2010年02月09日

ソフィーの復讐:チャン・ツィーのラブコメ 新宿ピカデリー

ソフィーの復讐

ホースメンでは性格異常な殺人鬼を演じていたチャン・ツィー。今回はソ・ジソブとラブコメ?

タイトル:ソフィーの復讐
監督・脚本:エヴァ・ジン
出演:チャン・ツィー/ソ・ジソブ/ファン・ビンビン/ピーター・ホー/ヤオ・チェン/ルビー・リン
製作:2009年/中国・韓国

女流漫画家ソフィー(チャン・ツィー)が、新しい書き下ろしのインタビューを受けている。
「このマンガを書いたきっかけは?」
ソフィーは、2年前のドロドロの愛憎劇を思い出す。

ソフィーは、アパートの窓から中を覗いている。ジェフ(ソ・ジソブ)は新しい恋人のジョアンナとベッドシーンの真っ最中。ソフィーは、よく見ようとして3階から落っこちた。(どうやって3階の窓から覗いていたんだ。3階から落ちても怪我をしていないし、このシーンは妄想らしい)

盲腸の手術をしてもらった縁でイケメンの外科医ジェフと知り合ったソフィーは、彼と婚約して結婚式場の予約もしていた。ところが、ジェフは女優のジョアンナと盲腸の手術で知りあうと、たちまち乗り換えた。

失恋の痛手にソフィーはぼろぼろ。部屋はちらかし放題で、彼女は部屋の中でジェフの幻影を見る。(この映画は現実と妄想が区別できないので、えっと思ったらなんだ妄想かという展開が多い。)
床に寝転んだソフィーにゴキブリくらいあるノミが、大量に襲ってくる。ソフィーの体を埋め尽くすノミ。虫が嫌いな人はこのシーンは目をつぶったほうがいい。

友達のリリーとルーシーが、なんとかソフィーを立ち直らせようとするが、ソフィーは諦めていない。
ジェフへのリベンジを考える。ジェフにやっぱりソフィーが好きと言わせて、それから振ってやるんだ。
このことをマンガに描いてやる。

作戦1寛容な女
やさしい女を演出しにジェフの病院に行く。ところが、なにかとじゃまが入ってドタバタコメディになってしまう。逃げ帰ったソフィーは友達に仮装パーティに誘われる。イケメンも来るわよと言われてすごい仮装ででかけた。ソフィーはそこでゴードンを紹介される。ゴードンと話しているところに、ジェフとジョアンナが現れた。ここでのソフィーの妄想がおかしい。人の顔をした人参を魔法使いのおばあさんの扮装のソフィーが料理する。切られるとギャーという人参を切り刻むソフィー。

ここでゴードンの話とジョアンナの元カレの噂が結びつく。そういえばジョアンナの元カレは台湾の写真家だった。もしかしてあなたのこと?
ソフィーは二人で協力して元恋人を取り返そうと提案する。

作戦2 過去を利用しろ
ジェフの部屋に忍び込んで、つきあっていたころの写真や思い出の品を部屋のあちこちに隠していく。
ソフィーは、ブラをはずしてベッドの下に押し込んでおいた。

ゴードンがソフィーを手伝うと申し出た。ソフィーはゴードンの言う事を聞かずに自分の言いたいことだけを話し続ける。お腹がすいたと、ソフィーが手料理をご馳走する。
「きみはクールなんだろう?」
「彼がぞっこんでずっと続くと思っていた。彼の心を見抜けなかった。」
しんみり話してんな。

作戦3 外見作戦
二人は美容院に行っておめかし。かっこいいところを二人に見せつけるんだ。二人でジョアンナの出ているホラー映画を見に行く。ホラーを見ているチャン・ツィーのビビりかたは傑作。
また、おなかが空いたって今度はゴードンの家でゴードンの手料理。うーん、お約束の展開か。

作戦4 敵を知れ
ソフィーは、ジョアンナの通うスポーツクラブに潜入する。ダンスのコースにまぎれこんだが、ついていけずにヨレヨレ。ジョアンナにもバレてるぞ。ジョアンナはソフィーに声をかける。話してみればいい人みたい。とか思っていたら、彼女はフリークライミングでソフィーをハメた。ソフィーは高いところから落ちて足を骨折。また、ソフィーは人の顔のにんじんを切る妄想。

足を折ったソフィーの世話をする人がいないので、ゴードンが世話をする。
このパターンは先が見えるな。
結局ふたりは愛し合う。

一方、ジェフはジョアンナの撮っている映画を見に行って、キスシーンでつらくなる。一人部屋にもどるとソフィーとの思い出の品が出てくる。今頃効いてきたか。

ゴードンとソフィーはいよいよいいかんじ。あなたの奥さんになる人は幸せよ。

そこにジェフから電話、会いたいと言う。やっと作戦が成功した。
あくまでジェフに仕返しをするというソフィーをゴードンは止める。でも、ソフィーは聞かない。

ところがここで、ゴードンのとんでもない秘密があきらかになってソフィーはショックを受ける。
ひきこもってでてこないソフィー。
・・・

まあ、普通のラブコメです。
チャン・ツィーは性格は変だが、若くてかわいい。
ゴードン役の人は、本当に優等生。ちょとできすぎの感あり。

ゴードンの告白。
「きみの、母親にウソをつく声。わるだくみをするところ。つめをかむ癖。全部好きだ。
 きみのすべてを愛している。できるなら朝目が覚めたときからきみの声を聞いていたい」

どうですかこれ。

★★★/5  
 
Posted by eiga55 at 00:29Comments(0)TrackBack(0)

2010年02月02日

アバター:どこかで見たような話だけど面白かった 渋東シネタワー

アバター

予告編は面白そうで評判も良し、期待して見てきました。

タイトル:アバター
監督・脚本:ジェームズ・キャメロン
出演:サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ/ラズ・アロンソ/シガーニー・ウィーヴァー/ミシェル・ロドリゲス/ジョヴァンニ・リビシ
制作:2009年アメリカ

設定は未来。地球人は宇宙船で惑星パンドラに資源を採掘に行く。ジェイクも、6年間人工冬眠で飛行してやっとパンドラにたどりついたところだ。車椅子で宇宙船から降りてきたジェイク。彼は元海兵隊で、戦争で下半身不随になった。彼が車椅子で宇宙旅行に出たのにはわけがある。

惑星パンドラには先住民がおり、地球人のほしがっている鉱物の真上に村があった。地球人は先住民と交渉して村を移動してもらおうとしたが、うまくいかなかった。このため地球人と先住民のDNAを使って作った先住民そっくりのアバターと呼ばれる人造生物と、人間をリンクして交渉をしようとしていた。

ところが、このプロジェクトに参加してアバターにDNAを提供したジェイクの兄が死亡した。高いお金を出して開発したアバターをムダにしないために、開発会社は双子の弟のジェイクを呼び出し資源探査に連れてきた。

ジェイクは、研究室で初めてアバターとリンクした。人間より大きく力もある五体満足な体。アバターをあやつるジェイクは、自由な体を手に入れて喜ぶ。

開発会社のリーダーに3ヶ月の期限で村を明け渡させるように指示されたジェイク。リーダーは、だめなら先住民を追い出すと軍隊を連れてきていた。

先住民を穏便に移動させようとコンタクトをとったジェイクは、先住民のシャーマンの娘と知り合いになる。彼らとふれあううちに、彼らの思想に感化され、自然を尊ぶこと、精霊との対話を知る。

ジェイクはなんとか争いなしに移動させようとするが、投資した金を早く回収したい開発会社のリーダーは、とうとう軍隊を出動させる。

先住民に肩入れしているジェイクは、先住民とともに戦うことにした。しかし、軍隊の火器に対して先住民の弓矢では・・・



この映画、画面はポカホンタスの雰囲気。先住民に対する侵略者の懺悔なのか。なんてことは置いといて、とにかく造形がすばらしい。
先住民は本当の生き物にしか見えない。出てくるパンドラの生物もリアルでCGっぽくない。

主人公が人間にもどるときと、アバターにリンクしているときが切り替わるのも話を単調にさせなくてうまくできている。ニューロマンサーみたいに、人間が仮想現実に没入(ジャック・イン)する話はいくつもあるけど、リアルな世界にリンクするアイデアがいい。そういやサロゲートもそんな話だったっけ。

戦いが弓矢だけってのは物足りなかった。空中に足場があるんだから、ヘリに岩を落とすとかもう少し抵抗できただろう。

軍隊のリーダーが、あくまで悪役でしかもしぶとくて強い。こういうところが映画を面白くしていた。

最後はもののけ姫みたいになって、ロード・オブ・リングにも似ているなあ。まあ、そんな感じの終わり方。でも、面白かった。

★★★★/5  
 
Posted by eiga55 at 01:14Comments(0)TrackBack(0)

2010年01月08日

戦場でワルツを:僕は19歳で罪を背負った シネスイッチ銀座

戦場でワルツを

アニメはあまり見ないんだけど、予告編がドキュメンタリーぽくって、硬派の雰囲気だったんで見てきました。

タイトル:戦場でワルツを
脚本・監督・製作:アリ・フォルマン
出演:ボアズ・レイン=バスキーラ/オーリ・シヴァン/ロニー・ダヤグ/カルミ・クナアン/シュムエル・フレンケル/ロン・ベン=イシャイ/ドロール・ハラジ/ソロモン博士
制作:2008年/イスラエル・ドイツ・フランス・アメリカ

オープニング。目が金色に輝く黒いやせた犬が走っている。一匹、また一匹犬が増えていき。いつしか犬の群れが走っている。群れはあるマンションの前で止まった。犬たちはある部屋を見上げて吠え始めた。
「犬は26匹、僕の部屋を見て吠えるんだ。僕は下に降りていく。犬のところに行くと目が覚めるんだ。」

主人公の”僕”の友達のポアズが夢の話をしている。
「2年半前から見るようになったんだ。理由はわかっている」彼は続けた。
「戦争でレバノンに行っただろう。僕たちはゲリラの捜索に行った。こっそり村に入ると犬たちが吠える。村人に気付かれないように誰かが犬を黙らせないといけない。人を撃てなかった僕は、犬殺しを担当してそこで26匹殺したんだ。」
ボアズは僕に話しかける。
「レバノンの虐殺を憶えていないのか、おまえは近くにいたんだろう」
「僕はそこから300mのところにいた。でも、何も覚えていない」
僕はなぜ、あのときの記憶がないのだろう。

突然20数年前の記憶がフラッシュバックした。僕は同僚のカルミともう一人とで、海で泳いでいる。海から海岸を見ると、海岸に立つマンションに照明弾が落ちてきている。(チラシの絵)
僕はあの日ベイルートにいた。でも、思い出せたのはこの景色だけ。

”僕”は、当時の戦友ロニーを訪ねて話を聞く。
「僕が初めて戦争に行った時は、みんな実感がなくて遠足気分だった。戦車に乗って国境を超えて行った。突然隣にいた先輩が撃たれて、僕は呆然となった。戦車が攻撃されて僕は海に走って逃げた。部隊は全滅したが、僕は岩場に隠れていて、夜になって泳いでもどった。たった一人助かったけれど、逃げた罪悪感を忘れられない」

カルミにも会いに行った。「ロケット砲で襲われて、ロケット砲を持った子供をみんなで撃ち殺しただろう。覚えていないか」
「そのとき僕もいた?」「もちろん」

カウンセラーに会った。
「戦争に行った人に多い解離という症状だ。自分がおかれている状況を、カメラで見ている景色と思う。自分のことだと思わないから恐怖を感じない。」

「当時のことで覚えていることは?」
「休暇は覚えている。戦場からもどるとふだんと変わらない街があった。若者はクラブにたむろしてロックを聴いている。ゲームセンターに入り浸っている連中もいた。」

レバノンの大統領が暗殺されて、僕は24時間で呼び戻された。イスラエルは、レバノンにいる親イスラエルのファランヘ党を応援していた。党首の大統領がゲリラに暗殺されて、イスラエルは応援のためにレバノンに侵攻した。
僕は旅行気分でレバノンに出かけたが、ベイルートの空港で飛行機の残骸、略奪された免税店を見た。銃声を聞いたとき僕はわれに帰った。

ゲリラの掃討のために、海沿いの道を進んでいた。そのとき高層マンションから攻撃された。
上から攻撃されているので動くことができない。撃たれた仲間を助けに行くこともできない。
気がつくと驚いたことに、マンションのベランダには市民がいた。女・子どもがベランダから修羅場を眺めていた。
仲間のフレンケルが突然道に飛び出して、機関銃を乱射しはじめた。彼は道の真中でダンスを踊っているように見えた。

記憶がだんだんもどってきた。虐殺の日は処分場というところを警備していた。処分場と言うのはパレスチナ人を処分するところ。大統領一派は、市民に復讐をしていた。

この先の記憶がない。
・・・


アニメで見てもきつい殺戮の記録。女子供を撃ち殺すのを戦争と呼ぶのか。事実の重さを感じた。イスラエルでこんな映画が作られることは驚き。
イスラエルはファランヘ党を支援して、彼らのすることは見て見ないふり。
市街地で戦争をしたら市民はどこに逃げたらいいんだ。

およそ人間のすることはこんなもの。
この映画を見て許しあえなんてとても言えない。

★★★★/5  
 
Posted by eiga55 at 00:26Comments(1)TrackBack(2)