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    <title>貧 忘 録</title>
    <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/</link>
    <description>器用貧房の備忘録</description>
    <language>ja</language>
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    <itunes:summary>器用貧房の備忘録</itunes:summary>
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    <itunes:author>ゆきうり</itunes:author>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10753451.html</link>
      <title>鉢植えのカーネーション（その後）</title>
      <pubDate>Sun, 13 May 2012 21:31:52 +0900</pubDate>
      <description>（Illustrator CS2, Wacom Tablet）先日の記事のカーネーションです。満開とまではいきませんでしたが、結構咲いてくれました。</description>
            <content:encoded><![CDATA[
<a href="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/carnation_14.jpg" target="_blank"><img src="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/carnation_14-thumbnail2.jpg" width="200" height="181" border="0" align="" alt="carnation_14.jpg" /></a>（Illustrator CS2, Wacom Tablet）<br /><br /><a href="http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10745500.html?1336912187" target="_blank">先日の記事</a>のカーネーションです。<br />満開とまではいきませんでしたが、結構咲いてくれました。<a name="more"></a>

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            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10742154.html</link>
      <title>ハンカチを振る</title>
      <pubDate>Sat, 12 May 2012 10:15:32 +0900</pubDate>
      <description>先日、友だちと誘い合って、小石川植物園と東京大学総合研究博物館分館へ行ってきました。東大の博物館分館は、かつてヨーロッパで流行した珍奇博物趣味、驚異の部屋（ヴンターカンマー）を模した展示で、化石や剥製、骨格や貝殻、動植物標本、実験用具や器械類などが名札や解説なども無く、陳列棚やキャビネットやショーケースにただ並んでいるという謎めいた空間です。なかには資料名の書かれた荷札が括り付けられているだけの、未整理を装った展示物などもありました。雨の日だったので入場者は極端に少なく閑散と..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
<a href="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/davidia_2.jpg" target="_blank"><img src="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/davidia_2-thumbnail2.jpg" width="169" height="180" border="0" align="" alt="davidia_2.jpg" /></a><br /><br />先日、友だちと誘い合って、<a href="http://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/koishikawa/KoishikawaBG.html" target="_blank">小石川植物園</a>と<a href="http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/annex.html" target="_blank">東京大学総合研究博物館分館</a>へ行ってきました。<br /><br />東大の博物館分館は、かつてヨーロッパで流行した珍奇博物趣味、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A9%9A%E7%95%B0%E3%81%AE%E9%83%A8%E5%B1%8B" target="_blank">驚異の部屋（ヴンターカンマー）</a>を模した展示で、化石や剥製、骨格や貝殻、動植物標本、実験用具や器械類などが名札や解説なども無く、陳列棚やキャビネットやショーケースにただ並んでいるという謎めいた空間です。なかには資料名の書かれた荷札が括り付けられているだけの、未整理を装った展示物などもありました。<br />雨の日だったので入場者は極端に少なく閑散として、気が付くと、天井板を取り外されてむき出しになった屋根裏から、雨音だけが館内に響いています。<br />建物は旧東京帝国大学で使われていた趣きのある古風な建築で、昔のエントランス部分が、隣接する小石川植物園の側に張り出した、ちょっとした休憩所のようになっています。そこのベンチに腰掛けて、持って来たおやつを皆でこっそり食べました。<br /><br />小石川植物園の入口は反対側なので、博物館分館を出ると植物園の塀沿いにしばらく歩いてから、入口の向かいにある一般の売店で入場券を買い入園します。<br />こちらも人影は少なく、潤った緑の香気のなか、小径を進んだり逸れたり、木々から落ちて傘に当たる雫の音にびくりとしながら、そぞろ歩きの一行です。<br />下草にはあちらこちらシロツメクサの一群が、重なり連なった葉のあいだからひょっこり白い丸頭をいくつも出して、葉ごとに載せた雨粒の真珠を自慢しています。淡い薄紫の花がかえって雨に馴染んで見えるアイリスの傍らを抜け、小径をしばらく行くと、咲き誇る大きなツツジが両側に続いて紅い回廊になっています。顔を巡らせれば、奥に見えるユキヤナギがちょうど盛りで、散り敷いた花の白い絨毯の上に純白の細い腕（かいな）を幾条も差し伸べて、林の暗がりを背景に浮き上がる姿が、けぶる小雨の中に幻のように映えています。<br /><br />そんな雨の植物園を、靴の中を湿らせながら、ぽつりぽつりと話しながら散策していきました。<br />先日来読んでいる母の日記にも、いまこうして一緒にいる友だちの名前があって、昔会っていた日付が知れたり、帰宅してから話したことなどもちょっと書き添えてあって、忘れかけていた記憶がよみがえります。<br />何かあった時も、何もなかった時も、変わらない距離でこうして、よく一緒に歩いていたのだったと、そんなことにあらためて気付かせてくれた母の日記です。そしてまた、この自分のちいさな庭の隅々に、母の雨露の恩は普く降り注いでいた、ということにも思い至るのです。<br /><br />入口の受付で見頃だと告げられたハンカチノキは、行ってみると花は散っていて、大きな花弁が下の枝に引っ掛かったり、あたりの地面に点々と落ちている様子は、雨のなか見回りに余念がない庭園の精が残していった、白い足あとのようです。<br />小径から奥へ回り込んでみると、散りきったと見えた花が、それでも幾らかは残っていて、梢の間のひらけているあたり、曇天へと伸びた枝にも、ぽつんとひとつ花弁を垂らして咲いています。見上げた枝は葉をそっと花の上にかざし、葉を透き通った光が、花の無垢の画布に僅かに新緑の淡彩を施しています。そうして花は、静かな雨音に誘われて、空の高みへ昇っていこうとする人の振るハンカチのように、風を受けてすこし揺れています。<br /><br />　しきつめられた　しろつめくさのはっぱ<br />　いちまい　いちまいに　<br />　あめつゆのほうせきが　ふるえて<br />　おもいでのなかの　あのひとが<br />　はんかちをふる　はんかちをふる<br /><br /><br /><br /><br />（<a href="http://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/koishikawa/+Hankachi-no-ki/davidia.html" target="_blank">ハンカチノキ</a>の花の白い部分は、正確には花弁ではなく葉の一種、苞葉とのことです）<br />（東大総合研究博物館小石川分館については、<a href="http://mononoke.asablo.jp/blog/cat/museum/?offset=50" target="_blank">『天文古玩』に詳しい来訪記</a>などがあります。）<a name="more"></a>

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            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10745500.html</link>
      <title>鉢植えのカーネーション</title>
      <pubDate>Mon, 07 May 2012 22:11:58 +0900</pubDate>
      <description>（Illustrator CS2, Wacom Tablet）2年前、母の日の翌日に、花屋で半額になっていたカーネーションの鉢植えを買って、母にプレゼントしました。小ぶりの鉢にピンクの小ぶりな花がたくさん咲いている、背の低いカーネーションです。ベランダの温室に入れてありますが温室といっても、パイプの枠組みに、大きなゴミ袋を貼り合わせたものをカバー代わりに掛け、洗濯バサミで止めてあるだけで、冬でもいつもすきま風を孕んで、カサカサ、カサカサいっているような簡単なものです。そのなか..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
<a href="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/carnation_1.jpg" target="_blank"><img src="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/carnation_1-thumbnail2.jpg" width="180" height="182" border="0" align="" alt="carnation_1.jpg" /></a>（Illustrator CS2, Wacom Tablet）<br /><br />2年前、母の日の翌日に、花屋で半額になっていたカーネーションの鉢植えを買って、母にプレゼントしました。<br />小ぶりの鉢にピンクの小ぶりな花がたくさん咲いている、背の低いカーネーションです。<br /><br />ベランダの温室に入れてありますが温室といっても、パイプの枠組みに、大きなゴミ袋を貼り合わせたものをカバー代わりに掛け、洗濯バサミで止めてあるだけで、冬でもいつもすきま風を孕んで、カサカサ、カサカサいっているような簡単なものです。そのなかにサボテンやブーゲンビリアなどと一緒に収まっています。<br /><br />買って来た当初はまっすぐ立っていた茎も、月日と共にいつの間にか、ひしゃげたように四方へ這いつくばって、鉢の縁からダラリと枝垂れて鉢を隠すほどになり、それでも茎の先につぼみが付くと首をもたげ、花が咲くと思い立ったように陽差しに顔を向けます。<br />つぼみは一年中途絶えることがなく、少ない時でもいつも数個ほどはあって、真冬でも、忘れた頃に水をやれば翌日には必ずいくつか花を咲かせます。<br /><br />「あのカーネーションは、ほんとに一年中咲いてるなぁ」<br />「ほんとにねぇ」<br /><br />所在ない日のつれづれに、話題のない日の埋め草に、ベランダの用事から戻ると、そんなやり取りをよくしていました。<br />カーネーションの無事を確認し合うかのように。<br /><br /><br />母の使っていた携帯電話は、母がいなくなってからも、家族や親戚とのちょっとした連絡のために何度か拝借していましたが、ある日、何気なく、撮りためてある写真を古い日付から順番に見てみました。<br />旅先での写真、知り合いや家族のスナップ、近所へ花見に行ったときのものなど二百枚余りあります。<br /><br />一番新しい日付は亡くなるちょうど一ヶ月前のもので四枚あり、どれもベランダの鉢植えを撮ったものです。<br />そのなかで最後の一枚は、ビニールカバーをたくし上げた温室のなかで冬の陽差しを浴びている、あのカーネーションでした。<br />鉢の縁から垂れ伸びた茎の先にも花は数輪咲いていますが、他の鉢植え共々、とくにたくさん咲いているという訳でもなく、母が何故この日にベランダの花を撮ったのか、思い当たる節はありません。<br /><br />冬の終わりの、記念日でも何でもない、ほんとうに何気ないただ普通の日の、取りたててどうということもない、いつもながらの鉢植えのカーネーションです。<br /><br /><a name="more"></a>

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            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10736267.html</link>
      <title>レシート</title>
      <pubDate>Sun, 06 May 2012 16:05:55 +0900</pubDate>
      <description>母はむかし新宿に住んでいたことがあって、その頃からよくデパートの伊勢丹を利用していたようです。新宿から電車で一時間ほどの現在の場所に越して来てからも、何かと買い物は新宿の伊勢丹でしたが、隣の駅に支店ができてからは、もっぱらこちらを利用することが多くなりました。歩いても伊勢丹に行けるようになったのです。毎月ある金額を積み立てて、一年すると一ヶ月分のボーナスが付くという友の会の会員なっていて、会員カードで洋服や小物、中元や歳暮の品々を買い、年末になると残しておいた積立金で正月用品..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
母はむかし新宿に住んでいたことがあって、その頃からよくデパートの伊勢丹を利用していたようです。<br />新宿から電車で一時間ほどの現在の場所に越して来てからも、何かと買い物は新宿の伊勢丹でしたが、隣の駅に支店ができてからは、もっぱらこちらを利用することが多くなりました。歩いても伊勢丹に行けるようになったのです。<br /><br />毎月ある金額を積み立てて、一年すると一ヶ月分のボーナスが付くという友の会の会員なっていて、会員カードで洋服や小物、中元や歳暮の品々を買い、年末になると残しておいた積立金で正月用品を買い込んでいました。<br />大きなレジ袋を二つ三つ抱えて帰って来て、どっこらしょと食卓の上に置いてから、ブリの切り身が大きくて安かった、こんな飾り麩買って来た、祝い菓子を奮発した、カレンダーはこんなのにした、など袋から出しながらひとつひとつ説明していました。<br /><br />母が逝って、その友の会の退会手続きをしなければならなくなりました。<br />会員カードがどこかにあるはずですが、なかなかみつからないまま、他の雑事に追われていたこともあって手続きの方は後回しになっていました。四十九日の法要が済んであらためてあちこち探したところ、財布のカードポケットから、数枚の折り畳まれたレシートの間に挟まれて会員カードが出てきました。外目にはレシートしか入っていないように見えたので見過ごしていたのです。<br /><br />レシートは伊勢丹のもので、日付を見ると亡くなる前日のものでした。<br />母の最後の買い物は、地下の食料品売り場で買った野菜とあんまん、食材専門店で買った乾物やジャムなどです。<br />その日、友達と会うと言って伊勢丹まで歩いて行って、五階の甘味所でおしゃべりをして、催事場を一回り見て、地下で買い物をして帰って来たようです。椎茸が安かった、あんみつを食べた、ほたてのスープを買って来てみた、と夕食の席で愉しそうに話してくれました。<br /><br />会員カードが見つかったので、退会手続きのため伊勢丹の窓口に行き、今年の積立金の既納分は払い戻してもらいましたが、去年までの積立金の残金がまだあるので、カードはそのまま使えるとのことでした。<br />手続きを済ませると、隣のギフトコーナーへ行って、近所の方から仏前の供花をいただいた、その返礼品を買い求めたのですが、代金支払の段になって、つい母の会員カードを出してしまいました。<br />カードを出してから、はっと思ったのですが、ほんの一瞬躊躇したのですが、結局母の会員カードで支払ったのでした。<a name="more"></a>

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            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
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        <item>
      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10734582.html</link>
      <title>おしぼり皿</title>
      <pubDate>Sat, 05 May 2012 21:54:18 +0900</pubDate>
      <description>（Painter 4.0, Wacom Tablet）母の四十九日前、母が通っていた鎌倉彫教室の皆さんがお参りにみえて、花束とメロンと枇杷と自家製の干し柿をいただきました。枇杷と干し柿は、母が彫った木の葉の形をしたおしぼり皿に、盛って供えました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</description>
            <content:encoded><![CDATA[
<a href="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/Offering2_5.jpg" target="_blank"><img src="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/Offering2_5-thumbnail2.jpg" width="180" height="124" border="0" align="" alt="Offering2_5.jpg" /></a>（Painter 4.0, Wacom Tablet）<br /><br />母の四十九日前、母が通っていた鎌倉彫教室の皆さんがお参りにみえて、花束とメロンと枇杷と自家製の干し柿をいただきました。<br /><br />枇杷と干し柿は、母が彫った木の葉の形をしたおしぼり皿に、盛って供えました。<br /><br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<a name="more"></a>

]]></content:encoded>
            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10734600.html</link>
      <title>箸箱</title>
      <pubDate>Fri, 04 May 2012 21:45:46 +0900</pubDate>
      <description>（Illustrator CS2, Wacom Tablet）母は長年、鎌倉彫の教室へ通っていました。生徒は皆さん主婦で、木地を買って自分たちで彫り、塗りは専門家に依頼していました。作品は、大小の盆や手鏡、茶托や小皿、小抽出し、重箱など日常の什器がほとんどです。親戚や友人に進呈したものも多くありますが、亡くなった時点で自宅に飾ってあったもの、使っていたもの、しまってあったものなども結構ありました。母の葬儀の段取りなどを相談していて、鎌倉彫を葬儀会場に飾ることを思いつき申し入れ..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
<a href="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/hashibako_9.jpg" target="_blank"><img src="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/hashibako_9-thumbnail2.jpg" width="200" height="111" border="0" align="" alt="hashibako_9.jpg" /></a>（Illustrator CS2, Wacom Tablet）<br /><br />母は長年、鎌倉彫の教室へ通っていました。生徒は皆さん主婦で、木地を買って自分たちで彫り、塗りは専門家に依頼していました。<br /><br />作品は、大小の盆や手鏡、茶托や小皿、小抽出し、重箱など日常の什器がほとんどです。親戚や友人に進呈したものも多くありますが、亡くなった時点で自宅に飾ってあったもの、使っていたもの、しまってあったものなども結構ありました。<br />母の葬儀の段取りなどを相談していて、鎌倉彫を葬儀会場に飾ることを思いつき申し入れてみると、会場の入口、祭壇横、会食室と三ヶ所にテーブルを用意して、展示してもらえることになりました。<br /><br />作品は、気付いたときや年末の大掃除のときなどに拭いていますが、やはりどうしても油や様々な生活汚れで、光沢がかなり鈍っていたり、ほこりがこびり付いているものもあります。ぬるま湯で湿らせた布で拭き、細かな所は綿棒で拭い、最後に乾布で拭いていき、その夜ひと晩かけて、ひとつひとつ掃除をしました。<br /><br />母の彫りは、あまり上手くはないかもしれません。でも、家事の合間を縫って少しずつ彫っていたのです。衒いもなく欲もなく、ただ素直に彫っている。金銭ずくでもなく、ただひたすら彫るために彫っている。<br />そんなことを思い、指で刀の跡を追い、文様をなぞりながら拭いていると、こらえきれなくなって塗り盆を抱えたまま、作業を続けられなくなることもしばしばでした。<br /><br />そして二十点ちかく掃除をしたでしょうか、他にはないかと家中を見回して、食卓の上の箸箱に気が付きました。かまぼこ形で角の丸まった、蓋の全体に菊の花と葉があしらわれている箸箱です。<br />長い間普段使いだったため、食卓から落ちたり、熱い鍋が隣に置かれたり、煮物が落ちかかったり、こぼれたお茶浸しになったりして、とくに汚れがひどく光沢も褪せて、どうしても落ちない汚れや疵も目立ちます。<br />これでは展示できないなぁと思い、箸箱は斎場へは持って行きませんでした。<br />でも今にして思うと、この菊の箸箱は飾るべきでした。<br /><br />毎日、食事時に手の空いている誰かが蓋を開け閉め、箸を出し入れするときのあの音。<br />蓋を落としてしまい、拾い上げてからすぐに疵の有無を確かめる仕草。<br />菊の葉と花の文様の、手になじんだあの凹凸。<br />食器を並べながら、食卓を拭きながら、ちょっとどかすときのカタリというあの音。<br />そんな家族の記憶が染み込んだ箸箱こそ、飾られなければならなかったのです。<br /><br />さっ、さっ、と微かに小気味よい音をさせながら一心に刀を運んでいる母の、前屈みになっているあの背中。<br /><a name="more"></a>

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            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
                  <enclosure url="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/hashibako_9.jpg" length="16663" type="image/jpeg" />
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        <item>
      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10730650.html</link>
      <title>ありがとう</title>
      <pubDate>Thu, 03 May 2012 09:29:34 +0900</pubDate>
      <description>（Illustrator CS2, Wacom Tablet）母の告別式が終わって十日ほど過ぎ、ご近所の方の弔問も一段落ついた頃、見かけない女性がたずねてみえました。あちらの方に住んでいるものです、とマンションの向かい側の少し離れた住宅街の方を指差し、奥様にはよく声をかけていただいて、いつも優しくしてくださいました、ほんとうにありがとうございました。と、CDケースほどの薄手の包みをくださいました。名乗らずにすぐに立ち去ろうとされるのを、無理にお引き止めし、お参りをしていただき..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
<a href="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/thanks1.jpg" target="_blank"><img src="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/thanks1-thumbnail2.jpg" width="180" height="188" border="0" align="" alt="thanks1.jpg" /></a>（Illustrator CS2, Wacom Tablet）<br /><br />母の告別式が終わって十日ほど過ぎ、ご近所の方の弔問も一段落ついた頃、見かけない女性がたずねてみえました。<br />あちらの方に住んでいるものです、とマンションの向かい側の少し離れた住宅街の方を指差し、奥様にはよく声をかけていただいて、いつも優しくしてくださいました、ほんとうにありがとうございました。<br />と、CDケースほどの薄手の包みをくださいました。<br />名乗らずにすぐに立ち去ろうとされるのを、無理にお引き止めし、お参りをしていただきました。<br /><br />帰られてから頂き物を見てみると、包装の閉じ目には小さな封筒が挿し挟まれていて、黄色い小花のドライフラワーをテープで留めて封印にしてあります。<br />封をあけると中には、銀色のすずらんのイラストが入った空色のカードがあり、開くと母の名前に続けて、いつも優しくして頂き　有難うございました　御冥福を御祈り致します。と書かれてあります。<br /><br />仏具店の包装紙なので、線香だろうかと思い中身を確かめず、そのまま封筒共々祭壇に供えておきました。<br />何となく、包装を解くのが勿体無いような気もしたのです。<br /><br />しばらくたってから包装を解いてみると、霊前用の小さなろうそくのセットでした。<br />五分で燃え尽きると函裏に書かれてあって、二センチほどの長さのろうそくには一本一本に<br />“ありがとう“<br />と細かい字で印刷されています。<br /><br />母とそのご婦人はお互いに行き来していたわけではなく、どこかの道端で出会えば立ち話をするというほどの間柄だったのだと思います。誰かから母のことを伝え聞いて、わざわざたずねて来てくださったのでしょう。<br /><br />いま、ちいさなありがとうに火を灯して、線香を点けます。<br /><br /><a name="more"></a>

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            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10718227.html</link>
      <title>ピアノの埃</title>
      <pubDate>Wed, 02 May 2012 16:22:36 +0900</pubDate>
      <description>もう少し、母の話をしようかと思います。休日ならば、多少の騒音も許されるのではないかと思い、土日の夕方、小一時間ほどピアノをよく弾いていました。子供の頃、少し習いに行ったきりで我流の下手くそなピアノです。苦情などはありませんが、やはり近所迷惑になるようにも思い、ピアノを売ってしまおうかと母に言ってみた事が何度かあります。小型のキーボードでも用は足りるので。そのたびに母は、とんでもないというような口調で「いやよ〜」と頑として首を縦に振りませんでした。母自身はピアノを弾けるわけでは..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
もう少し、母の話をしようかと思います。<br /><br />休日ならば、多少の騒音も許されるのではないかと思い、土日の夕方、小一時間ほどピアノをよく弾いていました。<br />子供の頃、少し習いに行ったきりで我流の下手くそなピアノです。苦情などはありませんが、やはり近所迷惑になるようにも思い、ピアノを売ってしまおうかと母に言ってみた事が何度かあります。小型のキーボードでも用は足りるので。<br />そのたびに母は、とんでもないというような口調で「いやよ〜」と頑として首を縦に振りませんでした。<br />母自身はピアノを弾けるわけではありません。老境に入ってから、入門書を買って来て何度か鍵盤に向かいましたが、指の番号を覚えるあたりで諦めてしまっていました。<br />すこしずんぐりした優しい指で不器用に鍵盤をさぐっている姿が、今でも目に浮かびます。<br /><br />狭い公団住宅には不釣り合いなほどのアップライトピアノがやって来たのは小学生のころで、あれからもう随分月日が過ぎました。しばらく弾かれずに放っておかれたりしたこともありますが、それでも母は調律だけは定期的に頼んでいました。<br /><br />ほんとうにひどい演奏なのに、母はお気に入りの曲では演奏に合わせて旋律を口ずさんだりするのです。でもときどき音をはずすので、弾いている方は何か調子が狂って、つい間違えてしまったりということもよくありました。<br />テレビやラジオで唱歌や童謡や知っている歌が流れると、曲に合わせて自然に歌いはじめているような人でした。<br /><br /><br />それまでは元気にしていた母が、手の届かない所へ急いで行ってしまったのは月曜日の未明でしたが、前日の夕方、いつものようにピアノを弾いていたのかどうか、どうしてもはっきりしません。<br />もしかしたら弾いていたかもしれないとまでは思いますが、どんな曲を弾いていたのかは全く思い出すことができません。<br />そのことで、悲しみは一層深くなっていくような気がします。<br /><br />下手くそなピアノを喜んで聞いてくれる人がいなくなって、開けられることもなくなった鍵盤の蓋に、もうすっかり埃が積もってしまいました。<br /><br /><br /><a name="more"></a>

]]></content:encoded>
            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10730144.html</link>
      <title>マグカップ</title>
      <pubDate>Tue, 01 May 2012 14:21:28 +0900</pubDate>
      <description>夕食後、片付けが終わると電気湯沸かしのスイッチを入れ、湯が沸くと魔法瓶に注ぎ、余った分を蓋付きマグカップに注ぎ、そして湯呑みにも入れておきます。母がたまたま近くに居ると、「あ、ありがと」と言いながら、湯呑みの湯をまず一口飲んだりしていました。湯呑みは母が食後の薬を飲むために。また母は朝起きぬけに水分を補給するので、枕元にマグカップを置いて寝るのです。赤いマグカップで、蓋もカップも全体に花柄が散らしてあります。朝、うとうとしているとき、母のベッドの方でマグカップの蓋がかすかな音..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
夕食後、片付けが終わると電気湯沸かしのスイッチを入れ、湯が沸くと魔法瓶に注ぎ、余った分を蓋付きマグカップに注ぎ、そして湯呑みにも入れておきます。<br />母がたまたま近くに居ると、「あ、ありがと」と言いながら、湯呑みの湯をまず一口飲んだりしていました。<br />湯呑みは母が食後の薬を飲むために。また母は朝起きぬけに水分を補給するので、枕元にマグカップを置いて寝るのです。赤いマグカップで、蓋もカップも全体に花柄が散らしてあります。<br /><br />朝、うとうとしているとき、母のベッドの方でマグカップの蓋がかすかな音を立てると、ベッドの上に体を起こしサイドテーブルに手を伸ばし、マグカップを両手で包み込むように胸元まで持って来て、蓋をゆっくりと開けるしぐさを思い浮べたりしていたものでした。<br />水を静かに啜る音、ときどき喉がちょっと鳴ったり、思わずちいさく、ぁーと溜め息を洩らしたり、そして蓋を閉めるときの、陶器が当たる音、小鳥の鳴き声も聞こえて来て。。。<br /><br />そんなマグカップを今、納骨前の祭壇の、花瓶の隣に置くために、やはりいつものように、夕食の片付けを終えるとお湯を注いで蓋を閉めます。<br />手元をすこし滑った蓋がカップの上に落ちて、意外に大きな音をたててしまいます。<br /><br />その音が、鈴（りん）の音（ね）のようで。<br /><br /><br /><a name="more"></a>

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            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
          </item>
        <item>
      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10731416.html</link>
      <title>ブロッコリーの花</title>
      <pubDate>Sat, 28 Apr 2012 20:57:27 +0900</pubDate>
      <description>母がつくっていた畑は、母がいなくなってから手入れが行き届かず、ついつい放って置かれることが多くなりました。亡くなってほどない頃に、ブロッコリーはすでに収穫の時期を過ぎていて、かき菜とみず菜のあたりは鮮やかな黄色のお花畑になっていました。そして、そのままにしてあったブロッコリーも今ではすっかり育って、胸のあたりまで茎が伸び、菜の花が咲き誇っています。そのうちの半分ほどは剪ってしまって、自転車カゴいっぱいのブロッコリーの花を持って帰り、大きめの花瓶に生け、霊前にかざりました。花瓶..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
母がつくっていた畑は、母がいなくなってから手入れが行き届かず、ついつい放って置かれることが多くなりました。<br /><br />亡くなってほどない頃に、ブロッコリーはすでに収穫の時期を過ぎていて、かき菜とみず菜のあたりは鮮やかな黄色のお花畑になっていました。<br />そして、そのままにしてあったブロッコリーも今ではすっかり育って、胸のあたりまで茎が伸び、菜の花が咲き誇っています。<br />そのうちの半分ほどは剪ってしまって、自転車カゴいっぱいのブロッコリーの花を持って帰り、大きめの花瓶に生け、霊前にかざりました。<br /><br />花瓶の向きを調節したり、花を整えたりするたび、涙の形をした小さな黄色い花びらが畳の上にこぼれます。<a name="more"></a>

]]></content:encoded>
            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
          </item>
        <item>
      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10731604.html</link>
      <title>二度</title>
      <pubDate>Fri, 27 Apr 2012 23:34:31 +0900</pubDate>
      <description>一日に複数回、記事を投稿すれば、すこしはアクセス数に変化があるかしらと思い（いまさら ^_^）、今日二度目の投稿をしてみました。アクセス解析ページを見ると、OS別グラフは大概　　OS1. 不明　　 ————————————————　　78.6%2. Linux　　——　　8.6%3. WinXP　 ——　　7.8%といった感じです。数十アクセスのうち八割がたはボットなど人間以外のもの、ということになるようです。とすると、読んでくださっている方が十人前後いらっしゃるのかなぁとい..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
一日に複数回、記事を投稿すれば、すこしはアクセス数に変化があるかしらと思い（いまさら ^_^）、今日二度目の投稿をしてみました。<br /><br />アクセス解析ページを見ると、OS別グラフは大概<br /><br />　　OS<br />1. 不明　　 ————————————————　　78.6%<br />2. Linux　　——　　8.6%<br />3. WinXP　 ——　　7.8%<br /><br />といった感じです。<br />数十アクセスのうち八割がたはボットなど人間以外のもの、ということになるようです。<br />とすると、読んでくださっている方が十人前後いらっしゃるのかなぁという感じですが、実際はどうなのでしょう。<br /><br />もしかすると、このブログは読む人もいない<br />ほんとうに、ただの独り言になってしまったのかもしれません。^_^<br /><br />　↑ぁ、結局これも独り言？。^_^<br /><br />何年か前、一日200アクセス以下のページはWeb上では存在しないに等しい、と誰かがテレビで言っていましたが、最後の足掻きということで、もうしばらく独り言を続けてみることにします。<br /><br />　　↑ぁ、結局これも独り言？。^_^<br /><br /><a name="more"></a>

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            <category>インターネットから</category>
      <author>ゆきうり</author>
          </item>
        <item>
      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10730620.html</link>
      <title>Untitled</title>
      <pubDate>Fri, 27 Apr 2012 19:34:46 +0900</pubDate>
      <description>（クリックで拡大）Untitled (Concharium 0-2)　（鉛筆, クレセントボード　163mm x 231mm）むかしの画像を再掲載したり、また引っ込めたりしています。以前は画像クリックでポップアップウインドウが開いたのですが、ブログの仕様が変更になって、別ウインドウで開くようになったようです。</description>
            <content:encoded><![CDATA[
<br /><a href="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/natmort.jpg" target="_blank"><img src="http://up.blogs.dion.ne.jp/hinboh/image/natmort_thumb-thumbnail2.jpg" width="160" height="230" border="0" align="" alt="natmort_thumb.jpg" /></a>（クリックで拡大）<br clear="all"><br />Untitled (Concharium 0-2)　<span style="font-size:x-small;">（鉛筆, クレセントボード　163mm x 231mm）</span><br /><br />むかしの画像を再掲載したり、また引っ込めたりしています。<br /><br />以前は画像クリックでポップアップウインドウが開いたのですが、ブログの仕様が変更になって、別ウインドウで開くようになったようです。<br /><a name="more"></a>

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            <category>雑</category>
      <author>ゆきうり</author>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10729185.html</link>
      <title>修正</title>
      <pubDate>Wed, 25 Apr 2012 23:54:45 +0900</pubDate>
      <description>ブログのフォントを大きくしてみました。以前の記事のなかの、国会図書館デジタル化資料ページへのリンクを修正し、記事自体も修正し、右サイドバーの［おすすめ記事］に追加しました。国会図書館のページは仕様がすっかり変わっていて、再度目的ページを探すのが一苦労です。</description>
            <content:encoded><![CDATA[
ブログのフォントを大きくしてみました。<br /><br />以前の記事のなかの、国会図書館デジタル化資料ページへのリンクを修正し、記事自体も修正し、右サイドバーの［おすすめ記事］に追加しました。<br /><br />国会図書館のページは仕様がすっかり変わっていて、再度目的ページを探すのが一苦労です。<br /><br /><br /><br /><br /><a name="more"></a>

]]></content:encoded>
            <category>インターネットから</category>
      <author>ゆきうり</author>
          </item>
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      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10713104.html</link>
      <title>芽キャベツ</title>
      <pubDate>Tue, 24 Apr 2012 21:05:14 +0900</pubDate>
      <description>少し母の話をしようかと思います。母は市民農園を借りていて、六畳ほどの広さの畑には芽キャベツも植えていました。その日、いつまでたっても大きくならないから穫ってきちゃった、と言いながら帰ってきました。「ほら、こ〜んなにちっちゃい芽キャベツが、たくさん穫れた」スーパーのレジ袋から、芽キャベツの玉を手のひら一杯につかみ取って見せてくれました。見るからに小ぶりのものですが、それでもレジ袋は結構ふくれています。さっそく、「あら、ちっちゃい」と愉しそうに、台所で洗いはじめました。うしろから..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
少し母の話をしようかと思います。<br /><br /><br />母は市民農園を借りていて、六畳ほどの広さの畑には芽キャベツも植えていました。<br />その日、いつまでたっても大きくならないから穫ってきちゃった、と言いながら帰ってきました。<br /><br />「ほら、こ〜んなにちっちゃい芽キャベツが、たくさん穫れた」<br /><br />スーパーのレジ袋から、芽キャベツの玉を手のひら一杯につかみ取って見せてくれました。見るからに小ぶりのものですが、それでもレジ袋は結構ふくれています。<br />さっそく、<br /><br />「あら、ちっちゃい」<br /><br />と愉しそうに、台所で洗いはじめました。うしろから覗き込みながら、<br /><br />「まだ穫るの早かったんじゃないのかなぁ」<br /><br />と言うと、<br /><br />「これ以上全然大きくならないの。でもいいの」「ほら見て、こんなちっちゃい」<br /><br />と言いながら、雫の落ちる手で見せびらかしています。<br /><br />「でもね、ちゃんと芽キャベツになってるの」<br /><br />そうして、小指の先ほどにもならないようなものまで、ひとつひとつ丁寧に丁寧に洗っています。<br />少し丸まった背中は、ほんとうに嬉しそうでした。<br /><br /><br /><br />母が亡くなってから、しばらく放ったらかしになっていた畑に行って、ネギやサラダ菜を収穫し、母がいつも野菜などをお裾分けしていた、ご近所のお宅へもお持ちしました。<br /><br />「ついこのあいだも芽キャベツが出来たって、持って来てくださったばっかりなのに」<br /><br />と淋しそうに。<br />それから両手の指先を合わせてすぼませながら<br /><br />「こんなにちっちゃいのを」<br /><br />と、少し微笑みながらおっしゃいました。<br /><br />大きく育ったわけでもないのに、見過ごされてしまいそうなほど小さいものなのに、わざわざご近所にまで配っていたとは思ってもみませんでした。<br />貰ってみて思わず笑みがこぼれてしまうほど、かわいい芽キャベツだったのです。<br /><br />翌日、夕食の支度をしていて、冷蔵庫の野菜室の隅に青物の入った袋を見つけました。くしゃくしゃと丸められたビニール袋を開けると、芽キャベツの玉が七-八個、まな板の上にころがります。<br /><br />黄色くなって痛み始めた葉をとると、芽キャベツは一層ちいさくなりました。<br /><br />ちょうど味噌汁をつくりかけだったので、具にしようかとあらためて手に取った途端、ほんとだ、こんなにちっちゃい、と思わず呟いてしまい、こんなに小さなものをあんなに大切に愛おしんでいたのだと思うと、堪らずに目から溢れてくるものがあって、袖で顔を拭いながら芽キャベツを鍋に入れました。<br /><br />お湯のなかで短冊切りの大根といっしょに踊っている、<br />母が穫って来た、最後の芽キャベツです。<br /><br /><a name="more"></a>

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            <category>日記（母のための）</category>
      <author>ゆきうり</author>
          </item>
        <item>
      <link>http://blogs.dion.ne.jp/hinboh/archives/10700248.html</link>
      <title>リンク切れ</title>
      <pubDate>Fri, 13 Apr 2012 22:25:41 +0900</pubDate>
      <description>リンクが頼りの他力本願ブログなので、記事内のリンク先のリンク切れ点検を頻繁にしなければならないのですが、つい怠っていました。いつの間にか、国会図書館のデジタル資料のページが模様替えされていて、http://dl.ndl.go.jp/いくつかのリンク先を検索し直さなければならず、作業をしているのですが捗りません。ほかにもいくつもリンク切れがあるようです。お読み苦しいと思います。何卒ご容赦ください。m(. .)m（リンクが切れていると、記事の内容が全く分からなくなるということに今..</description>
            <content:encoded><![CDATA[
リンクが頼りの他力本願ブログなので、記事内のリンク先のリンク切れ点検を頻繁にしなければならないのですが、つい怠っていました。<br /><br />いつの間にか、国会図書館のデジタル資料のページが模様替えされていて、<br /><br /><a href="http://dl.ndl.go.jp/" target="_blank">http://dl.ndl.go.jp/</a><br /><br />いくつかのリンク先を検索し直さなければならず、作業をしているのですが捗りません。<br /><br />ほかにもいくつもリンク切れがあるようです。<br />お読み苦しいと思います。<br />何卒ご容赦ください。<br /><br />m(. .)m<br /><br />（リンクが切れていると、記事の内容が全く分からなくなるということに今更気が付き、途方に暮れてもいます。）<br /><br /><a name="more"></a>

]]></content:encoded>
            <category>インターネットから</category>
      <author>ゆきうり</author>
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