2010年02月18日

すべては海になる:満ち潮のシーンは怖かった バルト9

すべては海になる

ちょっと世間を騒がせた柳楽くん。若いうちに売れてしまって調子を狂わせたんでしょうか。
佐藤江梨子は、「腑抜けども」から「秋深し」「斜陽」ときて、ここのところいいかんじなんですよね。

タイトル:すべては海になる
監督・脚本:山田あかね
出演:佐藤江梨子/柳楽優弥/要潤/渡辺真起子/白井晃/松重豊
原作:山田あかね「すべては海になる」(小学館刊)
製作:2009年日本

半笑いで現れた本屋の店員千野夏樹(佐藤江梨子)。
− この表情一発で生きるのが下手だと思わせる。
夏樹は書店に自分のコーナーを持ち、気に入った本をPOPで紹介して、マイナーな本もそれなりに売り上げている。彼女は書店に出入する出版社の営業(要潤)に、今度出版する本の推薦文を書いてと頼まれる。

と、いきなり二人のベッドシーン。(ソフトです)
夏樹は高校時代に援交に手を染めて、男がいないと不安でしょうがない愛のわからない女になった。要ともそれでずるずるとつきあっている。夏樹は高校の時、人生相談に悩みを相談した。
そうすると「そんなことをしていたら、魂が汚れます。かたっぱしから本を読んで恋愛を勉強しなさい」とアドバイスされた。それで夏樹は本を読みまくって、本好きになり、書店に就職した。

彼女はある日店で、気になる客を見つけた。この人が帰ってから本がなくなっていることが何度かかあった。夏樹は女の人が本を鞄に入れたのを見て、店の外で女の人に声をかけた。しかし、道にかばんの中身をぶちまけた女のかばんには本はなかった。

夏樹は上司と女の家まで謝りに行った。その家は、ぐれた娘。きつい父親、父親のいいなりの妻の痛そうな家庭だった。父親からは誠意をお金で見せてくれと慰謝料を請求される。

翌日、書店に高校生が訪ねてきた。コージと名乗った青年(柳楽)はあの家の子供だと言う。「慰謝料は要りません。僕が解決します。ひとりで家族をたてなおすんです」相当わけありの家庭のようだ。

要が新しい本を持ってきた。「読んで感想を書いてよ。」
「小島小鳥の冒険」
− この話の主人公は安藤さくら。この子の映画も4本ぐらい見たが、汚れ役を選んでやっているのかな。愛嬌はあったね。
小鳥(安藤さくら)は、日本ではブスと言われて相手にされなかった。彼女は世界には私のモテる国があるに違いないと、世界を旅する。アラブの国であるオトコと愛しあい、ヨーロッパでも別のオトコと愛しあった。海外では小鳥はモテモテだった。それから小鳥はニューヨークに渡り、犬人間と仲良くなる。この男には男性自身がなくて精神的なつきあいだった。やっと小鳥は愛する人を見つけたかと思われたが、小鳥はエイズを発症する。
ひとりぼっちになった小鳥は日本に帰る。誰も助けてくれる人がいなくなったとき、高校の同級生が現れる。「ずっときみが好きだったんだ」
小鳥は真の愛を知り、愛する人の腕の中で亡くなった。
夏樹はこの結末がおかしいと感じた。

実は夏樹が援交を始めたのは、好きだった人に手ひどくフラれて立ち直れなかったから、なんか日本でモテなくて世界に飛び出す小鳥と自分が重なったんだろう。
「自由な女が、罰をうけて死ぬみたいじゃないの。」
納得できない夏樹は、サイン会にやってきた作家に言った。
「この結末好きじゃない。」
作家は、もとの話は小鳥は死なずにまたどこかに行ってしまう結末だったという。編集者の要が売れるためには、結末を書き直せと言った。大衆は奔放な女を許さない。「結果として売れたんだから正しいんだろう。」
それでも納得できない夏樹に彼は言った。
「あなたは絶望していない人だ」

このあと要に誘われてまた、ベッドシーン。
でも、このときのサトエリの泣き顔がいい。
要も作家志望だったのに、自分の才能の限界を感じて営業になった。
夏樹の書いた感想も新聞の広告に乗せてはくれるけれど、世間受けするように少しなおしてある。「私の気持ちはそうじゃない」思うように生きられないやるせなさで彼女は泣いたのか。

一方、コージは家族を修復しようとするが、父親は話を聞かず、母親は父親におびえるだけ。いきずまったコージは、母親が万引きしているところを警察に通報する。母親を通報した息子。行き場のなくなったコージを夏樹はアパートに連れて帰る。おちこんでいるコージに夏樹は言う。
「したいんだったらしてもいいよ」
コージは言った。
「あなたはそうして自分を傷つけてきたんでしょう」
コージはアパートを出て行く。
夏樹はコージの後をついていく。
二人は赤い電車に乗って、海に行く。
・・・


柳楽は目がきつくて怖い。なんかぴりぴりしていた。
サトエリはよかったよ。
この、人に流されてお人好しなんだけど、トラウマがあって譲れないものがあるという人をうまく演じていた。
海でのシーンは、潮が満ちてきてちょっといやな結末がよぎって怖くなってしまった。

あと、吉高由里子がちょい役で出ていた。本屋で宗教の勧誘に捕まって、びびって逃げる人。次は喫茶店のウエイトレスで、子供をほったらかしの夫婦の相手をしていて、子供にスパゲッティを頭からかけられる。その後の彼女の行動は見物でした。この子はブラックコメディ向きじゃないのかな。

★★★★/5
 

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すべては海になる 書店員がある日、万引き現場を目撃 それが、崩壊した大高家と拘る発端だった... 【個人評価:★★☆ (2.5P)】 (自宅鑑賞)
『すべては海になる』【『映画な日々』 cinema-days】 at 2011年11月13日 03:03
この記事へのコメント
複数のテーマが混濁して意味不明。だれが主人公なのか。海のたとえを本をめぐって生起する話に持ってくるのも、ウザイ。
Posted by kuni at 2011年12月29日 13:00
 
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