2012年05月11日
[enviro-news 2093] 原発ゼロだとGDPはどうなるのか?〜
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2093 (2012.05.11)
****************************************************************
欧州出張から帰国した翌日、5月9日に第21回基本問題委員会が開催されました。
配付資料と録画映像はこちらにあります。
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonmondai/index.htm
今回は、選択肢の原案(原発比率でいえば0%、20%、25%、35%)について、
経済モデルで分析した結果が示され、その分析や解釈についての議論が主な内容
となりました。
資料1−1
「経済影響分析について(試算結果の中間報告)」
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonmondai/21th/21-1-1.pdf
この回に提出した私の資料はこちらにあります。
http://www.es-inc.jp/news/20120509edahiro.pdf
提出した資料に基づいていくつかの点について発言しました。その中から2点、
ぜひみなさんにも考えていただきたいことを書きます。
1つは、経済影響分析の解釈についてです。
これまで経済モデルといえば、「温暖化対策をするとこんなに経済に影響が出ま
すよ、家計に影響が出ますよ(それでもやるんですか)」という脅し?のように
使われてきたという印象(トラウマ?)があって、今回はどんな結果が出て、ど
のように使われるのか、しっかり見ていきたいと思っています。
「経済影響分析について(試算結果の中間報告)」
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonmondai/21th/21-1-1.pdf
5枚目に載っている「試算結果についてー主な項目(2030年における実質GDP、
家計消費支出への影響)」を見てみてください。
5機関がそれぞれ経済影響分析をおこなった結果が1つのグラフに載っています。
みなさんはこれを見て、どう解釈されますか?
このグラフについての私が大事だと思うポイントは2つです。
●地球環境産業技術研究機構のモデル以外の4つは「原発比率は2030年のGDPに
ほとんど影響がない」ことを示している。
●GDPへの影響が最も大きい地球環境産業技術研究機構の結果をどう読むか?
グラフを「選択肢B(原発ゼロ)」だと「GDPが5.0%減少」、「えー、原発ゼロに
すると経済はマイナス成長になってしまうの!」と読んでしまうと間違いです。
「現在の電源構成のまま、年率1%程度のGDP成長率を続けて2030年になったと
きのGDP」に比べると5%少ない、ということです。
日本のGDPは2010年は511兆円で、これが2030年には617兆円になる、というのが
計算の前提となっています。地球環境産業技術研究機構の計算では、「原発ゼロ
だと、2030年のGDPは617兆円ではなく、586兆円になる」ということで、現在の
511兆円からGDPは成長し続けます。成長のペースが少し遅くなる、ということな
のです。
「GDPが小さくなる」のと「GDP成長率が小さくなる」のは、大きく違うのですが
(上記のように、GDP成長率が小さくなってもGDP自体は成長する、など)そのあ
たりを意識して読まないと「え、マイナス5%!?」とびっくりしてしまいます。
もう1つ、大事なことは、このグラフを見ればわかるように、「どの選択肢を選
んでも2030年のGDPは、現在の電源構成のまま年率1%程度のGDP成長率を続けて
場合に比べると若干小さくなる」ということです。
ですから、地球環境産業技術研究機構の分析は、選択肢間の比較として見る必要
があります。どれかの選択肢を選ぶわけですから。選択肢E(35%)は、「原発
依存度の低減」という政府の方針に反することからも、選択肢としては考えにく
いので、次に原発比率の高い「選択肢D」と比べましょう。
選択肢D(25%)は、3.11前の原発比率が27%でしたから、ほぼ3.11前の現状維持、
という選択肢になります。
原発ゼロの「−5.0%」と、原発比率25%の「−3.5%」の差がグラフでは、大き
く見えますが、実際には「2030年時点でのGDP」を比べてますから、「20年間で
1.5%の差」ということです。
つまり、その規模のGDPに達するのが1〜2年遅れる程度の差です。
「20年間で1.5%の差」を年率にすれば0.075%(0.075%の20 乗)となります。
617 兆円の0.075%は約5,000 億円ですから、それを1.2億人の人口で割ると、一
人当たり年に4200円ほどになります。
つまり、「経済影響が最も大きいという試算でも、最大で月350円/人ぐらいを覚
悟すれば、2030 年に原発維持(25%)ではなく原発ゼロ(0%)が達成できる」
と読むことができます。
ちなみに、基本問題委員会の議論では、今回の分析にあたった機関の担当者の間
でも「差はないと考える」「大きな差がある」と意見が分かれました。委員の間
でも、「経済への影響について原発比率による差はあまりないことがわかった」
という意見がいくつかあったのに対して、「大きな差がある」という意見もあり
ました。
純粋な差の大きさというより、何と何を比べるか、ですよね。原発があってもよ
い(あったほうがよい)と思っている人にとっては、同じ大きさのGDPに達する
のが1〜2年遅れる程度でも「不要なマイナスだ」と思うのでしょうし、原発の
リスクや安全性を優先して考えたい人にとっては「それぐらいの違いで、原発を
ゼロにできるならそちらを選びたい」と思うことでしょう。
何と何を比べて、どのような選択肢を提示していくのか−−まだまだ議論は続き
ます。
もう1つ、今回発言したこと(前にも発言したことですが、いつもスルーされて
しまうので、もう一度言いました)は、「長期的な方向性こそが選択肢として提
示されるべきもの。長期的な方向性を欠いた2030 年断面の数字だけでは国民の
求めるものに足りない」ということです。
今回の基本問題委員会の任務は、「原発事故による甚大な被害への反省に基づき、
エネルギー基本計画をゼロベースで見直す」ことです。そのためには、「原発を
ゆくゆくはゼロにしたいと思っているのか」「減らしていくが一定比率保つのか」
が議論の大きな焦点になるはずです。
ところが、現在の選択肢は2030 年断面の数字しか出していません。これでは、
原発事故を受けて日本が今後のエネルギーをどういう方向性で考えているのかが
わかりません。
「2030年に原発比率が20%」という選択肢を出した数人の委員にも、「20%ぐら
いは保つべき」という意見の方もいるし、「長期的にはゼロに近づけていくが、
2030年の段階では20%ぐらいは残るだろう」という意見の方もいます。この違い
こそが大事な選択肢だと思うのですが、それを選択肢に入れさせないという力が
働いているように感じます。
「国際情勢等、長期的に将来を見通すことは不可能なので、せいぜい2030年ぐら
いまでしか責任を持って言えないから」という意見もありますが、「様子見」
「問題や判断の先送り」は解決になりません。
国際情勢等、長期的に将来を見通すことは不可能だからこそ、大きな方向性を定
め、そこへ向けて進みながら、その時代の状況や情勢によって調整していくとい
うプロセスが重要なのだと思います。
基本問題委員会は次回は14日、その後も週1〜2回のペースで続きます。今月中
に選択肢の原案を作るため、詰めた作業が続きます。
さて、市民の声を少しでも枝野大臣と基本問題委員会に伝えたいと、1月に「エ
ネ女」、3月に「エネ若(えねやん)」の集いを開催しました。
明日は京都で「eneyan エネルギーを考える若者の集い」が開催されます。
直前のご案内で恐縮ですが、関西地方の方、ぜひご参加下さい〜。
(この議論の結果も、基本問題委員会に報告したいと思っています)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからご案内〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
eneyan エネルギーを考える若者の集い
2012年5月12日(土)13:30〜17:00
@京エコロジーセンター、in京都
http://www.miyako-eco.jp/about/access.html
申し込みフォーム http://p.tl/IUvg-
エネルギーのあり方に不安を感じていませんか?
この夏、これからのエネルギーが決まります
エネルギーや政策に関心のある方も、少し難しく感じている方も大歓迎です☆
みんなでエネルギーについて考えてみませんか♪
○日時:2012年5月12日(土)13:30〜17:00(13:00受付開始)
○会場:京エコロジーセンター 第1・2会議室
http://www.miyako-eco.jp/about/access.html
○当日プログラム(予定)
13:30〜13:50 開始、趣旨説明、主催団体挨拶
13:50〜14:50 講演「日本のエネルギーの未来を考える!」
講師:伊与田昌慶(気候ネットワーク研究員)
14:50〜15:00 休憩
15:00〜16:30 ワークショップ
*5人1グループになりディスカッションを行います
16:30〜17:00 アンケート記入、まとめ
○参加者:先着35名 (高校生、大学生・大学院生、若手社会人)
○参加費:無料
○お申込み方法
下記の申込フォームから必要事項を記載し、お申し込みください。
申し込みフォーム http://p.tl/IUvg-
○主催:京エコロジーセンター
○企画運営:自然エネルギー学校・京都
○お問い合わせ先:気候ネットワーク
TEL 075-254-1011、E-Mail kyoto@kikonet.org
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3.11以後原発稼働に対する国民の支持が大幅に低下しています。
自然エネルギーの役割やその普及策について考えることは必要不可欠といえるで
しょう。
このような状況の中、今夏のエネルギー基本計画見直しにむけて6月頃に
政府からエネルギー政策の選択肢が提示されます。将来を担う若者が積極的に
この問題について知り、議論に参加していくことが求められています。
しかし、エネルギー基本計画の見直しについて検討している
資源エネルギー庁の基本問題委員会の委員25人のうち、
60歳以上の委員が6割以上を占め、39歳以下の委員は1人もいません。
この状況を受け、若者の視点をエネルギー政策に取り入れるため、
委員の一人である枝廣淳子さんによって、「若者の視点からエネルギーを考え
る〜エネ若の集い」が
3月に東京で開催されました。
(会議の模様や報告書については下記URLからご覧ください)
http://ishes.org/news/2012/inws_id000342.html
関西でも若者の意見や想いがエネルギー政策に取り入れられるための場を設け
たいと思いこの会を開催するに至りました。
今後の日本のエネルギーをどうするかは、あらゆる人に影響を及ぼすことであ
り、性別や世代などを含め、広く国民的議論をおこなって、政策に反映すべきと
考えます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
主催:京エコロジーセンター
企画運営:自然エネルギー学校・京都
お問い合わせ:特定非営利活動法人気候ネットワーク
URL http://www.kikonet.org
〒604-8124 京都市中京区高倉通四条上ル 高倉ビル305
TEL 075-254-1011、FAX 075-254-1012
E-Mail kyoto@kikonet.org
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ご案内ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
※メールニュースの引用・転載は出所を添えて、ご自由にどうぞ
(枝廣淳子の環境メールニュース http://www.es-inc.jp)
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「幸せ経済社会研究所」〜幸せと経済と社会との関係を見つめ直す
http://www.ishes.org/
「日刊 温暖化新聞」〜情報・考え方、行動・広がりへ!
http://daily-ondanka.com/
「私の森.jp」〜森と暮らしと思いをつなぐ http://watashinomori.jp/
商用での印刷物・ウェブ上での無断複製・転載はご遠慮ください(ご相談下さい)。
お知り合いやMLへのメールでの転送は歓迎です。
このメールへの「返信」は私にだけ届きます。◆添付ファイルは受け取れません
ので、edahiro@es-inc.jp へお送り下さい。フィードバックなどをいただけると
うれしいです。(個別のお問い合わせ等には対応できませんこと、ご容赦下さい)
本メールリストへの登録/登録解消、バックナンバーの取り出しは
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アドレス変更は、上記ページで「旧アドレスの脱退」+「新アドレスの登録」を
お願いします。一定期間メールが戻ってくる場合には、こちらで登録削除する場
合があります。 ※アマゾンのアソシエートプログラムに参加しています。
「変える」メソッドを経営へ http://www.change-agent.jp/
「システム思考」に関する情報を提供
http://groups.yahoo.co.jp/group/systems_thinking_byCA/
日本から世界へ情報発信 ジャパン・フォー・サステナビリティ
http://www.japanfs.org/index_j.html
枝廣淳子 edahiro@es-inc.jp
〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F イーズ
Tel: 03-5426-1128 Fax:03-6413-3762 http://www.es-inc.jp
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2012年04月25日
enviro-news@green.email.ne.jp
[enviro-news 2089] 温暖化についても議論し続けるために〜『地球温暖化の目撃者』と「気候変動影響統計ポータルサイト」(2012.04.21)*****************************************************************
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2089 (2012.04.21)
****************************************************************
3.11後、特に日本では「エネルギー問題」が切迫し、「温暖化どころじゃない」
という風潮もあちこちで見られます。
でも、温暖化が止まったわけではありません。目の前のエネルギー問題に取り組
みつつも、温暖化問題からも目を離してはいけない、と思います。
そのために、2つご案内です。1つは「写真とストーリー」、もう1つは「デー
タ」で語る温暖化の影響です。これらの助けを借りながら、視野狭窄や思考停止
に陥ることなく、大事な温暖化の問題も議論し続けていきましょう。
1つは、WWFジャパン自然保護室 気候変動・エネルギー プロジェクトリーダー
の小西雅子さんがお書きになった、写真が語る一冊です。
『地球温暖化の目撃者』(小西雅子)
http://www.amazon.co.jp/dp/4620320889/ref=as_li_tf_til?tag=junkoedahiro-22
嵐が強大化して、永久凍土が溶けていく・・毎日新聞にも連載させていただいて
おりますが、地球温暖化は既に世界各地に深刻な影響を及ぼしています。途上国
では、自宅を流されたり生活の糧を失うなどの被害を受けている人々がいます
が、日本ではリアリティがあまりないかもしれません。WWFの「地球温暖化の
目撃者」は、そうした被害を受ける人たちが、経験した深刻な影響について自ら
語った言葉を集めて世界に発信するプロジェクトです。
その集大成として、アジア、アフリカ、北極など世界8地域から26人の目撃者の
証言を収録した『地球温暖化の目撃者』が、10月22日、毎日新聞社より発行され
ます。温暖化の科学をわかりやすく説明しながら各地に見られるその影響をカ
ラー画像でたどります。そして温暖化を防ぐために何ができるのかを解説。美し
い地球の姿と温暖化で変わりゆく現在の姿がカラー画像で対比され、この本を見
たあとには、地球のために何かしなければという気持ちになる、そんな一冊で
す。
小西さんは、日刊 温暖化新聞の「あの人の温暖化論考」にも、COP17の報告と日
本の課題について寄稿して下さっていますので、ぜひ読んでみて下さい。
「世界標準の温暖化対策ルール作りを先導する立場になろう!
(COP17報告と日本の課題)」(小西雅子)
http://daily-ondanka.com/thoughts/index.html
http://daily-ondanka.com/thoughts/kns_01.html
最後に「番外編」として書いて下さったコラム「女性が活躍したCOP17」もとて
も興味深いです。日本ではなかなか報道されていない、伝わっていない国際交渉
の現場のようすをうかがい知ることができます。
もう1つの“温暖化を忘れない”は、先月下旬に開設された環境省の「気候変動
影響統計ポータルサイト」です。
http://www.nies.go.jp/occco/statistics_portal/index.html
どんなサイトか少し引用しますね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○はじめに
2007年に公表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書では
、「気候系の温暖化には疑う余地がない。」とされています。また、「20世紀半
ば以降に観測された世界平均気温の上昇のほとんどは、人為起源の温室効果ガス
濃度の観測された増加によってもたらされた可能性が非常に高い。」としていま
す。
地球温暖化は人類が直面している最も重大な問題のひとつです。既に、大雨や熱
波の頻度の増加などの影響が顕れており、食料や健康、水資源、自然生態系といっ
た様々な分野にも徐々に影響が顕れつつあります。
環境省は平成22年から、地球温暖化対策や、地球温暖化に関する研究、普及啓発、
データの利用促進に資するため、関係省庁の協力のもと、国内のデータを対象と
して気候変動の影響に関する統計の整備を開始しました。これは、平成21年4月
に改正・施行された統計法に基づき実施するもので、従来から様々な機関がそれ
ぞれの目的に応じて実施している統計などについて、気候変動の影響という観点
から幅広くリスト化し、本サイトにまとめました。
本サイトの作成に際しては、関係省庁のみならず、気候変動影響分野の専門家か
らの助言を踏まえ、気候変動が原因と考えられる影響が顕れているデータのみな
らず、今後顕れる可能性を持ったデータや、気候変動の影響を考える上で参考と
なる情報も含めてデータや知見の収集を行いました。掲載している統計等の多く
は、気候変動の影響調査のために実施しているものではありません。幅広くリス
ト化したものであり、各々の統計等のデータの値や変動は、必ずしも気候変動の
影響を現わしているものではありません。
本サイトでは、食料、健康、建築物、水資源、自然生態系、災害関係といった気
候変動の影響に関連する主な分野についてデータのリスト化を行いました。今後
も継続的に情報の収集を行い、拡充していく予定です。
○利用ガイド
本サイトは、気候変動の影響を把握する際に利用できるデータのリンク集になっ
ています。利用したいデータの詳細情報を組織別、分野別、キーワード別に検索
できます。
例えば、環境省が提供するデータの詳細情報を確認したい場合は、左側のサイド
メニューの「組織で探す」をクリックした後に、インデックスの中から「環境省」
をクリックします。すると右側に表示されていたデータのリストが環境省のリス
トまで移動します。リストをクリックすると、そのデータのリンク先を含む詳細
情報が確認できます。また、右側上部の入力欄にキーワードを設定し「検索」を
クリックすると関連するデータのリストのみの表示に絞り込まれます。
ただし、最新情報を確認したい場合や、そのデータの具体的な内容等を調べたい
場合は、データのリンク先において探してください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
検索は、4つの方法でおこなうことができます。とても便利なので、ぜひ使って
みて下さい。
(1)組織で探す : データの詳細情報を組織で探すページです。
総務省
消防庁
厚生労働省
国立社会保障・人口問題研究所
農林水産省
林野庁
水産庁
経済産業省
資源エネルギー庁
国土交通省
国土地理院
気象庁
海上保安庁
環境省
生物多様性センター
国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター
千葉県
東京都 環境局
東京都 健康安全研究センター
新潟県
富山県 衛生研究所
京都府
沖縄県 衛生環境研究所
(独)農畜産業振興機構
(独)農業環境技術研究所
(独)水産総合研究センター
(独)水産総合研究センター 東北区水産研究所
(独)森林総合研究所
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
(独)水資源機構
(独)港湾空港技術研究所
(独)建築研究所
(独)国立環境研究所
(社)日本救急医学会
(社)全国中央市場水産卸協会
(社)漁業情報サービスセンター
(社)日本冷凍空調工業会
(財)厚生労働統計協会
(財)日本穀物検定協会
(財)建築環境・省エネルギー機構
(財)建設物価調査会
農薬工業会
文部科学省・気象庁・環境省
(独)農業環境技術研究所、(独)農業・食品産業技術総合研究機構、(独)国際農林水産業研究センター、(独)森林総合研究所、(独)水産総合研究センター
国土交通省、(独)土木研究所、(独)港湾空港技術研究所
厚生労働省、国立感染症研究所
内閣官房、海上保安庁
(2)分野で探す : データの詳細情報を分野で探すページです。
人間(健康)/疾病・障害
人間(健康)/大気・海洋環境
人間(健康)/人口・死因
農林水産/農業・畜産
農林水産/森林・林業
農林水産/水産
農林水産/生産環境
建築物/生活基盤
建築物/国土・土地利用
水資源
沿岸
生態系
災害関連
その他の分野
(3)キーワードで探す : データの詳細情報をキーワードで探すページです。
COD
DO
pH
WBGT
アジア
異常気象
稲
ウイルス
ウエストナイル熱
雨量
エネルギー
エネルギー作物
エネルギー需給
エネルギー消費
塩分
屋上緑化
温室効果ガス
海水
海氷
海洋
海洋汚染
外来生物
海流
化学物質
花き
火災
果樹
河川
家畜
渇水
花粉
患者数
感染症
気温
企業
気候資源
気象
救急搬送
漁獲量
下水道
建設戸数
建築物
高温障害
光化学オキシダント
光化学スモッグ
工業
交通
黒球温度
穀物
国有林
災害
細菌
作物
さくら
殺虫剤
産業
サンゴ
死因
紫外線
自給率
資源
自然災害
自動車
地盤沈下
死亡者数
死亡数
死亡率
住居
住宅
樹木
植生
食料
人口
侵入生物
森林
水温
水害
水系
水産物
水質
水質汚濁
水稲
水道
生産量
生態系
生物
生物季節
生物多様性
全天日射量
ダイオキシン
大気
大気汚染
ダム
地下水
畜産物
柱状図
潮位
鳥獣被害
貯水量
適応・緩和
デング熱
電力
東北海区
都市
土質
土壌
都市緑地
土地
日本海
日本脳炎
熱中症
農業生態系
農作物
農山村
農村
農地
農薬
バイオマス
波浪
ヒートアイランド
被害
防災
放射線
マラリア
水揚量
麦
面積
木材
野菜
野生鳥獣
輸送
緑地
林野
冷暖房器具
冷凍空調機器
(4)Googleで探す(サイト内検索)
※メールニュースの引用・転載は出所を添えて、ご自由にどうぞ
(枝廣淳子の環境メールニュース http://www.es-inc.jp)
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http://www.ishes.org/
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http://daily-ondanka.com/
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うれしいです。(個別のお問い合わせ等には対応できませんこと、ご容赦下さい)
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「変える」メソッドを経営へ http://www.change-agent.jp/
「システム思考」に関する情報を提供
http://groups.yahoo.co.jp/group/systems_thinking_byCA/
日本から世界へ情報発信 ジャパン・フォー・サステナビリティ
http://www.japanfs.org/index_j.html
枝廣淳子 edahiro@es-inc.jp
〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F イーズ
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Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2089 (2012.04.21)
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3.11後、特に日本では「エネルギー問題」が切迫し、「温暖化どころじゃない」
という風潮もあちこちで見られます。
でも、温暖化が止まったわけではありません。目の前のエネルギー問題に取り組
みつつも、温暖化問題からも目を離してはいけない、と思います。
そのために、2つご案内です。1つは「写真とストーリー」、もう1つは「デー
タ」で語る温暖化の影響です。これらの助けを借りながら、視野狭窄や思考停止
に陥ることなく、大事な温暖化の問題も議論し続けていきましょう。
1つは、WWFジャパン自然保護室 気候変動・エネルギー プロジェクトリーダー
の小西雅子さんがお書きになった、写真が語る一冊です。
『地球温暖化の目撃者』(小西雅子)
http://www.amazon.co.jp/dp/4620320889/ref=as_li_tf_til?tag=junkoedahiro-22
嵐が強大化して、永久凍土が溶けていく・・毎日新聞にも連載させていただいて
おりますが、地球温暖化は既に世界各地に深刻な影響を及ぼしています。途上国
では、自宅を流されたり生活の糧を失うなどの被害を受けている人々がいます
が、日本ではリアリティがあまりないかもしれません。WWFの「地球温暖化の
目撃者」は、そうした被害を受ける人たちが、経験した深刻な影響について自ら
語った言葉を集めて世界に発信するプロジェクトです。
その集大成として、アジア、アフリカ、北極など世界8地域から26人の目撃者の
証言を収録した『地球温暖化の目撃者』が、10月22日、毎日新聞社より発行され
ます。温暖化の科学をわかりやすく説明しながら各地に見られるその影響をカ
ラー画像でたどります。そして温暖化を防ぐために何ができるのかを解説。美し
い地球の姿と温暖化で変わりゆく現在の姿がカラー画像で対比され、この本を見
たあとには、地球のために何かしなければという気持ちになる、そんな一冊で
す。
小西さんは、日刊 温暖化新聞の「あの人の温暖化論考」にも、COP17の報告と日
本の課題について寄稿して下さっていますので、ぜひ読んでみて下さい。
「世界標準の温暖化対策ルール作りを先導する立場になろう!
(COP17報告と日本の課題)」(小西雅子)
http://daily-ondanka.com/thoughts/index.html
http://daily-ondanka.com/thoughts/kns_01.html
最後に「番外編」として書いて下さったコラム「女性が活躍したCOP17」もとて
も興味深いです。日本ではなかなか報道されていない、伝わっていない国際交渉
の現場のようすをうかがい知ることができます。
もう1つの“温暖化を忘れない”は、先月下旬に開設された環境省の「気候変動
影響統計ポータルサイト」です。
http://www.nies.go.jp/occco/statistics_portal/index.html
どんなサイトか少し引用しますね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○はじめに
2007年に公表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書では
、「気候系の温暖化には疑う余地がない。」とされています。また、「20世紀半
ば以降に観測された世界平均気温の上昇のほとんどは、人為起源の温室効果ガス
濃度の観測された増加によってもたらされた可能性が非常に高い。」としていま
す。
地球温暖化は人類が直面している最も重大な問題のひとつです。既に、大雨や熱
波の頻度の増加などの影響が顕れており、食料や健康、水資源、自然生態系といっ
た様々な分野にも徐々に影響が顕れつつあります。
環境省は平成22年から、地球温暖化対策や、地球温暖化に関する研究、普及啓発、
データの利用促進に資するため、関係省庁の協力のもと、国内のデータを対象と
して気候変動の影響に関する統計の整備を開始しました。これは、平成21年4月
に改正・施行された統計法に基づき実施するもので、従来から様々な機関がそれ
ぞれの目的に応じて実施している統計などについて、気候変動の影響という観点
から幅広くリスト化し、本サイトにまとめました。
本サイトの作成に際しては、関係省庁のみならず、気候変動影響分野の専門家か
らの助言を踏まえ、気候変動が原因と考えられる影響が顕れているデータのみな
らず、今後顕れる可能性を持ったデータや、気候変動の影響を考える上で参考と
なる情報も含めてデータや知見の収集を行いました。掲載している統計等の多く
は、気候変動の影響調査のために実施しているものではありません。幅広くリス
ト化したものであり、各々の統計等のデータの値や変動は、必ずしも気候変動の
影響を現わしているものではありません。
本サイトでは、食料、健康、建築物、水資源、自然生態系、災害関係といった気
候変動の影響に関連する主な分野についてデータのリスト化を行いました。今後
も継続的に情報の収集を行い、拡充していく予定です。
○利用ガイド
本サイトは、気候変動の影響を把握する際に利用できるデータのリンク集になっ
ています。利用したいデータの詳細情報を組織別、分野別、キーワード別に検索
できます。
例えば、環境省が提供するデータの詳細情報を確認したい場合は、左側のサイド
メニューの「組織で探す」をクリックした後に、インデックスの中から「環境省」
をクリックします。すると右側に表示されていたデータのリストが環境省のリス
トまで移動します。リストをクリックすると、そのデータのリンク先を含む詳細
情報が確認できます。また、右側上部の入力欄にキーワードを設定し「検索」を
クリックすると関連するデータのリストのみの表示に絞り込まれます。
ただし、最新情報を確認したい場合や、そのデータの具体的な内容等を調べたい
場合は、データのリンク先において探してください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
検索は、4つの方法でおこなうことができます。とても便利なので、ぜひ使って
みて下さい。
(1)組織で探す : データの詳細情報を組織で探すページです。
総務省
消防庁
厚生労働省
国立社会保障・人口問題研究所
農林水産省
林野庁
水産庁
経済産業省
資源エネルギー庁
国土交通省
国土地理院
気象庁
海上保安庁
環境省
生物多様性センター
国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター
千葉県
東京都 環境局
東京都 健康安全研究センター
新潟県
富山県 衛生研究所
京都府
沖縄県 衛生環境研究所
(独)農畜産業振興機構
(独)農業環境技術研究所
(独)水産総合研究センター
(独)水産総合研究センター 東北区水産研究所
(独)森林総合研究所
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
(独)水資源機構
(独)港湾空港技術研究所
(独)建築研究所
(独)国立環境研究所
(社)日本救急医学会
(社)全国中央市場水産卸協会
(社)漁業情報サービスセンター
(社)日本冷凍空調工業会
(財)厚生労働統計協会
(財)日本穀物検定協会
(財)建築環境・省エネルギー機構
(財)建設物価調査会
農薬工業会
文部科学省・気象庁・環境省
(独)農業環境技術研究所、(独)農業・食品産業技術総合研究機構、(独)国際農林水産業研究センター、(独)森林総合研究所、(独)水産総合研究センター
国土交通省、(独)土木研究所、(独)港湾空港技術研究所
厚生労働省、国立感染症研究所
内閣官房、海上保安庁
(2)分野で探す : データの詳細情報を分野で探すページです。
人間(健康)/疾病・障害
人間(健康)/大気・海洋環境
人間(健康)/人口・死因
農林水産/農業・畜産
農林水産/森林・林業
農林水産/水産
農林水産/生産環境
建築物/生活基盤
建築物/国土・土地利用
水資源
沿岸
生態系
災害関連
その他の分野
(3)キーワードで探す : データの詳細情報をキーワードで探すページです。
COD
DO
pH
WBGT
アジア
異常気象
稲
ウイルス
ウエストナイル熱
雨量
エネルギー
エネルギー作物
エネルギー需給
エネルギー消費
塩分
屋上緑化
温室効果ガス
海水
海氷
海洋
海洋汚染
外来生物
海流
化学物質
花き
火災
果樹
河川
家畜
渇水
花粉
患者数
感染症
気温
企業
気候資源
気象
救急搬送
漁獲量
下水道
建設戸数
建築物
高温障害
光化学オキシダント
光化学スモッグ
工業
交通
黒球温度
穀物
国有林
災害
細菌
作物
さくら
殺虫剤
産業
サンゴ
死因
紫外線
自給率
資源
自然災害
自動車
地盤沈下
死亡者数
死亡数
死亡率
住居
住宅
樹木
植生
食料
人口
侵入生物
森林
水温
水害
水系
水産物
水質
水質汚濁
水稲
水道
生産量
生態系
生物
生物季節
生物多様性
全天日射量
ダイオキシン
大気
大気汚染
ダム
地下水
畜産物
柱状図
潮位
鳥獣被害
貯水量
適応・緩和
デング熱
電力
東北海区
都市
土質
土壌
都市緑地
土地
日本海
日本脳炎
熱中症
農業生態系
農作物
農山村
農村
農地
農薬
バイオマス
波浪
ヒートアイランド
被害
防災
放射線
マラリア
水揚量
麦
面積
木材
野菜
野生鳥獣
輸送
緑地
林野
冷暖房器具
冷凍空調機器
(4)Googleで探す(サイト内検索)
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(枝廣淳子の環境メールニュース http://www.es-inc.jp)
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枝廣淳子 edahiro@es-inc.jp
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Tel: 03-5426-1128 Fax:03-6413-3762 http://www.es-inc.jp
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2012年04月07日
enviro-news@green.email.ne.jp
[enviro-news 2083] 幸せ経済社会研究所 「半農半X研究所」代表・塩見直紀さんへのインタビュー (2012.04.07)
日時: 2012年4月7日 20:19:10JST
****************************************************************
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2083 (2012.04.07)
****************************************************************
幸せ経済社会研究所のサイトに、インタビューコーナーがあります。
http://ishes.org/
そこに「半農半X研究所」代表の塩見 直紀さんが登場して下さっています。
http://ishes.org/interview/itv04_01.html
http://ishes.org/interview/itv04_02.html
http://ishes.org/interview/itv04_03.html
http://ishes.org/interview/itv04_04.html
塩見さんのお話をとても興味深く聞かせていただきました。ぜひ読んでいただけ
たらと思います〜。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「半農半X研究所」代表の塩見 直紀さん
●最初、「半農半X」は自分を救うためのコンセプトだった。
枝廣:今日はお時間をいただきありがとうございます。最初に、塩見さんが半農
半Xにどうやってたどり着かれたのか、そのあたりを教えていただけますか。
塩見:ひとつは、やはり里山というような所で生まれ育ったことに影響を受けて
いると思います。わが家は兼業農家で、父は教員でしたが、母と祖母とお茶を作っ
ていたし、お米も出荷をしていました。当時はまだ家族で、お弁当を持って田植
えとか稲刈りをやっていました。僕らは、月の光で稲を稲木に掛けたり、一家で
山に植林に行くとか、そんな時代の最後の世代です。まだ軽トラもあまりなくて。
その後、大学卒業後にたまたま入ったのが株式会社フェリシモという、80年代の
後半から環境問題に取り組んでいた会社で、その会社との出会いが大きかったで
す。それでレスター・ブラウンさんの本を読んだり、講演会を聞きに行ったり。
そうして、いろいろな本を読みあさっていく中に農業の本を読まざるを得なくな
りました。当時から自給率は低くて、農業の高齢化も顕著でしたが、今で言う
「当事者」というキーワードだと思いますが、そこで自分もやらないと議論がし
にくいなというのがあって、そこで「自分も種をまこう、鍬を持とう」という流
れです。自分がやるのか、自分はやらないけれども「農家がんばれ」「中国の人
がんばれ」というのか、は全然違いますよね。
もう1つ大きかったのは、その会社が、同期入社に芸大出が多かったことでした。
商品開発を自社オリジナルで作るので、発想とかアイデアが豊かな人材と出会っ
て、僕だけ普通の人間だったような感じがして、そこで初めて遅い自分探しが始
まった。自分探しのことを僕は今「天職問題」と名づけていますが、環境問題と
この天職問題が20代の2つの大きなテーマでした。
それがちょうど90年代です。地球サミットが92年にあって、93年には平成の米騒
動が、また95年に30歳になる年には、阪神大震災や地下鉄サリンがありました。
そういう20代の後半を過ごして、それがすごく良かったと思います。
それから1999年、2000年、2001年と時代の変わり目に、田舎に移住した人も結構
いて、「何か自分もアクションを起こして変わらなきゃ」というのがすごくあり
ました。
そして、いろんな本を読んでいく中で、たまたま星川淳さんの「半農半著」とい
う言葉に出会って、「これだ」と思いました。
ただ、自分は星川淳さんのように著述業をしたいとか、翻訳ができるとかという
わけでもなく、法律もパソコンも得意ではない中で、自分の「半農半著」の「著」
に当たるものは何かなと考えても「何もない」というのがわかるんですね。
最初は、自分の「それ」は何かというので、「it」を入れていたのですが、「半
農半it」に、ある時「X」を当てはめたら、うまく四字熟語になって、「これだ」
ということになりました。そして、その言葉が生まれたことによって、「こうい
う生き方、コンセプトを伝えたらいいんじゃないか」というミッションを得まし
た。
最初のころは、それを周りの人に伝えないといけないという思いもなく、自分を
救うためのコンセプトでもあったので、その言葉で自分が救われたという感じで
した。その後、変な意味での追い風が吹いてきて、新聞や雑誌が取り上げてくだ
さるようになったり、「本を出さないか」という話になって。急にできたもので
はなく、迷いながら生まれてきたコンセプトなので、その分ある種、寿命が長い
のかなとも思います。
東京に講演に来るまでにも10年かかっています。特に東京で講演しなきゃとか、
出版しなきゃとは思わなかったけれども、周りが「ぜひ」とかいう形で呼んでく
ださるようになって、今では年間たくさん呼んでいただいています。それだけ時
代が厳しくなっている可能性は十分あるかなと思います。
●東京でもニューヨークでも「半農半X」はできる。大切なのは農のハードルを
低くすること。
枝廣:食糧自給率が低いし、何とかしないといけないと、みんな思っている中で、
自分をシステムの外側に置いて、「政府がんばれ」とか「農家がんばれ」という
のもあるし、もしくは端っこの所で消費者として「応援します」という運動もあ
りますよね。そういうものではなくて、そこに入っていって中から変えるという
ことをされたわけですよね。
塩見:はい。半農半Xというのは東京でもできると考えていまして、ニューヨー
クでもベルリンでもできます。中には、「半農半Xは地方でなければできないと
いうように、限定したらどうか」という提案をする人もいるのですが、そうする
と、今までさんざん、僕たちが悩まされてきた、都市と地方の対立という対立構
造になってしまいます。
それよりも、ベランダでもいいし、屋上でもいいし、大好きな場所で、やれる所
からやる。1日30分、40分でも土とか植物に触れるという、かなり緩く、敷居を
低くすることで、誰でもできる。まだまだ農のハードルが高い場合もあるし、感
じていらっしゃる方もあるかと思いますが、いかにハードルを低くするかが大事
だと思います。深める人はどんどん深めたらいいし、それを伝える人があっても
いいし、多様な役割をみんな担っていけばいいなと思っています。
枝廣:思い切って自分で種をまこう、鍬を持とうと思われた時、それはそんなに
大きな変化ではなかったんですか? たとえば「自分1人やったって、日本の自
給率がすぐに変わるわけではないし、何ができるんだろう」という思いもあると
思います。やはり、農業を小さい時に体で体験されていたことが大きかったので
しょうか。
塩見:そうですね。
枝廣:そこの一線を超えるのが結構大変な場合が多いと思います。
塩見:まず考えたのは、食卓の自給率を0.001でも上げていくことが重要です。
自分の時代に0.1上げて、次の世代が0.2にして、という発想ですね。自分の世代
ですべて、本当は解決しないといけないくらいの危機的な状況であり、無力感も
あると思いますが、次の世代にバトンタッチをするような「経世代型」のスタイ
ルでいいと思います。
あとは、第一歩を踏み出せない人が大半だと思うんですけれども、「初めの一歩
力」みたいなのが重要なので、何でもいいと思います。市民農園を借りてみると
か、長く会っていないおじいさんをお盆に訪ねていってちょっと手伝うとか、友
だちの所に行くとか。リトルアクション(小さなアクション)を重ねていくこと
が重要かなと思います。
●「半農半X」は昔からあった!
枝廣:半農半Xは、これまで日本でも何度もあったようなユートピア的な農村づ
くりでもないし、田舎暮らしをしようというのでもないですよね。たとえば「兼
業農家とどう違うんですか?」と聞かれたら、どうお答えになりますか?
塩見:兼業農家の方で、たとえばボランティアが好きな方とか、自治会活動を頑
張っているとか、それに賭けているようなお年寄りや、兼業農家で意見を持って
いるなら、僕の目から見れば半農半X。でも、その方が兼業農家という言葉が好
きならそれでいいし、すべて半農半Xでくくろうとは思いません。
中には、専業農家で16町とか広い面積をやりながら、まちづくりをバリバリやっ
ている人もいます。前に東北で出会った方は、大きな農業をしながらNPOをつ
くって、フリースクール的なことをされていて、それを専業だけでとらえていい
のか、とも思います。でも、専業農家というプライドがあるならそれもいい。い
ろいろあっていいと思います。昔は農をしながら大工さんがあっただろうし、武
士も暇な時は鍬を握っていましたよね。
枝廣:百姓という言葉が、もともとそうですからね。
塩見:はい。僕が好きな事例では、奈良の宮大工の西岡常一さんの本で読んだの
ですが、先祖の言い伝えとして、「宮大工は、暇なとき普通の大工仕事をするな。
そのときは畑仕事をしろ」というのがあって、畑・田んぼを持っておられたそう
です。土とか植物に触ることで木の心がわかるし、その仕事をする中で、次の仕
事の段取りが見える。
現在は結構スケジュールを入れがちな時代ですけれども、何かそこで一歩スロー
ダウンしていって、未来を考える時間があってもいいだろうし。それはすごく教
訓的な話だなと思って。西岡さんの本を読んでいましても、「半農半工」という
言葉があります。
それから、『夜明け前』などを書いた小説家の島崎藤村も、大正15年に書いた
『嵐』という小説で「半農半画家」という言葉を使っています。主人公のお父さ
んが、画家を目指して芸術学校に行っている子どもたちに、「半農半画家でいい
んじゃないか」というせりふを、ポロッと言うんです。
そう考えると、日本人は、島崎藤村の時代も、いろんな言い方をしていた可能性
があるなと思います。
枝廣:面白いですね。
●「農の時間」、「Xの時間」
枝廣:たとえば自給率を上げなければと農業から入ったとしたら、半農、農業に
かかわるところだけでいいと思うんですけど、Xも大事なわけですよね。そのあ
たりを少しお話いただけますか。
塩見:農の時間とXの時間はすごくリンクしているように感じています。たとえ
ば僕の場合、草刈りのときによくひらめくので、ポケットの中に紙と鉛筆を入れ
ておいて、メモしています。空にはヒバリとかセミが鳴いて、カエルがいて、ヘ
ビがいて、風が吹いて、という中で、こんなプロジェクトはどうかとか、こんな
エッセイのネタがあるんじゃないかとか、すごくひらめきやすいのです。
特に重要だと思うのは、農をすることによって、人間中心主義というものを超え
られる。人間のおごりや自然のコントロールといったことに対し、自然の中に内
包されるとか、寄り添う、従う、学ぶ、といったものを農から学べるということ
です。
その一方で、僕が農から学べるものには、クリエイティビティというものもあり
ます。村人を見ていても、美意識が高くて、たとえば、「草ぼうぼうなのが何か
美しくない」ということもあるし、土壁の塗り方や、あぜのぬい方が、すごく美
しくて。
それから感受性。レイチェル・カーソンのいう「センス・オブ・ワンダー」といっ
たものも、農から即、学べる。
今年、すごくかわいそうなことをしたのは、草刈りをしながらカエルを20匹以上
殺しているんです。でも、カエルを殺したことに対して何も思わなくなったらお
しまいだろうし、宮沢賢治とか金子みすゞさんならどうしただろうかとか、そん
なことを思っています。それが、自分のXにもプラスの影響を与えていて、すご
く善循環をしているような気がします。
社会起業家が今、千葉に移住されたりしていますけれども、すごくいい傾向で、
社会起業家としてさらにいい方向に行ってもらえるんじゃないかなと思います。
私の理想は、半農半社会起業家が増えたらいいなと思っています。
●半農半Xは、自然に従い、与えられた天賦の才を発揮すること。
枝廣:「このままでは」と思っている人はたくさんいるけれど、今の時代で、農
業だけではなくてXを見つけることの意義について、どういうふうに思っていらっ
しゃいますか?
塩見:環境問題で「もったいない」という言葉が言われるようになりましたが、
この国にあと3つの「もったいない」があって、「天与の才の未発揮」。「地域
資源の未活用」、それから「人が出会っていない(多様な組み合わせの未コラボ
レーション)」というもったいなさです。まだまだ活かされていない、もったい
ない方がたくさんいらっしゃると思うし、新しい出会いによって、コラボレーショ
ンもまだまだたくさんできる。
Xを見つけるのは難しいと思いますが、Xがわからない方に対して言うのは、
「自分のXにこだわらないで、周囲の方のXをプロデュースするというXがある」
ということです。自分のXにこだわらずに、家族とか、ほかの方のXを応援する
ことで自分のXが満たされるということもありますよね。Xイコール自分のもの
と思いがちですけれども、誰かを応援するというXは美しい形ではないかなと思
います。
枝廣:半農半Xというコンセプトが生まれて、それで救われている人はたくさん
いると思います。私はまだ特技が何かわからない、何がXかわからないけど、で
も半農半Xは自分のものにできるという。そういう方のなかには、半農から入っ
て半Xを広げられる方と、「自分がこの社会で、やりたいことをやっていきたい。
だけどそれだけだと十分にお金がもらえないから、食べるものは作っていこう」
という、半Xから入って半農に行かれる人といると思いますが、そのあたりはど
うですか?
塩見:両方ありますね。半農半Xの良さというのは、農をちょっと生活の中に加
えるだけでも、鉢を1つベランダに置くだけでも、何か豊かになるし、やさしく
なるものだと思います。Xは両面あって、Xにシフトされる方、農に少しチャレ
ンジされる方、極端な方は会社を辞めるとか。
去年、台湾に行ったのですが、台湾で、自分の本を読んで「大学の先生を辞めま
した。それで、地域のコミュニティセンターの館長になりました」という人もい
て、そんなこともあるんだなとびっくりしました。台湾版の本の副題が「順從自
然、實踐天賦」――自然に従順で、与えられた天賦の才能を実践する。すごく明
確なスタンスの2方向の4文字、合計8文字で表現されています。
それくらいシンプルに人生の方向がわかれば、こんがらがったのがときほぐされ
るような気がします。物事はもっとシンプルで、僕らが勝手に複雑化しているよ
うなところもあるかなと思います。
●高まる危機意識と「転機」
枝廣:先ほど、「世の中が半農半Xを認める、もしくは求めるようになってきた。
厳しい時代になってきた」とおっしゃっていましたが、何がどう厳しくなって、
半農半Xを受け入れる、もしくは求める世の中になってきたと思われますか?
塩見:20年前から、枝廣さんや僕らはオイルピークのことは考えたと思うんです
けれども、それが現実化しています。資源、食料の問題に加えて、気候の変化と
いうのも結構大きいと思います。今までは、「去年変な天気だったな」というの
が、変なのが当たり前になってしまいました。それが数年、特に顕著かなと思い
ます。
枝廣:そういう流れを見て、一般の人たちも、たとえば自分の食べ物とか、これ
まではお金で買えばいいと思っていたけどそうではないという、そのあたりの危
機意識でしょうか。
塩見:そうですね。リーマンショックもあっただろうし、多くの人が仕事の面や、
お金の面でもいろいろなことを感じたり、気づきつつあります。
5年ほど前に書いた『半農半Xの種を播く』のなかで、「やっぱり急がないとい
けない」という思いで「5年以内のアクションを」ということを書かせてもらい
ました。
というのも、農家の平均年齢が、数値以上に70代とか80代とどんどん上がってい
るので、5年以内にバトンタッチして、農業の技術とか知恵とかを引き継がない
といけない。バトンタッチには時間がかかるかと思うし、早めのアクションが重
要なので、焦らず着実に、いい形で引き継いでいけたらと思います。
3.11もあって、コミュニティの問題や農のあり方、エネルギーなど、大きく変え
ていく転機だと思っています。これからはエネルギーを自給していかなければい
けないし、半農半Xをしながら電気を売電するような「半農半X+電」というこ
とも言われるようになっていくでしょう。そういう意味で、これは本当にラスト
チャンスだし、これ以上の大きなことはないと思います。
これからの時代は、急がないといけないし、でも着実にゆっくり「悠々と急げ」
という言葉のように、緩やかに変わっていければと思います。
●すべてのひとに「X」がある。ほかの人の「X」を応援しよう。
枝廣:半農半Xという言葉だけ聞くと、大地と自分の天命、ミッションとのつな
がりといった、大地と自分との閉じられた関係で解決しそうなイメージですが、
ご本でも書かれているように、それから生まれるつながりとか、コミュニティと
か、そういった要素もすごく大事だなと思います。
塩見:やはり、住んでいる場所を愛しているかというのは、これから大事になる
と思います。今回の震災で感じたのは、東北の方が地域を愛する感じというのは
全然違うなということです。愛する場所、現在住んでいる場所が好きではない方
も愛していく。そのためには、まなざしとか感性を取り戻す必要があって、意外
といい町なんだなというのを取り戻さないといけないかなと思います。理想は大
好きな町で大好きな仕事をすることですね。
僕は、すべての人にXがあると考えているので、東京で満員電車に乗るのはあま
り好きではないけれども、この人たちみんなにXがあるかと思うと楽しくなりま
す。
人間だけではなくて、ゴーヤにはゴーヤのミッションがあって、梅には梅の、お
茶にはお茶の、ビワだったら薬の王様と言われていますので、葉っぱも種もXが
ある。すべてのものにXがあって、それが表現されていく。そういう時代が来た
らいいなと思っています。
そういう意味では、住んでいる場所はとても重要です。自分が住んでいる所から
半径3キロぐらいの、徒歩や自転車で軽く行ける所のいいところを探すと、地域
を大好きになるし、それができると楽しくなる。日々感受性が高まっていって、
次々にすてきなものが見つけられますし。
枝廣:「あるもの探し」ですね。
塩見:ほかの人のXを見つけたり、応援するのも大事だと思っています。レイチェ
ル・カーソンが、「子どもの周りにセンス・オブ・ワンダーを応援できる人が1
人は必要だ」と言うように、周りはXの応援団であるという意識を持てばいいと
思います。
僕のワークショップのなかでも、大好きなことや得意なこと、気になるテーマ、
ライフワークを3つ書いてもらうミニワークをさせてもらっています。そして、
その3つのキーワードをみんなの前で語ります。なかなか想いを聞いてもらえな
い時代、話す場がない時代になっているので、話し合う、傾聴し合うというのは、
とても重要なことではないかなと思います。
3つのキーワードもみんな多様で重なりません。もしかしたらほんとうに世界で
1人かもしかいないと思うことが結構あります。写真が好きだけだったら、上に
は上の人がたくさんいるけれども、でも、第二、第三のキーワードを組み合わせ
ると、オンリーワンな存在というのがわかってきます。さらに活動舞台(市町村
名や地域名など)も書くのでほんとうに唯一無二の存在だとみんな感じられます。
僕はそれを、生命多様性、生物多様性をもじって「使命多様性」と名づけている
んですが、人はほんとうに多様な存在だなと思います。
●「X」で食べていくのは大変だけれど、はじめ方は、ある。
枝廣:たとえば食べ物は半農で作るとしても、現金収入は必要だから、それは半
Xのほうから得る。やりたいこととか、自分が得意なことは見つかったけど、そ
れを、お金をもらえる仕事に結びつけるのはちょっとハードルがある。そこが難
しいですよね。
塩見:講演をしていますと、ある方から、「半農半Xはエリートでなくてはでき
ないんじゃないか」という質問を受けたり、「Xが明確で、Xがある種プロフェッ
ショナルな人はやっていけるかもしれないけれども、万人はどうかな」というこ
とを言わたりもします。確かにXで食べていくのは大変だけれども、職業でなく
ても、まずはボランティアから始める、というのでもよいと思います。
もちろん理想はフルタイムですが、ちょっとの時間、何か福祉的なことをされる
のもいいし、少しでも自分にとって輝ける時間があるだけでも生きがいがありま
すし。
枝廣:発明家の藤村さんの非電化工房に見学に行って、いろいろお話を伺う機会
があったのですが、藤村さんは『月3万円ビジネス』という本を出されていて、
月に3万円稼げるビジネスを10個持っていれば、十分それで食べていける、とおっ
しゃっています。
『月3万円ビジネス』藤村靖之著
http://www.amazon.co.jp/dp/4794967616/ref=as_li_tf_til?tag=junkoedahiro-22
本当はフルタイムがいいというのはこれまでの価値観だけど、ほんとにそうかど
うかも、これから怪しい。それより、3万円ずつ稼げるのを10個持っていたほう
がきっとこれからいい、と。自分のミッションの組み合わせが、30万円を生み出
すのはすごく難しいけど、3万円だったら生み出せるかもしれないですよね。そ
うやって300万あれば十分だし、食べ物を自分で作れればなおよいですよね。
●半農半Xの持つ発想力
枝廣:もう1つお聞きしたいのですが、私も講演で、特に企業とか経済界の人と
話をするときに、半農半Xの話をさせていただいたくと、「感覚的にはわかるけ
れど、みんながそういうふうに会社でどっぷり仕事をして、死ぬまで働くのをや
めたり、モノを買うことをやめたりすると、日本の経済は止まってしまうんじゃ
ないか」という質問をいただきます。そういうときに、どのようにお答えになり
ますか?
塩見:確かに、まだまだ縛られていらっしゃる方は多いですよね。ただ、今は農
のあり方など、いろんな意味で大きく変えるラストチャンスなので、多くの人に
納得してもらえるように、グランドデザインを提示していきたいと思っています。
また、僕としては、半農半Xをすることによって、専業農家の予備軍が生まれた
らいいなという面もあります。田んぼで稲刈りをしたことがあるというような農
作業の経験者もまだまだ少ないと思いますので、少しでもそういう予備軍を作り
たい。
農業を配慮できる人口が、この国に何%いるかはとても重要で、まだ少ないので、
そのためには半農半Xという形から入る必要があるし、農とXをうまく絡めるこ
とで新しい発想も出てくるので、とても重要なことだと思います。
たとえば、2011年に「半農半アート展」が東広島であって、茨城取手では「半農
半芸」もありました。農と芸術家でやっていくと、新潟の「大地の芸術祭」みた
いなことができるだろうし、何がうまれてくるかわからないというか、もしかし
たらもう1つの経済効果が出てくるかもしれないし、すごく大きな可能性を持っ
ています。
●半農半Xというのは、自分で自分の公式を作って完成させるもの
枝廣:今、日本の人口全体を考えたときに、半農半X的な生き方をしている人や、
半農半X的なあり方や生き方を求める、もしくは積極的に応援するという人たち
は、どれくらいいそうな気がしますか?
塩見:3%くらいでしょうか。新聞とか、NHKの「ラジオ深夜便」などでもと
りあげていただいて、いろいろな人たちに届きつつあるけれど、常時、半農半X
というコンセプトを取り出せる方はまだ少ないと思うので。
それは、もしかしたら食とか農を大事にしている人口と同じくらい、もしくは原
発のことを考えているような人と同じくらい。大半はまだまだ、そういう方向で
はないものを目指していらっしゃるかなと。
枝廣:3%くらいの感じですね。ただ、たまたまこれまで半農半Xというのを聞
いたことはないけど、聞くと、「そうだよね」と言う人もすごく多いですね。
塩見:そうですね。8年前に本を出させてもらいましたが、伝えられていないだ
けですね。原発のこともエネルギーのことも、ありとあらゆることがまだ伝わっ
ていなくて、10回であきらめないで11回とか、1万回とか、言い続けないといけ
ないし、そのためには、ビジュアルとか表現方法とか変えていかないといけない。
今までのやり方を変えていく必要もあると思います。
枝廣:でも、先ほどコンセプトが大事とおっしゃったようにご自分が伝える部分
と、コンセプトの力で広がっていく部分と、きっとありますよね。半農半Xとい
うコンセプトはその点、それだけで伝わる力があると思います。
塩見:ありがとうございます。僕も、半農半Xというのは自分のコンセプトでは
なくて、オープンソース、オープンコンセプトみたいなことを宣言しているので、
今はすごくいい感じで多くの方が伝えてくださっていると思います。
枝廣:半農半Xというコンセプトが、すごく緩やかな定義というか、何でもあり
とおっしゃいましたが、「これはこうでないといけない」という世界でずっとやっ
てきた人たちから見ると、その緩やかさがすごく特徴だなと思います。そのあた
りは、塩見さんのご経験とか試行錯誤ですか?
塩見:いかに言い訳をなくしてもらうか、という作戦でもあります。自分もそう
ですが、結構、人は言い訳をしますよね。なので、「これぐらい緩やかならでき
ませんか」というところで、あとは好きにチョイスしてもらえばいいと思ってい
ます。
半農半Xというのは、自分で自分の公式を作って完成させるものです。宮沢賢治
が「未完成は完成である」というようなことを言っていますが、半農半Xも未完
成で、その人が最後に作り上げるものなので、それが意外といいなと思われる方
がオリジナルで作れる。
●半農半Xを世界へ
枝廣:最後の質問です。これからやっていきたいことを、ぜひ。
塩見:半農半Xを英語圏に本格的に伝えていけたらと思います。英語圏人口が17
億くらいでしょうか、まずはその方たちに伝われば。インドとか、北欧とか、フ
ランス、さらには中国語圏など、半農半Xのコンセプトを世界に向けて何とかし
て伝えていきたいと思います。
自分ももう46歳になったので、年相応の仕事をしていかないといけないのかなと
思います。小さな農を続けながら、コツコツ汗を流しながら草を取る。それも大
事にしながら、何か社会的な活動をしていきたいなと思います。
枝廣:半農半Xを世界に広めていくのは、何をその先に描いていらっしゃるんで
すか?
塩見:やはり持続可能な世の中と、一人ひとり輝ける社会ですね。おばあさんも、
道行く人もスポットを、光を浴びていくようなことができたらいいなと思います。
枝廣:私は、日本も世界も、持続可能性の問題を解決する上での1つの大きな介
入点というか、働き掛けをしないといけないのが、社会のペースを落とすという
ことだと思っているのですが、半農半Xが世界に広がると、絶対世界のペースは
落ちると思います。そういう意味でも、広がってほしいなと思います。また、世
界のネットワークとか、どうやって広げていくかという話をできるといいと思い
ます。今日はいろいろお話を伺って、とても楽しかったです。ありがとうござい
ました。
(※最後のページで塩見さんの動画メッセージが見られます。ぜひご覧ください)
http://ishes.org/interview/itv04_04.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
塩見さんが提唱・実践されている「半農半X」という生き方、日本だけではなく、
中国をはじめ、世界にも広がりつつあります。私も海外でよく話をしますが、国
にかかわらず、とても関心と共感が高いことを感じます。
余談ですが、今シーズンは大阪マラソンと東京マラソンと、2回フルマラソンを
走りました。ふだんはハーフマラソンを走っています。この間、あるマラソン大
会に「ハーフ」と並んで「1/8マラソン」という種目がありました。ハーフの半
分の半分ですね。
半農は無理だとしても、1/8農でも、1/16農でもいいですよね。私の場合はベラ
ンダのプランター程度なので、まずは「めざせ、1/256農!?」 それでもゼロよ
りはマシかなと。(^^;
日時: 2012年4月7日 20:19:10JST
****************************************************************
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2083 (2012.04.07)
****************************************************************
幸せ経済社会研究所のサイトに、インタビューコーナーがあります。
http://ishes.org/
そこに「半農半X研究所」代表の塩見 直紀さんが登場して下さっています。
http://ishes.org/interview/itv04_01.html
http://ishes.org/interview/itv04_02.html
http://ishes.org/interview/itv04_03.html
http://ishes.org/interview/itv04_04.html
塩見さんのお話をとても興味深く聞かせていただきました。ぜひ読んでいただけ
たらと思います〜。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「半農半X研究所」代表の塩見 直紀さん
●最初、「半農半X」は自分を救うためのコンセプトだった。
枝廣:今日はお時間をいただきありがとうございます。最初に、塩見さんが半農
半Xにどうやってたどり着かれたのか、そのあたりを教えていただけますか。
塩見:ひとつは、やはり里山というような所で生まれ育ったことに影響を受けて
いると思います。わが家は兼業農家で、父は教員でしたが、母と祖母とお茶を作っ
ていたし、お米も出荷をしていました。当時はまだ家族で、お弁当を持って田植
えとか稲刈りをやっていました。僕らは、月の光で稲を稲木に掛けたり、一家で
山に植林に行くとか、そんな時代の最後の世代です。まだ軽トラもあまりなくて。
その後、大学卒業後にたまたま入ったのが株式会社フェリシモという、80年代の
後半から環境問題に取り組んでいた会社で、その会社との出会いが大きかったで
す。それでレスター・ブラウンさんの本を読んだり、講演会を聞きに行ったり。
そうして、いろいろな本を読みあさっていく中に農業の本を読まざるを得なくな
りました。当時から自給率は低くて、農業の高齢化も顕著でしたが、今で言う
「当事者」というキーワードだと思いますが、そこで自分もやらないと議論がし
にくいなというのがあって、そこで「自分も種をまこう、鍬を持とう」という流
れです。自分がやるのか、自分はやらないけれども「農家がんばれ」「中国の人
がんばれ」というのか、は全然違いますよね。
もう1つ大きかったのは、その会社が、同期入社に芸大出が多かったことでした。
商品開発を自社オリジナルで作るので、発想とかアイデアが豊かな人材と出会っ
て、僕だけ普通の人間だったような感じがして、そこで初めて遅い自分探しが始
まった。自分探しのことを僕は今「天職問題」と名づけていますが、環境問題と
この天職問題が20代の2つの大きなテーマでした。
それがちょうど90年代です。地球サミットが92年にあって、93年には平成の米騒
動が、また95年に30歳になる年には、阪神大震災や地下鉄サリンがありました。
そういう20代の後半を過ごして、それがすごく良かったと思います。
それから1999年、2000年、2001年と時代の変わり目に、田舎に移住した人も結構
いて、「何か自分もアクションを起こして変わらなきゃ」というのがすごくあり
ました。
そして、いろんな本を読んでいく中で、たまたま星川淳さんの「半農半著」とい
う言葉に出会って、「これだ」と思いました。
ただ、自分は星川淳さんのように著述業をしたいとか、翻訳ができるとかという
わけでもなく、法律もパソコンも得意ではない中で、自分の「半農半著」の「著」
に当たるものは何かなと考えても「何もない」というのがわかるんですね。
最初は、自分の「それ」は何かというので、「it」を入れていたのですが、「半
農半it」に、ある時「X」を当てはめたら、うまく四字熟語になって、「これだ」
ということになりました。そして、その言葉が生まれたことによって、「こうい
う生き方、コンセプトを伝えたらいいんじゃないか」というミッションを得まし
た。
最初のころは、それを周りの人に伝えないといけないという思いもなく、自分を
救うためのコンセプトでもあったので、その言葉で自分が救われたという感じで
した。その後、変な意味での追い風が吹いてきて、新聞や雑誌が取り上げてくだ
さるようになったり、「本を出さないか」という話になって。急にできたもので
はなく、迷いながら生まれてきたコンセプトなので、その分ある種、寿命が長い
のかなとも思います。
東京に講演に来るまでにも10年かかっています。特に東京で講演しなきゃとか、
出版しなきゃとは思わなかったけれども、周りが「ぜひ」とかいう形で呼んでく
ださるようになって、今では年間たくさん呼んでいただいています。それだけ時
代が厳しくなっている可能性は十分あるかなと思います。
●東京でもニューヨークでも「半農半X」はできる。大切なのは農のハードルを
低くすること。
枝廣:食糧自給率が低いし、何とかしないといけないと、みんな思っている中で、
自分をシステムの外側に置いて、「政府がんばれ」とか「農家がんばれ」という
のもあるし、もしくは端っこの所で消費者として「応援します」という運動もあ
りますよね。そういうものではなくて、そこに入っていって中から変えるという
ことをされたわけですよね。
塩見:はい。半農半Xというのは東京でもできると考えていまして、ニューヨー
クでもベルリンでもできます。中には、「半農半Xは地方でなければできないと
いうように、限定したらどうか」という提案をする人もいるのですが、そうする
と、今までさんざん、僕たちが悩まされてきた、都市と地方の対立という対立構
造になってしまいます。
それよりも、ベランダでもいいし、屋上でもいいし、大好きな場所で、やれる所
からやる。1日30分、40分でも土とか植物に触れるという、かなり緩く、敷居を
低くすることで、誰でもできる。まだまだ農のハードルが高い場合もあるし、感
じていらっしゃる方もあるかと思いますが、いかにハードルを低くするかが大事
だと思います。深める人はどんどん深めたらいいし、それを伝える人があっても
いいし、多様な役割をみんな担っていけばいいなと思っています。
枝廣:思い切って自分で種をまこう、鍬を持とうと思われた時、それはそんなに
大きな変化ではなかったんですか? たとえば「自分1人やったって、日本の自
給率がすぐに変わるわけではないし、何ができるんだろう」という思いもあると
思います。やはり、農業を小さい時に体で体験されていたことが大きかったので
しょうか。
塩見:そうですね。
枝廣:そこの一線を超えるのが結構大変な場合が多いと思います。
塩見:まず考えたのは、食卓の自給率を0.001でも上げていくことが重要です。
自分の時代に0.1上げて、次の世代が0.2にして、という発想ですね。自分の世代
ですべて、本当は解決しないといけないくらいの危機的な状況であり、無力感も
あると思いますが、次の世代にバトンタッチをするような「経世代型」のスタイ
ルでいいと思います。
あとは、第一歩を踏み出せない人が大半だと思うんですけれども、「初めの一歩
力」みたいなのが重要なので、何でもいいと思います。市民農園を借りてみると
か、長く会っていないおじいさんをお盆に訪ねていってちょっと手伝うとか、友
だちの所に行くとか。リトルアクション(小さなアクション)を重ねていくこと
が重要かなと思います。
●「半農半X」は昔からあった!
枝廣:半農半Xは、これまで日本でも何度もあったようなユートピア的な農村づ
くりでもないし、田舎暮らしをしようというのでもないですよね。たとえば「兼
業農家とどう違うんですか?」と聞かれたら、どうお答えになりますか?
塩見:兼業農家の方で、たとえばボランティアが好きな方とか、自治会活動を頑
張っているとか、それに賭けているようなお年寄りや、兼業農家で意見を持って
いるなら、僕の目から見れば半農半X。でも、その方が兼業農家という言葉が好
きならそれでいいし、すべて半農半Xでくくろうとは思いません。
中には、専業農家で16町とか広い面積をやりながら、まちづくりをバリバリやっ
ている人もいます。前に東北で出会った方は、大きな農業をしながらNPOをつ
くって、フリースクール的なことをされていて、それを専業だけでとらえていい
のか、とも思います。でも、専業農家というプライドがあるならそれもいい。い
ろいろあっていいと思います。昔は農をしながら大工さんがあっただろうし、武
士も暇な時は鍬を握っていましたよね。
枝廣:百姓という言葉が、もともとそうですからね。
塩見:はい。僕が好きな事例では、奈良の宮大工の西岡常一さんの本で読んだの
ですが、先祖の言い伝えとして、「宮大工は、暇なとき普通の大工仕事をするな。
そのときは畑仕事をしろ」というのがあって、畑・田んぼを持っておられたそう
です。土とか植物に触ることで木の心がわかるし、その仕事をする中で、次の仕
事の段取りが見える。
現在は結構スケジュールを入れがちな時代ですけれども、何かそこで一歩スロー
ダウンしていって、未来を考える時間があってもいいだろうし。それはすごく教
訓的な話だなと思って。西岡さんの本を読んでいましても、「半農半工」という
言葉があります。
それから、『夜明け前』などを書いた小説家の島崎藤村も、大正15年に書いた
『嵐』という小説で「半農半画家」という言葉を使っています。主人公のお父さ
んが、画家を目指して芸術学校に行っている子どもたちに、「半農半画家でいい
んじゃないか」というせりふを、ポロッと言うんです。
そう考えると、日本人は、島崎藤村の時代も、いろんな言い方をしていた可能性
があるなと思います。
枝廣:面白いですね。
●「農の時間」、「Xの時間」
枝廣:たとえば自給率を上げなければと農業から入ったとしたら、半農、農業に
かかわるところだけでいいと思うんですけど、Xも大事なわけですよね。そのあ
たりを少しお話いただけますか。
塩見:農の時間とXの時間はすごくリンクしているように感じています。たとえ
ば僕の場合、草刈りのときによくひらめくので、ポケットの中に紙と鉛筆を入れ
ておいて、メモしています。空にはヒバリとかセミが鳴いて、カエルがいて、ヘ
ビがいて、風が吹いて、という中で、こんなプロジェクトはどうかとか、こんな
エッセイのネタがあるんじゃないかとか、すごくひらめきやすいのです。
特に重要だと思うのは、農をすることによって、人間中心主義というものを超え
られる。人間のおごりや自然のコントロールといったことに対し、自然の中に内
包されるとか、寄り添う、従う、学ぶ、といったものを農から学べるということ
です。
その一方で、僕が農から学べるものには、クリエイティビティというものもあり
ます。村人を見ていても、美意識が高くて、たとえば、「草ぼうぼうなのが何か
美しくない」ということもあるし、土壁の塗り方や、あぜのぬい方が、すごく美
しくて。
それから感受性。レイチェル・カーソンのいう「センス・オブ・ワンダー」といっ
たものも、農から即、学べる。
今年、すごくかわいそうなことをしたのは、草刈りをしながらカエルを20匹以上
殺しているんです。でも、カエルを殺したことに対して何も思わなくなったらお
しまいだろうし、宮沢賢治とか金子みすゞさんならどうしただろうかとか、そん
なことを思っています。それが、自分のXにもプラスの影響を与えていて、すご
く善循環をしているような気がします。
社会起業家が今、千葉に移住されたりしていますけれども、すごくいい傾向で、
社会起業家としてさらにいい方向に行ってもらえるんじゃないかなと思います。
私の理想は、半農半社会起業家が増えたらいいなと思っています。
●半農半Xは、自然に従い、与えられた天賦の才を発揮すること。
枝廣:「このままでは」と思っている人はたくさんいるけれど、今の時代で、農
業だけではなくてXを見つけることの意義について、どういうふうに思っていらっ
しゃいますか?
塩見:環境問題で「もったいない」という言葉が言われるようになりましたが、
この国にあと3つの「もったいない」があって、「天与の才の未発揮」。「地域
資源の未活用」、それから「人が出会っていない(多様な組み合わせの未コラボ
レーション)」というもったいなさです。まだまだ活かされていない、もったい
ない方がたくさんいらっしゃると思うし、新しい出会いによって、コラボレーショ
ンもまだまだたくさんできる。
Xを見つけるのは難しいと思いますが、Xがわからない方に対して言うのは、
「自分のXにこだわらないで、周囲の方のXをプロデュースするというXがある」
ということです。自分のXにこだわらずに、家族とか、ほかの方のXを応援する
ことで自分のXが満たされるということもありますよね。Xイコール自分のもの
と思いがちですけれども、誰かを応援するというXは美しい形ではないかなと思
います。
枝廣:半農半Xというコンセプトが生まれて、それで救われている人はたくさん
いると思います。私はまだ特技が何かわからない、何がXかわからないけど、で
も半農半Xは自分のものにできるという。そういう方のなかには、半農から入っ
て半Xを広げられる方と、「自分がこの社会で、やりたいことをやっていきたい。
だけどそれだけだと十分にお金がもらえないから、食べるものは作っていこう」
という、半Xから入って半農に行かれる人といると思いますが、そのあたりはど
うですか?
塩見:両方ありますね。半農半Xの良さというのは、農をちょっと生活の中に加
えるだけでも、鉢を1つベランダに置くだけでも、何か豊かになるし、やさしく
なるものだと思います。Xは両面あって、Xにシフトされる方、農に少しチャレ
ンジされる方、極端な方は会社を辞めるとか。
去年、台湾に行ったのですが、台湾で、自分の本を読んで「大学の先生を辞めま
した。それで、地域のコミュニティセンターの館長になりました」という人もい
て、そんなこともあるんだなとびっくりしました。台湾版の本の副題が「順從自
然、實踐天賦」――自然に従順で、与えられた天賦の才能を実践する。すごく明
確なスタンスの2方向の4文字、合計8文字で表現されています。
それくらいシンプルに人生の方向がわかれば、こんがらがったのがときほぐされ
るような気がします。物事はもっとシンプルで、僕らが勝手に複雑化しているよ
うなところもあるかなと思います。
●高まる危機意識と「転機」
枝廣:先ほど、「世の中が半農半Xを認める、もしくは求めるようになってきた。
厳しい時代になってきた」とおっしゃっていましたが、何がどう厳しくなって、
半農半Xを受け入れる、もしくは求める世の中になってきたと思われますか?
塩見:20年前から、枝廣さんや僕らはオイルピークのことは考えたと思うんです
けれども、それが現実化しています。資源、食料の問題に加えて、気候の変化と
いうのも結構大きいと思います。今までは、「去年変な天気だったな」というの
が、変なのが当たり前になってしまいました。それが数年、特に顕著かなと思い
ます。
枝廣:そういう流れを見て、一般の人たちも、たとえば自分の食べ物とか、これ
まではお金で買えばいいと思っていたけどそうではないという、そのあたりの危
機意識でしょうか。
塩見:そうですね。リーマンショックもあっただろうし、多くの人が仕事の面や、
お金の面でもいろいろなことを感じたり、気づきつつあります。
5年ほど前に書いた『半農半Xの種を播く』のなかで、「やっぱり急がないとい
けない」という思いで「5年以内のアクションを」ということを書かせてもらい
ました。
というのも、農家の平均年齢が、数値以上に70代とか80代とどんどん上がってい
るので、5年以内にバトンタッチして、農業の技術とか知恵とかを引き継がない
といけない。バトンタッチには時間がかかるかと思うし、早めのアクションが重
要なので、焦らず着実に、いい形で引き継いでいけたらと思います。
3.11もあって、コミュニティの問題や農のあり方、エネルギーなど、大きく変え
ていく転機だと思っています。これからはエネルギーを自給していかなければい
けないし、半農半Xをしながら電気を売電するような「半農半X+電」というこ
とも言われるようになっていくでしょう。そういう意味で、これは本当にラスト
チャンスだし、これ以上の大きなことはないと思います。
これからの時代は、急がないといけないし、でも着実にゆっくり「悠々と急げ」
という言葉のように、緩やかに変わっていければと思います。
●すべてのひとに「X」がある。ほかの人の「X」を応援しよう。
枝廣:半農半Xという言葉だけ聞くと、大地と自分の天命、ミッションとのつな
がりといった、大地と自分との閉じられた関係で解決しそうなイメージですが、
ご本でも書かれているように、それから生まれるつながりとか、コミュニティと
か、そういった要素もすごく大事だなと思います。
塩見:やはり、住んでいる場所を愛しているかというのは、これから大事になる
と思います。今回の震災で感じたのは、東北の方が地域を愛する感じというのは
全然違うなということです。愛する場所、現在住んでいる場所が好きではない方
も愛していく。そのためには、まなざしとか感性を取り戻す必要があって、意外
といい町なんだなというのを取り戻さないといけないかなと思います。理想は大
好きな町で大好きな仕事をすることですね。
僕は、すべての人にXがあると考えているので、東京で満員電車に乗るのはあま
り好きではないけれども、この人たちみんなにXがあるかと思うと楽しくなりま
す。
人間だけではなくて、ゴーヤにはゴーヤのミッションがあって、梅には梅の、お
茶にはお茶の、ビワだったら薬の王様と言われていますので、葉っぱも種もXが
ある。すべてのものにXがあって、それが表現されていく。そういう時代が来た
らいいなと思っています。
そういう意味では、住んでいる場所はとても重要です。自分が住んでいる所から
半径3キロぐらいの、徒歩や自転車で軽く行ける所のいいところを探すと、地域
を大好きになるし、それができると楽しくなる。日々感受性が高まっていって、
次々にすてきなものが見つけられますし。
枝廣:「あるもの探し」ですね。
塩見:ほかの人のXを見つけたり、応援するのも大事だと思っています。レイチェ
ル・カーソンが、「子どもの周りにセンス・オブ・ワンダーを応援できる人が1
人は必要だ」と言うように、周りはXの応援団であるという意識を持てばいいと
思います。
僕のワークショップのなかでも、大好きなことや得意なこと、気になるテーマ、
ライフワークを3つ書いてもらうミニワークをさせてもらっています。そして、
その3つのキーワードをみんなの前で語ります。なかなか想いを聞いてもらえな
い時代、話す場がない時代になっているので、話し合う、傾聴し合うというのは、
とても重要なことではないかなと思います。
3つのキーワードもみんな多様で重なりません。もしかしたらほんとうに世界で
1人かもしかいないと思うことが結構あります。写真が好きだけだったら、上に
は上の人がたくさんいるけれども、でも、第二、第三のキーワードを組み合わせ
ると、オンリーワンな存在というのがわかってきます。さらに活動舞台(市町村
名や地域名など)も書くのでほんとうに唯一無二の存在だとみんな感じられます。
僕はそれを、生命多様性、生物多様性をもじって「使命多様性」と名づけている
んですが、人はほんとうに多様な存在だなと思います。
●「X」で食べていくのは大変だけれど、はじめ方は、ある。
枝廣:たとえば食べ物は半農で作るとしても、現金収入は必要だから、それは半
Xのほうから得る。やりたいこととか、自分が得意なことは見つかったけど、そ
れを、お金をもらえる仕事に結びつけるのはちょっとハードルがある。そこが難
しいですよね。
塩見:講演をしていますと、ある方から、「半農半Xはエリートでなくてはでき
ないんじゃないか」という質問を受けたり、「Xが明確で、Xがある種プロフェッ
ショナルな人はやっていけるかもしれないけれども、万人はどうかな」というこ
とを言わたりもします。確かにXで食べていくのは大変だけれども、職業でなく
ても、まずはボランティアから始める、というのでもよいと思います。
もちろん理想はフルタイムですが、ちょっとの時間、何か福祉的なことをされる
のもいいし、少しでも自分にとって輝ける時間があるだけでも生きがいがありま
すし。
枝廣:発明家の藤村さんの非電化工房に見学に行って、いろいろお話を伺う機会
があったのですが、藤村さんは『月3万円ビジネス』という本を出されていて、
月に3万円稼げるビジネスを10個持っていれば、十分それで食べていける、とおっ
しゃっています。
『月3万円ビジネス』藤村靖之著
http://www.amazon.co.jp/dp/4794967616/ref=as_li_tf_til?tag=junkoedahiro-22
本当はフルタイムがいいというのはこれまでの価値観だけど、ほんとにそうかど
うかも、これから怪しい。それより、3万円ずつ稼げるのを10個持っていたほう
がきっとこれからいい、と。自分のミッションの組み合わせが、30万円を生み出
すのはすごく難しいけど、3万円だったら生み出せるかもしれないですよね。そ
うやって300万あれば十分だし、食べ物を自分で作れればなおよいですよね。
●半農半Xの持つ発想力
枝廣:もう1つお聞きしたいのですが、私も講演で、特に企業とか経済界の人と
話をするときに、半農半Xの話をさせていただいたくと、「感覚的にはわかるけ
れど、みんながそういうふうに会社でどっぷり仕事をして、死ぬまで働くのをや
めたり、モノを買うことをやめたりすると、日本の経済は止まってしまうんじゃ
ないか」という質問をいただきます。そういうときに、どのようにお答えになり
ますか?
塩見:確かに、まだまだ縛られていらっしゃる方は多いですよね。ただ、今は農
のあり方など、いろんな意味で大きく変えるラストチャンスなので、多くの人に
納得してもらえるように、グランドデザインを提示していきたいと思っています。
また、僕としては、半農半Xをすることによって、専業農家の予備軍が生まれた
らいいなという面もあります。田んぼで稲刈りをしたことがあるというような農
作業の経験者もまだまだ少ないと思いますので、少しでもそういう予備軍を作り
たい。
農業を配慮できる人口が、この国に何%いるかはとても重要で、まだ少ないので、
そのためには半農半Xという形から入る必要があるし、農とXをうまく絡めるこ
とで新しい発想も出てくるので、とても重要なことだと思います。
たとえば、2011年に「半農半アート展」が東広島であって、茨城取手では「半農
半芸」もありました。農と芸術家でやっていくと、新潟の「大地の芸術祭」みた
いなことができるだろうし、何がうまれてくるかわからないというか、もしかし
たらもう1つの経済効果が出てくるかもしれないし、すごく大きな可能性を持っ
ています。
●半農半Xというのは、自分で自分の公式を作って完成させるもの
枝廣:今、日本の人口全体を考えたときに、半農半X的な生き方をしている人や、
半農半X的なあり方や生き方を求める、もしくは積極的に応援するという人たち
は、どれくらいいそうな気がしますか?
塩見:3%くらいでしょうか。新聞とか、NHKの「ラジオ深夜便」などでもと
りあげていただいて、いろいろな人たちに届きつつあるけれど、常時、半農半X
というコンセプトを取り出せる方はまだ少ないと思うので。
それは、もしかしたら食とか農を大事にしている人口と同じくらい、もしくは原
発のことを考えているような人と同じくらい。大半はまだまだ、そういう方向で
はないものを目指していらっしゃるかなと。
枝廣:3%くらいの感じですね。ただ、たまたまこれまで半農半Xというのを聞
いたことはないけど、聞くと、「そうだよね」と言う人もすごく多いですね。
塩見:そうですね。8年前に本を出させてもらいましたが、伝えられていないだ
けですね。原発のこともエネルギーのことも、ありとあらゆることがまだ伝わっ
ていなくて、10回であきらめないで11回とか、1万回とか、言い続けないといけ
ないし、そのためには、ビジュアルとか表現方法とか変えていかないといけない。
今までのやり方を変えていく必要もあると思います。
枝廣:でも、先ほどコンセプトが大事とおっしゃったようにご自分が伝える部分
と、コンセプトの力で広がっていく部分と、きっとありますよね。半農半Xとい
うコンセプトはその点、それだけで伝わる力があると思います。
塩見:ありがとうございます。僕も、半農半Xというのは自分のコンセプトでは
なくて、オープンソース、オープンコンセプトみたいなことを宣言しているので、
今はすごくいい感じで多くの方が伝えてくださっていると思います。
枝廣:半農半Xというコンセプトが、すごく緩やかな定義というか、何でもあり
とおっしゃいましたが、「これはこうでないといけない」という世界でずっとやっ
てきた人たちから見ると、その緩やかさがすごく特徴だなと思います。そのあた
りは、塩見さんのご経験とか試行錯誤ですか?
塩見:いかに言い訳をなくしてもらうか、という作戦でもあります。自分もそう
ですが、結構、人は言い訳をしますよね。なので、「これぐらい緩やかならでき
ませんか」というところで、あとは好きにチョイスしてもらえばいいと思ってい
ます。
半農半Xというのは、自分で自分の公式を作って完成させるものです。宮沢賢治
が「未完成は完成である」というようなことを言っていますが、半農半Xも未完
成で、その人が最後に作り上げるものなので、それが意外といいなと思われる方
がオリジナルで作れる。
●半農半Xを世界へ
枝廣:最後の質問です。これからやっていきたいことを、ぜひ。
塩見:半農半Xを英語圏に本格的に伝えていけたらと思います。英語圏人口が17
億くらいでしょうか、まずはその方たちに伝われば。インドとか、北欧とか、フ
ランス、さらには中国語圏など、半農半Xのコンセプトを世界に向けて何とかし
て伝えていきたいと思います。
自分ももう46歳になったので、年相応の仕事をしていかないといけないのかなと
思います。小さな農を続けながら、コツコツ汗を流しながら草を取る。それも大
事にしながら、何か社会的な活動をしていきたいなと思います。
枝廣:半農半Xを世界に広めていくのは、何をその先に描いていらっしゃるんで
すか?
塩見:やはり持続可能な世の中と、一人ひとり輝ける社会ですね。おばあさんも、
道行く人もスポットを、光を浴びていくようなことができたらいいなと思います。
枝廣:私は、日本も世界も、持続可能性の問題を解決する上での1つの大きな介
入点というか、働き掛けをしないといけないのが、社会のペースを落とすという
ことだと思っているのですが、半農半Xが世界に広がると、絶対世界のペースは
落ちると思います。そういう意味でも、広がってほしいなと思います。また、世
界のネットワークとか、どうやって広げていくかという話をできるといいと思い
ます。今日はいろいろお話を伺って、とても楽しかったです。ありがとうござい
ました。
(※最後のページで塩見さんの動画メッセージが見られます。ぜひご覧ください)
http://ishes.org/interview/itv04_04.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
塩見さんが提唱・実践されている「半農半X」という生き方、日本だけではなく、
中国をはじめ、世界にも広がりつつあります。私も海外でよく話をしますが、国
にかかわらず、とても関心と共感が高いことを感じます。
余談ですが、今シーズンは大阪マラソンと東京マラソンと、2回フルマラソンを
走りました。ふだんはハーフマラソンを走っています。この間、あるマラソン大
会に「ハーフ」と並んで「1/8マラソン」という種目がありました。ハーフの半
分の半分ですね。
半農は無理だとしても、1/8農でも、1/16農でもいいですよね。私の場合はベラ
ンダのプランター程度なので、まずは「めざせ、1/256農!?」 それでもゼロよ
りはマシかなと。(^^;
2012年01月30日
2012年01月28日
「大切な人に伝えてください」京大助教授 小出裕章氏の講演
YouTube
1、【大切な人に伝えてください】小出裕章さん『隠される原子力』
2、原発推進派の事故対策とは?小出裕章さん『隠される原子力』より
山田征 さんのお話
原発を止めて,今市民が出来ることは (1〜13)
1、【大切な人に伝えてください】小出裕章さん『隠される原子力』
2、原発推進派の事故対策とは?小出裕章さん『隠される原子力』より
山田征 さんのお話
原発を止めて,今市民が出来ることは (1〜13)
2012年01月25日
大切な人に伝えてください。 なぜ,原子力発電に反対するのか、
【大切な人に伝えてください】小出裕章さん『隠される原子力』
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【転載歓迎】
(これをご覧になられた方へお願いがあります。あなたの家族や友達など大切な人に伝えて頂けないでしょうか?このバトンが日本中に回ることを期待しています
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【転載歓迎】
(これをご覧になられた方へお願いがあります。あなたの家族や友達など大切な人に伝えて頂けないでしょうか?このバトンが日本中に回ることを期待しています
隠されている原発の仕組み(からくり)
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原発をやめて、今市民ができること 山田征 さん
原発無くても電気は足りている。 小出裕章さん
衆議院での発表 録画
時間がかかりますが、最後までお聞きなれますように、
原発をやめて、今市民ができること 山田征 さん
原発無くても電気は足りている。 小出裕章さん
衆議院での発表 録画
時間がかかりますが、最後までお聞きなれますように、
2012年01月22日
2011年10月04日
2011年09月23日
[enviro-news 2026] アースポリシー研究所「2010年、史上最高気温を記録」 (2011.09.23)
************************************
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2026 (2011.09.23)
********************************************************************
レスター・ブラウン氏のアースポリシー研究所からのリリースを実践和訳チームが訳してくれましたので、お届けします。3.11後「温暖化は後回し」という雰囲気をあちこちで感じることがありますが、温暖化は後回しにはなってくれません。。。
「地球の気温は単に上昇しているだけではなく、その上昇速度も速まっている」とのこと。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2010年、史上最高気温を記録
www.earth-policy.org/indicators/C51/temperature_2011
アレキサンドラ・ギース
歴史上最も暖かい10年間を締めくくり、2010年の地球の平均気温は摂氏14.63度(以下「摂氏」は省く)、2005年と並び131年間の記録史上最高となった。
このニュースは、2010年に記録的な暑さを経験した19カ国の人々にとっては驚くことではないだろう。ベラルーシでは、8月6日に38.7度という史上最高気温を記録したが、これはすぐ翌日に0.2度差で破られた。
ミャンマーでは気温が47.2度まで上昇し、東南アジア全体での最高記録となった。さらに2010年5月26日には、パキスタンの古代都市モヘンジョ・ダロで53.5度を記録した。これは、パキスタン国内のみならずアジア全体での最高記録であり、実際世界中でこれまでに記録された気温のうち4番目の高さであった。(データ参照。)
【グラフのタイトル】地球の平均気温(1880年〜2010年)
【グラフ縦軸のタイトル】度(摂氏)
【グラフの下の注記】出典:米国航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙科学研究所
【グラフの右の注記】アースポリシー研究所www.earth-policy.org
地球の気温は単に上昇しているだけではなく、その上昇速度も速まっている。
1880年〜1970年の間、地球の平均気温は10年につきおよそ0.03度ずつ上昇していた。1970年以降、この上昇速度は劇的に速まり、10年につき0.13度となった。1880年代以降、地球の気温はほぼ0.8度上昇したが、このうち2/3が過去40年の間に起こっている。そして、気温の高い上位10カ年のうち9カ年は、過去10年間に含まれる。
地球の気温は、自然の要因や人間活動に起因するものなど、多数の要因の影響を受けている。エルニーニョ・南方振動として知られる現象の特徴は、太平洋の海水温の異常と大気のパターンの移動である。この現象には相反する二つの相があり、いずれも地球規模の影響をもたらす。地球の平均気温は、一方のエルニーニョになると高くなり、反対のラニーニャになると低くなる傾向がある。
気温の変化は太陽の活動周期の影響も受けている。現在は、太陽放射照度(太陽から地球が受け取るエネルギーの量)が最小近くになり、2010年の後半にはラニーニャが発生したため、今年は例年よりも涼しい年になるだろう。それによって、2010年の記録的な気温はますます目立つことになるだろう。
産業革命以来、人間活動による二酸化炭素のような温室効果ガスの排出により、地球の気候システムの変動幅は、通常の範囲を超えて危険な域に入ってしまった。大気中の二酸化炭素濃度は、280ppmからほぼ390ppmへと、40%近く増加した(1ppmは100万分の1)。大気中の温室効果ガスがますます増えているので、地球の気温は上昇し続けている。
地球の気温の変化は、一見小さくても、その影響は地球全体の海面の高さから大気の循環、そして気象のパターンまで、広い範囲に及ぶ。気象学者は、より暑い気候の特徴は、異常気象の頻度と深刻度が増すことだとしている。2010年の異常気象現象としては、ロシアの熱波、イスラエルの火災、パキスタンとオーストラリアの洪水、中国の地すべり、米国中部大西洋地域の記録的な降雪、大西洋上で
の12個のハリケーンの発生などがある。これらにより失われた人命も少なくなく、ロシアの熱波と森林火災では5万6,000人が、またパキスタンの洪水では1,760人が死亡した。
2010年の気象はそれまでの年に比べて異常に見えるが、科学者は、このような状況は近い将来もっと一般的になり得ると警告している。また、気象異変はたった一つだけの事象によって引き起こされるわけではないが、NASAの気象学者ジェームズ・ハンセンは、2010年の異常気象は温室効果ガスの過度な排出がなければ起こらなかったことは「ほぼ間違いない」だろう、と述べている。
大気は温度が高くなるほど多くの水蒸気を含み、その増加分の水分によって嵐がひどくなる。ある地域で降水事象の規模が大きくなるのと同時に、別の地域では気候変動のためにより強く長い干ばつが起こる。今世紀の終わりには、干ばつは今の10倍も深刻になり得るという予測もある。
異常気象の回数が増えるのと同様に、最高気温の記録回数の増加、そしてそれに伴う最低気温の記録回数の減少も、温暖化しつつある世界の特徴である。例えば、2010年には19カ国が最高気温の記録を更新した。一方、最低気温の記録を更新したのは1カ国もなかった。
全米では、気象観測所のデータから、2010年のうち9カ月において日最高気温の記録の更新回数が日最低気温の記録の更新回数を上回ったことがわかっている。最高気温と最低気温の記録更新の確率は、半世紀前には大体同じだった。しかし、過去10年間では、最高気温の記録更新が最低気温の2倍以上生じていた。
気温がほかの場所よりも速く上昇している所もある。北極地方の気温は、1950年代以降、3度〜4度高くなった。北極地方は、地球全体の平均の2倍の速さで温暖化が進んでいるため、地球上で最も急速に温暖化している地域となった。北極地方において温暖化が極端に進んでいるのは、一つにはアルベド効果が原因である。海氷が溶けると、氷よりも色の濃い海水が表面に出てくる。表面の色が濃い方が多くのエネルギーが吸収され、より多くの氷が溶け、「自己強化型フィードバック・ループ」が回り始める。
2010年、北極地方の氷の分布は、2007年と2008年に次ぐ史上3番目の規模まで縮小し、体積も何千年もの間の最小と思われる量になった。南北両極地方において、巨大な氷床には心配な兆候が見られる。最近の計算によると、グリーンランドから失われている水は毎年2,500億トン以上に上り、南極半島の氷河の87%が1940年以降に後退している。グリーンランドと南極大陸にある氷の量は、すべて溶ければ世界の海面が70メートル以上上昇するのに十分な量なのだ。
地球の気温が安定しない限り、氷床や山岳氷河の融解による海面上昇と熱による海水そのものの膨張が組み合わさって、海岸沿いの低い土地や島国が水につかり、いずれ何百万人もが立ち退きを余儀なくされるだろう。これまでのところ、海面の上昇は最小限にとどまっており、20世紀の100年間に世界平均で17センチメートルだった。しかし、海面上昇は速度を増しており、21世紀の終わりまでに2メー
トルの上昇もあり得るとする科学者もいる。
地球の気温の上昇の脅威にさらされているのは海岸近くに住む人々だけではない。気温が高くなると穀物の収穫量と水の供給量が減り、世界中で食糧安全保障が脅かされる。農学者は、生育時期の気温が最適条件よりも1度高くなると、穀粒収量が10%低下するという相関関係を見出している。熱波や干ばつによっても、収穫は大幅に減少し得る。アジアの何億もの人々をはじめとして、山岳氷河から飲
料水や灌漑用水を得ている人は世界で数多いが、その山岳氷河も気温上昇のために世界中で縮小している。
人間活動による炭素排出は、どのような自然の変化にも増して、地球の気温の行く末に、ひいては異常気象の頻度や海面の上昇、それに食糧安全保障の状況に影響を与える。2007年の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書では、今世紀の終わりまでに地球の気温は1.1度〜6.4度上昇すると予測されている。
2度〜3度の上昇でさえ、地球は海面が現在よりも約25メートル高かった300万年前と同じくらい温暖になる。その後の研究によると、もし世界が化石燃料を基礎とするエネルギーシステムに依存し続けると、気温上昇はもっと大きく、最大で7.4度と予測されている。
しかし、私たちは、進路を変えることによって違う未来をつくることができる。つまり、炭素を排出しないエネルギー源、交通システムの再構築、そして効の向上を備えた道へ進むということである。炭素排出を劇的に減らすことにより、地球の気温の急激な上昇を抑えることができるだろう。
データ、注記、および詳しい資料はこちら www.earth-policy.org
友人、家族、同僚への情報転送は、ご自由にどうぞ!
メディア関連の問い合わせ:
リア・ジャニス・カウフマン
電話:(202)496-9290 内線 12
電子メール:rjk @earthpolicy.org
研究関連の問い合わせ:
アレキサンドラ・ギース
電話:(202)496-9290 内線 16
電子メール:agiese @earthpolicy.org
アースポリシー研究所
1350 Connecticut Ave. NW, Suite 403
Washington, DC 20036
ウェブサイト:http://www.earthpolicy.org
(翻訳:A.I.、チェッカー:長谷川浩代)
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「地球の気温は単に上昇しているだけではなく、その上昇速度も速まっている」とのこと。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2010年、史上最高気温を記録
www.earth-policy.org/indicators/C51/temperature_2011
アレキサンドラ・ギース
歴史上最も暖かい10年間を締めくくり、2010年の地球の平均気温は摂氏14.63度(以下「摂氏」は省く)、2005年と並び131年間の記録史上最高となった。
このニュースは、2010年に記録的な暑さを経験した19カ国の人々にとっては驚くことではないだろう。ベラルーシでは、8月6日に38.7度という史上最高気温を記録したが、これはすぐ翌日に0.2度差で破られた。
ミャンマーでは気温が47.2度まで上昇し、東南アジア全体での最高記録となった。さらに2010年5月26日には、パキスタンの古代都市モヘンジョ・ダロで53.5度を記録した。これは、パキスタン国内のみならずアジア全体での最高記録であり、実際世界中でこれまでに記録された気温のうち4番目の高さであった。(データ参照。)
【グラフのタイトル】地球の平均気温(1880年〜2010年)
【グラフ縦軸のタイトル】度(摂氏)
【グラフの下の注記】出典:米国航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙科学研究所
【グラフの右の注記】アースポリシー研究所www.earth-policy.org
地球の気温は単に上昇しているだけではなく、その上昇速度も速まっている。
1880年〜1970年の間、地球の平均気温は10年につきおよそ0.03度ずつ上昇していた。1970年以降、この上昇速度は劇的に速まり、10年につき0.13度となった。1880年代以降、地球の気温はほぼ0.8度上昇したが、このうち2/3が過去40年の間に起こっている。そして、気温の高い上位10カ年のうち9カ年は、過去10年間に含まれる。
地球の気温は、自然の要因や人間活動に起因するものなど、多数の要因の影響を受けている。エルニーニョ・南方振動として知られる現象の特徴は、太平洋の海水温の異常と大気のパターンの移動である。この現象には相反する二つの相があり、いずれも地球規模の影響をもたらす。地球の平均気温は、一方のエルニーニョになると高くなり、反対のラニーニャになると低くなる傾向がある。
気温の変化は太陽の活動周期の影響も受けている。現在は、太陽放射照度(太陽から地球が受け取るエネルギーの量)が最小近くになり、2010年の後半にはラニーニャが発生したため、今年は例年よりも涼しい年になるだろう。それによって、2010年の記録的な気温はますます目立つことになるだろう。
産業革命以来、人間活動による二酸化炭素のような温室効果ガスの排出により、地球の気候システムの変動幅は、通常の範囲を超えて危険な域に入ってしまった。大気中の二酸化炭素濃度は、280ppmからほぼ390ppmへと、40%近く増加した(1ppmは100万分の1)。大気中の温室効果ガスがますます増えているので、地球の気温は上昇し続けている。
地球の気温の変化は、一見小さくても、その影響は地球全体の海面の高さから大気の循環、そして気象のパターンまで、広い範囲に及ぶ。気象学者は、より暑い気候の特徴は、異常気象の頻度と深刻度が増すことだとしている。2010年の異常気象現象としては、ロシアの熱波、イスラエルの火災、パキスタンとオーストラリアの洪水、中国の地すべり、米国中部大西洋地域の記録的な降雪、大西洋上で
の12個のハリケーンの発生などがある。これらにより失われた人命も少なくなく、ロシアの熱波と森林火災では5万6,000人が、またパキスタンの洪水では1,760人が死亡した。
2010年の気象はそれまでの年に比べて異常に見えるが、科学者は、このような状況は近い将来もっと一般的になり得ると警告している。また、気象異変はたった一つだけの事象によって引き起こされるわけではないが、NASAの気象学者ジェームズ・ハンセンは、2010年の異常気象は温室効果ガスの過度な排出がなければ起こらなかったことは「ほぼ間違いない」だろう、と述べている。
大気は温度が高くなるほど多くの水蒸気を含み、その増加分の水分によって嵐がひどくなる。ある地域で降水事象の規模が大きくなるのと同時に、別の地域では気候変動のためにより強く長い干ばつが起こる。今世紀の終わりには、干ばつは今の10倍も深刻になり得るという予測もある。
異常気象の回数が増えるのと同様に、最高気温の記録回数の増加、そしてそれに伴う最低気温の記録回数の減少も、温暖化しつつある世界の特徴である。例えば、2010年には19カ国が最高気温の記録を更新した。一方、最低気温の記録を更新したのは1カ国もなかった。
全米では、気象観測所のデータから、2010年のうち9カ月において日最高気温の記録の更新回数が日最低気温の記録の更新回数を上回ったことがわかっている。最高気温と最低気温の記録更新の確率は、半世紀前には大体同じだった。しかし、過去10年間では、最高気温の記録更新が最低気温の2倍以上生じていた。
気温がほかの場所よりも速く上昇している所もある。北極地方の気温は、1950年代以降、3度〜4度高くなった。北極地方は、地球全体の平均の2倍の速さで温暖化が進んでいるため、地球上で最も急速に温暖化している地域となった。北極地方において温暖化が極端に進んでいるのは、一つにはアルベド効果が原因である。海氷が溶けると、氷よりも色の濃い海水が表面に出てくる。表面の色が濃い方が多くのエネルギーが吸収され、より多くの氷が溶け、「自己強化型フィードバック・ループ」が回り始める。
2010年、北極地方の氷の分布は、2007年と2008年に次ぐ史上3番目の規模まで縮小し、体積も何千年もの間の最小と思われる量になった。南北両極地方において、巨大な氷床には心配な兆候が見られる。最近の計算によると、グリーンランドから失われている水は毎年2,500億トン以上に上り、南極半島の氷河の87%が1940年以降に後退している。グリーンランドと南極大陸にある氷の量は、すべて溶ければ世界の海面が70メートル以上上昇するのに十分な量なのだ。
地球の気温が安定しない限り、氷床や山岳氷河の融解による海面上昇と熱による海水そのものの膨張が組み合わさって、海岸沿いの低い土地や島国が水につかり、いずれ何百万人もが立ち退きを余儀なくされるだろう。これまでのところ、海面の上昇は最小限にとどまっており、20世紀の100年間に世界平均で17センチメートルだった。しかし、海面上昇は速度を増しており、21世紀の終わりまでに2メー
トルの上昇もあり得るとする科学者もいる。
地球の気温の上昇の脅威にさらされているのは海岸近くに住む人々だけではない。気温が高くなると穀物の収穫量と水の供給量が減り、世界中で食糧安全保障が脅かされる。農学者は、生育時期の気温が最適条件よりも1度高くなると、穀粒収量が10%低下するという相関関係を見出している。熱波や干ばつによっても、収穫は大幅に減少し得る。アジアの何億もの人々をはじめとして、山岳氷河から飲
料水や灌漑用水を得ている人は世界で数多いが、その山岳氷河も気温上昇のために世界中で縮小している。
人間活動による炭素排出は、どのような自然の変化にも増して、地球の気温の行く末に、ひいては異常気象の頻度や海面の上昇、それに食糧安全保障の状況に影響を与える。2007年の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書では、今世紀の終わりまでに地球の気温は1.1度〜6.4度上昇すると予測されている。
2度〜3度の上昇でさえ、地球は海面が現在よりも約25メートル高かった300万年前と同じくらい温暖になる。その後の研究によると、もし世界が化石燃料を基礎とするエネルギーシステムに依存し続けると、気温上昇はもっと大きく、最大で7.4度と予測されている。
しかし、私たちは、進路を変えることによって違う未来をつくることができる。つまり、炭素を排出しないエネルギー源、交通システムの再構築、そして効の向上を備えた道へ進むということである。炭素排出を劇的に減らすことにより、地球の気温の急激な上昇を抑えることができるだろう。
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[enviro-news 2025] 幸せ経済社会研究所オープンセミナー第2回「隠岐郡海士町で持続可能な地域作りを進める株式会社巡の環の阿部裕志氏を迎えて」のご案内 (2011.09.22)
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Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2025 (2011.09.22)
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★お知らせ★ 本日22日(木)10時〜、NHKラジオ第一放送「ラジオビタミン」
に生出演しますー。 http://www.es-inc.jp/news/002157.html
昨日は関東地方でも台風が猛威をふるいましたが、大丈夫でしたか?
昨日お知らせしていた幸せ経済社会研究会「特別セッション ブータンのGNHの基本思想と指標の構成を学ぶ」は台風により延期となりました。新たな日付は会場が確保できたらお知らせしますので、少しお待ち下さい−。
先日参加していたバラトン合宿にも参加していた私の信頼・尊敬しているメンバーのひとりが「今年のベストのユーチューブを1本選べと言われたら、これ!」と薦めてくれた動画、6分半の短いものですが、よかったらぜひ!(英語です)
Who Killed Economic Growth?
http://www.youtube.com/watch?v=EQqDS9wGsxQ
「経済成長を続けて、全体のパイが大きくなるから、その中での分配はとりあえず考えなくてもいいじゃない? とにかくパイが大きくなれば何だってOK!」とこれまではやってきたわけですが、近年のパイの拡大がいかに実体に支えられていない“幻想”だったか、を上記ユーチューブでは鮮やかに見せてくれます。
じゃ、全体のパイが大きくならない(どころか、近年実体の支えなしに膨張をしてきた分は、当然小さくなっていく)としたら、その中でも幸せに暮らしていくには、企業や組織、社会や経済を運営していくにはどうしたらいいの?
というのが、今を生きる私たちにとっての最大の課題ですよね。
幸せ経済社会研究所では、幸せ×経済×社会の関係性と全体像から、これまでを振り返り、今後のあるべき姿を模索する勉強会を続けていますが、同時に「全体のパイが大きくならない時代の、幸せな暮らしや地域、社会のあり方」を模索しつつ実践されている方々のお話を聞いて、実践的に考えるセミナーも開催しています。こちらはどなたでも参加できるオープンセミナー形式です。
第1回のオープンセミナーでは、半農半X研究所代表の塩見直紀さんをお招きして、じっくりお話を聞き、大好評でした。参加者の声を含め、開催レポートがこちらにありますので、よろしければご覧ください。
http://ishes.org/news/2011/inws_id000198.html
「行けなかったけど聞きたかった!」という方も多く、塩見さんにご相談して音声ファイル(有償)で当日のお話ややりとりを聞いていただけるようにしました。よろしければどうぞ!
http://www.es-inc.jp/shop/5_170.html
第2回のオープンセミナーは、島根県隠岐郡海士町で持続可能な地域作りを進める株式会社巡の環代表・阿部裕志さんをお招きして、お話をうかがいます。
ぜひ一緒に取り組みのお話を聞きながら、「パイが大きくならない時代の幸せな地域のあり方・暮らしのあり方」について考えてみませんか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからご案内〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「幸せ経済社会研究所オープンセミナー第2回」
http://ishes.org/news/2011/inws_id000197.html
「大企業でなくても、都会でなくても、
地域に貢献できる仕事をしながら地域の方々とともに生活を楽しみ、安全安心なおいしいものを食べながらきちんと稼いで、家族と幸せに暮らす
そんな人たちが増えれば、疲れきった現代社会も、もっと暮らしやすいものになるのではないでしょうか
全国にいる同じ想いを持った仲間たちや海士の方々と、一緒に考え行動しながら私たちは海士で暮らしていきます」
島根県隠岐郡海士町で、人々が主体となる持続可能な地域作りを進める株式会社巡の環(http://megurinowa.jp)。ユニークな発想と取り組みに注目が集まっています。
今回は、海士町で活動を展開する株式会社巡の環の若き代表・阿部裕志さんをお招きし、これまでの経緯や実際の活動、今後の展開などについてお話をうかがいながら、「幸せ×経済×社会」の模索の実際をみんなで追体験しながらじっくり考えを深める機会としたいと思います。海士町で展開していることの、日本社会にとっての意味、そしてご自分にとっての意味をぜひ一緒に考えてみませんか。
ご参加をお待ちしています。
-------------------------------------------------------------
「幸せ経済社会研究所 オープンセミナー第2回」
http://ishes.org/news/2011/inws_id000197.html
○日時:2011年10月19日(水)18:30〜20:30(開場時間 18:15)
○会場:都内会議室
(場所が確定次第、後日ホームページまたはメールでご案内致します)
○講師ゲスト:阿部裕志氏(株式会社巡の環 代表)
1978年愛媛県生まれ愛知県育ち。京都大学大学院(工学研究科)修了後、世界に誇るモノづくりを学びたくトヨタ自動車入社。生産技術エンジニアとして新車種の立ち上げ業務に携わる。しかし現代社会の在り方に疑問を抱き、新しい生き方の確立を目指して入社4年目で退社。2008年1月、株式会社巡の環を仲間と共に設立。2011年4月より海士町教育委員に就任。大学在学中から自給自足できるよう
になることを目指し、アウトドアや農業を通して大自然の雄大さ、命のありがたみを学ぶ。海士に来てからは素潜りにハマる。
株式会社巡の環 阿部裕志氏 プロフィール
http://megurinowa.jp/2011/01/post-11.html
○当日プログラム
18 : 15 受付開始
18 : 30 開会
阿部氏講演、阿部氏と枝廣の対談
19 : 30 参加者同士のディスカッション全体共有と講師との対話
20 : 30 終了
○ファシリテーター:枝廣淳子
○定員:最大60名程度
○対象:一般(「幸せ経済社会研究会」会員以外の方でもお申し込みいただけます)
○資料代:3,000円/人
○お申込み:
以下の申込書を申込専用アドレスishes_seminar@es-inc.jpまでお送りください。
(件名に『「幸せ経済社会研究所オープンセミナー第2回」申込み』とお書きく
ださい)折り返し、参加費のお支払いについてご案内いたします。資料代のお支払いをもって正式受付とし、参加票を電子メールでお送りいたします。
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申 込 書
■2011年10月19日(水) 18:30〜20:30 (18:00開場)
『幸せ経済社会研究所オープンセミナー第2回』に参加します。
ご氏名 [ ]
ふりがな [ ]
ご所属 [ ]
メールアドレス [ ]
連絡先電話番号 [ ]
備 考 [ ]
*アンケート
このセミナーのことをどこでお知りになったか教えていただけると幸いです(複数可)。
( ) a. 枝廣淳子のメールニュース(enviro-news)
( ) b. 幸せ経済社会研究所のウェブサイト
( ) c. 職場・知人・友人からのご紹介
( ) d. イーズのウェブサイト
( ) e. その他 ( )
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○運営・問合せ先
「幸せ経済社会研究所」事務局(オープンセミナー担当:飯田、牧野)
〒156-0055 世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F(有限会社イーズ内)
Tel: 03-5426-1128 / Fax: 03-6413-3762
E-mail: Inquiry@ishes.org
-------------------------------------------------------------
「すごい勢いで勉強会やセミナーを開催していますね」と言われます。(^^;はい、ここ2〜3年は、幸せ×経済×社会に関する“勉強どき”だと思っているので、どんどん進めていきます〜。
自分ひとりで勉強するより、同志や仲間がいれば、それだけ大きな実りになる!と思って、幸せ経済社会研究会を作って、勉強会やセミナー形式で進めているのですが、音声会員も含めて100人以上の“同志や仲間”ができて、とても心強く、愉しく勉強を進めているところです。
この時代だからこその勉強。次の時代を作っていくための勉強。よろしければぜひご一緒に〜!
※メールニュースの引用・転載は出所を添えて、ご自由にどうぞ
(枝廣淳子の環境メールニュース http://www.es-inc.jp)
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「震災・原発事故、そしてこれからのこと。」
http://www.es-inc.jp/news_shinsai/index.html
「幸せ経済社会研究所」〜幸せと経済と社会との関係を見つめ直す
http://www.ishes.org/
「日刊 温暖化新聞」〜情報・考え方、行動・広がりへ!
http://daily-ondanka.com/
「私の森.jp」〜森と暮らしと思いをつなぐ http://watashinomori.jp/
商用での印刷物・ウェブ上での無断複製・転載はご遠慮ください(ご相談下さい)。お知り合いやMLへのメールでの転送は歓迎です。
このメールへの「返信」は私にだけ届きます。◆添付ファイルは受け取れませんので、edahiro@es-inc.jp へお送り下さい。フィードバックなどをいただけるとうれしいです。(個別のお問い合わせ等には対応できませんこと、ご容赦下さい)
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「変える」メソッドを経営へ http://www.change-agent.jp/
「システム思考」に関する情報を提供
http://groups.yahoo.co.jp/group/systems_thinking_byCA/
日本から世界へ情報発信 ジャパン・フォー・サステナビリティ
http://www.japanfs.org/index_j.html
枝廣淳子 edahiro@es-inc.jp
〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F イーズ
Tel: 03-5426-1128 Fax:03-6413-3762 http://www.es-inc.jp
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Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2025 (2011.09.22)
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★お知らせ★ 本日22日(木)10時〜、NHKラジオ第一放送「ラジオビタミン」
に生出演しますー。 http://www.es-inc.jp/news/002157.html
昨日は関東地方でも台風が猛威をふるいましたが、大丈夫でしたか?
昨日お知らせしていた幸せ経済社会研究会「特別セッション ブータンのGNHの基本思想と指標の構成を学ぶ」は台風により延期となりました。新たな日付は会場が確保できたらお知らせしますので、少しお待ち下さい−。
先日参加していたバラトン合宿にも参加していた私の信頼・尊敬しているメンバーのひとりが「今年のベストのユーチューブを1本選べと言われたら、これ!」と薦めてくれた動画、6分半の短いものですが、よかったらぜひ!(英語です)
Who Killed Economic Growth?
http://www.youtube.com/watch?v=EQqDS9wGsxQ
「経済成長を続けて、全体のパイが大きくなるから、その中での分配はとりあえず考えなくてもいいじゃない? とにかくパイが大きくなれば何だってOK!」とこれまではやってきたわけですが、近年のパイの拡大がいかに実体に支えられていない“幻想”だったか、を上記ユーチューブでは鮮やかに見せてくれます。
じゃ、全体のパイが大きくならない(どころか、近年実体の支えなしに膨張をしてきた分は、当然小さくなっていく)としたら、その中でも幸せに暮らしていくには、企業や組織、社会や経済を運営していくにはどうしたらいいの?
というのが、今を生きる私たちにとっての最大の課題ですよね。
幸せ経済社会研究所では、幸せ×経済×社会の関係性と全体像から、これまでを振り返り、今後のあるべき姿を模索する勉強会を続けていますが、同時に「全体のパイが大きくならない時代の、幸せな暮らしや地域、社会のあり方」を模索しつつ実践されている方々のお話を聞いて、実践的に考えるセミナーも開催しています。こちらはどなたでも参加できるオープンセミナー形式です。
第1回のオープンセミナーでは、半農半X研究所代表の塩見直紀さんをお招きして、じっくりお話を聞き、大好評でした。参加者の声を含め、開催レポートがこちらにありますので、よろしければご覧ください。
http://ishes.org/news/2011/inws_id000198.html
「行けなかったけど聞きたかった!」という方も多く、塩見さんにご相談して音声ファイル(有償)で当日のお話ややりとりを聞いていただけるようにしました。よろしければどうぞ!
http://www.es-inc.jp/shop/5_170.html
第2回のオープンセミナーは、島根県隠岐郡海士町で持続可能な地域作りを進める株式会社巡の環代表・阿部裕志さんをお招きして、お話をうかがいます。
ぜひ一緒に取り組みのお話を聞きながら、「パイが大きくならない時代の幸せな地域のあり方・暮らしのあり方」について考えてみませんか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからご案内〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「幸せ経済社会研究所オープンセミナー第2回」
http://ishes.org/news/2011/inws_id000197.html
「大企業でなくても、都会でなくても、
地域に貢献できる仕事をしながら地域の方々とともに生活を楽しみ、安全安心なおいしいものを食べながらきちんと稼いで、家族と幸せに暮らす
そんな人たちが増えれば、疲れきった現代社会も、もっと暮らしやすいものになるのではないでしょうか
全国にいる同じ想いを持った仲間たちや海士の方々と、一緒に考え行動しながら私たちは海士で暮らしていきます」
島根県隠岐郡海士町で、人々が主体となる持続可能な地域作りを進める株式会社巡の環(http://megurinowa.jp)。ユニークな発想と取り組みに注目が集まっています。
今回は、海士町で活動を展開する株式会社巡の環の若き代表・阿部裕志さんをお招きし、これまでの経緯や実際の活動、今後の展開などについてお話をうかがいながら、「幸せ×経済×社会」の模索の実際をみんなで追体験しながらじっくり考えを深める機会としたいと思います。海士町で展開していることの、日本社会にとっての意味、そしてご自分にとっての意味をぜひ一緒に考えてみませんか。
ご参加をお待ちしています。
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「幸せ経済社会研究所 オープンセミナー第2回」
http://ishes.org/news/2011/inws_id000197.html
○日時:2011年10月19日(水)18:30〜20:30(開場時間 18:15)
○会場:都内会議室
(場所が確定次第、後日ホームページまたはメールでご案内致します)
○講師ゲスト:阿部裕志氏(株式会社巡の環 代表)
1978年愛媛県生まれ愛知県育ち。京都大学大学院(工学研究科)修了後、世界に誇るモノづくりを学びたくトヨタ自動車入社。生産技術エンジニアとして新車種の立ち上げ業務に携わる。しかし現代社会の在り方に疑問を抱き、新しい生き方の確立を目指して入社4年目で退社。2008年1月、株式会社巡の環を仲間と共に設立。2011年4月より海士町教育委員に就任。大学在学中から自給自足できるよう
になることを目指し、アウトドアや農業を通して大自然の雄大さ、命のありがたみを学ぶ。海士に来てからは素潜りにハマる。
株式会社巡の環 阿部裕志氏 プロフィール
http://megurinowa.jp/2011/01/post-11.html
○当日プログラム
18 : 15 受付開始
18 : 30 開会
阿部氏講演、阿部氏と枝廣の対談
19 : 30 参加者同士のディスカッション全体共有と講師との対話
20 : 30 終了
○ファシリテーター:枝廣淳子
○定員:最大60名程度
○対象:一般(「幸せ経済社会研究会」会員以外の方でもお申し込みいただけます)
○資料代:3,000円/人
○お申込み:
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申 込 書
■2011年10月19日(水) 18:30〜20:30 (18:00開場)
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○運営・問合せ先
「幸せ経済社会研究所」事務局(オープンセミナー担当:飯田、牧野)
〒156-0055 世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F(有限会社イーズ内)
Tel: 03-5426-1128 / Fax: 03-6413-3762
E-mail: Inquiry@ishes.org
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枝廣淳子 edahiro@es-inc.jp
〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F イーズ
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2011年09月21日
[enviro-news 2024] 第4回GNH国際会議 ブータン王国首相による基調講演より(2011.09.21)
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Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2024 (2011.09.21)
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今夜開催予定の、幸せ経済社会研究所の<特別セッション>「ブータンのGNHの基本思想と指標の構成を学ぶ」の準備をしているところです。
GNHの設計者であり原動力でもあるブータン研究所のカルマ・ウラ氏は、私たち幸せ経済社会研究所のアドバイザーもお引き受け下さっています。氏と最初にお会いしたのは、3年前、ブータンの首都ティンプーで開催された「第4回GNH国際会議」に参加したときでした。
今回は、カルマ・ウラ氏が「GNH指標の基本哲学とその構成要素」を説明した文書を取り上げます。読めば読むほど、深いなあ、、、と感銘を受けます。同時に、「ブータンでいうところの幸せは、西欧世界がいうものよりもずっと広いのである。なぜならば……」など、西欧に引っぱられるのではなく、自分たちは自分たちの価値観や幸せを大事に考えていくんだ、という姿勢が潔く感じられます。
資料をいろいろ読み返していたところ、私も出席した第4回GNH国際会議の冒頭、首相が基調講演をされた内容を簡単に訳していたメモが出てきました。講演の一部ですが、一国の首相の言葉の重みを感じていただきたく、ご紹介します。
(ちなみに、会議の席で首相にご挨拶した際、お話しになった内容を日本語にして伝えることを許可下さい、とお願いしたところ、ニコニコとどうぞ!と言って下さったのでした)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
第4回GNH国際会議 2008年11月24日〜26日ティンプー
ジグミ・Y・ティンレイ ブータン王国首相による基調講演
今回の素晴らしい集まりで、「GNHの実践と測定」というテーマについて議論する中で、ぜひ私に付きまとって離れない多くの問いについて、皆さんにも考えていただきたいと思います。
どうすれば、市民が「一人ひとりの幸せはみんなの行動やみんなの幸せの結果であるということ」を知っている、意識の高い社会をつくり出すことができるでしょう?
そして、「自分の幸せが続くかどうかは、まわりの人々が幸せかどうかにもよる。ほかの人の幸せのために努力をすることこそが、真の永続的な幸せをもたらす、生きがいのある経験につながる、最も確かな道である」ということを、人々が知っている社会をどのようにつくっていったらよいのでしょう?
どのように、消費主義と相容れない、新しい倫理的なパラダイムを受け入れるよう、人々を説得することができるのでしょう?
有限の世界で無限の生産性や成長を追求することは、持続不可能で、将来世代にとって不公正であるばかりか、私たち自身の社会的、文化的、精神的、美的探究をも損なってしまうことを、どのすれば人々にわかってもらえるのでしょうか?
「貧困軽減のための経済成長」という正当づけさえ、大きく再配分を変えない限り、とても頼りないものに思われます。恥ずかしいことに、グローバル経済の総体の中で生み出されるばく大な富の中から、貧困軽減に割り当てられるのはほとんどないのです。
同じことが、「環境問題を解決するお金を得るために、成長しなくてはならない」という議論にも当てはまります。これを信じることは、病気を治すために患者を殺すべきだと信じるようなものです。豊かな国の中で、「みんながより幸せになるためには経済的に成長しなくてはならない」という証拠が見られることはほとんどありません。
それでは、どうやって新しい概念や定義――生産性・富・繁栄そして生きがいなど−−を提唱していくことができるのでしょう? 物質的な持ち物とはほとんど関係なく、弱い者を押しのけてしまわず、社会的、心理学的、情緒的な幸福により関係している新しい概念や定義を。
どのように幸せを測るかを知ること、そしてそれが政策の策定に影響を与えるであろうと望むことで十分なのでしょうか? GNHの政策やプログラムをつくることで十分なのでしょうか? 民主主義においては、人々の要求や望みを反映しているはずの政治的な意思や能力とは何でしょう?
そして、もし人々がGNHをベースとした政策を理解せず、それを好まないとしたら、政治家たちは、それでもあえてそうすべきなのでしょうか? そして、もしそのようにした場合、政治家たちはうまくいくでしょうか?
どのように私たちは始めていけばよいのでしょうか? どのように、机上の問答や声明文を超えて、その語る内容である価値観を内在化していくことができるのでしょう?
私たちは、研究者、思索家、科学者、リーダー、意識のある市民として、自分自身の生き方や行動をどのように変えていけばよいのでしょうか?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ブータン国では、「市民が、一人ひとりの幸せはみんなの行動やみんなの幸せの結果であるということを知っている、意識の高い社会」を“GNH社会”と呼び、国家・政府の統治の究極の目標はGNHの成就である、としています。(ブータンでは憲法にもGNHが明記されています)
ブータンだけが理想ではないでしょうし、実際には理想と現実との乖離もいろいろあるとは思います。それでも、国が「集合体としての国民の幸せ」を第一に考えようという姿勢と取り組みは、私たちにいろいろなことを教え、考えさせてくれます。
東洋的なものの大事さも改めて考えさせられています(特にバラトン合宿で、世界のさまざまな文化・考え方の仲間と率直なやりとりをしたあとなので)。
今回のバラトンでも、「幸せ」がテーマの1つで、幸福度を測定するなどの活動に携わっている実践家や研究者も来ていました。幸福度の測定には、客観的測定と主観的測定があるというのが定説(常識?)で、そういう観点からの議論もありました。
ところが、今回取り上げる「GNHの基本的な考え方」にはこう書いてあります。
「客観的/主観的の区別は、現実を抽象化したものである。仏教的に言えば、この区別は存在しないからだ。根源的な意味で存在するのは、あらゆるレベルにおける関係性である。それは、幅広い社会・経済・文化・環境の指標によってのみ測ることができる」。
関東には台風が近づきつつあり、空は荒れ模様ですが、今日の特別セッションも知的な荒れ模様になったら面白いなー、と楽しみにしています。(固まった思い込みをゆらし、外すには、時には“荒れ”も役に立つのですー。^^;)
※今日参加できない方は音声+配付資料での受講ができますので、事務局までお問い合わせ下さい。
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GNHの設計者であり原動力でもあるブータン研究所のカルマ・ウラ氏は、私たち幸せ経済社会研究所のアドバイザーもお引き受け下さっています。氏と最初にお会いしたのは、3年前、ブータンの首都ティンプーで開催された「第4回GNH国際会議」に参加したときでした。
今回は、カルマ・ウラ氏が「GNH指標の基本哲学とその構成要素」を説明した文書を取り上げます。読めば読むほど、深いなあ、、、と感銘を受けます。同時に、「ブータンでいうところの幸せは、西欧世界がいうものよりもずっと広いのである。なぜならば……」など、西欧に引っぱられるのではなく、自分たちは自分たちの価値観や幸せを大事に考えていくんだ、という姿勢が潔く感じられます。
資料をいろいろ読み返していたところ、私も出席した第4回GNH国際会議の冒頭、首相が基調講演をされた内容を簡単に訳していたメモが出てきました。講演の一部ですが、一国の首相の言葉の重みを感じていただきたく、ご紹介します。
(ちなみに、会議の席で首相にご挨拶した際、お話しになった内容を日本語にして伝えることを許可下さい、とお願いしたところ、ニコニコとどうぞ!と言って下さったのでした)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
第4回GNH国際会議 2008年11月24日〜26日ティンプー
ジグミ・Y・ティンレイ ブータン王国首相による基調講演
今回の素晴らしい集まりで、「GNHの実践と測定」というテーマについて議論する中で、ぜひ私に付きまとって離れない多くの問いについて、皆さんにも考えていただきたいと思います。
どうすれば、市民が「一人ひとりの幸せはみんなの行動やみんなの幸せの結果であるということ」を知っている、意識の高い社会をつくり出すことができるでしょう?
そして、「自分の幸せが続くかどうかは、まわりの人々が幸せかどうかにもよる。ほかの人の幸せのために努力をすることこそが、真の永続的な幸せをもたらす、生きがいのある経験につながる、最も確かな道である」ということを、人々が知っている社会をどのようにつくっていったらよいのでしょう?
どのように、消費主義と相容れない、新しい倫理的なパラダイムを受け入れるよう、人々を説得することができるのでしょう?
有限の世界で無限の生産性や成長を追求することは、持続不可能で、将来世代にとって不公正であるばかりか、私たち自身の社会的、文化的、精神的、美的探究をも損なってしまうことを、どのすれば人々にわかってもらえるのでしょうか?
「貧困軽減のための経済成長」という正当づけさえ、大きく再配分を変えない限り、とても頼りないものに思われます。恥ずかしいことに、グローバル経済の総体の中で生み出されるばく大な富の中から、貧困軽減に割り当てられるのはほとんどないのです。
同じことが、「環境問題を解決するお金を得るために、成長しなくてはならない」という議論にも当てはまります。これを信じることは、病気を治すために患者を殺すべきだと信じるようなものです。豊かな国の中で、「みんながより幸せになるためには経済的に成長しなくてはならない」という証拠が見られることはほとんどありません。
それでは、どうやって新しい概念や定義――生産性・富・繁栄そして生きがいなど−−を提唱していくことができるのでしょう? 物質的な持ち物とはほとんど関係なく、弱い者を押しのけてしまわず、社会的、心理学的、情緒的な幸福により関係している新しい概念や定義を。
どのように幸せを測るかを知ること、そしてそれが政策の策定に影響を与えるであろうと望むことで十分なのでしょうか? GNHの政策やプログラムをつくることで十分なのでしょうか? 民主主義においては、人々の要求や望みを反映しているはずの政治的な意思や能力とは何でしょう?
そして、もし人々がGNHをベースとした政策を理解せず、それを好まないとしたら、政治家たちは、それでもあえてそうすべきなのでしょうか? そして、もしそのようにした場合、政治家たちはうまくいくでしょうか?
どのように私たちは始めていけばよいのでしょうか? どのように、机上の問答や声明文を超えて、その語る内容である価値観を内在化していくことができるのでしょう?
私たちは、研究者、思索家、科学者、リーダー、意識のある市民として、自分自身の生き方や行動をどのように変えていけばよいのでしょうか?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ブータン国では、「市民が、一人ひとりの幸せはみんなの行動やみんなの幸せの結果であるということを知っている、意識の高い社会」を“GNH社会”と呼び、国家・政府の統治の究極の目標はGNHの成就である、としています。(ブータンでは憲法にもGNHが明記されています)
ブータンだけが理想ではないでしょうし、実際には理想と現実との乖離もいろいろあるとは思います。それでも、国が「集合体としての国民の幸せ」を第一に考えようという姿勢と取り組みは、私たちにいろいろなことを教え、考えさせてくれます。
東洋的なものの大事さも改めて考えさせられています(特にバラトン合宿で、世界のさまざまな文化・考え方の仲間と率直なやりとりをしたあとなので)。
今回のバラトンでも、「幸せ」がテーマの1つで、幸福度を測定するなどの活動に携わっている実践家や研究者も来ていました。幸福度の測定には、客観的測定と主観的測定があるというのが定説(常識?)で、そういう観点からの議論もありました。
ところが、今回取り上げる「GNHの基本的な考え方」にはこう書いてあります。
「客観的/主観的の区別は、現実を抽象化したものである。仏教的に言えば、この区別は存在しないからだ。根源的な意味で存在するのは、あらゆるレベルにおける関係性である。それは、幅広い社会・経済・文化・環境の指標によってのみ測ることができる」。
関東には台風が近づきつつあり、空は荒れ模様ですが、今日の特別セッションも知的な荒れ模様になったら面白いなー、と楽しみにしています。(固まった思い込みをゆらし、外すには、時には“荒れ”も役に立つのですー。^^;)
※今日参加できない方は音声+配付資料での受講ができますので、事務局までお問い合わせ下さい。
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2011年09月20日
[enviro-news 1996] 「持続可能な食料生産・流通・消費を目指す世界の潮流:2011年サステナブル・フード・ラボ サミットの報告」のご案内(2011.07.19)
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Enviro-News from Junko Edahiro
No. 1996 (2011.07.19)
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ウォルマート、コストコ、カルフールなどの小売り大手、シスコ、USフーズなどの食品流通大手、そしてユニリーバ、ゼネラルミルズ、ハインツ、コカコーラ、ペプシコ、スターバックスなどの大手企業が、NGOや生産者団体と協働して食関わる気候変動や、水、生物多様性、貧困、労働問題などのさまざまな課題に取り組む「サステナブル・フード・ラボ」という世界的な動きがあります。
欧米の大手企業がたくさん参加しているグローバルな取り組みなのですが、残念ながら、日本企業の参加はまだありません。。。
「サステナブル・フード・ラボ」について
●メールニュースでのご紹介
http://www.es-inc.jp/lib/archives/060830_074919.html
http://www.es-inc.jp/lib/archives/080108_082535.html
●JFSで、この取り組みの中心人物であるハル・ハミルトン氏による日本で初めて開催したサステナブル・フード・ラボについてのフォーラム報告記
http://www.japanfs.org/ja/aboutus/event/pages/009530.html
●「学習する組織」の実践例としての紹介
http://change-agent.jp/news/archives/000146.html
このサステナブル・フード・ラボのメンバーや関係者が集まり、進捗と今後の課題を確認するグローバル会合が先月米国オレゴン州で開催され、約170人が世界各地から参加しました。
世界各地といっても、日本からの参加者はたった1人。。。正確には、アジアからの唯一の参加者となったチェンジ・エージェントの小田理一郎が8月5日に報告会を開催します。
もともとは出張から戻って、オフィスで簡単な報告を聞いたのですが、「もっと詳しく聞きたい! それにもっと多くの人に知ってもらいたい!」と思い、急遽、報告会を設定したものです。もちろん私も参加し、いろいろ質問したり、「この動きに入っていない日本は、どう考え、取り組んでいけばよいのか」みんなで考えていきたいと思っています。
食や農、グローバル経済、学習する組織の実践などにご関心のある方、ご自分でも取り組まれたり考えられたりしている方、ぜひご参加下さい〜。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからご案内〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「持続可能な食料生産・流通・消費を目指す世界の潮流:
2011年サステナブル・フード・ラボ サミットの報告」
北米、ヨーロッパ、中南米、アフリカと、4大陸にまたがる大きなプロジェクト『サステナブル・フード・ラボ(SFL)』では、企業や政府、NGOが集まり、ビジネスの本流における持続可能な食料システムをつくり出すことを目的としていま
す。
http://www.sustainablefoodlab.org/(英語)
2003年に始まったSFLの挑戦は、温室効果ガス、水、廃棄物などのライフサイクルでの環境負荷半減を目指す食品企業から、食堂や食卓が文化豊かで、人にも地球にも優しい食材の提供を目指す外食・小売りのネットワーク、そして、途上国の貧しい人たちがより文化的で豊かな生業につくための農業開発、農業慣行改善に向けたコミュニティとの協働プロジェクトまで、多岐にわたって展開されています。
世界全体で言えば、気候変動の影響が現れ、水問題や生物多様性問題が深刻化し、資源制約、価格高騰が相まってますます持続不可能な方向に向かっています。しかし、地域やプロジェクトで見ると、勇気づけられるような動きや成果が起こり始めてもいます。
サステナブル・フード・ラボ・サミットは、そうしたポジティブな動きを学び、多様な関係者たちからの視点や智恵をもらい、将来の課題解決に向けて自らの役割やビジョンを明確にする場となります。今年は北米、ヨーロッパ、中南米などから170名が、アメリカはオレゴン州ポートランド近郊の地に集結し、4日間を共に過ごしました。
このサミットには、ピーター・センゲら、組織開発、対話、リーダーシップの一流の実践家が支援し、食料問題のような大きな課題について、各企業やNGO、あるいは一個人がどのように向き合うべきか、といった課題も中心に据えられました。ユニリーバ、コストコ、ナイキといった大企業のマネージャーが、どのように持続可能性の問題に対して、経営陣を動かし、社内外に仲間のネットワーク
を築いていったか、などの「変化の理論」の実践も取り上げています。
チェンジ・エージェント社の小田理一郎は、以前より「サステナブル・フード・ラボ」の中心人物たちと親交を重ね、サミットではアジアから唯一の参加者となって、食の持続可能性に関する世界の動きについて学んできました。
このたびは、食料システムの世界の課題やその解決に向けての最新動向を報告し、そこから日本の私たちが何を考え、行動すべきかについて話し合う場を企画いたします。食の生産・流通・消費の将来に関心のある方は、是非この機会にご参加ください。
「持続可能な食料生産・流通・消費を目指す世界の潮流:2011年サステナブル・フード・ラボ サミットの報告」
○日時:2011年8月5日(金)18:30〜21:00 (18:15受付開始予定)
○場所:豊島区立舞台芸術交流センター「あうるすぽっと」会議室B
(JR池袋駅 東口より徒歩10分
東京メトロ有楽町線・東池袋駅 6・7出口より直結)
○共催:有限会社チェンジ・エージェント・有限会社イーズ
○プログラム(予定)
18:15 受付開始
18:30 開始
発表(小田理一郎より)
対談(枝廣淳子×小田理一郎)
対話・質疑応答
21:00 終了
○報告者:小田理一郎
○ファシリテーター:枝廣淳子
【プロフィール】
○小田理一郎(おだ・りいちろう)
(有)チェンジ・エージェント代表取締役(http://change-agent.jp)
(有)イーズ取締役(http://es-inc.jp)
環境NGO ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)ゼネラル・マネージャー(http://japanfs.org)
SoL ジャパン(組織学習協会日本コミュニティ)エグゼクティブ・ディレクター(http://soljapan.org)
コンサルタント/ファシリテーター/研修講師。専門分野は多国籍企業経営(MBA)、サステナビリティ/CSR、システム思考、組織学習。『プランB』シリーズ著者のレスター・ブラウン氏設立のアース・ポリシー研究所や『成長の限界』のデニス・メドウズ氏のインタラクティブ・ラーニング研究所と提携し、サステナビリティの科学者と実践家たちの国際ネットワーク「バラトン・グループ」に所属する。大陸横断で持続可能な食料システムを目指すコンソーシアム「サステナブル・フード・ラボ(SFL)」の中心人物たちと親交を重ね、世界資源研究所(WRI)の生態系サービスレビュー(ESR)トレーニングに参加、また生物多様性専門家と企業のダイアログのファシリテーションを務めて世界の企業経営の実践例を数多く学ぶ。環境ジャーナリストの枝廣淳子と共に、チェンジ・エージェント社・イーズ社および環境NGO ジャパン・フォー・サステナビリティを経営する。また、 JICA で国内外の専門家に研修を実施するほか、インドネシアでは自らの資金を投じて農村コミュニティや地元 NGO のリーダー養成プログラムを開催し、途上国の貧困の現状を学び、コミュニティベースの取り組みを支援する。
○定 員:最大100名程度
○参加費: 2,000円(税込)
○お申込み:
以下の申込書を 専用アドレス sfl2011@change-agent.jp までお送りください。
(件名に『「2011年サステナブル・フード・ラボ サミット報告会」申込み』とお書きください)
折り返し、参加費のお支払いについてご案内いたします。
参加費のお支払いをもって正式受付とし、参加票を電子メールでお送りいたします。
--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--
申 込 書
■2011年8月5日(金)
『2011年サステナブル・フード・ラボ サミット報告会』に参加します。
ご氏名 [ ]
ふりがな[ ]
ご所属 [ ]
メールアドレス [ ]
連絡先電話番号 [ ]
備 考 [ ]
※このセミナーのことをどこでお知りになったか教えていただけると幸いです。
( ) a. 以前受講した人からのご紹介 ご紹介者名( )
( ) b. 職場・知人・友人からのご紹介
( ) c. システム思考メールマガジン
( ) d. チェンジ・エージェントのウェブサイト.
( ) e. チェンジ・エージェントからのメールによるお誘い
( ) f. 他のメールマガジンによるご案内 ( )
( ) g. その他 ( )
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○お問合せ:
有限会社チェンジ・エージェント (担当:岩下、安西)
E-mail:info@change-agent.jp/電話: 03-6413-3760
※メールニュースの引用・転載は出所を添えて、ご自由にどうぞ
(枝廣淳子の環境メールニュース http://www.es-inc.jp)
*******************************************************************
「震災・原発事故、そしてこれからのこと。」
http://www.es-inc.jp/news_shinsai/index.html
「幸せ経済社会研究所」〜幸せと経済と社会との関係を見つめ直す
http://www.ishes.org/
「日刊 温暖化新聞」〜情報・考え方、行動・広がりへ!
http://daily-ondanka.com/
「私の森.jp」〜森と暮らしと思いをつなぐ http://watashinomori.jp/
商用での印刷物・ウェブ上での無断複製・転載はご遠慮ください(ご相談下さい)。
お知り合いやMLへのメールでの転送は歓迎です。
このメールへの「返信」は私にだけ届きます。◆添付ファイルは受け取れませんので、edahiro@es-inc.jp へお送り下さい。フィードバックなどをいただけるとうれしいです。(個別のお問い合わせ等には対応できませんこと、ご容赦下さい)
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アドレス変更は、上記ページで「旧アドレスの脱退」+「新アドレスの登録」をお願いします。一定期間メールが戻ってくる場合には、こちらで登録削除する場合があります。 ※アマゾンのアソシエートプログラムに参加しています。
「変える」メソッドを経営へ http://www.change-agent.jp/
「システム思考」に関する情報を提供
http://groups.yahoo.co.jp/group/systems_thinking_byCA/
日本から世界へ情報発信 ジャパン・フォー・サステナビリティ
http://www.japanfs.org/index_j.html
枝廣淳子 edahiro@es-inc.jp
〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F イーズ
Tel: 03-5426-1128 Fax:03-6413-3762 http://www.es-inc.jp
*********************************************************************
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 1996 (2011.07.19)
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ウォルマート、コストコ、カルフールなどの小売り大手、シスコ、USフーズなどの食品流通大手、そしてユニリーバ、ゼネラルミルズ、ハインツ、コカコーラ、ペプシコ、スターバックスなどの大手企業が、NGOや生産者団体と協働して食関わる気候変動や、水、生物多様性、貧困、労働問題などのさまざまな課題に取り組む「サステナブル・フード・ラボ」という世界的な動きがあります。
欧米の大手企業がたくさん参加しているグローバルな取り組みなのですが、残念ながら、日本企業の参加はまだありません。。。
「サステナブル・フード・ラボ」について
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世界各地といっても、日本からの参加者はたった1人。。。正確には、アジアからの唯一の参加者となったチェンジ・エージェントの小田理一郎が8月5日に報告会を開催します。
もともとは出張から戻って、オフィスで簡単な報告を聞いたのですが、「もっと詳しく聞きたい! それにもっと多くの人に知ってもらいたい!」と思い、急遽、報告会を設定したものです。もちろん私も参加し、いろいろ質問したり、「この動きに入っていない日本は、どう考え、取り組んでいけばよいのか」みんなで考えていきたいと思っています。
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北米、ヨーロッパ、中南米、アフリカと、4大陸にまたがる大きなプロジェクト『サステナブル・フード・ラボ(SFL)』では、企業や政府、NGOが集まり、ビジネスの本流における持続可能な食料システムをつくり出すことを目的としていま
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2003年に始まったSFLの挑戦は、温室効果ガス、水、廃棄物などのライフサイクルでの環境負荷半減を目指す食品企業から、食堂や食卓が文化豊かで、人にも地球にも優しい食材の提供を目指す外食・小売りのネットワーク、そして、途上国の貧しい人たちがより文化的で豊かな生業につくための農業開発、農業慣行改善に向けたコミュニティとの協働プロジェクトまで、多岐にわたって展開されています。
世界全体で言えば、気候変動の影響が現れ、水問題や生物多様性問題が深刻化し、資源制約、価格高騰が相まってますます持続不可能な方向に向かっています。しかし、地域やプロジェクトで見ると、勇気づけられるような動きや成果が起こり始めてもいます。
サステナブル・フード・ラボ・サミットは、そうしたポジティブな動きを学び、多様な関係者たちからの視点や智恵をもらい、将来の課題解決に向けて自らの役割やビジョンを明確にする場となります。今年は北米、ヨーロッパ、中南米などから170名が、アメリカはオレゴン州ポートランド近郊の地に集結し、4日間を共に過ごしました。
このサミットには、ピーター・センゲら、組織開発、対話、リーダーシップの一流の実践家が支援し、食料問題のような大きな課題について、各企業やNGO、あるいは一個人がどのように向き合うべきか、といった課題も中心に据えられました。ユニリーバ、コストコ、ナイキといった大企業のマネージャーが、どのように持続可能性の問題に対して、経営陣を動かし、社内外に仲間のネットワーク
を築いていったか、などの「変化の理論」の実践も取り上げています。
チェンジ・エージェント社の小田理一郎は、以前より「サステナブル・フード・ラボ」の中心人物たちと親交を重ね、サミットではアジアから唯一の参加者となって、食の持続可能性に関する世界の動きについて学んできました。
このたびは、食料システムの世界の課題やその解決に向けての最新動向を報告し、そこから日本の私たちが何を考え、行動すべきかについて話し合う場を企画いたします。食の生産・流通・消費の将来に関心のある方は、是非この機会にご参加ください。
「持続可能な食料生産・流通・消費を目指す世界の潮流:2011年サステナブル・フード・ラボ サミットの報告」
○日時:2011年8月5日(金)18:30〜21:00 (18:15受付開始予定)
○場所:豊島区立舞台芸術交流センター「あうるすぽっと」会議室B
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○共催:有限会社チェンジ・エージェント・有限会社イーズ
○プログラム(予定)
18:15 受付開始
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発表(小田理一郎より)
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21:00 終了
○報告者:小田理一郎
○ファシリテーター:枝廣淳子
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○小田理一郎(おだ・りいちろう)
(有)チェンジ・エージェント代表取締役(http://change-agent.jp)
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環境NGO ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)ゼネラル・マネージャー(http://japanfs.org)
SoL ジャパン(組織学習協会日本コミュニティ)エグゼクティブ・ディレクター(http://soljapan.org)
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○定 員:最大100名程度
○参加費: 2,000円(税込)
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「システム思考」に関する情報を提供
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日本から世界へ情報発信 ジャパン・フォー・サステナビリティ
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[enviro-news 2023] あの人の温暖化論考「森を見、木を見、土を見る」秋元圭吾氏 (2011.09.19
**************************************
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2023 (2011.09.19)
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日刊 温暖化新聞の「あの人の温暖化論考」に最新の寄稿がアップされました。
以前開催した「日本の温暖化対策の中期目標を考えるダイアログ」にも参加して下さるなど、いろいろお世話になっている地球環境産業技術研究機構(RITE)で副主席研究員を務めていらっしゃる秋元圭吾さんが寄せて下さった原稿、とても大事な「気をつけるべきこと」を考えさせてくれます。
http://daily-ondanka.com/thoughts/akmt_01.html
ウェブサイト載っているグラフをあわせてぜひご覧ください。
(メールでの読みやすさのため、改行を入れさせていただいています)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「森を見、木を見、土を見る」
http://daily-ondanka.com/thoughts/akmt_01.html
秋元圭吾
地球温暖化問題は、複雑な難しい問題である。ほとんどの人は、地球温暖化を食い止めたいと考えているし、持続可能な社会を実現していきたいと考えている。そしてそれに向けて取り組んでいくべきだと考えている。
しかし、世界はもちろん、日本においても、温室効果ガス排出削減の程度、タイミング、手法などの見方は、人によってかなり異なっている。そのギャップを少しでも埋めて、多くの人がより良くこの問題を理解し、より良く解決していけることをいつも願っている。不確実性の大きな問題であり、不確実性のとらえ方は最終的には一人一人異なるし、最終的には価値判断を伴う問題であるため、意見が異なって当然である。
ただ、システム工学を専門とし、主にエネルギー・地球温暖化問題をその対象としている著者は、この広範にわたる複雑な問題を総合的にとらえ、かつ、深いレベルで分析を行うことによって、より良い情報整理、より良い情報発信を行い、各人の意思決定をサポートしていくことを使命と思っている。
データの見方が異なって、意見の違いとなって表れる場合は多い。米国を環境先進国だと見る人は少ないかもしれないが、例えば、日本とEUのどちらが環境先進国なのかという異なった見方はあるだろう。一つの例を示そう。図1は、GDPあたりの一次エネルギー消費量の推移である。
よくある2つの見方は、1つは、日本の指標は優れているとするもの、もう1つは、日本の指標の改善は他国に比べて劣っているとするものである。両者とも真実を語っている。しかし、得られる結論は趣を異にしている。前者は、よって日本は省エネ先進国であると主張されることが多く、一方後者は、日本は近年、省エネ努力を怠ってきており、環境後進国になりつつあるとする見方である。
具体的な数値を見ると、2008年の指標は日本が0.1 toe/thousand US$であるのに対して、ドイツは0.16、米国は0.19、中国は0.8程度と大きな差異があり、日本は優れたエネルギー効率を誇っていると言える。一方、改善率で見ると、日本は1980年以来、年率0.9%程度であるのに対して、ドイツや米国は年率2%あまり、中国は年率5%で改善してきている。この間、GDP成長率は、日本は年率2.2%、ドイツ1.9%、米国2.9%、中国10%であった。
この指標は、統計から簡単に入手可能であり、そしてマクロのエネルギー効率を達観するには良いが、ものの表面を映しているようなものであり、単純にこの指標のみを表面的にとらえると誤解も生みやすい。
一つには、この指標は、技術的な省エネレベル以上に、産業構造の違いなどによって大きく差が出ることがある点だ。日本が、近年あまり変化が見られないのは、既に高い効率を達成していることに加え、先進国ではめずらしいほど、製造業の高い比率を維持していることが比較的大きく効いている。製造業からサービス業へのシフトが進めば、この指標の改善は大きく進む。また、製品の質が向上し、付加価値が高くなっても大きく向上する。
技術的な省エネレベルを見るには、製品別のエネルギー効率を見ることが重要である。図2は鉄鋼部門の高炉・転炉鋼のエネルギー効率比較であるが、このレベルで比較しなければ技術的な省エネレベルを把握することは難しい。しかし、このようなレベルでの国際的な効率推計は、必ずしも容易ではなく、多くのデータを基にした精緻な推計が必要であり、国際的にも十分理解されていない。
産業構造を変えて図1で見るようなマクロのエネルギー効率を低減させるべきという意見もあり、それは尤もである。しかし、世界全体で産業構造が変わったり、もしくは各国の「消費構造」が変化したりすることは重要であるものの、一部の国の産業構造のみが変化しても、グローバル化した世界においては、エネルギーやCO2排出の抑制にはほとんど効果がない。
図3は、英国と欧州について、国内でのCO2の直接排出に加え、輸入した製品等が海外で製造されCO2排出された分も含めたCO2排出を示したものである。図1では英国の改善率は大きく、図3でも直接排出はかなり減っているが、1990年以降、間接排出分が増え、世界全体で見たCO2排出減にはほとんど寄与できていない。こういったデータも現時点では容易に得られるわけではなく、専門性を有した分析を通して推計できるものである。
もとより、どちらが環境先進国かどうかは重要ではない。すべての国がより良くエネルギーを利用し、CO2排出を減らすことこそが重要である。しかし、データの見方を誤り、データを表面的に解釈してしまうと、より良い対策がとれなくなる恐れがある。深層に逼ることによって、現実の社会で、より効果的な対策を見出していくかを我々は考えていかなければならない。
もう1例触れておこう。太陽光発電の費用は高いが、それは投資を促し、むしろ経済発展につながる(GDPは、単純化して言えば、消費と投資の和)という主張も最近ときおり耳にする。これも表面的には正しい。
しかし、これは無駄に高い道路を作れば経済は発展すると主張しているにも等しい。需要があってそれが我々の効用増につながるか否かが経済発展の鍵である。電気料金が2倍、3倍でも太陽光発電の方が好ましいと思う人にとっては、太陽光発電の導入はむしろ経済発展に寄与するだろう。しかしながら、そのように高い費用を払っても良いと考える人は現在ではまだ少数である。
なお、補助金等による支援は、他の人もしくは将来の人の負担であるので、これは経済負担でしかないことも理解しておかなければならない。少し高くてものためにお金をかけたいと思う人が増えていくことは大事なことである。それは環境と経済の両立につながる。環境技術の進展、社会の環境意識がうまくバランスがとれて進展することが重要であり、それと調和し、それをうまく誘導するバランスのとれた政策が大切である。
理念を持つことは大事だと思うが、一方で、強すぎる理念は、時に物の見方、判断を曇らせてしまうとも自分は思っている。特に学者は、冷静で深い分析、そしてそれに基づいた解釈が必要であり、それを弛まずに行うことが、社会に長期的により良い判断材料を提供することにつながると信じている。
温暖化問題は、裾野が広い問題であり、俯瞰的にとらえるこ方で、「神は細部に宿る」ことは多い。森を見つつ、木も見なければ、本質を見誤ることも多い。そして土も見なければならない。我々が直面している問題は大変大きく、そして深い。常に謙虚に、マクロの目とミクロの目、両者を磨いていきたいと思う。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
3.11以降は特に、一般の方々も「数字やデータの見方、とらえ方」を学び、考えなくてはならない状況が増えました。政府や業界がただ「安全ですから信じて下さい」と言ってももう信じられない、と思う方も多いでしょう。
次の段階は、政府や業界、科学者やNGOなどが出すデータやその分析をそのまま鵜呑みにして自分のスタンスや考えを固めるのではなく、秋元さんが示してくれているように、「森を見つつ、木を見、土も見る」ようなアプローチで、データや分析を自分なりに考えながらとらえることでしょうか。
簡単なことではないけれど、自分なりに気をつけて、そして「こういう見方もあるよ」「ここだけ取り上げるのはどうかな」などお互いに助け合い、補い合いながら、「データ・リテラシ−」を高めていけたら、と思っています。
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No. 2023 (2011.09.19)
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日刊 温暖化新聞の「あの人の温暖化論考」に最新の寄稿がアップされました。
以前開催した「日本の温暖化対策の中期目標を考えるダイアログ」にも参加して下さるなど、いろいろお世話になっている地球環境産業技術研究機構(RITE)で副主席研究員を務めていらっしゃる秋元圭吾さんが寄せて下さった原稿、とても大事な「気をつけるべきこと」を考えさせてくれます。
http://daily-ondanka.com/thoughts/akmt_01.html
ウェブサイト載っているグラフをあわせてぜひご覧ください。
(メールでの読みやすさのため、改行を入れさせていただいています)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「森を見、木を見、土を見る」
http://daily-ondanka.com/thoughts/akmt_01.html
秋元圭吾
地球温暖化問題は、複雑な難しい問題である。ほとんどの人は、地球温暖化を食い止めたいと考えているし、持続可能な社会を実現していきたいと考えている。そしてそれに向けて取り組んでいくべきだと考えている。
しかし、世界はもちろん、日本においても、温室効果ガス排出削減の程度、タイミング、手法などの見方は、人によってかなり異なっている。そのギャップを少しでも埋めて、多くの人がより良くこの問題を理解し、より良く解決していけることをいつも願っている。不確実性の大きな問題であり、不確実性のとらえ方は最終的には一人一人異なるし、最終的には価値判断を伴う問題であるため、意見が異なって当然である。
ただ、システム工学を専門とし、主にエネルギー・地球温暖化問題をその対象としている著者は、この広範にわたる複雑な問題を総合的にとらえ、かつ、深いレベルで分析を行うことによって、より良い情報整理、より良い情報発信を行い、各人の意思決定をサポートしていくことを使命と思っている。
データの見方が異なって、意見の違いとなって表れる場合は多い。米国を環境先進国だと見る人は少ないかもしれないが、例えば、日本とEUのどちらが環境先進国なのかという異なった見方はあるだろう。一つの例を示そう。図1は、GDPあたりの一次エネルギー消費量の推移である。
よくある2つの見方は、1つは、日本の指標は優れているとするもの、もう1つは、日本の指標の改善は他国に比べて劣っているとするものである。両者とも真実を語っている。しかし、得られる結論は趣を異にしている。前者は、よって日本は省エネ先進国であると主張されることが多く、一方後者は、日本は近年、省エネ努力を怠ってきており、環境後進国になりつつあるとする見方である。
具体的な数値を見ると、2008年の指標は日本が0.1 toe/thousand US$であるのに対して、ドイツは0.16、米国は0.19、中国は0.8程度と大きな差異があり、日本は優れたエネルギー効率を誇っていると言える。一方、改善率で見ると、日本は1980年以来、年率0.9%程度であるのに対して、ドイツや米国は年率2%あまり、中国は年率5%で改善してきている。この間、GDP成長率は、日本は年率2.2%、ドイツ1.9%、米国2.9%、中国10%であった。
この指標は、統計から簡単に入手可能であり、そしてマクロのエネルギー効率を達観するには良いが、ものの表面を映しているようなものであり、単純にこの指標のみを表面的にとらえると誤解も生みやすい。
一つには、この指標は、技術的な省エネレベル以上に、産業構造の違いなどによって大きく差が出ることがある点だ。日本が、近年あまり変化が見られないのは、既に高い効率を達成していることに加え、先進国ではめずらしいほど、製造業の高い比率を維持していることが比較的大きく効いている。製造業からサービス業へのシフトが進めば、この指標の改善は大きく進む。また、製品の質が向上し、付加価値が高くなっても大きく向上する。
技術的な省エネレベルを見るには、製品別のエネルギー効率を見ることが重要である。図2は鉄鋼部門の高炉・転炉鋼のエネルギー効率比較であるが、このレベルで比較しなければ技術的な省エネレベルを把握することは難しい。しかし、このようなレベルでの国際的な効率推計は、必ずしも容易ではなく、多くのデータを基にした精緻な推計が必要であり、国際的にも十分理解されていない。
産業構造を変えて図1で見るようなマクロのエネルギー効率を低減させるべきという意見もあり、それは尤もである。しかし、世界全体で産業構造が変わったり、もしくは各国の「消費構造」が変化したりすることは重要であるものの、一部の国の産業構造のみが変化しても、グローバル化した世界においては、エネルギーやCO2排出の抑制にはほとんど効果がない。
図3は、英国と欧州について、国内でのCO2の直接排出に加え、輸入した製品等が海外で製造されCO2排出された分も含めたCO2排出を示したものである。図1では英国の改善率は大きく、図3でも直接排出はかなり減っているが、1990年以降、間接排出分が増え、世界全体で見たCO2排出減にはほとんど寄与できていない。こういったデータも現時点では容易に得られるわけではなく、専門性を有した分析を通して推計できるものである。
もとより、どちらが環境先進国かどうかは重要ではない。すべての国がより良くエネルギーを利用し、CO2排出を減らすことこそが重要である。しかし、データの見方を誤り、データを表面的に解釈してしまうと、より良い対策がとれなくなる恐れがある。深層に逼ることによって、現実の社会で、より効果的な対策を見出していくかを我々は考えていかなければならない。
もう1例触れておこう。太陽光発電の費用は高いが、それは投資を促し、むしろ経済発展につながる(GDPは、単純化して言えば、消費と投資の和)という主張も最近ときおり耳にする。これも表面的には正しい。
しかし、これは無駄に高い道路を作れば経済は発展すると主張しているにも等しい。需要があってそれが我々の効用増につながるか否かが経済発展の鍵である。電気料金が2倍、3倍でも太陽光発電の方が好ましいと思う人にとっては、太陽光発電の導入はむしろ経済発展に寄与するだろう。しかしながら、そのように高い費用を払っても良いと考える人は現在ではまだ少数である。
なお、補助金等による支援は、他の人もしくは将来の人の負担であるので、これは経済負担でしかないことも理解しておかなければならない。少し高くてものためにお金をかけたいと思う人が増えていくことは大事なことである。それは環境と経済の両立につながる。環境技術の進展、社会の環境意識がうまくバランスがとれて進展することが重要であり、それと調和し、それをうまく誘導するバランスのとれた政策が大切である。
理念を持つことは大事だと思うが、一方で、強すぎる理念は、時に物の見方、判断を曇らせてしまうとも自分は思っている。特に学者は、冷静で深い分析、そしてそれに基づいた解釈が必要であり、それを弛まずに行うことが、社会に長期的により良い判断材料を提供することにつながると信じている。
温暖化問題は、裾野が広い問題であり、俯瞰的にとらえるこ方で、「神は細部に宿る」ことは多い。森を見つつ、木も見なければ、本質を見誤ることも多い。そして土も見なければならない。我々が直面している問題は大変大きく、そして深い。常に謙虚に、マクロの目とミクロの目、両者を磨いていきたいと思う。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
3.11以降は特に、一般の方々も「数字やデータの見方、とらえ方」を学び、考えなくてはならない状況が増えました。政府や業界がただ「安全ですから信じて下さい」と言ってももう信じられない、と思う方も多いでしょう。
次の段階は、政府や業界、科学者やNGOなどが出すデータやその分析をそのまま鵜呑みにして自分のスタンスや考えを固めるのではなく、秋元さんが示してくれているように、「森を見つつ、木を見、土も見る」ようなアプローチで、データや分析を自分なりに考えながらとらえることでしょうか。
簡単なことではないけれど、自分なりに気をつけて、そして「こういう見方もあるよ」「ここだけ取り上げるのはどうかな」などお互いに助け合い、補い合いながら、「データ・リテラシ−」を高めていけたら、と思っています。
※メールニュースの引用・転載は出所を添えて、ご自由にどうぞ
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2011年09月17日
2011年09月16日
2011年09月15日
2011年09月03日
[enviro-news 2019] 日刊 温暖化新聞 『夏の社会見学会@非電化工房』 見学レポート (2011.09.03)
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2019 (2011.09.03)
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日刊 温暖化新聞では、毎日世界の温暖化に関するニュースをご紹介しています。
http://daily-ondanka.com/
たとえば、新着ニュース10本はこんな感じです。
http://daily-ondanka.com/news/index.html
日刊 温暖化新聞の情報発信を支え、一緒に学び、活動してくれる企業・団体にパートナーになっていただき、2ヵ月に1度の異業種勉強会を開催するほか、個人サポーターの方々にも参加いただける学びの機会を作っています。
先日、「大人の夏の社会見学」と銘打って、企業・団体パートナーと個人サポーターの方々にお声がけをし、発明家の藤村靖之氏の展開する非電化工房におじゃましてきました。
とっても楽しく、また考えさせてもらえる時間・空間でした。時間の流れがゆっくりで、本当に大事なことを考えることができ、自分も手を動かして作業したくなってきます。(^^;
スタッフがとてもわかりやすくレポートをまとめてくれましたので、共有させていただきますね。ぜひ「非電化」の可能性と思想に思いを馳せていただけたら、と思います。
写真もたくさんアップされていますので、ぜひこちらをご覧ください。
http://daily-ondanka.com/partnership/forum_20110823_15.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
日刊 温暖化新聞 <企業・団体パートナー向けフォーラム>
第15回『夏の社会見学会@非電化工房』(那須塩原)
2011年08月23日(火)開催
開催日: 2011年08月23日(火)
対象:日刊 温暖化新聞の企業・団体パートナーの方のみ。各企業・団体さまより、2名さままでご参加いただけます。
(それ以上のご参加を希望される場合はご相談くださいませ)ゲスト:ガイド:藤村研介氏、セミナー:藤村靖之氏ファシリテーター:枝廣淳子
今回は「夏の社会見学会」と題して、栃木県那須塩原の「非電化工房」にお邪魔しました。代表の藤村靖之さんは、電気を使わず、ほどほどに快適な「家電」製品を開発・商品化しながら、4年前に移り住んだこの地で、エネルギーやお金に頼らない暮らしを提案するテーマパークの準備を進めています。工房敷地内にある発明品の数々を見学させていただき、非電化にかける思いを伺いました。
★ガイドツアー
【非電化工房副代表 藤村研介氏 】非電化工房のある那須塩原は、東北新幹線を使えば東京から約1時間半と、交通
の便がいい立地です。工房の敷地面積は約1ヘクタール。そのほか、穀物の栽培用に1.5ヘクタールの農場もあります。敷地内にある池のほとりには、太陽エネルギーを最大限に利用して、電気に頼らない暮らしを実現できる木屋などが点在し、非電化生活の展示場といった趣でした。
【アトリエ】:
さまざまな試作品をつくる工房。広々とした倉庫ふうの建物内には、多くの工具類のほか、かつては当たり前に使われていた、電化する前の手動脱穀機や手動洗濯機など、古い道具も展示されていて興味深い。
<アトリエ内>
<非電化除湿機>
<簡易型非電化冷蔵庫>
<非電化冷蔵庫のしくみ>
【ムーミンハウス】:
フィンランド製のガーデンハウス。床面積は約6畳で、3〜4人がかりなら週末でつくれるというシンプルな構造の組み立てキット。屋根には小型の太陽パネルを設置。「ムーミンハウス」という名前は、ムーミンの大ファンという藤村さんが命名したもの。
<ムーミンハウス>
<ムーミンハウス内部>
【非電化冷蔵庫】:
電気を使わなくても冷やせるのはなぜ? ここで利用されているのは、物体の表面から赤外線が放射されることで、物の温度が下がる「放射冷却」という仕組み。中に蓄えられた大量の水(写真のタイプだと180リットル)が保冷剤の役目を果たし、真夏でも内部の温度は10〜15度に保たれる。もう少し小型の簡易タイプ(アトリエ内の写真参照)を制作するワークショップも随時開催されている。
<非電化冷蔵庫>
【非電化グリーンハウス】:
四方の壁にしつらえた窓は二重ガラス、壁や床には籾殻を利用した断熱材をほどこし、通常のビニールハウスとは段違いの保温効果を発揮。たくさんの鉢植えが並んだ内部にはオシャレなコーヒーテーブルもあり、草花を眺めながらほっと一息つきたくなる空間。
<非電化グリーンハウス>
<非電化グリーンハウス内部>
【非電化籾殻ハウス】:
グラスウールなみの断熱性を持つ籾殻を最大限に活用した非電化ハウス。床は22センチ、壁は9センチ、屋根には18センチ分の籾殻を敷き詰め断熱性を確保。一方、北側の床に近い通気口から外気を取り込み、屋根のてっぺんにある風車が換気扇の役目を果たすことで、室内には自然対流が生まれ、新鮮な涼風が吹き抜けて快適さを保てる。
<非電化籾殻ハウス>
<非電化籾殻ハウス内部>
【非電化バイオトイレ】:
微生物の力で排泄物を分解し肥料にするバイオトイレ。通常は、気温の下がる冬期は微生物の分解力が落ちるところを、太陽熱を潜熱として蓄える仕組みを加えることでカバーしている。手動ハンドルで排泄物を適度に攪拌することで、好気性の微生物の活動を活性化し、嫌な臭いもあまりないという。若いお弟子さん3人がかりで2週間で製作。材料費は約10万円。
【非電化風呂小屋】:
太陽熱、蒔、ゴミのいずれかを燃料に使えるお風呂。太陽熱の場合は、屋根に設置された温水器を利用して、晴天なら真冬でも太陽熱だけで入浴できる。蒔やゴミも燃料にできるため、天気の悪い日でも利用できる便利な仕組み。内部は、4畳半ほどの広さに、廃品を修繕したという五右衛門風呂が設置され、その他の材料はすべてホームセンターで手に入る物でつくられている。
<非電化風呂小屋>
<非電化風呂小屋内部>
【ストローベイルハウスの非電化B&B】:
ストローベイル=藁でつくられた簡易宿泊施設。稲藁素材のブロックを積み重ね、土と漆喰を塗って壁をつくり、床や屋根には籾殻の断熱材を使用。籾殻ハウス同様、室内に自然な上昇気流が生まれるよう、外気の取り入れ口と天窓の換気扇が工夫され、夏の暑さを和らげてくれる。
<ストローベイルハウス>
<ストローベイルハウス内部>
★非電化に関するトーク、Q&A:
【非電化工房代表 藤村靖之氏】
藤村さんの提唱する「非電化」とは、単に「電気を使わない暮らし」にとどまりません。人間と技術とのつきあい方、エネルギーやお金と幸せの関係など、非電化の背景にある藤村さんの哲学、今後の思いなどについて伺いました。印象的だったポイントを3つだけご紹介します。
★ プロセスを楽しむ ★
・コーヒー豆を自分で煎るための手煎り焙煎器「煎り上手」という非電化製品がある。これを使って自分で生豆を煎り、挽き、淹れるには25分もかかるのだが、この製品は6年間で8500台も売れている。プロセスを楽しみながら、一杯のコーヒーを味わいたい人がこれほどいるということは、「何でも速ければいいわけではない」という考え方が生まれている証拠だと思う。これまで日本は、快適、便利、スピードを追い求めてきたが、必ずしもそこだけに幸せがあるわけではないはずだ。
★ 持続性を損なわない「技術」とは?★ ・「技術」というと先端的な科学技術ばかりが連想され、ローテクなものをバカ
にする風潮があるように思う。実はハイテク製品よりローテクのほうが開発に時間がかかる。コーヒー焙煎器のときは、いかにプロセスを楽しめる製品にするか工夫を重ねていたら、半年もかかってしまった。
・ときおり、非電化冷蔵庫の製作ワークショップを開いているが、「文化系のお母さん」と小さいお子さんを優先して来ていただいている。お母さんでもつくれるところに面白みがあると思うからだ。自分でつくれば、壊れたときも自分で直せる。先端的な科学技術の一方で、誰もが使える技術がきちんとあれば、科学や技術が暴走しないようなブレーキになるだろう。
・技術自体が悪なのではない。問題なのは持続性を損なう技術。英語にはappropriate technologyという言葉がある。日本語にすれば「適切な技術」だろうか? もっとオシャレでスマートな言葉をつくって流行らせていきたい。
★ 豊かさを考え直そう ★
・この土地に、エネルギーとお金がなくても豊かさを感じられるテーマパークを建設中。幸せ・豊かさの選択肢がたくさんあることを見せて、豊かさについて考え直すきっかけとなる場にしたい。
・さまざまなタイプの非電化ハウスを住宅展示場のように見てもらいたい。素人が建てても、ステキ、頑丈、健康、ゼロエネルギー、しかも建設費はタダみたいに安い。そうした家づくりができることを示せれば、とくに持ち家を諦めざるを得ない若い人に勇気が生まれるかもしれない。
●参加された方の声から(※頂いた内容から抜粋)
機会を与えて頂いて、有難うございました。感動し、勇気を頂きました。実際に、行動し形にしていく姿を実際に目で見られた事に感謝します。
今後の指針のビジョンを描くヒントになりました。
藤村さんのお話から特に印象に残ったことばと自分自身の気づきは、『ハイテクがあればみんなが幸せになれると思い込んでいた』『化石燃料から電気に変えることがエコではないんだ』いろいろなヒントをいただき貴重な時間を過ごさせて
いただきました。
電気を使うことが先進的であり、電気は無尽蔵に沸いて出てくる、たくさん使うことが美徳とさえ言われ、「世の中に停電が起きることはありえない」仕組みができているから、常に電気が来る前提で設計すればよいと、仕事の上では言われていました。それが、発電所が爆発して停電が起きるのが当たり前となり、それがしばらく続くと言われれば、非電化工房の存在意義がますます増加していくでしょう。
私は、非電化工房さんの活動方針に大賛成です。 こうした取り組みがあることを、友人、知人に広めていければと思いました。
<非電化工房藤村さんと参加者>
※次回フォーラムでは「NGO/NPOとの付き合い方」を取り上げる予定です。日程はただいま調整中ですので、決まり次第ご連絡いたします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
藤村さんにまたじっくりお話をうかがいたいな、どんどん展開していく非電化工房にもまたおじゃましたいな、と思っています。
そして、こういう「社会見学」も含めて、これからの時代を生き抜いていくため、切り拓いていくための学びと実践を、日刊 温暖化新聞の仲間たちと進めていきたいなと思っています。
よかったら企業・団体パートナーとして、または個人サポーターとして、一緒に学びながらこの時代を歩んでいきませんか?
http://daily-ondanka.com/partnership/guide.html
2011年09月01日
[enviro-news 2017] 【短信】末吉竹二郎氏「ガイコクジンが消える日本」 (2011.09.01)
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2017 (2011.09.01)
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国連環境計画金融イニシアチブ特別顧問の末吉竹二郎さんが、電気新聞の「ウエーブ」というコラムに4月8日にお書きになっていた内容、震災後の日本を考えるうえで、あまり知られていないが大事な点を取り上げていらっしゃったので、お願いして転載させていただくことにしました。
みなさんはお読みになってどのような感想やお考えをもたれるでしょうか?
(メールでの読みやすさのために改行をいれさせていただいています)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
電気新聞「ウエーブ」 2011.4.8
ガイコクジンが消える日本
末吉竹二郎
日本外国特派員協会の”NUMBER 1 SHIMBUN 5月号”に「Gaijinは永遠に去ってしまったのか」という記事が載っている。J.ハリス記者の目線が面白いので少し紹介したい。
妻や子供に逃げられ東京に置いてけ堀をくった中年亭主たちが大酒を飲み慰めあうのはご愛嬌としても、3・11が引き起こした在日ガイコクジンの「エクソダス」は日本にとって笑って済まされる話ではない。
同記者は逃げ出したガイコクジンが再び日本に戻るのかを出入国記録、インターナショナルスクールの生徒数、ガイコクジンアパートのテナント動向、ガイコクジン専用のソーシャルクラブの加入者数などから探ろうとする。ガイコクジン去来の帰趨がトウキョウという世界都市の性格とその経済に大きな影響を与えると見るからである。至極当然の目線だ。3月12日〜4月1日の21日間で約47万人のガ
イコクジンが離日、内、再入国カードを持って出たものが約28万人だったそうだ。最終評価は今少し先になるが、どうも多くのガイコクジンはもう戻らないようである。
中でも気になるのが、ビジネスパーソンの流出だ。これは朝日新聞の報道だそうだが、大震災後の僅か半月の間に、香港当局は日本在住のガイコクジン270名に長期滞在ビザを与えた(通常の数週間の発行期間をなんと数日に短縮した)。その80%が高給取りの金融人。香港は在日ガイコクジンの争奪戦でライバルのシンガポールに勝ったとの同記者の見立てだが、それはともかく、「トウキョウの国
際ビジネス都市としての魅力の低下に歯止めがかからない」との指摘は耳が痛い。
同じガイコクジンでもジャーナリストの多くが東京から北京などに拠点を移したことは過去の話(それだけ日本の発信力が落ちた)だが、3・11がさらに多くのガイコクジンビジネスパーソンを日本から追い出すとなれば、これは由々しき事態だ。ビジネスセンターとしての地位を失うだけでなく、彼らの家族を含めたインターナショナルコミュニテイが日本から消えるからだ。グローバリゼーション
が進む中、「多様性と世界の視点を持ち込むミニ国際社会」が日本人の向こう三軒両隣からいなくなる損失は計り知れない。
思い出してほしい、3・11以前の日本の置かれた状況を。問題山積で国中に閉塞感が横溢していた。一方、世界では「環境革命」というメガトレンドが始まっていた。そこへ3・11である。もし、日本人が「暫くは国内問題で手いっぱい、世界のことはどうも」という気持ちになるとしたら、それは日本が世界の流れから自ら脱落することを意味する。日本が消えるだけならまだしも、いまや日本は世界の大国。存在に相応しい責任を世界に負っている。そのことを忘れてはならない。
世界との協調。これは日本の生命線だ。とすれば、復興で苦しくとも、世界と問題を共有し、その解決に取り組む。そうしてこそ、世界は日本をなくてはならぬ国として尊敬し、その言い分に耳を貸すのだ。深い議論もせぬまま、3・11をtake chanceし、2020年のCO2削減目標の引き下げを願い出るようなことはすべきではない。それが日本人の矜持というものだろう。
「アジアの皆さん、これからの日本は要注意ですよ。なぜならば、日本は20世紀の反省に立って21世紀が求める持続可能な国に生まれ変わるからです。日本は世界のグリーン国家のモデルになりますよ」。4月下旬、北キプロスで開かれたアジア太平洋地域の開発銀行の年次総会でこう述べてきた。それは温かい支援をくれた世界へのお礼であるとともに、日本国民への熱いエールでもあるのである。
(以上)
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このメールへの「返信」は私にだけ届きます。ご感想などをいただけるとうれしいです。(個別のお問い合わせ等には対応できませんこと、ご容赦下さい)
枝廣淳子 http://www.es-inc.jp
〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F イーズ
Tel: 03-5426-1128 Fax:03-6413-3762
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No. 2017 (2011.09.01)
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国連環境計画金融イニシアチブ特別顧問の末吉竹二郎さんが、電気新聞の「ウエーブ」というコラムに4月8日にお書きになっていた内容、震災後の日本を考えるうえで、あまり知られていないが大事な点を取り上げていらっしゃったので、お願いして転載させていただくことにしました。
みなさんはお読みになってどのような感想やお考えをもたれるでしょうか?
(メールでの読みやすさのために改行をいれさせていただいています)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
電気新聞「ウエーブ」 2011.4.8
ガイコクジンが消える日本
末吉竹二郎
日本外国特派員協会の”NUMBER 1 SHIMBUN 5月号”に「Gaijinは永遠に去ってしまったのか」という記事が載っている。J.ハリス記者の目線が面白いので少し紹介したい。
妻や子供に逃げられ東京に置いてけ堀をくった中年亭主たちが大酒を飲み慰めあうのはご愛嬌としても、3・11が引き起こした在日ガイコクジンの「エクソダス」は日本にとって笑って済まされる話ではない。
同記者は逃げ出したガイコクジンが再び日本に戻るのかを出入国記録、インターナショナルスクールの生徒数、ガイコクジンアパートのテナント動向、ガイコクジン専用のソーシャルクラブの加入者数などから探ろうとする。ガイコクジン去来の帰趨がトウキョウという世界都市の性格とその経済に大きな影響を与えると見るからである。至極当然の目線だ。3月12日〜4月1日の21日間で約47万人のガ
イコクジンが離日、内、再入国カードを持って出たものが約28万人だったそうだ。最終評価は今少し先になるが、どうも多くのガイコクジンはもう戻らないようである。
中でも気になるのが、ビジネスパーソンの流出だ。これは朝日新聞の報道だそうだが、大震災後の僅か半月の間に、香港当局は日本在住のガイコクジン270名に長期滞在ビザを与えた(通常の数週間の発行期間をなんと数日に短縮した)。その80%が高給取りの金融人。香港は在日ガイコクジンの争奪戦でライバルのシンガポールに勝ったとの同記者の見立てだが、それはともかく、「トウキョウの国
際ビジネス都市としての魅力の低下に歯止めがかからない」との指摘は耳が痛い。
同じガイコクジンでもジャーナリストの多くが東京から北京などに拠点を移したことは過去の話(それだけ日本の発信力が落ちた)だが、3・11がさらに多くのガイコクジンビジネスパーソンを日本から追い出すとなれば、これは由々しき事態だ。ビジネスセンターとしての地位を失うだけでなく、彼らの家族を含めたインターナショナルコミュニテイが日本から消えるからだ。グローバリゼーション
が進む中、「多様性と世界の視点を持ち込むミニ国際社会」が日本人の向こう三軒両隣からいなくなる損失は計り知れない。
思い出してほしい、3・11以前の日本の置かれた状況を。問題山積で国中に閉塞感が横溢していた。一方、世界では「環境革命」というメガトレンドが始まっていた。そこへ3・11である。もし、日本人が「暫くは国内問題で手いっぱい、世界のことはどうも」という気持ちになるとしたら、それは日本が世界の流れから自ら脱落することを意味する。日本が消えるだけならまだしも、いまや日本は世界の大国。存在に相応しい責任を世界に負っている。そのことを忘れてはならない。
世界との協調。これは日本の生命線だ。とすれば、復興で苦しくとも、世界と問題を共有し、その解決に取り組む。そうしてこそ、世界は日本をなくてはならぬ国として尊敬し、その言い分に耳を貸すのだ。深い議論もせぬまま、3・11をtake chanceし、2020年のCO2削減目標の引き下げを願い出るようなことはすべきではない。それが日本人の矜持というものだろう。
「アジアの皆さん、これからの日本は要注意ですよ。なぜならば、日本は20世紀の反省に立って21世紀が求める持続可能な国に生まれ変わるからです。日本は世界のグリーン国家のモデルになりますよ」。4月下旬、北キプロスで開かれたアジア太平洋地域の開発銀行の年次総会でこう述べてきた。それは温かい支援をくれた世界へのお礼であるとともに、日本国民への熱いエールでもあるのである。
(以上)
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このメールへの「返信」は私にだけ届きます。ご感想などをいただけるとうれしいです。(個別のお問い合わせ等には対応できませんこと、ご容赦下さい)
枝廣淳子 http://www.es-inc.jp
〒156-0055 東京都世田谷区船橋1-11-12 産興ビル3F イーズ
Tel: 03-5426-1128 Fax:03-6413-3762
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