
木曜日のメンズデーは、ぶっとびコメディーでも見てこよう。
タイトル:鴨川ホルモー
監督:本木克英
出演:山田孝之/栗山千明/濱田岳/石田卓也/芦名星/斉藤祥太/斉藤慶太/渡部豪太/藤間宇宙/梅林亮太/和田正人/オジンオズボーン/佐藤めぐみ/甲本雅裕/笑福亭鶴光/荒川良々/石橋蓮司
原作:万城目学(鴨川ホルモー)
製作:2009年日本
京都葵祭り。似合わない衣装でだらだらと歩く大学生二人。一人は2浪して京大に入ったものの目標を失ってやる気がおきない安倍(山田孝之)。もう一人は帰国子女で日本人の常識がいまひとつわからない高村(濱田岳)。この二人に、男女が話しかけた。
「あなたたちは京大の学生ですね。ぼくらはけっして怪しいものではありません」
− 怪しくないなんて言う奴がよっぽど怪しい。大体荒川良々だしなあ。
男は京大青竜会というサークルの新歓コンパに無料で招待すると言う。タダで飲み食いできるならと二人は新歓コンパに参加することにした。
二人を誘った男は部長の菅原(荒川良々)だった。コンパでは、メガネで大木凡人そっくりの女(栗山千明)が安倍のことを見ている。あの子のあだなは凡ちゃんだな。そこに美人の新入生が入って来た。早良京子(芦名星)安倍はこの子にぐらっと来た。
コンパの帰りに安倍は早良さんを見かけた。警官が彼女に話しかけている。「こんな時間にどうかしましたか」彼女は泣いていた。警官は交番で話を聞こうと言った。彼女が困っていたんで、安倍は気転をきかせた。「僕彼女の友達なんで送って行きます」
家に帰るのに自転車を貸してあげるって下宿まで来たが、思い切って誘ってみた。
「部屋に寄って行きますか?」彼女ついてきたよ。脈があるのかな。
「早良さんなんで泣いていたんですか?」「無分別な行動をして自己嫌悪したの」
無分別な行動ってなんだろう。しかし、安倍は早良さんに見とれて聞いていない。安倍がトイレに行って帰ってくると、早良さんはベッドで寝ていた。でも、安倍はなにもできないで床で寝た。翌朝机の上に書置きがあった。
「昨日はありがとう。私青竜会に参加するつもりです。ご一緒できるといいですね」
春が来たと喜ぶ安倍。高村のところに行って青竜会に入るぞと一方的に宣言する。どっちでもいい高村はついてきた。
「ホルモーは知るものに非ず 感ずるもの」と部室のドアに書いてある。なんのことだろう。部長からコンパに出ていた新入生10人全員が入部したと聞かされた。次のイベントは川下り。また費用はタダだって、このサークル怪しくないの?
「次は宵山に来てください」部長に言われて集まったら今度は様子が違う。上級生が京大青竜会と書かれた揃いの青い着物を着ている。何があるんだ。部長につれられて四条烏丸に集まった。大勢の観光客に混じって黒い集団と白い集団、赤い集団もいる。
「四条烏丸交差点の会を始めます」
黒いのは京産大玄武会。白いのは立命館白虎会。赤いのは龍谷大学フェニックス。
− うーん、こりゃ四神やね。フェニックスは朱雀のことだな。主人公の名前が安倍明。こいつは安倍清明をもじったんだろう。
部室にもどって部長がやっと青竜会の目的を説明した。
「なんの宗教でもなく、精霊をなぐさめるためにある種のゲームを競うんだ。この会は1000年の歴史がある。」
それはいいんだけど、部員10人が100匹ずつの鬼とよばれる式神をあやつって戦うって言うんだ。
「そんなものは想像上のものでしょ」まあ、誰も信じない。
「あるものはある」「だったら見せてよ」
「まだ君たちには見えない。まず言葉を覚えてもらう」
そんなもの信じれるかとなって、じゃあ ある単語をせーので上級生全員で言ってみろ。全員が同じ言葉を言ったら信じてやる。
突撃、「ぐああいっぎうえぇ」
つぶせ、「ゲロンチョリー」
なんか変な言葉を全員で話している。
どうもだまされているような気がするが、新入部員は練習を始めた。鬼に指示を出すときの変なジェスチャー。言葉も変だ。恥ずかしくって半信半疑で練習している。
でも、みんな鬼が見たくてサークルをやめなかった。
「まさか、壮大などっきりなんてことないよな」
そんな調子で4ヶ月たった。
夜吉田神社に集合。部長から指示が来た。
「いよいよ代替わりの儀式を行う」神社で神に踊りを捧げるんだ。女人禁制の儀式なんでここで待て。女子は階段の下に残された。神殿の前で上級生が踊り始めた。
「ドライブウェイに春がくりゃ」
− おいおい、レナウン娘のCMソングじゃないか。60年代にはやった曲だ。ワンサカワンサカ、イエイイエイと踊っている。なんだこりゃ。
部長に催促されて一年生も踊りだした。同じ踊りを繰り返してだんだん熱が入ってくる。上級生は服を脱ぎだしてとうとう全裸になっている。お前らも脱げ。しかたなく安倍も脱いで踊った。神社の屋根の上が赤く光っている。
「神々が喜んでいる。我々の酔狂は認められた」
どうやら神々に認められたらしい。
とたんに鬼が見えるようになった。しゃばけのチビ鬼みたいな奴がうじゃうじゃいる。翌日から河原で戦闘の訓練。普通の人には見えないから、学生が何遊んでんだっていう顔で見られている。
そうしていよいよ初戦だ。対戦相手は立命の白虎会。
当日笑福亭鶴光が車で中継に来ていよいよ戦いの開始。勝負はメンバーの操る隊が全滅するか、誰かが降参すると決まる。
対戦が始まると、青竜会の芦屋がやたらと強い。圧勝しそうな勢いで攻めて行く。ところが、逃げる敵がみんな高村のところに集まった。3人から攻撃される高村。高村はパニックになると固まる奴だったんだ。何もしないでボコにされる鬼たち。高村を助けに行こうとする安倍。ところが安倍は早良さんが襲われているのに気付いてそちらを助けに行く。高村は隊を全滅させた。
部長から負けたメンバーには懲罰があると聞かされた。心配した安倍が会いに行くと、高村はちょんまげを結っていた。「手が勝手にしたんだよね」心配したけど本人は意外と冷静。「信長みたいで僕に足りないリーダーシップがつきそうだ」
なんだよ、心配して損した。ところが高村に僕を助けに来ないで早良さんのところに行っただろうと言われた。文句を言うのかと思ったら、「早良さんは芦屋とつきあってるの知らないの?みんな知ってるよ」って言われた。
安倍はそこから引きこもりになった。もう何もする気がおきない。家で寝ていると高村が来て話した。
「悪い知らせがある。ホルモーの対戦をしたんだ。」
「9人で戦ったんだろ。ゴメンよ負けたんだろ」
「芦屋の活躍で京産大に勝ったんだ。悪い知らせだろ。」
よけい落ち込んだ安倍は、会長にホルモーをやめたいと言うが、会長からは鬼は簡単にやめさせてくれないぞと脅される。寝ても覚めても鬼に付きまとわれるぞ。困った安倍に会長は、ホルモーの特別ルール17条のことを教えてくれる。チームを5対5に別けて2チームにすることができる。芦屋と別チームになればいいんだろう。
安倍は凡ちゃんこと楠木と双子の兄弟と高村に声をかけてチームを2つに分割する。しかし、チームを二分するということは、みんなで楽しむと言うホルモーの精神に反するので神様は喜ばなかった。京都の町の上空に巨大な黒い鬼があらわれ日増しに大きくなっていく。このままでは神の怒りで大変なことになる。神の怒りをとくためには、5対5のすばらしいホルモーを見せなければならない。
・・・
もう、本当に冗談を実写にしたお話。
ホルモーのときのジェスチャーや掛け声。レナウン娘のダンスなんて冗談にしか見えない。最後に5対5で京都の町中を走り回るところも面白かった。
濱田岳の茶せん頭は傑作。飄々としたキャラクターと合っていた。この人「アヒルと鴨」のときもよかったんだけど、こっちのほうがもっとよかった。
山田孝之のほうは、こんなに冴えない役やって大丈夫?本当にかっこ悪すぎでした。
栗山千明は最近の映画は変な役ばっかりですけどどうしたの。そっちの路線に変更したんでしょうか。ゲロンチョリーは似合いすぎてて危ない。
★★★★/5