2006年07月07日

水ビジネス

東京に出てきたばかりの18の頃、北海道出身の友達が水道水をペットボトルに入れて「カルキ抜き」をしてから飲んでいた。
ちょうど「美味しんぼ」の連載が始まって第1回、山岡さんが「利き酒」ならぬ「利き水」の芸を見せていた頃で、「まずくてとても飲めない」という彼を、ナニを分かったようなコト言ってやがると思っていた。
エビアンやボルビックといったミネラルウオーターの走りが店頭に並び始め、誰が買うんだろうと思っていた頃だ。
もう15年も前のことになる。

時代は変わり最近では飲用に向かないとされる「硬水」がダイエット向きとして重宝され、水に炭酸を入れただけの「炭酸水」や、酸素濃度を高くした「酸素水」などの付加価値商品がソコソコの高値で販売されている。
もう富士山麓の天然水や海洋深層水では商品の優位性が保てないということだろうか。

ハウス「六甲のおいしい水」が2L200円で販売され、小高いイメージのエビアン・ボルビックが主流のミネラルウオーター界の衝撃となったが、その後各社2L200円で売れる水をこぞって開発して商品は陳腐化。
価格競争へと進展していった。
「水」をパック詰めして売るだけのものだから、削れるコストといえば容器代と運賃くらいのもの。
大ロット配送でしのぐにしても運賃コストは各社横並びだから、他社よりも削れる部分といえば「容器」くらいとなる。
最近の水のペットの頼りない位の柔らかさを見るたびに、「究極のコスト削減」を感じてならない。

最大のコストが「容器」ならば、とリターナブル容器で水を宅配する新ビジネスまで登場しているが、重さの割に運賃のとれない水の配送ではなかなか旨みが出てこないのではないだろうか。
気温28℃を超えると消費者の購買志向がアイスクリームからかき氷に変わるらしいが、水にもそういう消費動向の変化があるらしく、暑い日には甘いジュースよりも無糖のお茶や水の方がよく売れる。
そんな「夏の水」の運搬は、風物詩とはいえ毎年大変だ。

わざわざ運ばなくても済むようにと、多額の費用を費やしパイプラインのインフラを整備しても、「健康的でない」という理由で飲用されないというのだから、日本という国はいかに豊かになったことだろうか。
その「水」をビジネスチャンスとして捉えようとする兵どもの夏の陣。
今年は誰が、水ビジネスの勝ち組になるのだろうか。

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Posted by dubrock at 08:53│Comments(5)TrackBack(2)

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この記事へのコメント
いまや、小学生でも学校に水筒を持っていっています。学校の水道は十分に浄水しているので、安心です、と学校側がいくら言っても、保護者たちが納得しないので、仕方なく、許可したそうです。

またその一方で、水筒に砂を入れる、といういたずらもあるそうですよ。

時代、ですかねぇ〜。
Posted by sstigger at 2006年07月07日 09:09
あっ!
そうそう、ペットボトルに押されて虫の息だった「水筒」が復権しているらしいですね。
象印さんとか好業績なんだとか。

中空真空構造で断熱性があり、フタを開けてそのままラッパ飲みできるなんたらいうタイプの、500ml入りくらいのサイズが「売れ筋」なんだとか。
もうプラスチック臭い容器にポカリスエット凍らして・・・なんてのは誰も知らないんでしょうね。

時代とともにビジネスのトレンドも変遷していくんですねー
Posted by dubrock at 2006年07月07日 09:21
水筒の復活なのは、エコ、もあると思いますよ。
象印だと思いますが、都内の喫茶店と提携して、水筒を持ってきたお客様に、飲料を割引して提供する、というサービスを始めたそうです。
スタバが、マイカップを持っていくのと同じ発想かな。

ちなみに、ワチキは、外出するときは、必ず、500mlの水筒は持ち歩きますよ。重たいですが、自販機で買って、生ぬるくなったり、途中で捨てる場所に困ったりもするので〜。
Posted by sstigger at 2006年07月07日 13:49
実家が井戸水だったせいか、水を買う気になれません。
何で売れるのか分からない。
水代わりにビールなオイラですが、さすがに真昼間から飲んでるわけにもいかず・・・。
自販で買う時は最低でも緑茶です。
だって水ですよ〜。
蛇口捻れば出てくるんですよ〜。
恵まれた国に生まれて感覚麻痺してるんじゃないの〜?
Posted by マド at 2006年07月07日 14:35
水筒はエコ、そうかもしれませんねー
こう暑くなると、ほんの数分でゴミになってしまうペットボトルを投げ捨てる度に、なんかもったいないなーと思うようになりました。
でも、容器の奇抜な外観でしか他社との優位性を保てない清涼飲料水メーカーがあるのも事実。

以前SHUMAIさんが書いていたように、「全部リターナブルびん」にでもしないと、メーカーも消費者も中身に目が行かないのかもしれませんねー


それから、ワタシは酒が弱いので「水代わりにビール」という感覚が理解できません・・・
そんな「ただの水」こそが売れているんですよ。
マゾにはわかんねーだろーなー
Posted by dubrock at 2006年07月07日 18:09