2008年04月16日

SweetRain 死神の精度:あなたにとって死とは何ですか? 渋谷シネパレス

死神の精度

死神がかかわった3つのエピソード。
金城武久しぶりの日本映画。甘い声でも聞いてこようっと。

タイトル:SweetRain 死神の精
監督:筧昌也
出演:金城武/小西真奈美/富司純子/光石研/石田卓也/村上淳/奥田恵梨華/吹越満
製作:2008年/日本

冒頭、教会の告別式で少女と男が話している。
「ねえ、おじさんは死神?」
「わかるの? ひさびさにばれたな」
「おじさんは、みっちゃんを殺したの?」
「いや、死ぬべきかどうかを判定しただけだ」

祭壇の遺影は、隣の女の子の顔だった。
「おかあさん、大丈夫かな」
「なんであんなに悲しんでいるんだ」
「きっともっといっしょにいたかったんだよ。おじさんなんにも知らないのね」

死神は不慮の死を遂げる人の判定をする。不慮の死の7日前に地上に降りて、実行か(そのまま死なせるか)、見送りか(死なせない)かを決めるのが仕事。


エピソード1
彼(金城武)は死神。今度のターゲットは27歳のOL藤木一恵(小西真奈美)。彼女は家電の苦情処理係をしている。今も彼女をご指名で苦情の電話がかかってきていた。
「なんで私を指名するんですか?」
死神は今回は千葉と名乗ることにした。彼が地上で仕事をするときはいつも雨。とりあえず彼女に会う前に、CDショップに入った。彼が地上に降りたときの楽しみは音楽を聞くこと。この時代はまだウォークマンが使われていた。

−−−−−
とここで映写が中断。今時フィルムが切れるってあるんですね?
暗い中で数分間手持ち無沙汰。子供の頃はこんなこともあったなと思い出した。
−−−−−

次は小西真奈美のシャワーシーン。おっとと期待したらカメラは手首に移ってためらい傷を写す。彼女の人生はいいもんじゃなさそうだ。

千葉は彼女のことをもう少し知ろうと、彼女に接触する。
「すみません」
急に声をかけたら彼女は階段をふみはずしそうになった。
千葉は思わず彼女の手をにぎった。しまった、死神にふれると人間は気絶するんだ。彼女も気絶してしまった。とりあえず彼女を近くのコインランドリーで休ませた。
気がついた彼女は、「ナンパのつもり?」と聞いた。
「ここは船の上じゃないので難破はしません」と答える千葉。
「ふざけてんの?」
− 死神はそれほど頻繁に下りてこないので世相にはうといらしい。

「君が貧血で倒れたからつれてきたんだ」
「そうだったのすみません」

「これから食事にでもいきましょうか。これでナンパになった?」
「ムリにナンパにしなくてもいいです。私声をかけられたの初めてです」
− 小西真奈美のメイクはナチュラルでいい感じ。

一恵はなんとなく千葉に仕事のことを話した。ひどいクレーマーが私を指名して電話してくるんです。
「いやなことはいやといえばいいじゃない」
「言えればとっくに言っています」
帰り際、彼女はこう言った。
「生きているとこんなこともあるんですね。私の人生にも少しはいいことがあった」

彼女は千葉と別れて、公園に寄り道して彼とまた会えるかコイントスで占っていた。そこにチンピラがやってきて彼女にからむ。チンピラは、彼女を公園の茂みに連れて行った。そうするとお約束のように千葉が現われた。チンピラに殴られても平気な千葉。チンピラの手を握っただけで二人とものびてしまった。いまのうちに逃げよう。千葉は一恵の手を引いて走った。(ちゃんと手袋してましたよ)「あなた死を考えたことある? 私はいいことがなくて、死にたかったことがある」
「もうすぐ楽になるからね」
− おいおいそんなこと言ったら怪しまれるだろうが。

千葉は彼女とまた会った。
「ここのところいつも雨ですね」
− こいつが雨男だってことをまだ気づかないの?

「子供の頃両親を飛行機事故で亡くしました。ひきとってくれたおじいさんとおばあさんは火事で亡くなりました。そうしてようやく会えた恋人は、交通事故で亡くなりました。私の愛した人はみんな私をおいて先に行ってしまう。私の人生もいつか晴れることがあるんでしょうか」
「やまぬ雨はないと言うけれど私には信じられない」
− 死神さん彼女は雨の話をしてるんじゃないんですけど。

3日目、今日でどうするか決めよう千葉はそう思った。
クレーマーから会いたいと一恵に電話が入り、気分が悪くなった一恵は早退した。しかし、表のCDショップで待っていた千葉はそんなに早く帰ると思っていないから気がつかない。歩いていく一恵の後を、怪しい男がついていく。
・・・


エピソード2
時代は飛んで人々はiPodを使っている。
さっきは神戸の元町の高架下商店街とかが出てきたが、今度は田町のボーリング場。
次のターゲットは40歳のヤクザ藤田(光石研)。
「おまえが、情報屋か? 栗木の居場所を知っているって本当か?」
藤田は自分の兄貴を栗木に殺された。情報屋に化けた死神に、栗木の居場所を聞き出そうとしている。
「あんた死をどう思う」死神は聞いた。
「ヤクザは筋を通せないと死んだほうがましだ」
「それを聞いて安心した」
藤田の子分の阿久津、こいつはなにか隠しているようだ。実は、藤田の組は相手の組と手打ちを考えていた。ただ、そうするとどうしてもかたきをとろうという藤田はじゃまになる。阿久津に様子をさぐらせて問題をおこさないように見張らせていたのだった。
組の意思を無視して栗木を狙う藤田。
「あんた自分を信じているか?」
「ああ、俺は自分に期待している」
組は藤田に嘘の情報を流す。明日栗木と組の手打ちがある。藤田はそこに乗り込んでいこうとする。そのまえにちょっと行くところがある。
「まさか、女のところ?」
「そんなんじゃない」

阿久津は藤木一恵が持っていたのと同じコインを持っている。阿久津が、CDを聞こうとする。CDのタイトルはなつかしの歌姫藤木一恵。イントロが終わったところで、でかけてしまう。
− ちぇっ聞かせてくれないの

阿久津は悩んだ末に藤田に明日のことは罠だと教えることにした。
しかし、死神は言った。
「そんなことは藤田だって知っているよ」
「ちくしょう」

阿久津もは藤田を追いかけていく、そうして栗田に捕まってしまった。しかし、ここにはもう一人死神が来ていた。誰かもう一人死ぬんだ。
そこにキスマークだらけの藤田がやってくる。(頑張ってきたんだね)そうして撃ちあいが始まる。
・・・


エピソード3
今度の時代はお手伝いロボットがいる。だいぶ時代が進んだな。場所は海岸沿いの美容院。70歳の美容師(富司純子)の話。
死神が美容室に入ってくる。
「あなたはなにをしにこんなところに来たの」
「髪を切りに」
「それだけじゃないだろ」
「海の絵を描きに」
「ここの景色はいいからね」

「あんた死神だろ」
「・・・」
「私の愛した人はみんな先に行った。だから、葬式で何度か浮世離れした男に出会ったのさ。あいつらは死神だったんだよね。」
「・・・」
「私は子供を捨てた。一緒にいるとまた死んでしまうと思ったから。でも、その子供から連絡が来てね、孫に会ってくれって言うんだよ。私はどのつらさげて会えばいいんだい」
「子供に会うのが望みか?」
「その言い方だと私もいよいよかね」

「あんたひとつ頼まれてくれないか。明後日私の知らない7歳くらいの子供を集めてくれないか。料金はただでいいからさ。あんた神様なんだから願いをかなえて」
「俺は神様じゃない。あんた死ぬことについてどう思う?」
「そんなことより子供をつれてきてよ。人生最後のお願いだから。あんたさあ死ぬことについてどう思う?」
「死とは特別なことじゃない」
「あんたがそんなことをしれっと言えるのはあんたが死神だからだよ。でも、あんたは人を見ていない。人にとっちゃあ死は特別なことなんだ」

翌々日、美容室に子供がいっぱい来た。死神がレアなトレーディングカード「死神」で子供をさそったんだ。
子供の散髪が終わって、やれやれとくつろいだとき、お手伝いロボットが言った。
「ひとりお金を払おうとした子がいましたよ」
・・・

最後の話で全部がつながる。
美容室のおばあさんと千葉が話をするところでなんだかじーんときた。

そうして最後にやっと伝説の歌姫の歌を聞かせてくれました。
♪こぼれおちたのは 涙じゃなくて〜
声の線が細くて、すごくいいとまでは行かずに、普通にいいくらいでした。

★★★★/5

 

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