2011年07月02日

「僕の考えた頑種」ストーリー#3(島編)

数回の戦闘があったりするが割愛する。


合流地点を目前にして、キラ達は再びラウ隊の奇襲を受ける。「裏切り者」が特定できた以上、もはや第五ガンダムを泳がせておく必要なしとの判断である。

海沿いのマングローブ地帯である。足下は悪い。熱帯を根城にして戦ってきたORBにこそ地の利のある場所だが、しかしデュエル改は容易く泥濘を踏破し、バスターは容易く密林を灼いて狙撃し、イージスはそもそも空中を機動する。

ラミアス「これがコーディネーターのMSの性能なの!?」

加えて、ブリッツが姿を消し、奇襲を仕掛けている……はずであった。しかし、キラはこのことへの対処を既に見つけていた。泥濘の中である。飛跡は容易く地表に痕跡を残す。
(確か類例がアストレイにある)

「そこっ!!」

<p>ブリッツのコクピットは貫かれ、ニコルは呆気なく戦死した。

アスラン「……よくもニコルを!!」

アスランは激怒した。第五ガンダムに殺到した。「空間戦からの奇襲」をむねとする機体特性を見失い、格闘戦を挑んだ。

キラ「お前たちだって、トールを殺したんだ!」

キラもまた、冷静ではなくなっていた。もみ合い、斬り合ううちに、主戦場を外れ、沖合に流れていく2機のガンダム。


2機は沖合の島にたどり着いた。損傷激しく、またバッテリーの限界にも達していた。
(MSが原則バッテリー式なのは原典通り)
キラとアスランはMSを捨て、なおも拳銃を携え、戦っていた。

身体能力は自分が勝るはずだ、と考え島の奥地まで深追いするアスラン。しかし先も触れたとおり熱帯の地勢はキラの方が熟知するのだ。キラの仕掛けた罠にかかる。

キラ「呆気ないねコーディネーター! 設計が良くても中身がついて行かないとな!」

アスラン「そうか……俺は、俺たちは何も知らなかったんだな。地球のことも、ナチュラルのことも、データですべて判断して、知った気になっていたんだ」

キラ「死ね、コーディネーター」

アスラン「待ってくれ。ここで俺を殺して何になる? どうやらこの島は無人島のようだ。電源もない。俺を殺してどうやって部隊に帰投する?」

キラ「……言われればそうだ。だったらどうして僕を追った?」

アスラン「……済まなかった」

かくして、救助がくるまでの間、二人は共同生活を始める。狩猟、採集、そのすべてにおいてキラはアスランより上手くこなした。遺伝子が全てではないことを、事実を持って知るアスランであった。

一方で、キラにも認識の変化が生じる。設計された優等種、雲上人、特権階級。そう教わってきたコーディネーターは、しかし眼前に見れば、身体能力や頭の冴えこそ舌を巻くものの、激情に流され、(地上サバイバルでの)生活能力を欠く、年相応の人間でしかなかったのだ。

「直接面と向かわないと分からないことがあるんだ」

ある夜、どちらからともなく、そう言った。

「僕たちは知らないこと、知った積もりのことが余りに多すぎる。本当に知るには、話すことから始めるべきだったんだ」

「こんな風にな。俺たちは、話していれば友達になれていたのかもしれない」

一時の友情を交わす二人。しかし迎えはラウ隊が先に来る。身を隠すキラ。二機のガンダムとともにアスランは回収される。

『次は宇宙で会おう』

アスランとの口約束を胸に刻み、後から来たORBの別部隊と合流するキラであった。

余談
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2011年07月01日

「僕の考えた頑種」ストーリー#2

「たかがナチュラル」に損害を加えられた衝撃はラウ隊に根強く、殊に乗機を半壊に追い込まれたイザークの復仇心は強い。

イザーク「この傷は治さん! あのナチュラルを倒すまでな!」

ラウは本国に「第5ガンダムの追跡・破壊任務」を具申し認められ、ラウ隊は駐屯地を起つ。

一方ORBにも大局的には「他のナチュラルゲリラ組織との合流・連携」「ニュートロンジャマーの破壊」「宇宙港の奪取、プラント本国への反攻」という作戦目的があり、まずは他ゲリラ「OMNI」との会合地点への転進を開始するのだった。


プラント軍の内幕。

プラント上層部「第五ガンダムをナチュラルゲリラが運用可能にした……」

ラウ「はい。おそらくは、第五ガンダムのファームウェア、部品供給等に精通する、我らプラント内部の企業の関与があろうかと」

上層部「わかった。ORBとやらを追撃し、関与企業を特定せよ」


キラは(原典同様)増長していた。力を得た。敵を打ち倒した。しかもその力―「ストライク」ガンダムと命名された―は現状自分にしか扱えない。

ラミアス隊長は彼を諫める。</p>

「この一機のMSのために、何人もの同胞が死んだ(奪取時に銃撃戦で死んだ者もいる)。今も整備のために、部品調達のために、強化部品開発のために、この部隊の内外で、沢山の人が努力している。これでも貴方個人の力と言える?」

しかしキラには届かない。

少年兵たちの中でも、キラを英雄として持ち上げる者と、反感を覚える者とに別れ、部隊内に不協和音が増していた。
(性描写はともかく、フレイ寝取りの一件に近いようなことが起きる)

そのような折も折、ラウ隊がORBに攻撃を仕掛ける。先だっての攻撃で損傷の比較的少なかったアスランのイージスガンダム、ニコラのブリッツガンダムがこれに充てられた。損傷大として「一回休み」とされ、歯がみするイザークとディアッカ。

ニコラはブリッツの機能、「ミラージュコロイド」を発動させた―前回までは曲がりなりにも「第五ガンダムの奪回」が目的であり、「破壊」は優先事項ではなかった。しかし今回以降は「第五ガンダムを破壊する」こと自体が目的だからだ。

キラは呆気なく窮地に陥った。「ミラージュコロイド」(という名をキラは知らないが)に隠され、攻撃源の見当たらない敵。見えないはずの「それ」と連携する赤いガンダム。窮地にもかかわらず、「SEED」は発動しない。「僕は強くなったんじゃなかったのか!!」

致命的な一撃がストライクのコクピットを襲う――そのときキラを窮地から救ったのは、仲間の一人・トールの駆るダガーであった。文字通り、「身代わり」となって、トールは死んだ。

ラウ「――もういい。撤退しろ」

アスラン「何故です! 今なら第五を破壊できます!」

ラウ「しかし十分な損傷を与えている。我々の任務は何だ?」

アスラン「第五の追跡、ゲリラ部隊の作戦遅延ーー」

ラウ「そして、奴らに与するプラント企業の特定だ。既に充分な損傷を与え、第五の補修が行われるだろう」

ラウ「あとは奴らの動向を見守った上での対処になる。分かっているな?」

アスラン「……くっ!」


キラ「……見逃された? 手加減されたのか!?」

慟哭した。友を無為に失った。失ったことで漸く、隊長の、仲間達の諌止の意味を知った。

「僕が居るのは皆のためだ。皆のために使う力じゃなければ!」


この後アスランとニコルがORBを見張っているとプラント企業のものとおぼしい輸送トラックを発見したり、そこからよりによって5機のガンダムを開発しているプラント企業「モルゲンレーテ」こそが『裏切り』企業であることが発覚したりするが割愛する。


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2011年03月02日

「僕の考えた頑種」ストーリー#1

アスラン達4人は、地上に降り立った。ナチュラルゲリラ「ORB」のMS「ダガー」を難なく撃破する姿に、部隊長ラウは賞賛を惜しまない。

「成る程な。新型コーディネーター、その各々の遺伝子特性に合わせた新型MS。流石に『ザラ』の家名は伊達ではないな」

「僕らの性能からして当然のことです」

アスランは事もなげに言う。


二つ眼の新型機が、かつてない速さで自軍のMSを蹂躙する。ORB少年兵キラは、その一部始終を随伴歩兵として見ていた。

二つ眼がキラの姿を映す。とっさにキラは対戦車バズーカ砲を放った。旧式だが、光学センサーへの眼眩ましにはなる。その隙にジャングルへ逃げた。

友軍が瓦礫と化す。肉片と化す。その中を、撤退するほかなかった。余りに無力だった。

強くなりたい。

キラは誓い、決死の任務に志願する。

「敵進駐基地に侵入し、あわよくば『二つ眼』を破壊ないし奪取せよ」。

(もとよりキラを含めた少年兵たちはMS操縦の訓練も受けつつある、とする)

侵入するキラ達少年兵部隊。侵入者を迎え撃とうとするアスラン達。キラとアスランの一瞬の邂逅。

「子供!?」

互いに一瞬の躊躇。キラの蛮勇が勝り、「二つ眼」のコクピットに辿り着く。かくて(原典とは主客を変え)キラ達がアスラン達から5機目の「二つ眼」=「ガンダム」を奪うことになる。


「ガンダム」を得たものの、ナチュラルばかりのORBでは上手く運用ができない。始めは苦戦続き。おまけにキラの遺伝子データをキーとして登録してしまいパイロット変更もままならぬ。

OS改造、ストライカー入手等を経て漸くまともに運用できるようになる。


「まともに運用できるようになった第五ガンダム」を脅威視したラウ隊は、ついにアスランらのガンダム4機全てを同時に「第五ガンダムの奪回」に差し向けた。

四機のガンダムの、本来のパイロットである戦闘用コーディネーターにより扱われた場合の威力の前に、キラは窮地に陥る。

このまま死ぬのか。

「嫌だ、死にたくない。まだ僕は強くなっていない!!」

そこでキラの眠れる力が目覚める―「SEED」である。


有り得ないことであった。ガンダムとはいえ一介のナチュラルの操縦するにすぎないMSが、コーディネーターにすら追従しきれない速度で稼働していた(あるいは、そのように映った)。部隊の一機「デュエルガンダム」が半壊するに至り、ラウは撤退を指示した。


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ガンダムSEED私的再構築「僕の考えた頑種」-世界設定編#1

そもそもこれ何よ

ツイッターで随時だらだらやってるガンダムSEED再構築二次創作のまとめです。基本オレ設定の垂れ流しとシナリオ便概(100%コレクションの各話あらすじ程度のものを考えるとよいです)を織り交ぜながら進んでいきます。

なお、基本的にはその名のとおり「オレはこういうガンダムSEEDが見たかったんだ、っていうかオレならこう直す」というガノタの妄想です。妄想ですってば。

ナチュラルとコーディネイターの対立を強調する

コーディネーターとナチュラルの対立を演出する上で、基本的に「コーディネーター=遺伝子操作に手を出せる富裕層」「ナチュラル=遺伝子操作に手の届かない中間〜貧困層」と考えたい。遺伝子操作を扱ったSFでは手垢の付いた話だが。第一世代コーディネーターは(世間的に禁じられる中)富裕層が密かに産ませたものが大半だ、という文芸設定が元からCE世界にはある。成程かかる技術にすぐ手が届くのは富裕層であろう。さすればコーディネーター自身も親の財を受け継ぐと考えるのが自然だ。

してみるとコーディネーター対ナチュラルの図式に「生来富裕で遺伝子にも恵まれた選良としてのプラント民」対「遺伝子に恵まれない、富裕に逆転する見込みのない地上民」という階級対立の図式が重ね合わされる。財力と才能を武器に地上を経済的にも軍事的にも既に圧倒しているプラント(≒コーディネーター)から、何とか地上の主権だけでも取り戻そうと抗うナチュラル。そんな図式を考えてみたい。

パワーバランスの調整

勿論それだけではナチュラルが大変かわいそうな結末になる図しか浮かばないので、逆転策1として「SEEDはナチュラルにのみ発現しうる突然変異」と設定したい。具体的には「遺伝子の隅々まで無駄なくデザインされ、ジャンク遺伝子を排除しているコーディネーターの遺伝子には予期せぬ突然変異の発生する余地は少ない。しかしそのジャンク領域にこそ未知の可能性を秘めた突然変異、SEEDが眠っていたのだ」とかそんな文芸設定。

逆転策その2は、ナチュラルゲリラ側を支援し、或いはナチュラルゲリラとプラントを両天秤にかける富裕層の存在。原典でいう「ブルーコスモス」的な、遺伝子操作を禁忌とする信条に基づき敢えてナチュラルに留まった富裕層も居るだろうし、武器販売を促進するためにプラントとナチュラルゲリラの双方にMSを与えるコーディネーターも居るだろう。>

キラとアスランの位置づけ

キラやアスランを原典の年齢に留めるための小細工として、少年兵が存在することの意味づけも行っておく。プラント側にもナチュラルゲリラ側にも少年兵が居る。プラント側はナチュラルゲリラ掃討に特化した設計の戦闘型コーディネーターとして少年兵を投じ、ナチュラルゲリラ側は(現実世界同様に!)人員不足の故に少年兵を動員する。でもって、アスラン(と三人の仲間達)は「戦闘用に製作されたコーディネーターの第一期」で、キラは「ナチュラルゲリラ『ORB』の少年兵(後にSEEDに覚醒)」という感じの初期配置。

なお、物語開始の時点ではキラとアスランに面識はない、としたい。これは、「キラ=ナチュラル側主人公」「アスラン=コーディネイター側主人公」と対立の構図を強調したうえで、物語の途中で出会わせる意味合いがある。


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