういう事態だけは避けたかったというのが本音でしょうか。

「コイズミクン、キミに任せたのは法案の提出までだよ(それ以上のコトはできるワケないだろ)」
そんな声が聞こえて来そうです。
Posted by dubrock at 2005年08月10日 14:21
まぁ次に問題にすべきは、改憲論議とか靖国参拝とか、そういう問題になると存在を誇示する”首相経験者(長老)”の発言力でしょうか。
実際歴代の首相は長老の顔色を覗いながらの政権運営をしてきたワケで、「そういう影響力も排除しなければ真の改革にならない」というのもドコまでは本音なのかと思ったりするワケです。

若いコイズミクンがドコまでやれるか、やらせてみようぢゃないか。

そう高見の見物を決め込んでいた長老達の憂鬱なんでしょうか・・・。
Posted by dubrock at 2005年08月10日 14:29
喜ちゃんの頭がいいとは斬新な発想ですなぁ(^-^)

自民党が作ったシステムが上手くいったから高度成長を遂げたのは間違いないんですが、しかしながら(お言葉ではありますが…)、疲弊したシステムを修正していく作業は森氏らではなく、なんだかんだ言っても小泉さんがやるか、ポスト小泉の後に政権を取るであろう民主党がやるしかいないんでしょうね〜。

ところで関係ない話なのですが、宏池会が自分らのことを「保守本流」と呼ぶのには、「宮澤や古賀や加藤のどこが保守本流なんだろう…」っていつも違和感を覚えます(笑)。

保守本流って上で先生らが取り上げた勢力を指すのだと私も思うんですよね〜。
Posted by SHUMAI at 2005年08月11日 13:33
>>SHUMAIサマ(お久しぶりで・・・f^^)

んんん〜、「疲弊したシステムを修正していく作業」は自分にゃムリと、森喜朗クンは分かってたんではないでしょうか。
いずれ沈み行く船であることは分かっていても、ソレにしがみついている同朋を真っ向から否定するというのは、”思い込んだらそれ一筋に邁進する”カリスマ性というか、独自のワールドというか、そういうのが無ければムリだし、ナニより圧倒的な人気とか支持が無ければできない。
となると、チョコっと首相やっただけでアレだけのバッシングを受けた自分が矢面に立つよりは、やっぱりコイズミクンに任せた方が目的は達せられる、と。

まぁ、長老衆の仲間入りを気取ってコイズミを手の内で遊ばせてやった、なんて思ってたんぢゃないでしょうか。

ホントに解散するまでは・・・。
Posted by dubrock at 2005年08月11日 18:11
コイズミを陰で操るフリをしているウチは良かったんだけど、肝心のコイズミが暴走し始めたトキに、ちっとも抑えられない事実が露呈して・・・。
面目は潰れるは、老体にムチ打って選挙を戦わなくちゃいけない長老から怒られるは、そりゃもう散々な目に。

いや、これぢゃ森さんはやっぱりオバカさんですが、解散の前段で押さえ込めると踏んでいた、ソレだけが”想定の範囲外”ではないかと思うのです。
Posted by dubrock at 2005年08月11日 18:12
おそらく「疲弊したシステムを修正していく作業」が小泉政権下では完了しないというのも長老・森サイドでは織り込みで、この作業は民主党に政権を奪われるコトなく時期自民党政権が継承して行くべきもの。
つまり「コイズミクンは結論を急ぎすぎた」もしくは、「全てを一人でしようと先走りすぎた」のではないでしょうか。

まぁ、「自分が言っているコトが正しいかどうか、国民に問う」というのは尤もなコトではあるのですが、現状で総選挙は”ギャンブル”ですから、もし万が一過半数を取れずに小泉退陣はおろか、民主党に過半数を取られて政権まで奪われる事態になれば、このプランもまた練り直しになってしまいますし。
Posted by dubrock at 2005年08月11日 18:24
ってココまで書くと随分自民党寄りな選挙応援になるのですが、長老達が考えているのはむしろ”再構築後も安定的にカネの集まるシステムが構築できるかどうかのハナシ”であって、そういうシステムができれば抵抗勢力も郵政に固執するコトなくあっさり特定郵便局を捨てるのに、ナニを突っ走っているんだろうというコトではないでしょうか。

いくら沈みゆくとはいえ、”まだ浮いている船”から降りろと言うならば、せめてゴムボートくらいは用意してやらないと、といったトコロではないでしょうか。

いくら当のコイズミさんは掴まる物(カネとか?)が無くても、いくらでも泳いでいける(当選する)からってです。
みんなが泳げるワケではない、と。
Posted by dubrock at 2005年08月11日 18:32
トコロで民主党は政権を取れるでしょうか??

労働組合系の構成員の排除が課題という方もいるみたいですが、それよりなにより小沢いっちゃん(http://ozawa-ichiro.jp/)の地元での”活動ぶり”を見ていると、どうも民主党上層部の目指しているものは、単に自民党が戦後構築したものと同じものを作りたいだけの様に思えてならないのです。

つまりは自民党郵政反対派と狙っている場所は同じようなトコロではないかと。
(”郵政反対派”はココまでの論旨からすれば違いますね。このヒト達は”しがみつくしかないヒトたち”ですから。”自民党長老派”?このヒトたちももう先が見えているからそんなに切実ではないですね。でも、自民党にもいますよね。そういう”次世代集金システム”を構築しようとしているヒト。)
Posted by dubrock at 2005年08月11日 18:48
むしろ”次世代集金システム構築”のニオイがしない唯一の存在がコイズミさんなのではないかと。
(それこそが”コイズミ人気”の原動力?)
そんなこんなで、個人的には両手をあげて民主党支持とも言い難い状況でした。

今回自民党執行部はとりあえず(こういうのがコロコロ変わるのが”政治”なのですが)「造反議員の公認はしない」と言っているので、次回の選挙ではこれまでのような迷いなしに自民党公認候補を応援出来そうです。
(東北は保守ガチガチなので、”コイズミ応援はしたいが地元候補者は抵抗勢力”みたいな現象でしたから。)
そういう自民党のグレーゾーンをシロクロはっきりさせるという意味では、今回の解散は大いに意義があったと思っています。

ただ、”選挙協力だから比例区は公明党”と言われても、ねぇ。
ソレはチョット・・・。
Posted by dubrock at 2005年08月11日 18:58
そうそう、郵政民営化反対派議員が次回選挙で公認されないという党執行部の方針に対して、「自分達こそが真の自民党だ!」と力んでいましたが、あれって・・・

なんて言うんでしょう、カネまみれというか、ある特定の個人の利益に偏重しているというか、そういうのが自民党政治だと言っちゃってるような気がして・・・

なんだか笑ってしまった今日この頃です。
Posted by dubrock at 2005年08月11日 19:05