2005年05月19日

Teen's編 chapter19

そして、もう一つ、別の拍手が小さく聞こえてくる。
聞こえてくるのは、いつもの場所のはずだ。
このローラースケート場を見下ろすように建っている病院の、3階の右から3つ目のベランダ・・・・・・。
俺は、迷わずにその場所を見上げた。
ほら、やっぱりそうだ。
もう、随分前から気がついてた。
俺が滑ってると、時々、こちらを見てるヤツがいるんだ。
多分、俺と同じ年くらいだろうな。
俺が滑り疲れて、ベンチに座り、見上げると、ほとんどいつもあいつが見ている。
そして、今日みたいに、技が決まったときには、拍手なんかしてくれるんだ。

ふぅっ。
さずがに俺も疲れてきて、ジュースを片手に、ベンチに腰掛けた。
・・・・あいつ、まだ見てるな・・・・。
こっち見てて、おもしろいのかな?
それとも、あいつもローラースケート好きなのかな?
いつか、あいつと話してみたいな・・・・・・。
そんなこと思いながら見ていたら、ベランダの柵に持たれていたそいつが、ズルッと崩れ、倒れ込んでしまった。
・・・・あっ! どうしたんだろう。何かの発作か・・・・?
俺は思わず立ち上がった。

すぐに看護婦が出てきて、あいつは部屋の中に運ばれたようだ。
・・・・大丈夫だったんだろうか・・・・?

無事に俺が、10年後から帰ってきたら、見舞いにでも行こうかな。
なぜか、そんなことを考えていた。
この記事へのコメント
さて、とうとう出てきましたね、○生ちゃんっ!
まだ、この子の名前を明かせないのが、もどかしいっ・・・・。

ね、ね、hiro.Fさんっ!

この子は、このお話の重要人物です。
Posted by 杜子 美甫 at 2005年05月19日 22:26


 
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