2012年02月06日
2012年01月30日
「麒麟の翼」・・東野圭吾
期待していたものがそうでもないと、かなりがっかりする。
本というのは読んでる時の精神状態にかなり左右されるんだけれど、今なんとなく落ち着かない日々を暮らしているからかもしれない。
人形町の観光案内化してる東野作品ではあるけれど、今回もまたまた往年のTVと観光地のブッキングみたいな・・とまでは言わないが。
もちろん、いろんな問題提起も真犯人の人物特定も、面白いと思う人もあるんだろうけれど。
私は、全然、面白くなかった。
この先どうなるんだろう!??とか。
全然思わなかった。
まあ、加賀さんが、解決するんでしょ? みたいな・・・。
本というのは読んでる時の精神状態にかなり左右されるんだけれど、今なんとなく落ち着かない日々を暮らしているからかもしれない。
人形町の観光案内化してる東野作品ではあるけれど、今回もまたまた往年のTVと観光地のブッキングみたいな・・とまでは言わないが。
もちろん、いろんな問題提起も真犯人の人物特定も、面白いと思う人もあるんだろうけれど。
私は、全然、面白くなかった。
この先どうなるんだろう!??とか。
全然思わなかった。
まあ、加賀さんが、解決するんでしょ? みたいな・・・。
2012年01月25日
「カササギたちの四季」・・道尾秀介
評価は、低いです。
せっかく最近見直した道尾さんでしたが。
なんか・・・本多さんの匂いが混じったまがい物みたいな・・・完成されてない爽やかさ。
こう言う方が好き、というかたも大勢いらっしゃいますが、私はやや不足に思いました。
カササギみたいなタイプを許せるか許せないか。
ここにこの本を楽しめるか楽しめないかのポイントがあるのかもしれない。
日暮君だって、自分だけの自己満足的な陶酔・・・?
そういうよく得体のしれないうっ屈すべき感情に敢えて甘んじてるという設定が、・・・うん・・我慢ならないのか・・。
すか〜とした〜。
と言う話じゃあ、ない。
なんなのよ、だからさ。
という話。
しかも、なんでもかんでも泥棒で、片づけてる気がするしね。
泥棒率高すぎです。
せっかく最近見直した道尾さんでしたが。
なんか・・・本多さんの匂いが混じったまがい物みたいな・・・完成されてない爽やかさ。
こう言う方が好き、というかたも大勢いらっしゃいますが、私はやや不足に思いました。
カササギみたいなタイプを許せるか許せないか。
ここにこの本を楽しめるか楽しめないかのポイントがあるのかもしれない。
日暮君だって、自分だけの自己満足的な陶酔・・・?
そういうよく得体のしれないうっ屈すべき感情に敢えて甘んじてるという設定が、・・・うん・・我慢ならないのか・・。
すか〜とした〜。
と言う話じゃあ、ない。
なんなのよ、だからさ。
という話。
しかも、なんでもかんでも泥棒で、片づけてる気がするしね。
泥棒率高すぎです。
2012年01月13日
「感染遊戯」・・誉田哲也
思えば、この誉田さんも随分とメジャーな作家さんになられました。
ひとえに、映像化のおかげなんだろうなとつくづく思う。
今連ドラ中の「ストロベリーナイト」も随分好調の様子だし。
さて。
この本は、あの貴子さんが脇に回った連作短編。
内容のほとんどが、国家公務員に対する糾弾、でしょう。
厚生省、外務省、社保庁などなど。
読んでると、かなり憤りを感じるのは日本国民なら誰しもで、殺されちゃってもそれなりの理由がありましたね、と言いたい訳ではないとは思うけれど、途中にはそういうニュアンスも感じたりもする。
実際にあった事件をモチーフにしてある部分もあり、だからと言っていろいろと周りに気を使いながら本は書けない、と思うのでこのような路線もあるのだということで頑張ってくださいと、思う。
ただ・・・・
「ストロベリーナイト」の時のような、目をそむけたくなるような荒削り感満載の青さみたいなものが消え、そして勢いも消えて。
もともと「武士道〜」シリーズのようなものも書く人なんだからいろんな方向の作風を持つ人なんだろうと想像は出来ていた訳だけれど。
と言ってもこの本の内容は、警察事情に相当詳しい人の書いた事件ものであってそういうのんびりほんわか系路線じゃないのは題名通り。
なので、なんだか横山秀夫みたいになっちゃった。
続きを読む
ひとえに、映像化のおかげなんだろうなとつくづく思う。
今連ドラ中の「ストロベリーナイト」も随分好調の様子だし。
さて。
この本は、あの貴子さんが脇に回った連作短編。
内容のほとんどが、国家公務員に対する糾弾、でしょう。
厚生省、外務省、社保庁などなど。
読んでると、かなり憤りを感じるのは日本国民なら誰しもで、殺されちゃってもそれなりの理由がありましたね、と言いたい訳ではないとは思うけれど、途中にはそういうニュアンスも感じたりもする。
実際にあった事件をモチーフにしてある部分もあり、だからと言っていろいろと周りに気を使いながら本は書けない、と思うのでこのような路線もあるのだということで頑張ってくださいと、思う。
ただ・・・・
「ストロベリーナイト」の時のような、目をそむけたくなるような荒削り感満載の青さみたいなものが消え、そして勢いも消えて。
もともと「武士道〜」シリーズのようなものも書く人なんだからいろんな方向の作風を持つ人なんだろうと想像は出来ていた訳だけれど。
と言ってもこの本の内容は、警察事情に相当詳しい人の書いた事件ものであってそういうのんびりほんわか系路線じゃないのは題名通り。
なので、なんだか横山秀夫みたいになっちゃった。
続きを読む
2012年01月02日
「カッコウの卵は誰のもの」・・東野圭吾
う〜ん・・・・・。
まあこの程度・・・
そう思ってしまうな・・・・。正直な所。
面白くなかった、ということはない。
面白かった。
でも、何かが浅い。なんだろう。。
かつてオリンピックにも出場した名スキーヤーがいて、その娘がまたまた天才的で。
その遺伝子を調べたいという研究機関があり・・・
遺伝子的に運動の出来るものがある・・・・って
それ羨ましい!
しかし、それを拒否する理由がありそれはその子の出生の秘密に関するものだった。
他に、「才能は間違いなく遺伝子内に存在するにもかかわらずやる気がまったくない男の子など。
結末も含め、オチの作り方は東野作品そのものではあった。
その遺伝子、貰って来れないもんかな?
まあこの程度・・・
そう思ってしまうな・・・・。正直な所。
面白くなかった、ということはない。
面白かった。
でも、何かが浅い。なんだろう。。
かつてオリンピックにも出場した名スキーヤーがいて、その娘がまたまた天才的で。
その遺伝子を調べたいという研究機関があり・・・
遺伝子的に運動の出来るものがある・・・・って
それ羨ましい!
しかし、それを拒否する理由がありそれはその子の出生の秘密に関するものだった。
他に、「才能は間違いなく遺伝子内に存在するにもかかわらずやる気がまったくない男の子など。
結末も含め、オチの作り方は東野作品そのものではあった。
その遺伝子、貰って来れないもんかな?
2011年12月25日
「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」・・奥泉光
「石の来歴」で芥川賞を授賞し、「グランドミステリー」では非常に重厚な戦争の話(しかしSFだったと思う)を書いた、あの奥泉さんの作品の中で、こんな砕けたものがあると・・・話には聞いてたけれど、びっくりした。
宗旨替えか?
それとも、売れる路線を目指しなおしたか・・・?
読んでしまってからこの話には前作があって、そっちが手元にあったにもかかわらずこっちから読んでしまったらしい事に気づく。
主人公のクワコーが、それまでの関西圏 敷島学園麗華女子短期大学から千葉県権田市のたらちね国際大学にやってきた。
中編的な短編が三話。
どれもミステリー仕立て。
謎を解くあたりの思考回路が立派で、
たぐいまれなる低偏差値と謳うも、そこに在籍するらしき学生たちはなかなかの頭脳の様に見受けられる所がおかしい。
まあ実質そういうこともあるだろうけれど。
▲呪われた研究室
いわゆるお化けが出ますよ、といういわくつきの部屋に、
ほんとに出るのか?という話。
謎を解くのは、クワコーが顧問を務める事になった分限部の面々。
▲盗まれた手紙
これが例の前作の続きとも思えるモノなのかな・・・。
これもまた謎を解くのは、じんじんこと神野仁美はじめ、馬鹿か利口蚊が判然としない文芸部員。
クワコーはただ突っ立ってぼ〜っとしてただけ。
そのおかしみは、なかなか良い。
▲森娘の秘密
そう言えばあったなあ。森ガール。
うちの長女も比較的森ガール系であったように思う。
つまり、森ガールは名字が森のガールじゃないってことです。
総じて、面白かったし、ミステリーって何も人も死ななくてもいいし、ぴりっとセンスの光る謎解きはオシャレ。
奥泉さんのこっち系の作品、読んでみるとするかな・・・
宗旨替えか?
それとも、売れる路線を目指しなおしたか・・・?
読んでしまってからこの話には前作があって、そっちが手元にあったにもかかわらずこっちから読んでしまったらしい事に気づく。
主人公のクワコーが、それまでの関西圏 敷島学園麗華女子短期大学から千葉県権田市のたらちね国際大学にやってきた。
中編的な短編が三話。
どれもミステリー仕立て。
謎を解くあたりの思考回路が立派で、
たぐいまれなる低偏差値と謳うも、そこに在籍するらしき学生たちはなかなかの頭脳の様に見受けられる所がおかしい。
まあ実質そういうこともあるだろうけれど。
▲呪われた研究室
いわゆるお化けが出ますよ、といういわくつきの部屋に、
ほんとに出るのか?という話。
謎を解くのは、クワコーが顧問を務める事になった分限部の面々。
▲盗まれた手紙
これが例の前作の続きとも思えるモノなのかな・・・。
これもまた謎を解くのは、じんじんこと神野仁美はじめ、馬鹿か利口蚊が判然としない文芸部員。
クワコーはただ突っ立ってぼ〜っとしてただけ。
そのおかしみは、なかなか良い。
▲森娘の秘密
そう言えばあったなあ。森ガール。
うちの長女も比較的森ガール系であったように思う。
つまり、森ガールは名字が森のガールじゃないってことです。
総じて、面白かったし、ミステリーって何も人も死ななくてもいいし、ぴりっとセンスの光る謎解きはオシャレ。
奥泉さんのこっち系の作品、読んでみるとするかな・・・
2011年12月12日
「寿フォーエバー」・・山本幸久
出だしから、結婚式場のウェディングプランナーの小気味よい心の声がテンポのいい文章で始まるあたりはなかなか面白い。
そして、その結婚産業とも言うべき二つの結婚式場とデパートなどの関連産業をめぐるバトルが始まる。・・・リアルかもしれない。
ゴンドラにハート形の建物テーブル皿・・といったやや時代遅れの結婚式場と、最近はやりのレストランウェディングタイプの小洒落たお店。
その現代風の方が、実は糞不味いラーメン屋を改装して、という中途半端な設定もそのお金のかかり方の微妙さが伝わってきて世相の反映の仕方が上手いと思うが、
まあそれで以上終わり、というのは相変わらず。
そして、その結婚産業とも言うべき二つの結婚式場とデパートなどの関連産業をめぐるバトルが始まる。・・・リアルかもしれない。
ゴンドラにハート形の建物テーブル皿・・といったやや時代遅れの結婚式場と、最近はやりのレストランウェディングタイプの小洒落たお店。
その現代風の方が、実は糞不味いラーメン屋を改装して、という中途半端な設定もそのお金のかかり方の微妙さが伝わってきて世相の反映の仕方が上手いと思うが、
まあそれで以上終わり、というのは相変わらず。
2011年12月09日
「ハタラクオトメ」・・桂望実
基本的に桂さんの話は好きなはずなんだけれど、今回すごく引っ掛かった所があった。
それが料理。
料理が出てくる話は大抵美味しそうで作ってみようと思うんだけど、
この本に出てくるのは「それってどうなの?」と首をかしげたくなるものが多い。
薄焼き卵にレタスにご飯+マヨネーズ・・って所でまず「?」と思ったがまあやってみれば美味しいのかもと思ったが、パスタソースに笹かまぼこ刻む?しかもそれにレンジでゆでたにらって・・・。ソーセージとキャベツをレンジでチンしてウスターソース・・・。
不味いと断言しないまでも美味しいとは思えん。
それが料理。
料理が出てくる話は大抵美味しそうで作ってみようと思うんだけど、
この本に出てくるのは「それってどうなの?」と首をかしげたくなるものが多い。
薄焼き卵にレタスにご飯+マヨネーズ・・って所でまず「?」と思ったがまあやってみれば美味しいのかもと思ったが、パスタソースに笹かまぼこ刻む?しかもそれにレンジでゆでたにらって・・・。ソーセージとキャベツをレンジでチンしてウスターソース・・・。
不味いと断言しないまでも美味しいとは思えん。
2011年12月08日
「RDGレッドデータガール4・5」・・荻原規子
いよいよ学園祭準備も本格化の4巻と、まさに学園祭真っただ中の5巻。
総合的に判断するとするならば、大人としてはかなり思考の幼稚さに途中で飽きてきてしまう文章であるというのは1巻から変わらないのかもしれない。
内容としては非常に興味深いものがあるにもかかわらず、何かが抜け切れてないという気がしてしまう。
それもこれも泉水子の幼い思考にあるということかな。
総合的に判断するとするならば、大人としてはかなり思考の幼稚さに途中で飽きてきてしまう文章であるというのは1巻から変わらないのかもしれない。
内容としては非常に興味深いものがあるにもかかわらず、何かが抜け切れてないという気がしてしまう。
それもこれも泉水子の幼い思考にあるということかな。
2011年12月06日
「笑い三年、泣き三月」・・木内昇
受賞後初の単行本らしい。
物語の始まりは昭和21年十月二十日。
戦争が終わり高度成長期に入るあたりまでの東京を描く。
べたな九州弁で万歳をやる岡部善造が、ぎゅうぎゅうの列車で上野駅へやってきた。
そこで戦災孤児の武雄と知り合う。
その二人が、元映画技師の光秀と知り合い、浅草ミリオン座へ転がり込む。
そこの支配人は、オカマ言葉の杉浦のおっさん。
そして「エロ」をやるという事になり雇ったのが、淑子、聡子、そしてふう子。
光秀は、いつしかふう子が自分に惚れてると思い込み、窓越しに隣の大森と付き合っているのもふう子が自分にやきもちを焼かせてるからだと思い込んでいる。
武雄は、その大人たちに庇護されていることに気付かずいっぱしの生き方を貫いているつもりのこども。
その長大さに、途中飽きない事もないが、読見終えてみればその空気感、世界観がなつかしい。
物語の始まりは昭和21年十月二十日。
戦争が終わり高度成長期に入るあたりまでの東京を描く。
べたな九州弁で万歳をやる岡部善造が、ぎゅうぎゅうの列車で上野駅へやってきた。
そこで戦災孤児の武雄と知り合う。
その二人が、元映画技師の光秀と知り合い、浅草ミリオン座へ転がり込む。
そこの支配人は、オカマ言葉の杉浦のおっさん。
そして「エロ」をやるという事になり雇ったのが、淑子、聡子、そしてふう子。
光秀は、いつしかふう子が自分に惚れてると思い込み、窓越しに隣の大森と付き合っているのもふう子が自分にやきもちを焼かせてるからだと思い込んでいる。
武雄は、その大人たちに庇護されていることに気付かずいっぱしの生き方を貫いているつもりのこども。
その長大さに、途中飽きない事もないが、読見終えてみればその空気感、世界観がなつかしい。
2011年11月28日
「神様のカルテ 2」・・夏川草介
1も、ものすごく待ったとblog に書いてるけれど、この2もものすごく待った。
一巻目は、なんだか読んでいてやたら疲れた気がするほどだった記憶がある。
40時間に3時間くらいしか寝てない感じ。
生きてるのが不思議なほどの。
人間的な生活とは言えないほどの。
その勤務医が、今回は何回か山にも登ったりして、休日がある。
奥さんの、山岳写真家ハル は、もうどうにも ”宮崎あおい”でしかなかったが
どういうわけだか、主人公は、桜井翔にはならなかった。
今回は、ストーリー的な盛り上がりもある。
(前回は、それがあった気がしない)
友人の循環器系の医師が東京から故郷に戻ってくる。
その彼の評判が良くない。
その原因が何なのか。
将棋を指しながら、ニヒルな会話を交わす登場人物たち。
ラスト、映像化を意識したのかもしれない場面は、感動に値するのかもしれないが
トウの立った読者である私には、心動かすストーリーとしてはやや不足だった。
一巻目は、なんだか読んでいてやたら疲れた気がするほどだった記憶がある。
40時間に3時間くらいしか寝てない感じ。
生きてるのが不思議なほどの。
人間的な生活とは言えないほどの。
その勤務医が、今回は何回か山にも登ったりして、休日がある。
奥さんの、山岳写真家ハル は、もうどうにも ”宮崎あおい”でしかなかったが
どういうわけだか、主人公は、桜井翔にはならなかった。
今回は、ストーリー的な盛り上がりもある。
(前回は、それがあった気がしない)
友人の循環器系の医師が東京から故郷に戻ってくる。
その彼の評判が良くない。
その原因が何なのか。
将棋を指しながら、ニヒルな会話を交わす登場人物たち。
ラスト、映像化を意識したのかもしれない場面は、感動に値するのかもしれないが
トウの立った読者である私には、心動かすストーリーとしてはやや不足だった。
2011年11月20日
「クマのあたりまえ」・・魚住直子
植田真さんの挿絵つき。
▲「べっぴんさん」
小さい頃からべっぴんさんと言われてきたチドリ。
でも、飛べない。
うつくしく、立派すぎるから飛べないの。
兄弟たちは、わたしのように美しくないから飛べる。
みんなは南の国へ行ってしまって、残されてしまっているけれど、だいじょうぶ。
そんなとき、ぶかっこうなチドリがやってきて「いっしょに南に行こう。そして来年一緒に子どもを育てよう」と言うが、べっぴんさんのチドリはうんといわない。
でもそのぶかっこうなチドリが飛び立つのを見るために長い時間かけて崖にのぼる。
そして、昔、飛ぶ練習をしたことを思い出す。飛べなかったことも。
「さようなら」思わず飛び降り、落ちて行くべっぴんさんを、ささえたのはあのぶかっこうなちどりだった。
▲「ショートカット」
「わたしにはサル社会がつらいの」そう言ってふもとの町に住むかあちゃんを捜しにサルが山から下りてきた。
まよっていると、シャッターの前にいた「うらない」のおじさんがはっさくをくれて、かあちゃんのいるスナックけせら・せら の場所を教えてくれた。
外から覗いていると、すっかり人間のようになったかあちゃんはスナック・ケセラセラで働いていた。
そこで人間に見つかった子ザルは逃げて、また占いのおじさんに会う。
「おい、かあちゃんには会えたかい?」
「少しでした」
そして子ザルは人間の子供のようなかっこうをして、叔父さんの家に行く。
人間も昔はけもの。子ザルは少し近道をしただけ。
そういうおじさんに「おじさんもむかしはサルでしたか?」と聞くと「サルとは限らない」
▲「アメンボリーヌ」
さとみはひとり林の中に入って行った。
そこで不思議な声を聞く。
そして水中からぽこんと出てきた玉を、家に帰ってから広げると
夜にうすくうすくすくいとった池のおもて。
その青い布の上でさとみはぐっすり眠る。
数年後、さとみはまたその森へ行き、あの声を聞く。
そして朝焼けの時にうすくうすくすくいとった池のおもてをもらって帰る。
それはバラ色のストールになった。
そして十五年後。
子どもたちと行ったその森・・・
池はなくなっていた。
▲朝の花火
うまれながらの殺しやだと、うそぶくアオダイショウが目の見えない少女の家に入りこむ。
そして少女の話を聞くようになる。
少女の話はあたたかくやさしい。
そしてアオダイショウの声を優しい声だという。
その少女がエレベーター事故に巻き込まれた時、アオダイショウは我が身を犠牲にして鉄塔にのぼり電線に巻きつき、火花になって散った。
▲そらの青は
鯉のクロエは友だちがギン子ちゃんしかいない。
わけのわからないりくつばかり並べるから嫌われている。
見ている青い空は、「あおい」とみんながいうけれど、みんなが見てる色が同じとは限らない
そうクロエは思う。
そういう話ばかりするから嫌われる。
ぎんこちゃんは、ほかの仲間から「あんなこと付き合うと変になるよ」と言われる。
そしてクロエとあっても、お話をしないまま行きすぎた。
でも、にんげんのあみにひっかかってたおばあさんの鯉を助けた日、ひさしぶりにぎんこちゃんとあう。
そしてふたりは「同じ気持ちだといいな」と思う。
▲光る地平線
ライオンの話。
死ぬほど腹をすかせていた時に、年寄りのライオンに食べ物を分けてもらった。
そして元気が出たので、少し獲物をとることができるようになった。
あるとき、穴の中でインパラを飼うことを思いつく。
食料に困ることのなくなったライオンは群れをもつことができるようになった。
しかし、餌がなくなると同時にむれもなくなる。
そしてまた、死ぬほど腹をすかせたライオンは、ふたたびあの老ライオンに肉を分けてもらう。
「死ぬまでは、たしかに生きよう」そう、ライオンは思った。
▲クマのあたりまえ
あるときこぐまは森のなかで おおきなくまが死んでしまっているのを見る。
そして「死」に対する恐怖を知る。
「しなない物になりたい」
そう思ったくまは、死なない物がないかを探し、いしころになることを決める。
「いしころはお腹がすかない」
「いしころはかゆくてもかゆがらない」
「いしころはねない」
「いしころはうたわない」
「いしころはなかない」
おにいちゃんぐま の声が聞こえた時、こぐまは思う。
「しんだみたいに生きるんだったら、意味がない」
▲「べっぴんさん」
小さい頃からべっぴんさんと言われてきたチドリ。
でも、飛べない。
うつくしく、立派すぎるから飛べないの。
兄弟たちは、わたしのように美しくないから飛べる。
みんなは南の国へ行ってしまって、残されてしまっているけれど、だいじょうぶ。
そんなとき、ぶかっこうなチドリがやってきて「いっしょに南に行こう。そして来年一緒に子どもを育てよう」と言うが、べっぴんさんのチドリはうんといわない。
でもそのぶかっこうなチドリが飛び立つのを見るために長い時間かけて崖にのぼる。
そして、昔、飛ぶ練習をしたことを思い出す。飛べなかったことも。
「さようなら」思わず飛び降り、落ちて行くべっぴんさんを、ささえたのはあのぶかっこうなちどりだった。
▲「ショートカット」
「わたしにはサル社会がつらいの」そう言ってふもとの町に住むかあちゃんを捜しにサルが山から下りてきた。
まよっていると、シャッターの前にいた「うらない」のおじさんがはっさくをくれて、かあちゃんのいるスナックけせら・せら の場所を教えてくれた。
外から覗いていると、すっかり人間のようになったかあちゃんはスナック・ケセラセラで働いていた。
そこで人間に見つかった子ザルは逃げて、また占いのおじさんに会う。
「おい、かあちゃんには会えたかい?」
「少しでした」
そして子ザルは人間の子供のようなかっこうをして、叔父さんの家に行く。
人間も昔はけもの。子ザルは少し近道をしただけ。
そういうおじさんに「おじさんもむかしはサルでしたか?」と聞くと「サルとは限らない」
▲「アメンボリーヌ」
さとみはひとり林の中に入って行った。
そこで不思議な声を聞く。
そして水中からぽこんと出てきた玉を、家に帰ってから広げると
夜にうすくうすくすくいとった池のおもて。
その青い布の上でさとみはぐっすり眠る。
数年後、さとみはまたその森へ行き、あの声を聞く。
そして朝焼けの時にうすくうすくすくいとった池のおもてをもらって帰る。
それはバラ色のストールになった。
そして十五年後。
子どもたちと行ったその森・・・
池はなくなっていた。
▲朝の花火
うまれながらの殺しやだと、うそぶくアオダイショウが目の見えない少女の家に入りこむ。
そして少女の話を聞くようになる。
少女の話はあたたかくやさしい。
そしてアオダイショウの声を優しい声だという。
その少女がエレベーター事故に巻き込まれた時、アオダイショウは我が身を犠牲にして鉄塔にのぼり電線に巻きつき、火花になって散った。
▲そらの青は
鯉のクロエは友だちがギン子ちゃんしかいない。
わけのわからないりくつばかり並べるから嫌われている。
見ている青い空は、「あおい」とみんながいうけれど、みんなが見てる色が同じとは限らない
そうクロエは思う。
そういう話ばかりするから嫌われる。
ぎんこちゃんは、ほかの仲間から「あんなこと付き合うと変になるよ」と言われる。
そしてクロエとあっても、お話をしないまま行きすぎた。
でも、にんげんのあみにひっかかってたおばあさんの鯉を助けた日、ひさしぶりにぎんこちゃんとあう。
そしてふたりは「同じ気持ちだといいな」と思う。
▲光る地平線
ライオンの話。
死ぬほど腹をすかせていた時に、年寄りのライオンに食べ物を分けてもらった。
そして元気が出たので、少し獲物をとることができるようになった。
あるとき、穴の中でインパラを飼うことを思いつく。
食料に困ることのなくなったライオンは群れをもつことができるようになった。
しかし、餌がなくなると同時にむれもなくなる。
そしてまた、死ぬほど腹をすかせたライオンは、ふたたびあの老ライオンに肉を分けてもらう。
「死ぬまでは、たしかに生きよう」そう、ライオンは思った。
▲クマのあたりまえ
あるときこぐまは森のなかで おおきなくまが死んでしまっているのを見る。
そして「死」に対する恐怖を知る。
「しなない物になりたい」
そう思ったくまは、死なない物がないかを探し、いしころになることを決める。
「いしころはお腹がすかない」
「いしころはかゆくてもかゆがらない」
「いしころはねない」
「いしころはうたわない」
「いしころはなかない」
おにいちゃんぐま の声が聞こえた時、こぐまは思う。
「しんだみたいに生きるんだったら、意味がない」
2011年11月13日
「茗荷谷の猫」・・木内昇
ひとつひとつ感想を書いたのに、保存しようとした途端、ごっそり消えた。
ちょっとそれってないんじゃない?と、誰に文句を言えばいいんでしょう?
あ~あ ( ̄u ̄;)
明治から昭和にかけての庶民を描いた短編集。
小粋な雰囲気と 知識の奥深さを感じる秀逸な話の数々。
◆染井の桜
日本中だけにとどまらず、今や世界にも広がりつつある日本の「桜」
その桜の中の桜とも言える ソメイヨシノは、かつて一人の植木職人の手によって品種改良されたものであるという実話をモチーフにした小作品。
非常に重みのある良さを醸し出す。
◆黒焼道話
かなり重苦しい内容。しかもこれが長い。
読んでいて、相当に憂鬱になる。
この男の田舎のお母さんの苦労ぶりがしのばれるが、その母親の話が後の話に顔を出す。
◆茗荷谷の猫
結局なんだったの?的な話は、意外に得意なんだけれども、どうにもこの話は、私と作者に感性の差があるらしく、あまりしっくりこない感じだった。
◆仲之町の大入道
田舎から出てきて、東京で一旗揚げよう、とはいっても博打のようないちかばちかの商いではなく、こつこつと地道に工員をやって田舎の母親を呼びたいという、そういうささやかで堅実なもの。
しかし、最初の下宿屋の大家に、借金取りの用事を頼まれ断り切れずに通うと言うもの。
◆隠れる
この短編集の中で、一番面白かった。
かなりのふざけた怠けものが、親の死によって得た財産で、一生ただただ怠けて寝て過ごしたいという
その願望をかなえようと家を一軒買うが・・・
隣人に不本意に振り回されてしまう話。
◆庄助さん
映画好きの青年が、通いつめてくる映画館。
その男は、とうとうそこで掃除婦として働くことになる。
映画が作りたい、そう夢に瞳を輝かせるも、彼にも赤紙が来る。
子の映画館のおやじは、「茗荷谷の猫」の女の夫。電車事故で死んだはずの。
◆ぽけっとの、深く
戦争で家族を亡くした青年が、生きて行く術を探そうともせずにただ靴磨きのために下を向く暮らし。
対比される男二人の生き方。
庄助さんで出てきた青年の、その後がわかる。
◆てのひら
東京に住む若夫婦。
その妻の方の母親が東京見物にやってくるが、もったいないを連発して楽しんでくれているのかいないのか・・・娘は悩む。
◆スペインタイルの家
あの靴磨きの青年のその後。
まともに立派になってて、良かったよかった。
こう言うのを見ると、やはり今の世、21世紀よね、と思う。
ちょっとそれってないんじゃない?と、誰に文句を言えばいいんでしょう?
あ~あ ( ̄u ̄;)
明治から昭和にかけての庶民を描いた短編集。
小粋な雰囲気と 知識の奥深さを感じる秀逸な話の数々。
◆染井の桜
日本中だけにとどまらず、今や世界にも広がりつつある日本の「桜」
その桜の中の桜とも言える ソメイヨシノは、かつて一人の植木職人の手によって品種改良されたものであるという実話をモチーフにした小作品。
非常に重みのある良さを醸し出す。
◆黒焼道話
かなり重苦しい内容。しかもこれが長い。
読んでいて、相当に憂鬱になる。
この男の田舎のお母さんの苦労ぶりがしのばれるが、その母親の話が後の話に顔を出す。
◆茗荷谷の猫
結局なんだったの?的な話は、意外に得意なんだけれども、どうにもこの話は、私と作者に感性の差があるらしく、あまりしっくりこない感じだった。
◆仲之町の大入道
田舎から出てきて、東京で一旗揚げよう、とはいっても博打のようないちかばちかの商いではなく、こつこつと地道に工員をやって田舎の母親を呼びたいという、そういうささやかで堅実なもの。
しかし、最初の下宿屋の大家に、借金取りの用事を頼まれ断り切れずに通うと言うもの。
◆隠れる
この短編集の中で、一番面白かった。
かなりのふざけた怠けものが、親の死によって得た財産で、一生ただただ怠けて寝て過ごしたいという
その願望をかなえようと家を一軒買うが・・・
隣人に不本意に振り回されてしまう話。
◆庄助さん
映画好きの青年が、通いつめてくる映画館。
その男は、とうとうそこで掃除婦として働くことになる。
映画が作りたい、そう夢に瞳を輝かせるも、彼にも赤紙が来る。
子の映画館のおやじは、「茗荷谷の猫」の女の夫。電車事故で死んだはずの。
◆ぽけっとの、深く
戦争で家族を亡くした青年が、生きて行く術を探そうともせずにただ靴磨きのために下を向く暮らし。
対比される男二人の生き方。
庄助さんで出てきた青年の、その後がわかる。
◆てのひら
東京に住む若夫婦。
その妻の方の母親が東京見物にやってくるが、もったいないを連発して楽しんでくれているのかいないのか・・・娘は悩む。
◆スペインタイルの家
あの靴磨きの青年のその後。
まともに立派になってて、良かったよかった。
こう言うのを見ると、やはり今の世、21世紀よね、と思う。
2011年11月08日
「聖おにいさん」6・7巻・・中村光
実は7から読んで、感想書いてたら 6が未読ってことに気付き、長女からまわしてもらった。
やっぱ、6巻の一番は「天国」の観光案内かな。
「ビザの関係で三途の川止まり・・あのせいで渡っちゃったらアウトっぽさが出ちゃって・・」
ダンテの「神曲」が天界のうるるん旅行記だった!
天国の門が「天界の三大がっかり名所。
極めつけが「智天使座天使の車で行くサファリパーク系地獄最下層巡り」・・・ウマい事書くなあ。
カラオケに行く回でのツボは、ブッダが般若心経を歌う(?)時に、
「むむみょうやくむーむー」の所で、「よしここからがいい所・・」的な盛り上がりを意識してるっていうのと、そこでイエスがタンバリンを ぱしぱし 行っちゃうところ。
これはちょっと思い出すと、かなり苦しい。
7巻の 画像的に一番が
やっぱ、輪廻の所のカンガルーが「来世から本気出す」だな。
イエスのお父さん、天地創造のゼウスなハトぽッぽの頭にセロハンテープで貼ってある羽。
マックのパソコンが「知恵の実社」
お中元話も面白かった。
アブラハムさんはハム。(単純すぎて不覚にもけほっと笑ってしまう)
「選べる試練カタログ」これは・・いらんでしょう。イエスも「そんなの呪いの書じゃないか」と言ってる。
ひと夏中足の小指を蚊に刺される苦行・・・いやだ。
ポイントポイントで笑えた。
やっぱ、6巻の一番は「天国」の観光案内かな。
「ビザの関係で三途の川止まり・・あのせいで渡っちゃったらアウトっぽさが出ちゃって・・」
ダンテの「神曲」が天界のうるるん旅行記だった!
天国の門が「天界の三大がっかり名所。
極めつけが「智天使座天使の車で行くサファリパーク系地獄最下層巡り」・・・ウマい事書くなあ。
カラオケに行く回でのツボは、ブッダが般若心経を歌う(?)時に、
「むむみょうやくむーむー」の所で、「よしここからがいい所・・」的な盛り上がりを意識してるっていうのと、そこでイエスがタンバリンを ぱしぱし 行っちゃうところ。
これはちょっと思い出すと、かなり苦しい。
7巻の 画像的に一番が
やっぱ、輪廻の所のカンガルーが「来世から本気出す」だな。
イエスのお父さん、天地創造のゼウスなハトぽッぽの頭にセロハンテープで貼ってある羽。
マックのパソコンが「知恵の実社」
お中元話も面白かった。
アブラハムさんはハム。(単純すぎて不覚にもけほっと笑ってしまう)
「選べる試練カタログ」これは・・いらんでしょう。イエスも「そんなの呪いの書じゃないか」と言ってる。
ひと夏中足の小指を蚊に刺される苦行・・・いやだ。
ポイントポイントで笑えた。
「白い序章」・・平岩弓枝
もう間もなく、古典の部類に含まれそうな・・・古さ。
平岩弓枝。
昔、そう言えばお母さん方がハマって見てた「山本陽子」が若奥さんになる系の話の原作がこんなかんじだったのかも。
華やかさが売りのファッション業界にあってその内幕はこんなですよ〜という。
いや、こんなとも思えないけれど。
なんだろう、これっていろいろモデルになった人は思いつくけど、ああそう言えば、あの人誰だっけな・・・あそうそう
高田賢三だ。
デザインのポイントも似てるなあ。民族衣装とか和の布地使ってとか。
結構注目されたんだったよなあ、昭和の後期に。(平成には成ってなかったような気がするけれど・・)
文化服装学院もあれで一気に有名になったような気がする。
いくらなんでも、主人公側のデザイナーは実在ってことはない気がするけど・・・
姉妹でやってるとして、コシノ家はないよね・・・あの河馬みたいな顔でのロマンスは
ちょっと想像できない感じがするな。
話全体はかなり古臭いんだけど、とりあえず止まらずに読んじゃったところは評価に値するのかもしれない。
こんな四半世紀以上たっても読めるって言うのは、大したもんだ。
平岩弓枝。
昔、そう言えばお母さん方がハマって見てた「山本陽子」が若奥さんになる系の話の原作がこんなかんじだったのかも。
華やかさが売りのファッション業界にあってその内幕はこんなですよ〜という。
いや、こんなとも思えないけれど。
なんだろう、これっていろいろモデルになった人は思いつくけど、ああそう言えば、あの人誰だっけな・・・あそうそう
高田賢三だ。
デザインのポイントも似てるなあ。民族衣装とか和の布地使ってとか。
結構注目されたんだったよなあ、昭和の後期に。(平成には成ってなかったような気がするけれど・・)
文化服装学院もあれで一気に有名になったような気がする。
いくらなんでも、主人公側のデザイナーは実在ってことはない気がするけど・・・
姉妹でやってるとして、コシノ家はないよね・・・あの河馬みたいな顔でのロマンスは
ちょっと想像できない感じがするな。
話全体はかなり古臭いんだけど、とりあえず止まらずに読んじゃったところは評価に値するのかもしれない。
こんな四半世紀以上たっても読めるって言うのは、大したもんだ。
「扉は閉ざされたまま」・・石持浅海
本格推理。題名の通りの密室殺人。もちろん完全犯罪目指して。
そして、刑事コロンボや古畑任三郎でおなじみの 犯罪先行タイプの いわゆる「倒叙ミステリー」。
しかし、この話の最も興味深い部分は、事件が事件として成立しないまま進んでいく、つまり死体が発見されないまま、それにもかかわらず緊迫した推理知能合戦が繰り広げられていく所にある。
とにかく、評判が良いので読んでみた。
あんまりミステリーのこういう本格推理ものは好みのど真ん中にはないんだけれども、やや変わり種、のようなので。
かつて大学の軽音楽サークルに所属していた仲間7人が、メンバーの兄の経営するペンションで同窓会を開く。
楽しい同窓会になるはずが、この同窓会を利用して恐ろしい殺人計画を企てている人物がいた。伏見亮輔である。
伏見は用意周到に準備しておいた手順に沿って淡々と新山和宏を殺害。自分に嫌疑が掛からぬように完璧に偽装工作しあとは何食わぬ顔でみんなの前に顔を出し、発見までの時間を引き延ばすだけのはずであった。
しかし、自信満々の伏見の前に立ちはだかる人間がいた。
それが碓井優佳だった。
合鍵はなく、外から侵入しようとすると警備システムが作動。この別荘は古い洋館に手を加えたもので、ドア一枚にもかなりの金が掛けられているため、ドアをこじ開けたり、破壊して中に入ることはできない。
更に合鍵は所有者が持ったまま現在海外旅行のためどうやっても中に入ることはできない。そして伏見はこの展開を予測していた。
しかし、その計画に優佳が真っ向から対峙してくる。優佳の鋭い指摘に防戦一方の伏見。果たしてこの結末は?扉は開かれるのか?
見所はなんといっても、伏見と優佳の知恵比べ。
扉一つ隔てたその向こうに死体があるのだが、誰も中に入ることはできず、外からも中の様子を見ることができない。
この状況下で如何にして優佳は真相にたどり着くのか!
と、これ。
WOWOWドラマ 二夜連続というやつで映像化されたらしい。
ヒロインは、あのカラリオのお姉さん、え〜っと黒木メイサ。
あの手のお顔は男の人にはエキゾチックで人気があるのかな。
私は、あのどこか黒っぽい感じの濃さが好きじゃないんだわねえ・・・演技がまた・・・。
面白かったのかな・・・・
そして、刑事コロンボや古畑任三郎でおなじみの 犯罪先行タイプの いわゆる「倒叙ミステリー」。
しかし、この話の最も興味深い部分は、事件が事件として成立しないまま進んでいく、つまり死体が発見されないまま、それにもかかわらず緊迫した推理知能合戦が繰り広げられていく所にある。
とにかく、評判が良いので読んでみた。
あんまりミステリーのこういう本格推理ものは好みのど真ん中にはないんだけれども、やや変わり種、のようなので。
かつて大学の軽音楽サークルに所属していた仲間7人が、メンバーの兄の経営するペンションで同窓会を開く。
楽しい同窓会になるはずが、この同窓会を利用して恐ろしい殺人計画を企てている人物がいた。伏見亮輔である。
伏見は用意周到に準備しておいた手順に沿って淡々と新山和宏を殺害。自分に嫌疑が掛からぬように完璧に偽装工作しあとは何食わぬ顔でみんなの前に顔を出し、発見までの時間を引き延ばすだけのはずであった。
しかし、自信満々の伏見の前に立ちはだかる人間がいた。
それが碓井優佳だった。
合鍵はなく、外から侵入しようとすると警備システムが作動。この別荘は古い洋館に手を加えたもので、ドア一枚にもかなりの金が掛けられているため、ドアをこじ開けたり、破壊して中に入ることはできない。
更に合鍵は所有者が持ったまま現在海外旅行のためどうやっても中に入ることはできない。そして伏見はこの展開を予測していた。
しかし、その計画に優佳が真っ向から対峙してくる。優佳の鋭い指摘に防戦一方の伏見。果たしてこの結末は?扉は開かれるのか?
見所はなんといっても、伏見と優佳の知恵比べ。
扉一つ隔てたその向こうに死体があるのだが、誰も中に入ることはできず、外からも中の様子を見ることができない。
この状況下で如何にして優佳は真相にたどり着くのか!
と、これ。
WOWOWドラマ 二夜連続というやつで映像化されたらしい。
ヒロインは、あのカラリオのお姉さん、え〜っと黒木メイサ。
あの手のお顔は男の人にはエキゾチックで人気があるのかな。
私は、あのどこか黒っぽい感じの濃さが好きじゃないんだわねえ・・・演技がまた・・・。
面白かったのかな・・・・
「帰宅部ボーイズ」・・はらだみずき
某進学塾のテストに出題されたもの。
物語の中の少年二人が虫を捕りに行く場面の出題で、主人公の少年が名前のことでからかわれる話があって、その名字っていうのがなんというのか出てないものだから気になって気になって。
借りてみた。
別になんてことない名字だった。
「八木」だから、山羊で、め〜〜〜 と。
まぁ、子どもってもんは、まじくだらない事をネタにからかうもんだなあ・・・。
話の出だしは、お父さんになった少年が、我が子の事で奥さんに相談されるところから。
その調子で親子話で行くのかと思うとそうでもなく、大抵は回顧調の、
あの、え〜っとなんだっけアメリカ映画の・・・
「スタンド・バイ・ミー」
あれだ。
構成も似てる。
あまり裕福ではないが割に普通の家の子、母親が水商売で育ててる子、親が全く面倒を見ないおじいちゃん子のお金持ち。
の、3人。
学校での教師たちとの確執、野球部での話、帰宅部になっちゃう経緯・・・。
なかなかノスタルジックな感じで、良い出来かな。
結局、あの子と結婚するんだな・・・。
でも、その子も母親になるとあんな感じってことね。
物語の中の少年二人が虫を捕りに行く場面の出題で、主人公の少年が名前のことでからかわれる話があって、その名字っていうのがなんというのか出てないものだから気になって気になって。
借りてみた。
別になんてことない名字だった。
「八木」だから、山羊で、め〜〜〜 と。
まぁ、子どもってもんは、まじくだらない事をネタにからかうもんだなあ・・・。
話の出だしは、お父さんになった少年が、我が子の事で奥さんに相談されるところから。
その調子で親子話で行くのかと思うとそうでもなく、大抵は回顧調の、
あの、え〜っとなんだっけアメリカ映画の・・・
「スタンド・バイ・ミー」
あれだ。
構成も似てる。
あまり裕福ではないが割に普通の家の子、母親が水商売で育ててる子、親が全く面倒を見ないおじいちゃん子のお金持ち。
の、3人。
学校での教師たちとの確執、野球部での話、帰宅部になっちゃう経緯・・・。
なかなかノスタルジックな感じで、良い出来かな。
結局、あの子と結婚するんだな・・・。
でも、その子も母親になるとあんな感じってことね。
2011年10月30日
「かばん屋の相続」・・池井戸潤
いつものように題名がなんとなくのほほんとしてどこかファンタジックな池井戸さん。
しかし中身はというとこれまたいつものようにリアリスティック。
銀行員のお話。
連作でない短編6つ。
登場人物は、銀行員とその顧客。
リンクがあるのかないのか、そこまで熱心に読まなかったから不明。
大ざっぱに分けて3パターンくらいの個性なので、よくわからないし。
◆十年目のクリスマス
かつて融資で救えなかった顧客が、10年目に見かけて元気にしていたという話。
そりゃあもう、実際はそうなんだろうなとは思うけれど、日記じゃないんだから
なんでその人が元気に再生出来たかぐらいは、書いてもらいたいものだ。
◆セールストーク
題名にそぐわない感じを受けるのは私が銀行員じゃないからでしょうか。
顧客に弱みを握られた支店長の不正融資の話。
◆手形の行方
銀行員が手形失くすって、そりゃあもうとんでもなく大変な失態でしょう。
当の本人はうすうす感じてたかも知れないっていうのがオチか・・・。
◆芥のごとし
鉄鋼の会社を女がやってるって言う凄さはたしかにある。
若い銀行員が意欲に燃えても、やはり現実は厳しいという話。
◆妻の元カレ
とんでもない男の方が好きだっていう女の人はいるんだろうなという理解はできるが。。。
馬鹿な人だよなと思っちゃう
◆かばん屋の相続
表題作。
これはさわりの部分は実話だと思う。解説の人もそう言ってた。
一澤帆布というかばん屋さんの相続のごたごたはニュースにもなった。
結末は、こっちの方がやっぱりドラマチック。
小説なんだからまあそうであってほしいところ。
実際は、兄側の遺言書の偽造が最高裁で決定されたらしい(と解説にあった)
結末が判明したのはこの本の出版された後だったみたいだけど。
しかし中身はというとこれまたいつものようにリアリスティック。
銀行員のお話。
連作でない短編6つ。
登場人物は、銀行員とその顧客。
リンクがあるのかないのか、そこまで熱心に読まなかったから不明。
大ざっぱに分けて3パターンくらいの個性なので、よくわからないし。
◆十年目のクリスマス
かつて融資で救えなかった顧客が、10年目に見かけて元気にしていたという話。
そりゃあもう、実際はそうなんだろうなとは思うけれど、日記じゃないんだから
なんでその人が元気に再生出来たかぐらいは、書いてもらいたいものだ。
◆セールストーク
題名にそぐわない感じを受けるのは私が銀行員じゃないからでしょうか。
顧客に弱みを握られた支店長の不正融資の話。
◆手形の行方
銀行員が手形失くすって、そりゃあもうとんでもなく大変な失態でしょう。
当の本人はうすうす感じてたかも知れないっていうのがオチか・・・。
◆芥のごとし
鉄鋼の会社を女がやってるって言う凄さはたしかにある。
若い銀行員が意欲に燃えても、やはり現実は厳しいという話。
◆妻の元カレ
とんでもない男の方が好きだっていう女の人はいるんだろうなという理解はできるが。。。
馬鹿な人だよなと思っちゃう
◆かばん屋の相続
表題作。
これはさわりの部分は実話だと思う。解説の人もそう言ってた。
一澤帆布というかばん屋さんの相続のごたごたはニュースにもなった。
結末は、こっちの方がやっぱりドラマチック。
小説なんだからまあそうであってほしいところ。
実際は、兄側の遺言書の偽造が最高裁で決定されたらしい(と解説にあった)
結末が判明したのはこの本の出版された後だったみたいだけど。
2011年10月28日
RDGレッドデータガール1・2・3
1は以前読んでいたが、今回続編を読むために再読。
シリーズの第5巻が出たらしく、その宣伝なのかこんな立派な動画が。
◆「はじめてのお使い」
1巻の感想をいま改めて読んで、自分ながらに「あらこんなこと書いてる」とびっくり。
今回は3までまとめて借りられたので、読み方のスタンス自体が変わったかもしれない。
しかし、1巻読みながら、全体の設定以外は見事にすっかり忘れてるなあと我ながら感心してしまう。
しかし・・・
なんで、こういう副題付けるかな・・・あんまりいい効果には思えないけれど。
初めてのお使いで、東京に行くって事でしょうか?
◆「はじめてのお化粧」
さてさて、一巻には遂に姿は現わさなかった(幻想以外)パパの大成さんが登場し、泉水子ちゃんは晴れて高校に進学。
一足先に中学から入ってた深行に再開。
ここでは、あの一巻の和宮を上回る化け物使いの高柳が登場。
そして、同室の才色兼備 真響(まゆら)さんが、弟たちと活躍する。
ここでの見どころは、ぱっとしない泉水子が深行の式神だと思われちゃうところ。
つまり、そのくらい存在が薄いという事か。
◆「夏休みの過ごし方」
シリーズの第5巻が出たらしく、その宣伝なのかこんな立派な動画が。
◆「はじめてのお使い」
1巻の感想をいま改めて読んで、自分ながらに「あらこんなこと書いてる」とびっくり。
今回は3までまとめて借りられたので、読み方のスタンス自体が変わったかもしれない。
しかし、1巻読みながら、全体の設定以外は見事にすっかり忘れてるなあと我ながら感心してしまう。
しかし・・・
なんで、こういう副題付けるかな・・・あんまりいい効果には思えないけれど。
初めてのお使いで、東京に行くって事でしょうか?
◆「はじめてのお化粧」
さてさて、一巻には遂に姿は現わさなかった(幻想以外)パパの大成さんが登場し、泉水子ちゃんは晴れて高校に進学。
一足先に中学から入ってた深行に再開。
ここでは、あの一巻の和宮を上回る化け物使いの高柳が登場。
そして、同室の才色兼備 真響(まゆら)さんが、弟たちと活躍する。
ここでの見どころは、ぱっとしない泉水子が深行の式神だと思われちゃうところ。
つまり、そのくらい存在が薄いという事か。
◆「夏休みの過ごし方」
2011年10月26日
「シングルベル」・・山本幸久
未婚男女の親たちが婚活に走る。
一時はやったドラマの婚活モノ ブーム。もしかしてこっちが先なんだろうか?
もちろん、事実が一番先なんだろうけれども。
連作短編の形式はとらずに、目線が移り変わっていく形式。
まず一人目は、新藤恵というおじさん。
三丼消しゴムに勤める会社員で、親のお見合いのとり行われるホテルで迷子中に従業員に間違われる。
根っからの接客業顔なんだろうな。
で、この三丼消しゴムだけど、たぶんあの「三菱鉛筆」のパロディかと思われる。
三菱は、言わずと知れた財閥系企業。
三菱グループ以外で三菱を名乗る事ができるのは、三菱鉛筆だけ。
(それは、三菱鉛筆のほうが十数年ほど創業が先で、しかも重複する業務がないためお互いが商標を同じくして共有している)
この恵おじさんには、3人の強烈な姉たちがいて、この婚活騒動では、ほぼ中心的役割と言っていい。
奥さんは、後に出てくるが、最近ファミレスで働いてるせいで若づくり。
その息子の陽一さんは、美大を出てその才能のなさに気付き、絵画修復師となった。
草食系というよりも植物系。
親の二人目が、呉服屋のおやじ。
この家で婚活されてるのは娘、給料もどっさりもらうバリバリキャリアウーマンのすみれ。
おやじも、そしてホスト遊びにとち狂う母親も商才があるわけではなく、店の屋台骨は番頭さん。
すみれさんは、その番頭さんを小さい頃から慕っていた。
そして思春期になり、恋愛感情だと気付いた。
普通ならこれでメデタシで、二人は結婚すればいいんだけど、なんとこの番頭さんはホモセクシュアル。
しかし、番頭さんがすみれさんを大事に思う気持ちには変わりなく、はやく彼女に幸せが来ないかと祈っている。
その呉服屋のおやじと丁々発止の派手派手おばさんが、双葉のおばさん。
彼女の娘はカトリーヌ。源氏名じゃなく、本名がカトリーヌ。
実際、見かけも外人だから黙って立ってると「Can I help you?」なんて言われちゃったりする事がよくある。父親はホントかどうだか怪しいがハリウッドスター。
モデル出身の彼女は今はマネージャー業だが、彼女にはなかなか適してる様子。
そしてモデルちゃんたちから「カトさん」とか呼ばれてるのが、実はこの本の中で最もウケル部分。
カトリーヌだから、カトさん。”ちゃん”つけたら、カトちゃん。
彼女は、母親の陰謀で絵画修復師の陽一さんの所に行きなんと一目でドキュンとなってしまう。
もう一人の親は大船のおばさん。
このおばさん。「ポップドール愛好会」という同好会に入っており、町で「SATO製薬のサトちゃん」やら不二家のペコちゃんみたいなのを見かけたら必ず写真を取らねばならない。
陽一の父のメグムさんもこのおばさんにハマったかその同好会にハマったかして、ちょくちょくあってる。
その娘が、彩子さん。
彼女はある会社に就職しそこで奥田民雄のコピーバンドに加わり会社の倉庫で歌っている。
その中の一人に密かにしかし強烈に片思いをしていたが、彩子の翌年に入社してきた後輩の財井にあっさり持っていかれてしまう。
その結婚式の日、彼女はばっさりと髪を切って、相原勇か永井真理子になるはずが「蓮舫」さんになってしまう。
彼女の父親は定年後園芸会社に再就職したが、そこの若社長が、赤星。
結婚式場に、彼女はその赤星の軽トラックで行く。
さて、それ以外に出てくる若者グループは。
すみれさんの部下のヒヨッコ。
何も出来ない不出来な部下。
というわけで、陽一さん、赤星社長、ヒヨッコ。すみれさん、彩子さん、カトリーヌ。
この6人に、こぶの少女が美和ちゃん。
彼女は、カトリーヌに志願してモデル修行中で、すみれさんに勉強を教えてもらっている。
時々、飲み会の頭にも顔を出す。
彼らが一堂に会してああだとか、こうだとか。
設定もキャラ立ちも申し分ない。細かい技もいい。
ただ、ストーリーが・・・
ほんとに・・・つまらん。
一時はやったドラマの婚活モノ ブーム。もしかしてこっちが先なんだろうか?
もちろん、事実が一番先なんだろうけれども。
連作短編の形式はとらずに、目線が移り変わっていく形式。
まず一人目は、新藤恵というおじさん。
三丼消しゴムに勤める会社員で、親のお見合いのとり行われるホテルで迷子中に従業員に間違われる。
根っからの接客業顔なんだろうな。
で、この三丼消しゴムだけど、たぶんあの「三菱鉛筆」のパロディかと思われる。
三菱は、言わずと知れた財閥系企業。
三菱グループ以外で三菱を名乗る事ができるのは、三菱鉛筆だけ。
(それは、三菱鉛筆のほうが十数年ほど創業が先で、しかも重複する業務がないためお互いが商標を同じくして共有している)
この恵おじさんには、3人の強烈な姉たちがいて、この婚活騒動では、ほぼ中心的役割と言っていい。
奥さんは、後に出てくるが、最近ファミレスで働いてるせいで若づくり。
その息子の陽一さんは、美大を出てその才能のなさに気付き、絵画修復師となった。
草食系というよりも植物系。
親の二人目が、呉服屋のおやじ。
この家で婚活されてるのは娘、給料もどっさりもらうバリバリキャリアウーマンのすみれ。
おやじも、そしてホスト遊びにとち狂う母親も商才があるわけではなく、店の屋台骨は番頭さん。
すみれさんは、その番頭さんを小さい頃から慕っていた。
そして思春期になり、恋愛感情だと気付いた。
普通ならこれでメデタシで、二人は結婚すればいいんだけど、なんとこの番頭さんはホモセクシュアル。
しかし、番頭さんがすみれさんを大事に思う気持ちには変わりなく、はやく彼女に幸せが来ないかと祈っている。
その呉服屋のおやじと丁々発止の派手派手おばさんが、双葉のおばさん。
彼女の娘はカトリーヌ。源氏名じゃなく、本名がカトリーヌ。
実際、見かけも外人だから黙って立ってると「Can I help you?」なんて言われちゃったりする事がよくある。父親はホントかどうだか怪しいがハリウッドスター。
モデル出身の彼女は今はマネージャー業だが、彼女にはなかなか適してる様子。
そしてモデルちゃんたちから「カトさん」とか呼ばれてるのが、実はこの本の中で最もウケル部分。
カトリーヌだから、カトさん。”ちゃん”つけたら、カトちゃん。
彼女は、母親の陰謀で絵画修復師の陽一さんの所に行きなんと一目でドキュンとなってしまう。
もう一人の親は大船のおばさん。
このおばさん。「ポップドール愛好会」という同好会に入っており、町で「SATO製薬のサトちゃん」やら不二家のペコちゃんみたいなのを見かけたら必ず写真を取らねばならない。
陽一の父のメグムさんもこのおばさんにハマったかその同好会にハマったかして、ちょくちょくあってる。
その娘が、彩子さん。
彼女はある会社に就職しそこで奥田民雄のコピーバンドに加わり会社の倉庫で歌っている。
その中の一人に密かにしかし強烈に片思いをしていたが、彩子の翌年に入社してきた後輩の財井にあっさり持っていかれてしまう。
その結婚式の日、彼女はばっさりと髪を切って、相原勇か永井真理子になるはずが「蓮舫」さんになってしまう。
彼女の父親は定年後園芸会社に再就職したが、そこの若社長が、赤星。
結婚式場に、彼女はその赤星の軽トラックで行く。
さて、それ以外に出てくる若者グループは。
すみれさんの部下のヒヨッコ。
何も出来ない不出来な部下。
というわけで、陽一さん、赤星社長、ヒヨッコ。すみれさん、彩子さん、カトリーヌ。
この6人に、こぶの少女が美和ちゃん。
彼女は、カトリーヌに志願してモデル修行中で、すみれさんに勉強を教えてもらっている。
時々、飲み会の頭にも顔を出す。
彼らが一堂に会してああだとか、こうだとか。
設定もキャラ立ちも申し分ない。細かい技もいい。
ただ、ストーリーが・・・
ほんとに・・・つまらん。
2011年10月23日
「愛は苦手」・・山本幸久
立て続けに6冊目の山本幸久まつり!!
「アヒルバス〜」で落胆したが、これは面白かった。
かなり短い短編が8つ。
どれも引きこまれやすい出だしと軽快なテンポで、アラフォー女を魅力的に描く。
今、↓に、あらすじをまとめてみたんだけれど、こうやって見るとさほど面白かったわけでもないんだけど、どうして「面白かった」という感想になったんだろうか・・・?
たぶん、後半に行くにしたがって、面白みが増えてきたのかもな。続きを読む
「アヒルバス〜」で落胆したが、これは面白かった。
かなり短い短編が8つ。
どれも引きこまれやすい出だしと軽快なテンポで、アラフォー女を魅力的に描く。
今、↓に、あらすじをまとめてみたんだけれど、こうやって見るとさほど面白かったわけでもないんだけど、どうして「面白かった」という感想になったんだろうか・・・?
たぶん、後半に行くにしたがって、面白みが増えてきたのかもな。続きを読む
2011年10月20日
「ある日、アヒルバス」・・山本幸久
まとめて読むと、どうにも合わない数冊がある。
これは読書メーターでの評判が非常によく、悪く書いてる人が全然いなかったから読んでみたけど、しかも後半やめようかと思ったのに「泣ける」的なコメントもあってつい我慢してしまい・・・
どこがおもしろいのか全然わからなかった。
なにが泣ける所なのか、全く想像もつかない。
往年の、堀ちえみ演ずるどじでのろまなカメなんだけど愛すべきすっちー「スチュワーデス物語」みたいな話。
あんなにクサイ話じゃないけれども、全然興味持てなかった。
何って、大量にある会話が、とにかくおもしろくない。
事件性もちらほら出てくるけど、よくある話で新しさもなく、実話ならまだしも、本で読みたいほどの話ではなかった。
これは読書メーターでの評判が非常によく、悪く書いてる人が全然いなかったから読んでみたけど、しかも後半やめようかと思ったのに「泣ける」的なコメントもあってつい我慢してしまい・・・
どこがおもしろいのか全然わからなかった。
なにが泣ける所なのか、全く想像もつかない。
往年の、堀ちえみ演ずるどじでのろまなカメなんだけど愛すべきすっちー「スチュワーデス物語」みたいな話。
あんなにクサイ話じゃないけれども、全然興味持てなかった。
何って、大量にある会話が、とにかくおもしろくない。
事件性もちらほら出てくるけど、よくある話で新しさもなく、実話ならまだしも、本で読みたいほどの話ではなかった。
2011年10月18日
「男は敵、女はもっと敵」・・山本幸久
まとめて借りちゃったから、まあとりあえず読むか・・・。
といったスタンスが良かったのかもしれないけど、まあまあおもしろかった。
こう言う題名は、あまり好きじゃないし、なんだかのドラマっぽくて飽き飽きな気もするんだけれども。
連作短編オムニバス。
本の感想(だけでなく映画とかもだろうけれど)というのは、読んだ時の気分やシチュエーションにひどく左右されるから、はっきりしたことは言えないが
登場人物がどれもいい程度に生々しくて、いきいきと活動していた。
思ったよりもずっと良かった。
続きを読む
といったスタンスが良かったのかもしれないけど、まあまあおもしろかった。
こう言う題名は、あまり好きじゃないし、なんだかのドラマっぽくて飽き飽きな気もするんだけれども。
連作短編オムニバス。
本の感想(だけでなく映画とかもだろうけれど)というのは、読んだ時の気分やシチュエーションにひどく左右されるから、はっきりしたことは言えないが
登場人物がどれもいい程度に生々しくて、いきいきと活動していた。
思ったよりもずっと良かった。
続きを読む
2011年10月17日
「占い師はお昼寝中」・・倉知淳
ライトミステリー。
駅の売店なんかで買って、電車の中とかで読むといいかも。みたいな本。
適度に楽しめた。
青山の女子大生の美以子さんは、母親の弟、つまり叔父さんのやってるかなり胡散臭い占い師家業の手伝いをしている。
その叔父さんの日々の形態はもっぱら昼寝。
この文庫に収まってる6話がほぼ一年だとすると、本当に一年に6件しか相談事がなかったのかもしれないね。
しかし、それをわずかな問答のみで推測し解決にもっていく技は、これはもういかがわしいとは言わない洞察力。
けっこうすごいおじさんです。続きを読む
駅の売店なんかで買って、電車の中とかで読むといいかも。みたいな本。
適度に楽しめた。
青山の女子大生の美以子さんは、母親の弟、つまり叔父さんのやってるかなり胡散臭い占い師家業の手伝いをしている。
その叔父さんの日々の形態はもっぱら昼寝。
この文庫に収まってる6話がほぼ一年だとすると、本当に一年に6件しか相談事がなかったのかもしれないね。
しかし、それをわずかな問答のみで推測し解決にもっていく技は、これはもういかがわしいとは言わない洞察力。
けっこうすごいおじさんです。続きを読む
2011年10月12日
「ヤングアダルトパパ」・・山本幸久
この人の話は、どこか軽くて薄っぺらに思える。
話の内容はかなりヘビーだし、軽い話じゃないのに。
もちろん、口調が軽いのはむしろ歓迎されるべきなんだけど、
なんだろうなあ。
人の書く文章は、その人をすごく表わしてしまう・・ような気がする。
中学二年生の少年がいて、父親が連れてきた、というか押しかけられた(金銭的理由で)女と同居する事になり、彼女はその中学生の子を妊娠し出産し、挙句の果てには出て行ってしまう話。
ヒドイも何も、最悪な女。地獄に堕ちろ。
その彼の周りには中途半端な不良少年や託児所を手伝う少女たちなんかがいて、
現代の託児所事情みたいなものは、まあなんとなく描かれているような・・・
どいつもこいつも・・・、面白みのあるやつは一人も出てこない。
話の内容はかなりヘビーだし、軽い話じゃないのに。
もちろん、口調が軽いのはむしろ歓迎されるべきなんだけど、
なんだろうなあ。
人の書く文章は、その人をすごく表わしてしまう・・ような気がする。
中学二年生の少年がいて、父親が連れてきた、というか押しかけられた(金銭的理由で)女と同居する事になり、彼女はその中学生の子を妊娠し出産し、挙句の果てには出て行ってしまう話。
ヒドイも何も、最悪な女。地獄に堕ちろ。
その彼の周りには中途半端な不良少年や託児所を手伝う少女たちなんかがいて、
現代の託児所事情みたいなものは、まあなんとなく描かれているような・・・
どいつもこいつも・・・、面白みのあるやつは一人も出てこない。
2011年10月10日
「笑う招き猫」・・山本幸久
お笑いを目指す二人組。
アカコとヒトミ。
今でこそ、お笑いの女性二人組はいっぱいいるけれど、この発刊当時はまだまだ少なかったのかも。
イメージではあれだな。。
えっと名前なんだっけ。えーと・・・えーと・・・。
さまーずといっしょに出たりしててウサギの恰好してる二人組・・・
あれを思いながら読んだ。
結末は、テレビに誘われた二人が「漫才したいんです」っていって断る。
そういうの、想像できない。
芸人さん、テレビ出てなんぼのもんじゃないんでしょうか・・・?
そういう理想論、追うかな・・。
アカコとヒトミ。
今でこそ、お笑いの女性二人組はいっぱいいるけれど、この発刊当時はまだまだ少なかったのかも。
イメージではあれだな。。
えっと名前なんだっけ。えーと・・・えーと・・・。
さまーずといっしょに出たりしててウサギの恰好してる二人組・・・
あれを思いながら読んだ。
結末は、テレビに誘われた二人が「漫才したいんです」っていって断る。
そういうの、想像できない。
芸人さん、テレビ出てなんぼのもんじゃないんでしょうか・・・?
そういう理想論、追うかな・・。
2011年10月04日
「渋谷に里帰り」・・山本幸久
いくつかまとめてかりてしまったのでカテゴリー一本立ち。
この所、予約した本が来ないという停滞期に入り、
・・・こういうことたまにある。で、そのあと、どば〜〜〜っときて慌てる羽目に陥る。
コンスタントに来てほしいのに上手く行かないもんだ。
で、随分前から読書メーターの「読みたい本」に上げてあったものから片っ端によんでみようということになった。
というわけで、山本幸久まつり、みたいになった。
でも、これはかなり期待外れだった。残念。
渋谷にもともと住んでる人がいて、ってこれはもう銀座だって新宿だって青山だってそうなんだけど、言われてみれば今は渋谷が一番こう言ったシチュエーションにはぴったりかもしれない。
そういった「ふるさと渋谷」的な話の中で、
小学校時代に「渋谷を捨てた」少年がまだそれを根に持ってるだろう同級生に遭遇したくないがために鬼門と設定する。
どんだけ、根に持つ?
その少年がやがて成長して食品会社の営業マンになって渋谷の飲食店を担当し・・という話。
あんまり、本読んで「だから何?」とか言いたくないけど、ついぱたんと閉じてから
「だから何だ?」
という気持ちになってしまった。
題名の付け方はうまいのにな。
この所、予約した本が来ないという停滞期に入り、
・・・こういうことたまにある。で、そのあと、どば〜〜〜っときて慌てる羽目に陥る。
コンスタントに来てほしいのに上手く行かないもんだ。
で、随分前から読書メーターの「読みたい本」に上げてあったものから片っ端によんでみようということになった。
というわけで、山本幸久まつり、みたいになった。
でも、これはかなり期待外れだった。残念。
渋谷にもともと住んでる人がいて、ってこれはもう銀座だって新宿だって青山だってそうなんだけど、言われてみれば今は渋谷が一番こう言ったシチュエーションにはぴったりかもしれない。
そういった「ふるさと渋谷」的な話の中で、
小学校時代に「渋谷を捨てた」少年がまだそれを根に持ってるだろう同級生に遭遇したくないがために鬼門と設定する。
どんだけ、根に持つ?
その少年がやがて成長して食品会社の営業マンになって渋谷の飲食店を担当し・・という話。
あんまり、本読んで「だから何?」とか言いたくないけど、ついぱたんと閉じてから
「だから何だ?」
という気持ちになってしまった。
題名の付け方はうまいのにな。
2011年10月01日
「人質の朗読会」・・小川洋子
確かあれは「ブラフマンの埋葬」がきっかけだったか、「小川洋子を制覇しよう」と、昔懐かし「本プロ」で宣言し、新刊の傍ら読み始めた事を懐かしく思い出す。
あれはいったい、何年前の事なんだろう。
この頃、年齢とともに月日のたつスピードが異常に速くなり、去年の一昨年の区別がほとんどつかない・・・(≡д≡)
さて、この小川さんもいわゆる連作短編なんだけれど、この構成の潔さにはやはり感服。
南米あたりの山間部にある小さな村で、ツアーのマイクロバスが反政府ゲリラによって拉致された。
彼らの人数は8人。
その8人と通信人を含む9人がひとりひとり自分の思い出を書いて
・・それは必ずしも紙ではないようだった・・
それを朗読し合うというもの。
切羽詰まった遺言のような類でなく、まさに朗々と 語る。
一晩に1話。
その9晩分の話が、彼らの死後しばらくたって 盗聴テープから発見される事となった。
最後に、全ての朗読が終わり
それらを総括する文言が、一言もない。
その潔さと、それが成立してしまうこの文章力に感動する。
続きを読む
あれはいったい、何年前の事なんだろう。
この頃、年齢とともに月日のたつスピードが異常に速くなり、去年の一昨年の区別がほとんどつかない・・・(≡д≡)
さて、この小川さんもいわゆる連作短編なんだけれど、この構成の潔さにはやはり感服。
南米あたりの山間部にある小さな村で、ツアーのマイクロバスが反政府ゲリラによって拉致された。
彼らの人数は8人。
その8人と通信人を含む9人がひとりひとり自分の思い出を書いて
・・それは必ずしも紙ではないようだった・・
それを朗読し合うというもの。
切羽詰まった遺言のような類でなく、まさに朗々と 語る。
一晩に1話。
その9晩分の話が、彼らの死後しばらくたって 盗聴テープから発見される事となった。
最後に、全ての朗読が終わり
それらを総括する文言が、一言もない。
その潔さと、それが成立してしまうこの文章力に感動する。
続きを読む
2011年09月30日
「誰でも良かった」・・五十嵐貴久
秋葉原のあの事件をモチーフにした部分から始まる。
男は、「世の中から自分は無視されている」と思い込み(事実、そうだったのかもしれない)
あの人混みの休日、交差点に突っ込んだ。
そして歩く人々を刺して驚くほど多くの人をたった一人で殺してしまった。
それをそのまま、舞台を渋谷にし、その後、カフェに籠城させ、交渉人を登場させる。
この話を「緊迫感ある」と読むのはそれぞれの読者の勝手だが、私にはまったく面白みは感じられなかった。
この本のポイントはラストにある。
ねたばれてます。
男は、「世の中から自分は無視されている」と思い込み(事実、そうだったのかもしれない)
あの人混みの休日、交差点に突っ込んだ。
そして歩く人々を刺して驚くほど多くの人をたった一人で殺してしまった。
それをそのまま、舞台を渋谷にし、その後、カフェに籠城させ、交渉人を登場させる。
この話を「緊迫感ある」と読むのはそれぞれの読者の勝手だが、私にはまったく面白みは感じられなかった。
この本のポイントはラストにある。
ねたばれてます。
2011年09月29日
「藁にもすがる獣たち」・・曽根圭介
曽根作品にしては珍しい長編。
しかも非リアルであるにもかかわらず妙に生々しく、読んでる間は実にリアルであると思い込む。
まるで夢の中の話のように。
目覚めたら「ああ、そんなことあるわけないわね」と思うのにその時は実にリアルだと思ってしまう。「曽根作品にしてはブラックファンタジー色が薄いよね」と思って読まされた所からすでに取り込まれていたわけだ。
駅前のサウナに、大金を抱えた不審な男が現れてその現金を置いたまま行方が分からなくなる。
果たしてその男は一体誰なのか。
やくざとどっぷりつかった刑事がおり、その刑事は仕事上つきあった中国国籍の女にいれあげ
それがもとでやくざに借金する。
いまどき、なかなかいないと思うな。
そういった、一件ありそうで、よく考えればあり得ない事に一喜一憂はらはらと
そういう読み方をするほど若くないし、クオリティも高くはない。
が十分にエンタメ作品であった。
しかも非リアルであるにもかかわらず妙に生々しく、読んでる間は実にリアルであると思い込む。
まるで夢の中の話のように。
目覚めたら「ああ、そんなことあるわけないわね」と思うのにその時は実にリアルだと思ってしまう。「曽根作品にしてはブラックファンタジー色が薄いよね」と思って読まされた所からすでに取り込まれていたわけだ。
駅前のサウナに、大金を抱えた不審な男が現れてその現金を置いたまま行方が分からなくなる。
果たしてその男は一体誰なのか。
やくざとどっぷりつかった刑事がおり、その刑事は仕事上つきあった中国国籍の女にいれあげ
それがもとでやくざに借金する。
いまどき、なかなかいないと思うな。
そういった、一件ありそうで、よく考えればあり得ない事に一喜一憂はらはらと
そういう読み方をするほど若くないし、クオリティも高くはない。
が十分にエンタメ作品であった。
2011年09月27日
「ソロモンの犬」・・道尾秀介
ミステリー期の道尾さんは、まったく受け付けなかったのが、「カラスの親指」から急に面白くなり、「龍神の雨」あたりでは、ぐっと興味惹く作家さんとなった。
直木賞受賞作品「月と蟹」は、随分文学賞よりになったなと思った矢先の出来事。
ちょうど図書館から手元に来ていた時だった。
(そう、それを大阪のホテルのトイレに忘れてきたんだったわ)
その道尾作品の、ここが、ターニングポイントなんじゃないか?という気がした作品がこれ。
ストーリーは、男子大学生がイケメンの同級生だなと思い込み、彼のそばにいたらおれもついででモテるかもしれないという下心で声をかけたら、その彼だと思っていたのは女性だった。
そしてその女性に惹かれて行く。
そして、彼女に声をかけようとチャンスをうかがうための「話しかけメモ」を拾われたのが、京也屠の出会いだった。
そして男二人女二人の4人での付き合いが始まる・・・んだが
あきれるほど 気を回し過ぎの男と
信頼してるのかしてないのか良くわからない女性同士が
みてるだけでもイライラする関係を日々過ごす。
そこに大学の先生とその息子が絡み、その少年の事故死がミステリーの要素となる。
といったような、まったく興味ひかない話。
道尾作品のその後 を知っているから読めるが
じゃなかったら「ああ、もう道尾さんはいいや」って思っただろうな・・。
しかし、この辺りから脱ミステリーの雰囲気が漂うのも確か。
ここあたりから徐々に今の道尾さんの作風に行ったんだろうか、と思うと
今読んだ甲斐はあっただろうと思う。
直木賞受賞作品「月と蟹」は、随分文学賞よりになったなと思った矢先の出来事。
ちょうど図書館から手元に来ていた時だった。
(そう、それを大阪のホテルのトイレに忘れてきたんだったわ)
その道尾作品の、ここが、ターニングポイントなんじゃないか?という気がした作品がこれ。
ストーリーは、男子大学生がイケメンの同級生だなと思い込み、彼のそばにいたらおれもついででモテるかもしれないという下心で声をかけたら、その彼だと思っていたのは女性だった。
そしてその女性に惹かれて行く。
そして、彼女に声をかけようとチャンスをうかがうための「話しかけメモ」を拾われたのが、京也屠の出会いだった。
そして男二人女二人の4人での付き合いが始まる・・・んだが
あきれるほど 気を回し過ぎの男と
信頼してるのかしてないのか良くわからない女性同士が
みてるだけでもイライラする関係を日々過ごす。
そこに大学の先生とその息子が絡み、その少年の事故死がミステリーの要素となる。
といったような、まったく興味ひかない話。
道尾作品のその後 を知っているから読めるが
じゃなかったら「ああ、もう道尾さんはいいや」って思っただろうな・・。
しかし、この辺りから脱ミステリーの雰囲気が漂うのも確か。
ここあたりから徐々に今の道尾さんの作風に行ったんだろうか、と思うと
今読んだ甲斐はあっただろうと思う。
「紫式部の欲望」・・酒井順子
今まで、高校の古典の授業での「桐壺」はじめ、幾度か源氏物語に「勉強」として触れることはたびたびあった。
その後も、瀬戸内寂聴の新訳にもチャレンジしようと文庫全巻買った。
それでもなんだか全然読み進めないまま
これを読めば少しは「読みたい!」と思うだろうかな、と狙ったわけでもなかったけれど、まあ読んでみるかな、と。
酒井さんの根底にある都会女子高女子と私は、なかなか相容れない部分があるんだけれど、この本に関して言えば、まさにその「相容れない」ポイントの最たるものだったかもしれない。
「源氏物語はものすごくおもしろい」
と言う人で、しっかりちゃんと、「読み物」として面白いと思ってる人って、どのくらいいるんだろうか。
みんなが「おもしろいと言わなきゃいけないんじゃないか」と、思い込んでるだけではない?
もしくはうがった見方で言うと、面白いと言った方が利口そうに見えるとか・・・?
つまり。
この本に於いて暴かれる(?)源氏物語の全貌は、(もちろん酒井さんの主観が多く含まれているとはいえ)あきれるほど下世話で変質的で、まったく興味の持てる話なんかじゃなかった。
もしも、今の世から百年後の未来にあの渡辺淳一のエロ小説を「すごい巨匠の昭和及び平成期の代表文学」とかなんとか言って読まされるとして、その時代の人全員が褒めるのもどうかと思うし、私だってもしもその時代にいたら好きじゃないもんは好きじゃないと言いたいだろう。
平安期の女房方の様子やあの時代の人々の考え方を学ぶ上では非常に興味深いが、物語として五十篇以上もつらつら読む気にはさらさらならない話なんだなあ〜もちろん私にとってだが。
という事がよ~く分かった本だった。
という意味では非常に有意義なものだった。
その後も、瀬戸内寂聴の新訳にもチャレンジしようと文庫全巻買った。
それでもなんだか全然読み進めないまま
これを読めば少しは「読みたい!」と思うだろうかな、と狙ったわけでもなかったけれど、まあ読んでみるかな、と。
酒井さんの根底にある都会女子高女子と私は、なかなか相容れない部分があるんだけれど、この本に関して言えば、まさにその「相容れない」ポイントの最たるものだったかもしれない。
「源氏物語はものすごくおもしろい」
と言う人で、しっかりちゃんと、「読み物」として面白いと思ってる人って、どのくらいいるんだろうか。
みんなが「おもしろいと言わなきゃいけないんじゃないか」と、思い込んでるだけではない?
もしくはうがった見方で言うと、面白いと言った方が利口そうに見えるとか・・・?
つまり。
この本に於いて暴かれる(?)源氏物語の全貌は、(もちろん酒井さんの主観が多く含まれているとはいえ)あきれるほど下世話で変質的で、まったく興味の持てる話なんかじゃなかった。
もしも、今の世から百年後の未来にあの渡辺淳一のエロ小説を「すごい巨匠の昭和及び平成期の代表文学」とかなんとか言って読まされるとして、その時代の人全員が褒めるのもどうかと思うし、私だってもしもその時代にいたら好きじゃないもんは好きじゃないと言いたいだろう。
平安期の女房方の様子やあの時代の人々の考え方を学ぶ上では非常に興味深いが、物語として五十篇以上もつらつら読む気にはさらさらならない話なんだなあ〜もちろん私にとってだが。
という事がよ~く分かった本だった。
という意味では非常に有意義なものだった。
2011年09月26日
2011年09月24日
「極上掌篇小説」
この記事の最初の投稿は6月21日とある。読み終えるのに三カ月以上かかったわけね。
何度も図書館で借り直し。
一つ一つ、読むたびに感想を書こうと思っていたが、後半はそれも怠けた。
それにしても、この所急に気になっていた作家さんが、この時すでにこんなに集まって短編なんかになっちゃって、どっさり詰まった一冊になってる。
いつこのアンソロジーが作られたのか知らないけれど、大した先見の目だ。
うむ。極上とあるが、まさに極上であった。
文庫があるなら、欲しいな。
続きを読む
何度も図書館で借り直し。
一つ一つ、読むたびに感想を書こうと思っていたが、後半はそれも怠けた。
それにしても、この所急に気になっていた作家さんが、この時すでにこんなに集まって短編なんかになっちゃって、どっさり詰まった一冊になってる。
いつこのアンソロジーが作られたのか知らないけれど、大した先見の目だ。
うむ。極上とあるが、まさに極上であった。
文庫があるなら、欲しいな。
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2011年09月21日
「牛を屠る」・・佐川光春
「おれのおばさん」で知った佐川光春さんの、小説でなく、エッセイでもない、え〜ノンフィクションかな・・?
作者がかつて従事した仕事であり、今でもそれを誇りに思っている様子がうかがえる。
毎日肉屋やスーパーに並ぶ牛や豚や鶏は、誰かが行う屠殺という手順を経なければ肉にはならないわけで、そんなことは誰もがわかってる。
牛を抑えて喉を突き、皮をはぎ、肉にしていく。
実情は想像より機械化が進み、オートメーションにより製品化されるのものだと
そうであって欲しいな・・と思っていた。
今は、実際に人権の問題もあるだろうし、BSEの問題から以降、一頭一頭の管理が非常に厳しいと聞いたが、この本に書かれている屠殺場は、それよりも前の、まだまだ近代化されていない屠殺場での様子らしい。
実に生々しい。
こう言った仕事に従事しているのは部落関係者ではないのかという生半可な知識は大人の何人かは思うだろうし、私もその事についてはどうなんだろうかと、思わなくもない。
この本の中で、彼は、半ば過ぎに
「今更断る事でもない気がするが、私は被差別部落の出身ではない。正確には私が知る限りと但し書きを付けるべきだが」
とある。
実際は、その会社で従事していた社員の半数程度はそういった出身者で構成されているようだけれど。
同和問題。
そんなものは、本当に消えてなくなればいいのにと思う。
「そういう事がある」ということを、授業でやる必要がないと思う。
やって、そして知った上で、「だから何?」とすべきであると論じたいらしい。
在日韓国人の問題もそれに絡まってる場合も多く、なかなか決着のつきにくい問題なのかもしれない。
昔は、戸籍の紙の色が違っていたという。
今はもうそんな事があるわけもなく、婚姻関係を繰り返せば、誰が誰やらわからなくなるだろう。
と、この本はそういう話ではない。
屠殺というより、屠畜であるらしいが、そういう仕事に従事している中での
精神構造ではなく、実際に技術的な事を書き連ねた本。
その実質的な動作の重みに、腹の底から「ふ〜ん」と納得した。
作者がかつて従事した仕事であり、今でもそれを誇りに思っている様子がうかがえる。
毎日肉屋やスーパーに並ぶ牛や豚や鶏は、誰かが行う屠殺という手順を経なければ肉にはならないわけで、そんなことは誰もがわかってる。
牛を抑えて喉を突き、皮をはぎ、肉にしていく。
実情は想像より機械化が進み、オートメーションにより製品化されるのものだと
そうであって欲しいな・・と思っていた。
今は、実際に人権の問題もあるだろうし、BSEの問題から以降、一頭一頭の管理が非常に厳しいと聞いたが、この本に書かれている屠殺場は、それよりも前の、まだまだ近代化されていない屠殺場での様子らしい。
実に生々しい。
こう言った仕事に従事しているのは部落関係者ではないのかという生半可な知識は大人の何人かは思うだろうし、私もその事についてはどうなんだろうかと、思わなくもない。
この本の中で、彼は、半ば過ぎに
「今更断る事でもない気がするが、私は被差別部落の出身ではない。正確には私が知る限りと但し書きを付けるべきだが」
とある。
実際は、その会社で従事していた社員の半数程度はそういった出身者で構成されているようだけれど。
同和問題。
そんなものは、本当に消えてなくなればいいのにと思う。
「そういう事がある」ということを、授業でやる必要がないと思う。
やって、そして知った上で、「だから何?」とすべきであると論じたいらしい。
在日韓国人の問題もそれに絡まってる場合も多く、なかなか決着のつきにくい問題なのかもしれない。
昔は、戸籍の紙の色が違っていたという。
今はもうそんな事があるわけもなく、婚姻関係を繰り返せば、誰が誰やらわからなくなるだろう。
と、この本はそういう話ではない。
屠殺というより、屠畜であるらしいが、そういう仕事に従事している中での
精神構造ではなく、実際に技術的な事を書き連ねた本。
その実質的な動作の重みに、腹の底から「ふ〜ん」と納得した。
2011年09月19日
「黒いマナー」・・酒井順子
もともと、「負け犬の遠吠え」的なややブラックな言い回しで世間に広く受け入れられた酒井さん。
酒井さんご自身はこの本でも書かれているように「自分はどうも口が悪いらしい」との自覚があるらしい。
しかしそれは物事を正直に言ってるだけだと。
私もそれに関して言えば、口が悪い部類で、私にしてもまさに「正直な感想」を言ってると思っている。
ただ、ここで私と酒井さんには決定的な差があって、酒井さんは都育ちで私は九州のそれも限りなく最果ての島育ちであるということ。
この本の題材は「マナー」
そもそもマナーっていうのは、都を中心としたものであって、田舎のマナーなんてものは「マナー」とは言わず「風習」という。
そう言う私からしてみれば、都のマナーは、この年になっても良く知らないものがごろごろある。
こうじゃなきゃいけないああじゃなきゃいけない・・・知るか!みたいなのがいっぱい。
私はそのあたり、心意気で乗り越えてきた感があるんだけど、東京に出てきてもうすぐ30年・・思えば私の送ってきたこの年月は、そういう都の人にしてみれば田舎モンもろ出しの山ざるのようなものだったろうなと思う。
そういうのに、付き合ってくれたみなさん。
ホントにいろいろご迷惑おかけしましたです。
では、この本のないようについて少しづつ感想があった部分だけ書き留めておく。
▲結婚のマナー
さすがにもう友人の結婚式に出る用はないだろうと思うので、結婚スピーチに関する話はあまり真剣には読めない。
▲食事のマナー
私は全然お上品じゃない。
肘ついて食べたりとかはしないけど、行儀にはからきし自信がない。
しかし、夫がなにもかもを吸い上げて食べる音には最近「どうなんだ?」と思うようになった。
昔は気付かなかったんだけどねえ・・・。
▲メールのマナー
これはもう、若ぶったり、なんかぶったり、しないと決めている。
なにごとも、文章は臨場感でしょう。
▲受験のマナー
というか、専門的な言葉はそれを使う互いだけで使用するというのは最低限のマナーというより、当然のことかとおもう。
▲注意のマナー
私は人に「こういうときはこうするもんでしょ」的な事はまず言わない。
自分に関係あるなら、そしてそれが自分にとって甚だ不利益になるなら、絶対言うけれど。
そうじゃなければ間違いなく言わない。
▲謝罪のマナー
この中に企業の謝罪会見の話に、不二家の社長のメガネがいけないっていうのがあって、もう全然記憶にないから、見てみたなと・・。
▲都会のマナー
都会歩きのマナーの話。あんまり歩かないからな・・・。
車の運転のマナーは、ほんとうに都市や町や村で違うなあと思うけれど。
▲別れのマナー
▲贈答のマナー
お中元お歳暮の類を、する習慣がない。
夫の上司にも送った事がない・・・。いまさらですが・・・。
▲パーティーのマナー
パーティー・・行かなきゃいいわけです。
って、行く用事はない。
▲年賀状のマナー
出す。というのと、出さないという事の間にある溝は深い。というのに、そうだなあと思った。
あれは、とりあえず、出しとくものかも。
▲母と娘間のマナー
▲格差マナー
▲自慢マナー
▲プライバシーのマナー
▲禿げのマナー
▲露出のマナー
▲悪口
▲年齢
▲マナーのマナー
なんてのが続々とあるんだけれども、自慢っていうのは自分ではそう思ってなくても立派に自慢になってる事も多くあるというあたりは納得。
そのほかは、もう私にはどうでもよく、「悪口」に至っては、あまりその人のいない所でその人の話題をとくにマイナスポイントを言いたい方ではないから、賛同する部分は少ない。
読むと、「ああ、酒井さんって東京の女子校出身〜って感じの人だよねえ」とつくづく思う。
そういう所が「都の宮中の女房」的な意識に通じるんだろうなあ。
酒井さんご自身はこの本でも書かれているように「自分はどうも口が悪いらしい」との自覚があるらしい。
しかしそれは物事を正直に言ってるだけだと。
私もそれに関して言えば、口が悪い部類で、私にしてもまさに「正直な感想」を言ってると思っている。
ただ、ここで私と酒井さんには決定的な差があって、酒井さんは都育ちで私は九州のそれも限りなく最果ての島育ちであるということ。
この本の題材は「マナー」
そもそもマナーっていうのは、都を中心としたものであって、田舎のマナーなんてものは「マナー」とは言わず「風習」という。
そう言う私からしてみれば、都のマナーは、この年になっても良く知らないものがごろごろある。
こうじゃなきゃいけないああじゃなきゃいけない・・・知るか!みたいなのがいっぱい。
私はそのあたり、心意気で乗り越えてきた感があるんだけど、東京に出てきてもうすぐ30年・・思えば私の送ってきたこの年月は、そういう都の人にしてみれば田舎モンもろ出しの山ざるのようなものだったろうなと思う。
そういうのに、付き合ってくれたみなさん。
ホントにいろいろご迷惑おかけしましたです。
では、この本のないようについて少しづつ感想があった部分だけ書き留めておく。
▲結婚のマナー
さすがにもう友人の結婚式に出る用はないだろうと思うので、結婚スピーチに関する話はあまり真剣には読めない。
▲食事のマナー
私は全然お上品じゃない。
肘ついて食べたりとかはしないけど、行儀にはからきし自信がない。
しかし、夫がなにもかもを吸い上げて食べる音には最近「どうなんだ?」と思うようになった。
昔は気付かなかったんだけどねえ・・・。
▲メールのマナー
これはもう、若ぶったり、なんかぶったり、しないと決めている。
なにごとも、文章は臨場感でしょう。
▲受験のマナー
というか、専門的な言葉はそれを使う互いだけで使用するというのは最低限のマナーというより、当然のことかとおもう。
▲注意のマナー
私は人に「こういうときはこうするもんでしょ」的な事はまず言わない。
自分に関係あるなら、そしてそれが自分にとって甚だ不利益になるなら、絶対言うけれど。
そうじゃなければ間違いなく言わない。
▲謝罪のマナー
この中に企業の謝罪会見の話に、不二家の社長のメガネがいけないっていうのがあって、もう全然記憶にないから、見てみたなと・・。
▲都会のマナー
都会歩きのマナーの話。あんまり歩かないからな・・・。
車の運転のマナーは、ほんとうに都市や町や村で違うなあと思うけれど。
▲別れのマナー
▲贈答のマナー
お中元お歳暮の類を、する習慣がない。
夫の上司にも送った事がない・・・。いまさらですが・・・。
▲パーティーのマナー
パーティー・・行かなきゃいいわけです。
って、行く用事はない。
▲年賀状のマナー
出す。というのと、出さないという事の間にある溝は深い。というのに、そうだなあと思った。
あれは、とりあえず、出しとくものかも。
▲母と娘間のマナー
▲格差マナー
▲自慢マナー
▲プライバシーのマナー
▲禿げのマナー
▲露出のマナー
▲悪口
▲年齢
▲マナーのマナー
なんてのが続々とあるんだけれども、自慢っていうのは自分ではそう思ってなくても立派に自慢になってる事も多くあるというあたりは納得。
そのほかは、もう私にはどうでもよく、「悪口」に至っては、あまりその人のいない所でその人の話題をとくにマイナスポイントを言いたい方ではないから、賛同する部分は少ない。
読むと、「ああ、酒井さんって東京の女子校出身〜って感じの人だよねえ」とつくづく思う。
そういう所が「都の宮中の女房」的な意識に通じるんだろうなあ。
2011年09月17日
「着ればわかる」・・酒井順子
どういうわけだか一気に積読本が消えてしまったため、図書館でみかけた酒井順子をまとめ借りしてしまったため、カテゴリーも一本立ちです。
「制服」というものに、魅力を感じるという・・こういった気持ちがあることは理解できるけれど、私の中には、それはあんまり今は存在しない。
かつてあったかどうか?
それはもう、全然記憶にない。
あったのかな・・・なかったかもしれない・・。
してみたかったとしたら何・・・?
考えても思いつかないのは、多分そんなこと思ってなかったからだと思う。
酒井さんがして見た格好のいろいろ
(これがまた実際にしちゃってるところに、彼女の突き抜け型がわかって愉快)
セーラー服
これは、自分がちゃんとセーラー服で高校3年間を過ごしたから、全然執着がない。
私が嫁に行きその空いた部屋を次に使った弟が、きちんと取っておいた私のセーラー服と卒業アルバムを、勝手に破棄したことには、今も腹立ちが残るが・・・。
タカラジェンヌ
全然興味がない。
茶摘み娘
これは、やってみたいという人がいるのは理解できる。
と言うか、娘たちに勧めてみたいかも。でも、「いや・・いらん」と言われるかな。
スチュワーデス
あの恰好のどこが良いのか全然理解できない。
たぶん、私的にサービス業に従事したいという気持ちがかけらもないんだと思う。
カウガール
なんでまた、こんな恰好したいかな・・・。
ディスコファッション
ディスコにもう一回行きたいなんて思うはずもない。ので全然理解できない
陸上自衛隊
迷彩に機関銃背負って・・・
限りなく大変そう・・・兵士になりたいと思わないから、全然興味ない。
あの戦時中のモンペと胸のワッペンなら、一度ぐらいしてみてもいいけど。
って、そういう思考じゃないか?
青森ねぶた
そういうまつりだったとは!知らんかった・・。
扮装の途中で酒井さんが「花輪かパチンコ屋の開店」みたいだというところで、あはっとわらってしまった。
ビーチバレー
見せるのがルール。ってところで、かなりヒク。
だから、ビーチバレー見てても面白くないのか。
キャッツ
これは、したいというより、やっぱ一度は見ておきたいと思った。
バスガイド
なんでまた・・こんな恰好、私なら「したくない格好」から数えた方が早いなあ・・。
キャバクラ譲
これも同じく。
したいって言う意味もわからん・・・。
養蜂家
これも、コスチューム?まあそういえばそうか。
この中に出てくる「西洋ミツバチに対する日本ミツバチの生態と特長」がこの本の中では一番興味深かった。
ゴスロリ
原宿のラフォーレには、娘の洋服選びに時々ついて行くのでたまに行く。
地下にあるよね。
あの恰好をしてみたいとかって、考えられん。罰ゲームじゃあるまいし。
合唱団
この格好も、「したくない」から数えるとかなり早い方。
巫女
わたしはなんと、巫女経験あり。
小学校4年5年6年の三年間、地元の諏訪神社で、巫女さんをした。
なので、憧れはない。
永ちゃんファッション
したいわけがあるか!
ライブにもかなり興味ない。
十二単
これは、ややあこがれるかな。
重い重いというその重みも、してみたい気もする、せめてあと20歳くらい若ければね。
つまり、酒井さんと私の年代の微妙な十年のずれが、趣味のずれになってるからなのか。。
そこが合わない。
私なら、なんだったらしてみたいんだろう・・・・?
そう思って、頭ひねったけど。。全然思いつかない。
「制服」というものに、魅力を感じるという・・こういった気持ちがあることは理解できるけれど、私の中には、それはあんまり今は存在しない。
かつてあったかどうか?
それはもう、全然記憶にない。
あったのかな・・・なかったかもしれない・・。
してみたかったとしたら何・・・?
考えても思いつかないのは、多分そんなこと思ってなかったからだと思う。
酒井さんがして見た格好のいろいろ
(これがまた実際にしちゃってるところに、彼女の突き抜け型がわかって愉快)
セーラー服
これは、自分がちゃんとセーラー服で高校3年間を過ごしたから、全然執着がない。
私が嫁に行きその空いた部屋を次に使った弟が、きちんと取っておいた私のセーラー服と卒業アルバムを、勝手に破棄したことには、今も腹立ちが残るが・・・。
タカラジェンヌ
全然興味がない。
茶摘み娘
これは、やってみたいという人がいるのは理解できる。
と言うか、娘たちに勧めてみたいかも。でも、「いや・・いらん」と言われるかな。
スチュワーデス
あの恰好のどこが良いのか全然理解できない。
たぶん、私的にサービス業に従事したいという気持ちがかけらもないんだと思う。
カウガール
なんでまた、こんな恰好したいかな・・・。
ディスコファッション
ディスコにもう一回行きたいなんて思うはずもない。ので全然理解できない
陸上自衛隊
迷彩に機関銃背負って・・・
限りなく大変そう・・・兵士になりたいと思わないから、全然興味ない。
あの戦時中のモンペと胸のワッペンなら、一度ぐらいしてみてもいいけど。
って、そういう思考じゃないか?
青森ねぶた
そういうまつりだったとは!知らんかった・・。
扮装の途中で酒井さんが「花輪かパチンコ屋の開店」みたいだというところで、あはっとわらってしまった。
ビーチバレー
見せるのがルール。ってところで、かなりヒク。
だから、ビーチバレー見てても面白くないのか。
キャッツ
これは、したいというより、やっぱ一度は見ておきたいと思った。
バスガイド
なんでまた・・こんな恰好、私なら「したくない格好」から数えた方が早いなあ・・。
キャバクラ譲
これも同じく。
したいって言う意味もわからん・・・。
養蜂家
これも、コスチューム?まあそういえばそうか。
この中に出てくる「西洋ミツバチに対する日本ミツバチの生態と特長」がこの本の中では一番興味深かった。
ゴスロリ
原宿のラフォーレには、娘の洋服選びに時々ついて行くのでたまに行く。
地下にあるよね。
あの恰好をしてみたいとかって、考えられん。罰ゲームじゃあるまいし。
合唱団
この格好も、「したくない」から数えるとかなり早い方。
巫女
わたしはなんと、巫女経験あり。
小学校4年5年6年の三年間、地元の諏訪神社で、巫女さんをした。
なので、憧れはない。
永ちゃんファッション
したいわけがあるか!
ライブにもかなり興味ない。
十二単
これは、ややあこがれるかな。
重い重いというその重みも、してみたい気もする、せめてあと20歳くらい若ければね。
つまり、酒井さんと私の年代の微妙な十年のずれが、趣味のずれになってるからなのか。。
そこが合わない。
私なら、なんだったらしてみたいんだろう・・・・?
そう思って、頭ひねったけど。。全然思いつかない。
2011年09月16日
「ディア・ファーザー」・・八束澄子
恭子の父は、出張先の名古屋で突然心筋梗塞で死んだ。
残されたのは、母と妹と、中学三年生の 恭子。
まだ実感として、父の死を受け入れられない恭子。
母は、「悲しみ」という事自体を受け入れる事が出来ない、向きあう事が出来ないまま。
悲しさというのは、受け入れる事が出来て初めて悲しい。
母は、何も考えたくない、体を動かすのを止めたら思考が夫の死に飲み込まれる・・・娘二人を自分が育てなければ・・この先何も変わらない時を過ごさせてあげなければ、それが母親としての務めだから…そういう思いでただただ歯車を回し続けている。
恭子は、その母にも、ただただ食べ続ける妹にも ときに苛立つ。
自分にも。
そういった息つまる感情描写にやや不足を感じた。
児童書の限界?いや、そうじゃないだろうなと思う。
同じく、親を亡くした子どもが主人公の桂望実の「ボーイズビー」のあの心がぎゅっとなるような描写を思い起こしてしまった。
残されたのは、母と妹と、中学三年生の 恭子。
まだ実感として、父の死を受け入れられない恭子。
母は、「悲しみ」という事自体を受け入れる事が出来ない、向きあう事が出来ないまま。
悲しさというのは、受け入れる事が出来て初めて悲しい。
母は、何も考えたくない、体を動かすのを止めたら思考が夫の死に飲み込まれる・・・娘二人を自分が育てなければ・・この先何も変わらない時を過ごさせてあげなければ、それが母親としての務めだから…そういう思いでただただ歯車を回し続けている。
恭子は、その母にも、ただただ食べ続ける妹にも ときに苛立つ。
自分にも。
そういった息つまる感情描写にやや不足を感じた。
児童書の限界?いや、そうじゃないだろうなと思う。
同じく、親を亡くした子どもが主人公の桂望実の「ボーイズビー」のあの心がぎゅっとなるような描写を思い起こしてしまった。
2011年09月15日
「下町ロケット」・・池井戸潤
いよいよ池井戸潤 直木賞受賞作。
中小企業が何らかの事情で取引業者に仕事を切られたりメインバンクに苛められたり大企業に追い込まれるという形のストリー展開は「空飛ぶタイヤ」に似ている。
似ているけれども、あのあからさまな実話に比べると、こちらの方が明らかに勝算の多い追い込まれ方であるから、読んでいてさほど心配しなくてもいいし、痛快感もふんだん。
話は、あくまで中小 であって、零細じゃないっていうのも同じパターンではあるがこっちの方が企業規模は大きい。
企業の追い込まれ方従業員への責任みたいなものも、そして年間収益も単位が違う。
もちろん、主人公の科学的実力に根差したものではあるわけで。
大学のロケット工学を専門にしていた佃が、父の死とともに下町の工場を継ぎ大学を辞めて7年。
やはり研究者の佃。
その後も水素エンジンの研究に取り組む。
物語のはじまりは、こすっからいライバル社が特許における侵害を訴えてきた事。
それによって特許の見直しをアドバイスされる。
そしてそれが幸いして、大企業帝国重工のロケットエンジン開発に先駆けての特許取得となりそれをめぐる戦いとなる。
(この帝国重工っていうのも、どうも三菱重工のことみたいなんだよね・・・
池井戸さんは、なんだか三菱重工に詳しい)
しかし、読んでみればまあ終始、余裕なかんじの勝ち戦。
それに、三菱に関しても、あれだけ叩いた三菱に、今回は財前さんという素敵なおっさんがいる。
企業モノというおカタイモチーフだけれど、重苦しさよりも爽快さが上回るエンターテイメント性は用意されている。
社長・・・
大企業においての社長は、権限はあってもそのあり方ろしては、社員同様1こまにすぎない。
それに比べ、個人企業は・・
養っていかなければならない社員。
それらに付随する責任。
研究者としての夢・・・。
そのあたりの描き方は十分。
なかなか面白い話だった。
で、これがどのくらい現実的で、どくらい非現実的で
どのくらい「ある話」で、どのくらい「ない話」かが
さっぱり見当もつかない。
これを読んでいて、今TVでやってる「たてほこ」という番組を思い出した。
http://www.fujitv.co.jp/hokotate/index.html
あ、ほこ×たて でした。
滅多に「すごいなあいいことしてる」と思わないTvたけど
これはいいことだなと思う。
こういう「日本の技術力の高さ」を競うのって素晴らしい。
どんどんこういうのに、応募して頑張ってアピールして欲しい。
中小企業が何らかの事情で取引業者に仕事を切られたりメインバンクに苛められたり大企業に追い込まれるという形のストリー展開は「空飛ぶタイヤ」に似ている。
似ているけれども、あのあからさまな実話に比べると、こちらの方が明らかに勝算の多い追い込まれ方であるから、読んでいてさほど心配しなくてもいいし、痛快感もふんだん。
話は、あくまで中小 であって、零細じゃないっていうのも同じパターンではあるがこっちの方が企業規模は大きい。
企業の追い込まれ方従業員への責任みたいなものも、そして年間収益も単位が違う。
もちろん、主人公の科学的実力に根差したものではあるわけで。
大学のロケット工学を専門にしていた佃が、父の死とともに下町の工場を継ぎ大学を辞めて7年。
やはり研究者の佃。
その後も水素エンジンの研究に取り組む。
物語のはじまりは、こすっからいライバル社が特許における侵害を訴えてきた事。
それによって特許の見直しをアドバイスされる。
そしてそれが幸いして、大企業帝国重工のロケットエンジン開発に先駆けての特許取得となりそれをめぐる戦いとなる。
(この帝国重工っていうのも、どうも三菱重工のことみたいなんだよね・・・
池井戸さんは、なんだか三菱重工に詳しい)
しかし、読んでみればまあ終始、余裕なかんじの勝ち戦。
それに、三菱に関しても、あれだけ叩いた三菱に、今回は財前さんという素敵なおっさんがいる。
企業モノというおカタイモチーフだけれど、重苦しさよりも爽快さが上回るエンターテイメント性は用意されている。
社長・・・
大企業においての社長は、権限はあってもそのあり方ろしては、社員同様1こまにすぎない。
それに比べ、個人企業は・・
養っていかなければならない社員。
それらに付随する責任。
研究者としての夢・・・。
そのあたりの描き方は十分。
なかなか面白い話だった。
で、これがどのくらい現実的で、どくらい非現実的で
どのくらい「ある話」で、どのくらい「ない話」かが
さっぱり見当もつかない。
これを読んでいて、今TVでやってる「たてほこ」という番組を思い出した。
http://www.fujitv.co.jp/hokotate/index.html
あ、ほこ×たて でした。
滅多に「すごいなあいいことしてる」と思わないTvたけど
これはいいことだなと思う。
こういう「日本の技術力の高さ」を競うのって素晴らしい。
どんどんこういうのに、応募して頑張ってアピールして欲しい。
「円卓」・・西加奈子
「きりこ〜」以来の2冊目。
西さんの独特の、開き直ったというか思い切った思想や世界観による言い回しが素敵。
哲学的内容を大阪弁(でもとりわけハードな部類かとも思うけれど)で、しかも小学生が思考する様が美しい(と、つい言ってしまう)。
大抵の誰もが、大抵の誰もを。心からいつくしむ様がただただあたたかい。
この物語の中では「しね」「しね」と白い紙を折りたたみ机の中を溢れかえらせる子も、変質者すらも、ほほえましくなる(?)
子どもを侮ってはならぬということを、自分の子供の頃はわかってたのに、つい今の自分の方が偉いと思ってしまうオトナな私にはひときわまぶしい本だ。
西さんの独特の、開き直ったというか思い切った思想や世界観による言い回しが素敵。
哲学的内容を大阪弁(でもとりわけハードな部類かとも思うけれど)で、しかも小学生が思考する様が美しい(と、つい言ってしまう)。
大抵の誰もが、大抵の誰もを。心からいつくしむ様がただただあたたかい。
この物語の中では「しね」「しね」と白い紙を折りたたみ机の中を溢れかえらせる子も、変質者すらも、ほほえましくなる(?)
子どもを侮ってはならぬということを、自分の子供の頃はわかってたのに、つい今の自分の方が偉いと思ってしまうオトナな私にはひときわまぶしい本だ。
2011年09月11日
「民王」・・池井戸潤
実は、この本の前に「鉄の骨」を途中断念。
かなりバタバタと忙しい日々に、数ページ読んでは寝てしまうというのが続いてしまってとうとう断念した。
土建業者の談合話っていうのが、興味ないわけじゃなかったけれど、まあいいやという・・・。
あまりに本を読み進めないため様々にうろうろした挙句、これを読み始めたら、あっという間、数時間で読み終えてしまった。
味わう…っていう事が全然入らない内容だったからかな。
政治の話、ではあるけれども、コメディ、しかもどたばたの。
内容は興味深いんだけれど、なんせドタバタ。
首相が就任し、内閣が発足した。
頻繁に首相交代する、たぶん麻生さんあたりの話。
漢字の読み間違いを指摘されるんだけれども、その読み間違った男は、実は入れ替わったバカ息子。
つまり、この話ではあの、入れ替わり がモチーフ。
しかも一人二人じゃない。
主要閣僚だけでなく、野党も議員も
あっちこっちで親子が入れ替わってる。
そして、その原因が、歯医者で埋められた小型高性能チップによる脳波の交換。
入れ替わりとは言え、かなり変わった切り口ではあった。
政治家として、建前では言えない事を入れ替わったやつに言わせる小気味良さ。
みたいなものは当然あるわけで、それを期待して読むんだけども
それよりもドタバタが前面に出てて
好きな人もいるかもしれないけれど、私にはちょっと・・・な。
という感じではありました。
かなりバタバタと忙しい日々に、数ページ読んでは寝てしまうというのが続いてしまってとうとう断念した。
土建業者の談合話っていうのが、興味ないわけじゃなかったけれど、まあいいやという・・・。
あまりに本を読み進めないため様々にうろうろした挙句、これを読み始めたら、あっという間、数時間で読み終えてしまった。
味わう…っていう事が全然入らない内容だったからかな。
政治の話、ではあるけれども、コメディ、しかもどたばたの。
内容は興味深いんだけれど、なんせドタバタ。
首相が就任し、内閣が発足した。
頻繁に首相交代する、たぶん麻生さんあたりの話。
漢字の読み間違いを指摘されるんだけれども、その読み間違った男は、実は入れ替わったバカ息子。
つまり、この話ではあの、入れ替わり がモチーフ。
しかも一人二人じゃない。
主要閣僚だけでなく、野党も議員も
あっちこっちで親子が入れ替わってる。
そして、その原因が、歯医者で埋められた小型高性能チップによる脳波の交換。
入れ替わりとは言え、かなり変わった切り口ではあった。
政治家として、建前では言えない事を入れ替わったやつに言わせる小気味良さ。
みたいなものは当然あるわけで、それを期待して読むんだけども
それよりもドタバタが前面に出てて
好きな人もいるかもしれないけれど、私にはちょっと・・・な。
という感じではありました。
2011年09月10日
「アフリカにょろり旅」・・青山潤
東京大学学術研究所に所属する総合海洋研究機関。
そんなものの存在は、もちろん知らなかったけれど、そういうものの類はきっとあるはずだろうと勝手に思っていた それね。
専門にするっていうのは、ほんとにそれこそ先端的に専門なんだろうから、この本の三人の彼らは、まさに「うなぎ」に命をかけている様子。
いや、命までは賭けたくないみたいだけど、成り行きでかかっちゃってる気もする。
この本には第二弾の「うなどん」っていうのがあるんだけれど、読書メーターで見ると相当評判が悪いみたいなので、本当はそっちも読もうともっていたが、やめる事にした。
しかも、話が、この先の話じゃなくて、時系列的にはこの話より前にさかのぼるみたいだし。
で、この「うなぎ」話を、なんで私が読もうと思ったのか、これがさっぱり記憶にない。
んだけれども、この本を予約したあたりで、↓のニュースが報道されている。
http://www.asahi.com/science/update/0202/TKY201102010617.html
ニュース記事は、よくリンク先がなくなっちゃうから一応コピーしておくと。
天然ウナギの卵発見 世界初、完全養殖実用化へ期待 2011年2月2日1時42分
捕獲に成功した天然ウナギの卵。直径は約1.6ミリ=東京大大気海洋研究所、水産総合研究センター提供
天然のニホンウナギが海で産んだ卵が、世界で初めて日本の研究チームによって発見された。現場は、ウナギの幼生が捕獲されたことがあるマリアナ諸島沖。調査で得られたデータは、ウナギを卵から育てる「完全養殖」の実用化に役立つと期待される。
発見したのは、東京大大気海洋研究所の塚本勝巳教授や水産総合研究センターなどのチーム。1日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ(電子版)に報告した。
2009年5月、調査船で大型のプランクトンネットを引いたところ、ウナギとみられる複数の卵が入った。DNA鑑定で31個がニホンウナギの卵と確認された。いずれも受精卵で、直径は平均1.6ミリだった。
孵化(ふか)するまでの間、海中に卵の形で漂うのはわずか1日半とわかっている。チームは過去の調査データから、産卵が新月のころに行われると推定。集中的に調査した。世界のウナギ19種・亜種のうち、天然の卵の発見は初めて。
現場海域は水深3千〜4千メートルで、海山が立ち並ぶ。ウナギの卵が捕れたのは、深さ200メートルまでの比較的浅い場所だった。塚本教授は「かつて深い海の底で産卵すると考えていたが、実際にはかなり浅かった」と話す。
日本では40年ほど前から、本格的にウナギの誕生の謎を探る調査に力を入れてきた。05年にはマリアナ諸島沖で誕生直後のウナギ幼生を捕獲し、産卵海域をほぼ特定した。だが、卵の捕獲はできずにいた。
ウナギの養殖には、年間1億匹近い天然の稚魚を使っている。ただ、ニホンウナギの稚魚の漁獲量は近年、1970年ごろに比べて1〜2割程度に激減している。水産総合研究センターはウナギを卵から育てる「完全養殖」の研究を進め、10年春に成功したが、稚魚が生き残る率が低く大量生産ができず、事業化のめどが立っていない。
多分これを見たからなんだろうか・・・。
いや〜記憶にない。
たった半年ちょっと前の事だって言うのにね・・・。
危ないな。。。記憶力。
というわけで、この中に出てくる塚本教授という先生も、ぽよよ〜んとした叔父さん風の教授として登場し、この本を執筆した青山さん、渡邊俊さんの三人によるうなぎ探索アフリカ探検(旅行などという生易しいものじゃない)の記録。
アフリカ大陸。
南アメリカ大陸と並んで、日本人が行っちゃいけな所、だと私なんかは思ってて、
スカイダイビングなんか一生しないで生きてそして死にたい私は、アフリカも南米もいかないまま一生が終わるので全然構わない。
強いて言えば「ギニア高地」は行ってみたいけど、無理にとは全然思わない。
相当の危険地帯みたいだし。
この彼らは、相当上級者コースでアフリカを歩いており、
とてもとてもまねできない、というか 絶対同じような目には遭いたくない。
この地図の真ん中、アフリカ南東部の国、マラウィから、モザンビーク ジンバブエと
それこそ死の行軍を渡り歩く。
うなぎ(ンコンガ)を求めて。
うなぎって、浜名湖あたりでちょろちょろ飼ってるイメージだから、太平洋をぐるっと回遊してグアムあたりまで行くなんて言われて、ふええっと驚いた事があったっけ・・・たぶん、子供用の本で昔見たんだったと思う。
でも、その生態はほとんどわかってなくて、特に産卵が実際に確かめられたことは世界でもなかった訳でこの本の中の塚本教授は「宝探し」と揶揄されつつも諦めきれなかった様子が巻末に書かれている。その発見が、上のニュースって事になるのかなあと思うと、感慨もひとしおではある。
この本の内容はこのニュースにさかのぼる15年前ほどの話になるのかな・・・
「アフリカうなぎ」を何としてでもみつけたい彼ら。
それはわかるけれど、なんでそれが必要なのか、私たちにはあんまりわからなくて
わからなくていいと言えばいいんだけど・・・。
結局、これらから飛躍的にうなぎの生態が解明されたらしいから、重要な学術サンプルだったんだろうなあとは思う・・・
「大変な目にあったのね」
っていうのだけはすごく伝わる本ではあった。
研究って、全般そういうものなんだろうと、漠然とは思ってるんだけどね。
それにしても、一応読者にも、なぜにサンプリングが必要なのか、そのあたりの所をもう少し詳しく知識披露して欲しかった気がする。
じゃないと、ただのモノ珍しい馬鹿 みたいにも見えてくる。
そんなものの存在は、もちろん知らなかったけれど、そういうものの類はきっとあるはずだろうと勝手に思っていた それね。
専門にするっていうのは、ほんとにそれこそ先端的に専門なんだろうから、この本の三人の彼らは、まさに「うなぎ」に命をかけている様子。
いや、命までは賭けたくないみたいだけど、成り行きでかかっちゃってる気もする。
この本には第二弾の「うなどん」っていうのがあるんだけれど、読書メーターで見ると相当評判が悪いみたいなので、本当はそっちも読もうともっていたが、やめる事にした。
しかも、話が、この先の話じゃなくて、時系列的にはこの話より前にさかのぼるみたいだし。
で、この「うなぎ」話を、なんで私が読もうと思ったのか、これがさっぱり記憶にない。
んだけれども、この本を予約したあたりで、↓のニュースが報道されている。
http://www.asahi.com/science/update/0202/TKY201102010617.html
ニュース記事は、よくリンク先がなくなっちゃうから一応コピーしておくと。
天然ウナギの卵発見 世界初、完全養殖実用化へ期待 2011年2月2日1時42分
捕獲に成功した天然ウナギの卵。直径は約1.6ミリ=東京大大気海洋研究所、水産総合研究センター提供
天然のニホンウナギが海で産んだ卵が、世界で初めて日本の研究チームによって発見された。現場は、ウナギの幼生が捕獲されたことがあるマリアナ諸島沖。調査で得られたデータは、ウナギを卵から育てる「完全養殖」の実用化に役立つと期待される。
発見したのは、東京大大気海洋研究所の塚本勝巳教授や水産総合研究センターなどのチーム。1日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ(電子版)に報告した。
2009年5月、調査船で大型のプランクトンネットを引いたところ、ウナギとみられる複数の卵が入った。DNA鑑定で31個がニホンウナギの卵と確認された。いずれも受精卵で、直径は平均1.6ミリだった。
孵化(ふか)するまでの間、海中に卵の形で漂うのはわずか1日半とわかっている。チームは過去の調査データから、産卵が新月のころに行われると推定。集中的に調査した。世界のウナギ19種・亜種のうち、天然の卵の発見は初めて。
現場海域は水深3千〜4千メートルで、海山が立ち並ぶ。ウナギの卵が捕れたのは、深さ200メートルまでの比較的浅い場所だった。塚本教授は「かつて深い海の底で産卵すると考えていたが、実際にはかなり浅かった」と話す。
日本では40年ほど前から、本格的にウナギの誕生の謎を探る調査に力を入れてきた。05年にはマリアナ諸島沖で誕生直後のウナギ幼生を捕獲し、産卵海域をほぼ特定した。だが、卵の捕獲はできずにいた。
ウナギの養殖には、年間1億匹近い天然の稚魚を使っている。ただ、ニホンウナギの稚魚の漁獲量は近年、1970年ごろに比べて1〜2割程度に激減している。水産総合研究センターはウナギを卵から育てる「完全養殖」の研究を進め、10年春に成功したが、稚魚が生き残る率が低く大量生産ができず、事業化のめどが立っていない。
多分これを見たからなんだろうか・・・。
いや〜記憶にない。
たった半年ちょっと前の事だって言うのにね・・・。
危ないな。。。記憶力。
というわけで、この中に出てくる塚本教授という先生も、ぽよよ〜んとした叔父さん風の教授として登場し、この本を執筆した青山さん、渡邊俊さんの三人によるうなぎ探索アフリカ探検(旅行などという生易しいものじゃない)の記録。
アフリカ大陸。
南アメリカ大陸と並んで、日本人が行っちゃいけな所、だと私なんかは思ってて、
スカイダイビングなんか一生しないで生きてそして死にたい私は、アフリカも南米もいかないまま一生が終わるので全然構わない。
強いて言えば「ギニア高地」は行ってみたいけど、無理にとは全然思わない。
相当の危険地帯みたいだし。
この彼らは、相当上級者コースでアフリカを歩いており、
とてもとてもまねできない、というか 絶対同じような目には遭いたくない。
この地図の真ん中、アフリカ南東部の国、マラウィから、モザンビーク ジンバブエと
それこそ死の行軍を渡り歩く。
うなぎ(ンコンガ)を求めて。
うなぎって、浜名湖あたりでちょろちょろ飼ってるイメージだから、太平洋をぐるっと回遊してグアムあたりまで行くなんて言われて、ふええっと驚いた事があったっけ・・・たぶん、子供用の本で昔見たんだったと思う。
でも、その生態はほとんどわかってなくて、特に産卵が実際に確かめられたことは世界でもなかった訳でこの本の中の塚本教授は「宝探し」と揶揄されつつも諦めきれなかった様子が巻末に書かれている。その発見が、上のニュースって事になるのかなあと思うと、感慨もひとしおではある。
この本の内容はこのニュースにさかのぼる15年前ほどの話になるのかな・・・
「アフリカうなぎ」を何としてでもみつけたい彼ら。
それはわかるけれど、なんでそれが必要なのか、私たちにはあんまりわからなくて
わからなくていいと言えばいいんだけど・・・。
結局、これらから飛躍的にうなぎの生態が解明されたらしいから、重要な学術サンプルだったんだろうなあとは思う・・・
「大変な目にあったのね」
っていうのだけはすごく伝わる本ではあった。
研究って、全般そういうものなんだろうと、漠然とは思ってるんだけどね。
それにしても、一応読者にも、なぜにサンプリングが必要なのか、そのあたりの所をもう少し詳しく知識披露して欲しかった気がする。
じゃないと、ただのモノ珍しい馬鹿 みたいにも見えてくる。
2011年09月01日
「砂の王国」上・下・・荻原浩
荻原さんはどんどん面白くなる。
東野さんがどんどんつまらなくなるのに比例するみたいに。
上巻の出だしの、ホームレス描写。
彼らにとって何が不運で何が暁光かが、妙にリアルで、荻原さんもしかしたら一週間くらいホームレス体験して来たんじゃないかなと想像してしまったほど。
ただ、そこからいかにして抜け出すのか、その「這い上がる力」を見せてほしくて読み進むんだけど、
結局その大きなチャンスは、競馬の大穴狙いが当たったことによるもの。
それって、「大穴当てないならホームレスからの脱却は無理なんですよ」って結論付けられたみたいでなんかがっかり。
コツコツ頑張るんじゃ話が地味になるから、一発バンと派手な話にするとか?
しかし、ホームレスに転落することって、そうそうあり得ない話じゃないのかもしれない。
誰もが、そういった危惧があるのかもしれない。
今が大丈夫なら、この先だってきっとなんとかなると、そう思いこんでる所はある。
ホームレスも、この辺りでは最近はとんと見かけないから、もしかしたら公的機関の回収作業は、もっとこの本の内容よりも進んでるのかもしれないけれど。
でも、冬の寒空の下、日本橋あたりの会社のシャッター前にネグラを求めて横たわる黒い姿を見かけるたびに、何かの掛け間違いで行きついただろうこの姿は、半世紀前ののんびりと牧歌的なホームレスとは明らかに成り立ちが違うのではないかと思っていた。
段ボールハウスもブルーシートの家も、今では隅田川沿いにも見かけることはない。
総武線のガード下も、必ずいた彼らをここ何年かは、全く見かけない。
そしてそれが良い事か悪い事か、その判断など私に出来るはずもない。
ポケットにわずか3円。
百円拾って何か買おうとして、その消費税分にも満たない金額。
そこから這い上がる山崎。
そして彼に拾われた、というより山崎が駒にした仲村と龍斎。
しかし、その駒がいつしかオペレーターの手を離れ謀反の刃を向けてくる。
結末も見事だった。
題名がすでにネタバレというのは、読んだ人の感想に多く見られた言葉だったが、その「崩れ」がいつやってくるのか、それを目で追うというのもまた一つの魅力ではあった。
宗教って。
本来、人が「あってほしい」と望むものなのかもしれない。
家家に代々伝わるものであった宗教が、日本でいつしか、個人の抱えるモノとなった所から「新興宗教」の始まりがあるような気がする。
やはり、今の私には、宗教にすがる=《弱者》という式は崩れない。
何かにすがりたくて、自分を肯定してくれるモノが欲しくて、頼る。
占いは?
例えば、本を読んでいても先が知りたくて、結末が見たくて、先をめくるのに似てる。
めくっても、大抵は嘘だらけだったりするわけで。
そういった「宗教」を、事業としようと思う山崎、(つまり木島)は、宗教 というものに対してまったく未経験のモノではなかった。
過去に彼の母が溺れたもの。
その母を落としたものと、彼をホームレスにたたき落とした世間一般に対する 復讐・・・。
実に、私の父も、晩年、その弱さから宗教にすがり続けた人だった。
自分を認めてくれる宗教にだけすがりたがり、挙句に渡り歩いた。
宗教は、しっかりと由緒正しいものでなくては素敵ではないことになっており、
いかに腐敗していようとも、浄土真宗、臨済宗、曹洞宗、カトリック、ギリシャ正教 ロシア正教、プロテスタントなどは、もはや一種の文化としての位置が確保されている。
相対する新興宗教は、なかなか認め難い存在となり、挙句に「カルト」としての認定をされる。
私も、多分にもれない日本人として初詣は神社に、葬式は仏式で、クリスマスをイベントで楽しむ。
日本人にとっては、クリスマスも誕生日も節分も変わらないわけで。
墓参りもしていない私にとってはお盆よりも年行事として定着しちゃってて・・・。
ああ、墓参りね。
行った方が良いかなあ・・・。
などと、本書と全く違った方向になってしまいました。
東野さんがどんどんつまらなくなるのに比例するみたいに。
上巻の出だしの、ホームレス描写。
彼らにとって何が不運で何が暁光かが、妙にリアルで、荻原さんもしかしたら一週間くらいホームレス体験して来たんじゃないかなと想像してしまったほど。
ただ、そこからいかにして抜け出すのか、その「這い上がる力」を見せてほしくて読み進むんだけど、
結局その大きなチャンスは、競馬の大穴狙いが当たったことによるもの。
それって、「大穴当てないならホームレスからの脱却は無理なんですよ」って結論付けられたみたいでなんかがっかり。
コツコツ頑張るんじゃ話が地味になるから、一発バンと派手な話にするとか?
しかし、ホームレスに転落することって、そうそうあり得ない話じゃないのかもしれない。
誰もが、そういった危惧があるのかもしれない。
今が大丈夫なら、この先だってきっとなんとかなると、そう思いこんでる所はある。
ホームレスも、この辺りでは最近はとんと見かけないから、もしかしたら公的機関の回収作業は、もっとこの本の内容よりも進んでるのかもしれないけれど。
でも、冬の寒空の下、日本橋あたりの会社のシャッター前にネグラを求めて横たわる黒い姿を見かけるたびに、何かの掛け間違いで行きついただろうこの姿は、半世紀前ののんびりと牧歌的なホームレスとは明らかに成り立ちが違うのではないかと思っていた。
段ボールハウスもブルーシートの家も、今では隅田川沿いにも見かけることはない。
総武線のガード下も、必ずいた彼らをここ何年かは、全く見かけない。
そしてそれが良い事か悪い事か、その判断など私に出来るはずもない。
ポケットにわずか3円。
百円拾って何か買おうとして、その消費税分にも満たない金額。
そこから這い上がる山崎。
そして彼に拾われた、というより山崎が駒にした仲村と龍斎。
しかし、その駒がいつしかオペレーターの手を離れ謀反の刃を向けてくる。
結末も見事だった。
題名がすでにネタバレというのは、読んだ人の感想に多く見られた言葉だったが、その「崩れ」がいつやってくるのか、それを目で追うというのもまた一つの魅力ではあった。
宗教って。
本来、人が「あってほしい」と望むものなのかもしれない。
家家に代々伝わるものであった宗教が、日本でいつしか、個人の抱えるモノとなった所から「新興宗教」の始まりがあるような気がする。
やはり、今の私には、宗教にすがる=《弱者》という式は崩れない。
何かにすがりたくて、自分を肯定してくれるモノが欲しくて、頼る。
占いは?
例えば、本を読んでいても先が知りたくて、結末が見たくて、先をめくるのに似てる。
めくっても、大抵は嘘だらけだったりするわけで。
そういった「宗教」を、事業としようと思う山崎、(つまり木島)は、宗教 というものに対してまったく未経験のモノではなかった。
過去に彼の母が溺れたもの。
その母を落としたものと、彼をホームレスにたたき落とした世間一般に対する 復讐・・・。
実に、私の父も、晩年、その弱さから宗教にすがり続けた人だった。
自分を認めてくれる宗教にだけすがりたがり、挙句に渡り歩いた。
宗教は、しっかりと由緒正しいものでなくては素敵ではないことになっており、
いかに腐敗していようとも、浄土真宗、臨済宗、曹洞宗、カトリック、ギリシャ正教 ロシア正教、プロテスタントなどは、もはや一種の文化としての位置が確保されている。
相対する新興宗教は、なかなか認め難い存在となり、挙句に「カルト」としての認定をされる。
私も、多分にもれない日本人として初詣は神社に、葬式は仏式で、クリスマスをイベントで楽しむ。
日本人にとっては、クリスマスも誕生日も節分も変わらないわけで。
墓参りもしていない私にとってはお盆よりも年行事として定着しちゃってて・・・。
ああ、墓参りね。
行った方が良いかなあ・・・。
などと、本書と全く違った方向になってしまいました。
2011年08月28日
「漂砂のうたう」・・木内昇
やっとまわって来た直木賞受賞作。
YOUTUBE見て、清楚な感じの女性だったので、あらあ〜と思った。
本当に作家さんって、名前だけじゃ性別がわからないわ。
読み終えて、そして題名見て「そうねえ・・・そうだったね」そう思う本は、やはり良い。
維新の騒ぎも落ち着くかに見えた明治を十年ばかり送った頃。
世の中じゅうのお荷物となり果てた武士。
戊辰戦争でも命を落とせず、いかに生くるか考えあぐね
っていったって、考えてもどうなるものでもない。
西郷は、そのいらなくなった矜持を抱えて纏めあげて鹿児島で散った。
西郷は、維新の立役者であり新政府の中心的存在であったにもかかわらず、自分が葬り去った我らの立ち位置にふと気づいてその残骸たちとともに逝く決心をした。
そう言えば。
先だって読んだ浅田さんの「一刀斎〜」に西南戦争の役割について新しい見解があった事を思い出す。
あれは、近代戦争を経験していない我が国にとって、その後起こる「日清」と「日露」の練習であったというもの。
実質それを目的としていたかは、甚だ信憑性に欠けるとしても結果的にそうなったのは事実だろう。
そういった歴史の中心にある明治維新から、ずっとずっとしもに下り、
地べたすれすれで生きるものの維新後と新語「自由」・・・
遊郭は、その後も戦後の赤線廃止までは合法として存在した。
現在も吉原は存在するとは言え、そのあり方はまさに「人権」の下に位置するもののように見える。
少なくとも、私からは「真っ当」には見えない、本当の所なんて全然知らないけれど・・・。
その吉原ですらない、根津の遊郭に働く定九郎。
素性を偽り百姓の出だとした、もと武家の次男だ。
不甲斐ない生きざまを引きずる弟の目の前に、さらに不甲斐なく映る兄が現れ、
腰も立たぬ車引きと、廓の番頭の どっちがあわれで悲惨な有様か・・・。
その中にあって、凛と生きる龍造はこそ、物語の主人公を張ってもおかしくない出で立ちなんだけれど、敢えてそちらを脇に回したところにこの話のクオリティがある。
YOUTUBE見て、清楚な感じの女性だったので、あらあ〜と思った。
本当に作家さんって、名前だけじゃ性別がわからないわ。
読み終えて、そして題名見て「そうねえ・・・そうだったね」そう思う本は、やはり良い。
維新の騒ぎも落ち着くかに見えた明治を十年ばかり送った頃。
世の中じゅうのお荷物となり果てた武士。
戊辰戦争でも命を落とせず、いかに生くるか考えあぐね
っていったって、考えてもどうなるものでもない。
西郷は、そのいらなくなった矜持を抱えて纏めあげて鹿児島で散った。
西郷は、維新の立役者であり新政府の中心的存在であったにもかかわらず、自分が葬り去った我らの立ち位置にふと気づいてその残骸たちとともに逝く決心をした。
そう言えば。
先だって読んだ浅田さんの「一刀斎〜」に西南戦争の役割について新しい見解があった事を思い出す。
あれは、近代戦争を経験していない我が国にとって、その後起こる「日清」と「日露」の練習であったというもの。
実質それを目的としていたかは、甚だ信憑性に欠けるとしても結果的にそうなったのは事実だろう。
そういった歴史の中心にある明治維新から、ずっとずっとしもに下り、
地べたすれすれで生きるものの維新後と新語「自由」・・・
遊郭は、その後も戦後の赤線廃止までは合法として存在した。
現在も吉原は存在するとは言え、そのあり方はまさに「人権」の下に位置するもののように見える。
少なくとも、私からは「真っ当」には見えない、本当の所なんて全然知らないけれど・・・。
その吉原ですらない、根津の遊郭に働く定九郎。
素性を偽り百姓の出だとした、もと武家の次男だ。
不甲斐ない生きざまを引きずる弟の目の前に、さらに不甲斐なく映る兄が現れ、
腰も立たぬ車引きと、廓の番頭の どっちがあわれで悲惨な有様か・・・。
その中にあって、凛と生きる龍造はこそ、物語の主人公を張ってもおかしくない出で立ちなんだけれど、敢えてそちらを脇に回したところにこの話のクオリティがある。
2011年08月23日
「映画篇」・・金城一紀
「対話篇」もあるそうだ。
そう言った下知識も全くなく読んだから、最初この話「エッセイ」かと思った。
後に連作短編となるが、独立した「映画をモチーフとした」短編集。
最近、忙しい続きでなかなか感想もこまめに書けない。
重要な事を書きおとしてるんじゃないかと、思ったりもする・・・。
一話目「太陽がいっぱい」
父親という存在を持たない在日の少年たちが、映画に憧れてゆく青春時代を描く。
二話目「ドラゴン怒りの鉄拳」
製薬会社に勤める夫が首つり自殺。
そしてその会社の薬害事件。
妻は憔悴し、そして閉じこもり。
ある時、ビデオ屋から延滞されているモノがあるとの連絡が来て、返却し延滞金を払いに行く。
そこで出会った青年に見せてもらう様々な映画。
三話目「恋のためらい フランキーとジョニーもしくはトゥルーロマンス」
高校生の少年が隣の席の女子と父親のお金を強奪する。
父親は弁護士で、製薬会社の薬害事件で逮捕されている重役の保釈金を運ぶらしいそのお金だ。
四話目「ペイルライダー」
ユウは夏休みの自由研究に、《映画ランキング ベスト50》というレポートを作る事に決め、レンタルビデオ屋にせっせと通っていた。
友だちのカメちゃんは、まったく宛てにならないことがわかり一人でやらなきゃと決心した時、
パンチパーマでさっそうと大型バイクで現れる正義の味方のおばちゃんに出会う。
おばちゃんは、自分の夫と子供を事件で亡くしていた・・・
五話目「愛の泉」
おじいちゃんが死んで、おばあちゃんは、目に見えて元気がなくなった。
孫のいとこたちが集まり、何とか元気づけようと画策し、おばあちゃんとおじいちゃんの思い出の映画を上映しようということになる。
この、区民会館で上映される映画を、一話目からの登場人物たちがまったく関わりない状態で、見に来る、という趣向だ。
うん。なかなか良かった。
そう言った下知識も全くなく読んだから、最初この話「エッセイ」かと思った。
後に連作短編となるが、独立した「映画をモチーフとした」短編集。
最近、忙しい続きでなかなか感想もこまめに書けない。
重要な事を書きおとしてるんじゃないかと、思ったりもする・・・。
一話目「太陽がいっぱい」
父親という存在を持たない在日の少年たちが、映画に憧れてゆく青春時代を描く。
二話目「ドラゴン怒りの鉄拳」
製薬会社に勤める夫が首つり自殺。
そしてその会社の薬害事件。
妻は憔悴し、そして閉じこもり。
ある時、ビデオ屋から延滞されているモノがあるとの連絡が来て、返却し延滞金を払いに行く。
そこで出会った青年に見せてもらう様々な映画。
三話目「恋のためらい フランキーとジョニーもしくはトゥルーロマンス」
高校生の少年が隣の席の女子と父親のお金を強奪する。
父親は弁護士で、製薬会社の薬害事件で逮捕されている重役の保釈金を運ぶらしいそのお金だ。
四話目「ペイルライダー」
ユウは夏休みの自由研究に、《映画ランキング ベスト50》というレポートを作る事に決め、レンタルビデオ屋にせっせと通っていた。
友だちのカメちゃんは、まったく宛てにならないことがわかり一人でやらなきゃと決心した時、
パンチパーマでさっそうと大型バイクで現れる正義の味方のおばちゃんに出会う。
おばちゃんは、自分の夫と子供を事件で亡くしていた・・・
五話目「愛の泉」
おじいちゃんが死んで、おばあちゃんは、目に見えて元気がなくなった。
孫のいとこたちが集まり、何とか元気づけようと画策し、おばあちゃんとおじいちゃんの思い出の映画を上映しようということになる。
この、区民会館で上映される映画を、一話目からの登場人物たちがまったく関わりない状態で、見に来る、という趣向だ。
うん。なかなか良かった。
2011年08月22日
「ぼくが愛したゴウスト」・・打海文三
伊坂さんのエッセイで絶賛されてた本。
読書メーターのみなさんも、その経緯で読んだ人が大半。
ストーリー設定は奇抜で、結構なブラック。
文章は、何かがつっかえてしまって、なんどか行きつ戻りつしてしまうものがあった。
そんなに難しい修辞があるわけでもなく、ややこしい文章でもないのに。
でもその後に読んだ金城一紀が滞りないスピードで読めたところを見ると、やはり何かが合わなかったのかもしれない。
一人の少年が、人生で初のアイドルコンサートに出かける。
友人と行くはずが、ドタキャンというかすっぽかされて一人で行く羽目に。
その興奮冷めやらぬ帰り道。
電車の人身事故に遭う。
その後から彼のまわりが不可思議になる。
まず、迎えに来てくれた母親の車の中が臭い。
姉も臭い。
自分のタオルケットも枕も臭い。
そして、
自分以外のみんな誰もに、「しっぽ」がある事が判明。
そして彼らには「心」がないことも。
ただし、彼を人身事故の場面で救ってくれたヤマケンさんを除いて。
彼は、いったい、どこの時空に紛れこんでしまったというのか?
しかし、この不思議な世界は、時空の歪みで紛れこんだ全く別の進化を遂げたという世界
ではなかった・・・。
では、いったいここは?
なかなかユニークではあったが、もう一冊 打海文三を読みたいと思うには至らなかった。
疲れてたからかな。
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読書メーターのみなさんも、その経緯で読んだ人が大半。
ストーリー設定は奇抜で、結構なブラック。
文章は、何かがつっかえてしまって、なんどか行きつ戻りつしてしまうものがあった。
そんなに難しい修辞があるわけでもなく、ややこしい文章でもないのに。
でもその後に読んだ金城一紀が滞りないスピードで読めたところを見ると、やはり何かが合わなかったのかもしれない。
一人の少年が、人生で初のアイドルコンサートに出かける。
友人と行くはずが、ドタキャンというかすっぽかされて一人で行く羽目に。
その興奮冷めやらぬ帰り道。
電車の人身事故に遭う。
その後から彼のまわりが不可思議になる。
まず、迎えに来てくれた母親の車の中が臭い。
姉も臭い。
自分のタオルケットも枕も臭い。
そして、
自分以外のみんな誰もに、「しっぽ」がある事が判明。
そして彼らには「心」がないことも。
ただし、彼を人身事故の場面で救ってくれたヤマケンさんを除いて。
彼は、いったい、どこの時空に紛れこんでしまったというのか?
しかし、この不思議な世界は、時空の歪みで紛れこんだ全く別の進化を遂げたという世界
ではなかった・・・。
では、いったいここは?
なかなかユニークではあったが、もう一冊 打海文三を読みたいと思うには至らなかった。
疲れてたからかな。
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2011年08月19日
「アゲハが消えた日」・・斉藤洋
一風変わった本だった。
大手進学塾のテキストだったか過去問だったかで見て、続きが読みたくなった。
出題されていた個所を要約すると
「男の子が音楽の時間に教師ともめる。
そもそもその男の子、正は、その先生が好きではなかった。
その教師は、ある少年のハーモニカが紛失したのを、誰かが盗んだと決めつけて
荷物検査をしようとした。
正しはそれに真っ向から反抗し、教師をさんづけで読んだ。
激昂した教師に、小学生にだって人権がある と言い切る正 」
というものなんだけど、
そもそもこの話はSFで、この時の正には、その後大人になった彼が乗り移っていたというか、そのあたりの表現の仕方は微妙だけれども、本来の小学生たる彼じゃなかった。
その後、鉄道開発の仕事につくと思われる正は、今はまだ東京オリンピック前年のこの時に未来を予測するようにリニアモーターカーの事を 自分でない誰かが内側から現れ出て担任教師に説明する。
その後、話は急にブラックに進み、日本がどこかの国と戦争しちゃって、核爆発。
たぶんそのショックで、時空がゆがみ。
だから、未来を見た? いや、過去に戻った?
どっちとも判然としないんだよなあ。。。。と思ったら
そうじゃなく、この昭和が主軸で。
男の子は今後、見てきた未来をたどるのか?それとも違う未来を築くのか・・・・?
だからね、
そういうのを出題文にするって、どうなのよ? と
激しく思ったわけです。
大手進学塾のテキストだったか過去問だったかで見て、続きが読みたくなった。
出題されていた個所を要約すると
「男の子が音楽の時間に教師ともめる。
そもそもその男の子、正は、その先生が好きではなかった。
その教師は、ある少年のハーモニカが紛失したのを、誰かが盗んだと決めつけて
荷物検査をしようとした。
正しはそれに真っ向から反抗し、教師をさんづけで読んだ。
激昂した教師に、小学生にだって人権がある と言い切る正 」
というものなんだけど、
そもそもこの話はSFで、この時の正には、その後大人になった彼が乗り移っていたというか、そのあたりの表現の仕方は微妙だけれども、本来の小学生たる彼じゃなかった。
その後、鉄道開発の仕事につくと思われる正は、今はまだ東京オリンピック前年のこの時に未来を予測するようにリニアモーターカーの事を 自分でない誰かが内側から現れ出て担任教師に説明する。
その後、話は急にブラックに進み、日本がどこかの国と戦争しちゃって、核爆発。
たぶんそのショックで、時空がゆがみ。
だから、未来を見た? いや、過去に戻った?
どっちとも判然としないんだよなあ。。。。と思ったら
そうじゃなく、この昭和が主軸で。
男の子は今後、見てきた未来をたどるのか?それとも違う未来を築くのか・・・・?
だからね、
そういうのを出題文にするって、どうなのよ? と
激しく思ったわけです。
2011年08月17日
「永遠のゼロ」・・百田尚樹
数年前からこの本の存在は知っていたし、読んでみようと思いながらそのままになっていたもの。
やっとまわってきたと思ったら、終戦記念日をまたいで読む事になった、のはただの偶然。
特攻隊の悲惨さを訴える物語は、今に生きる戦争を知らない世代の感情を揺さぶりやすいのか、時に安易に時に過激に、読む者の感情を刺激する。
かつての私も、そうやって特攻隊もの、それに屡次する感情としての新選組ものを、読んだ記憶がある。
乙女チックな感傷とともに。
しかし、「聞けわだつみの声」に代表されるように、中学生だった私にはけっして読みやすいと言われるものではなかったなといったような事も・・ついでに、思い出す。
しかし、数を重ねればそう言ったものに対する目も肥えて行き
知識も増えて行く。
この本の内容に関しては、耳に新しいものも なくはなかったし、面白みもなかったわけではない。
だとしても、こんなに売れるほど?という気もしなくもない。
売れちゃってる要因の一つが、
「現代の若者が、特攻で死んだ自分たちの祖父の足跡を調べる」という構成だと想像する。
一人、また一人と、今も生きる生き残りの知己に祖父を語らせ、祖父の有様を浮かび上がらせていく。
でも、総じて人の生きざまっていうのは土壇場ではなおさら、そうそう恰好つけていられないから、子孫にほじくり返されたら赤面してしまうような事が多いもの。
この祖父、宮部久蔵は、しょっぱなこそ臆病者呼ばわりされこそするが、結局はイエス・キリストも釈尊も真っ青の聖人君子ぶり。おまけに坂本竜馬にも引けを取らない男っぷり。
…そう言った所に、私はちょっと引けちゃったのかもしれないなあ。
そう言った意味では、角田さんの「ツリーハウス」の方にリアルさを感じてしまう。
そもそも大半の史実に紛れているこの小説のフィクション性をみんなが
「実話」だと思い込み涙するところに
そうだ、そこに私は引いちゃってるのかもしれない・・・。
出だしは、第二次世界大戦中にアメリカの空母の乗組員だった兵士が、一機の零戦とそれに乗っていた男に思いを馳せるところからはじまる・・・。
その搭乗員こそが、特攻で散った祖父 宮部であるわけだが、
調査開始の一人目で「臆病者」と断言され「死にたくない」と憚らず言い続けたという祖父がどのような経緯で特攻に志願する事になったかを突き詰めて行くと言う謎解きのような趣向も絡ませられている。
その一人目の老人、長谷川梅雄に祖父をさんざんに貶められたせいで、孫たち姉弟は、かなりしょげかえるんだけれど、果敢にも次の人物に会いに四国の松山まで行く。
あっぱれ。
そして、松山の伊藤寛次の話を聞き 当初の「臆病者」としてのレッテルが少しだけ違って見えてくることとなる。
祖父は確かに命に執着していた。
言葉づかいも、軍隊になじまないヤワな雰囲気を漂わせ、確かに異端であったらしい、と。
しかし、零戦の搭乗員としてはたぐいまれなる能力を持っていた。
伊藤は、真珠湾もミッドウェーもつぶさに語る。
奇襲攻撃であった真珠湾がのちにだまし討ちのようなとらえ方をされた事に対する外務省駐米大使に対する批判。ミッドウェイでもまた真珠湾でも、指揮官が器として不足であった事。
戦争のやり方というものが根本から違っていたのではないかとの悔恨。
もちろんそれらを実質取り仕切ったのは、下っ端の彼ではなく、上級士官の指導者だったわけで、つまりは彼らに対するこれまた批判である。
実は、宮部久蔵という特攻隊員はこの語り手の健太郎にとって実質的遺伝子的には祖父ではあったが祖母が戦後に再婚しているために、再婚相手の大石賢一郎こそが真の祖父として存在していた。
つまり、祖父としての実感はまったく百分の一以下ほどだったのだ。
その後も健太郎は
病に伏せている井崎源次郎の病室を訪ねてラバウルとガダルカナルの激戦を知り、
和歌山に永井という元整備兵を訪ねては祖父の整備兵に対する真摯な態度を知り
岡山の老人ホームの谷川を訪ねては、戦争末期の日本という国の狂気を聞く。
そして千葉の県会議員を四期も務めたと言う元特攻隊員岡部に会い、操縦士の教官としての宮部の話を聞いて、祖父が厳しくも真の人間としての在り方を曲げない存在であった事を知る。
また、経済界の大物である武田貴則からは、当時の新聞というマスメディアに対する辛辣な批判を語られ祖父こそが「生き残らなければならない人」であったと聞かされる。
元やくざの景浦は、宮部こそ自分の憎む男だと言い切った。
弱虫で命を惜しむ男であると。嫌悪の対象であったと。
しかし心の底から敬愛してもいた。
彼の後の行動は、その次の次の章で語られる。
孫の健太郎と姉の慶子は、特攻基地であった鹿児島大隅半島へと向かう。
そこで特攻というものの匂いを嗅ぐ。
そしてその章のラスト、この物語の結末に重要な種明かしが待っている。
ネタバレします。
やっとまわってきたと思ったら、終戦記念日をまたいで読む事になった、のはただの偶然。
特攻隊の悲惨さを訴える物語は、今に生きる戦争を知らない世代の感情を揺さぶりやすいのか、時に安易に時に過激に、読む者の感情を刺激する。
かつての私も、そうやって特攻隊もの、それに屡次する感情としての新選組ものを、読んだ記憶がある。
乙女チックな感傷とともに。
しかし、「聞けわだつみの声」に代表されるように、中学生だった私にはけっして読みやすいと言われるものではなかったなといったような事も・・ついでに、思い出す。
しかし、数を重ねればそう言ったものに対する目も肥えて行き
知識も増えて行く。
この本の内容に関しては、耳に新しいものも なくはなかったし、面白みもなかったわけではない。
だとしても、こんなに売れるほど?という気もしなくもない。
売れちゃってる要因の一つが、
「現代の若者が、特攻で死んだ自分たちの祖父の足跡を調べる」という構成だと想像する。
一人、また一人と、今も生きる生き残りの知己に祖父を語らせ、祖父の有様を浮かび上がらせていく。
でも、総じて人の生きざまっていうのは土壇場ではなおさら、そうそう恰好つけていられないから、子孫にほじくり返されたら赤面してしまうような事が多いもの。
この祖父、宮部久蔵は、しょっぱなこそ臆病者呼ばわりされこそするが、結局はイエス・キリストも釈尊も真っ青の聖人君子ぶり。おまけに坂本竜馬にも引けを取らない男っぷり。
…そう言った所に、私はちょっと引けちゃったのかもしれないなあ。
そう言った意味では、角田さんの「ツリーハウス」の方にリアルさを感じてしまう。
そもそも大半の史実に紛れているこの小説のフィクション性をみんなが
「実話」だと思い込み涙するところに
そうだ、そこに私は引いちゃってるのかもしれない・・・。
出だしは、第二次世界大戦中にアメリカの空母の乗組員だった兵士が、一機の零戦とそれに乗っていた男に思いを馳せるところからはじまる・・・。
その搭乗員こそが、特攻で散った祖父 宮部であるわけだが、
調査開始の一人目で「臆病者」と断言され「死にたくない」と憚らず言い続けたという祖父がどのような経緯で特攻に志願する事になったかを突き詰めて行くと言う謎解きのような趣向も絡ませられている。
その一人目の老人、長谷川梅雄に祖父をさんざんに貶められたせいで、孫たち姉弟は、かなりしょげかえるんだけれど、果敢にも次の人物に会いに四国の松山まで行く。
あっぱれ。
そして、松山の伊藤寛次の話を聞き 当初の「臆病者」としてのレッテルが少しだけ違って見えてくることとなる。
祖父は確かに命に執着していた。
言葉づかいも、軍隊になじまないヤワな雰囲気を漂わせ、確かに異端であったらしい、と。
しかし、零戦の搭乗員としてはたぐいまれなる能力を持っていた。
伊藤は、真珠湾もミッドウェーもつぶさに語る。
奇襲攻撃であった真珠湾がのちにだまし討ちのようなとらえ方をされた事に対する外務省駐米大使に対する批判。ミッドウェイでもまた真珠湾でも、指揮官が器として不足であった事。
戦争のやり方というものが根本から違っていたのではないかとの悔恨。
もちろんそれらを実質取り仕切ったのは、下っ端の彼ではなく、上級士官の指導者だったわけで、つまりは彼らに対するこれまた批判である。
実は、宮部久蔵という特攻隊員はこの語り手の健太郎にとって実質的遺伝子的には祖父ではあったが祖母が戦後に再婚しているために、再婚相手の大石賢一郎こそが真の祖父として存在していた。
つまり、祖父としての実感はまったく百分の一以下ほどだったのだ。
その後も健太郎は
病に伏せている井崎源次郎の病室を訪ねてラバウルとガダルカナルの激戦を知り、
和歌山に永井という元整備兵を訪ねては祖父の整備兵に対する真摯な態度を知り
岡山の老人ホームの谷川を訪ねては、戦争末期の日本という国の狂気を聞く。
そして千葉の県会議員を四期も務めたと言う元特攻隊員岡部に会い、操縦士の教官としての宮部の話を聞いて、祖父が厳しくも真の人間としての在り方を曲げない存在であった事を知る。
また、経済界の大物である武田貴則からは、当時の新聞というマスメディアに対する辛辣な批判を語られ祖父こそが「生き残らなければならない人」であったと聞かされる。
元やくざの景浦は、宮部こそ自分の憎む男だと言い切った。
弱虫で命を惜しむ男であると。嫌悪の対象であったと。
しかし心の底から敬愛してもいた。
彼の後の行動は、その次の次の章で語られる。
孫の健太郎と姉の慶子は、特攻基地であった鹿児島大隅半島へと向かう。
そこで特攻というものの匂いを嗅ぐ。
そしてその章のラスト、この物語の結末に重要な種明かしが待っている。
ネタバレします。
2011年08月12日
「ロマンス」・・柳広司
時代は第二次世界大戦の少し前。
治安維持法が最も勢力をふるっていた頃。
華族制度もまたその地位を保っていた頃。
明治維新後に形作られた華族制度というのは、学校の教科書にはあまり登場しない。
それまでの士農工商という身分制度が四民平等になったということしか、習わない。
ので、よくわからないながらも、西欧の本からのつたない知識的判断で、なんとなく
「男爵って下の方」
「その上が子爵?」
「で、一番上が侯爵?伯爵?どっち?」
といった程度の知識のみ。
これに登場するイケメン風の若者の
一人は、ロシア人とのクオーター麻倉清彬子爵。
日本社会に馴染めなかった父と母が海外に追い出された形で住んでいたためにパリ生まれ。
数ヶ国語に囲まれて育ったためにそれらを自由に操る。
もう一方は陸軍軍人の多岐川嘉人。伯爵家の長男。
そして妹の万里子。
かつて清彬は、万里子に結婚を申し込むつもりでいた。
しかしその朝、万里子の父の多岐川伯爵が麻倉を訪ねてきて、野蛮な血の混じる結婚は絶対に許し難い、そしてその事を一切公言してはならないと言った。
この物語の出だしは、麻倉が嘉人に呼ばれて上野のカフェーに行き、そこで死体を発見した嘉人を殺人の容疑者から救い出す場面。
その男は誰か。
そしてなぜ殺されたか。
容疑者は本当に嘉人ではないのか。
まさか、清彬でもない?
では誰?
といったようなサスペンス色もあるにはあるが、あまり上質とは言えない。
というか、お飾り程度。
その後、万里子との結婚を頑なに拒否していた伯爵が訪ねてきて
「万里子を助けてくれ」と懇願する。
なんと、万里子は逮捕されていた・・・。
共産思想という容疑で。
あの時代に、華族の階級が何を思っていたのか。
そういう物語を読んだことはなかったので、その意味では私にとっては新しいものだった。
しかし、二人のあまりに理想的な姿に、アニメチックで滑稽な気持ちになるのも否定できず。
治安維持法が最も勢力をふるっていた頃。
華族制度もまたその地位を保っていた頃。
明治維新後に形作られた華族制度というのは、学校の教科書にはあまり登場しない。
それまでの士農工商という身分制度が四民平等になったということしか、習わない。
ので、よくわからないながらも、西欧の本からのつたない知識的判断で、なんとなく
「男爵って下の方」
「その上が子爵?」
「で、一番上が侯爵?伯爵?どっち?」
といった程度の知識のみ。
これに登場するイケメン風の若者の
一人は、ロシア人とのクオーター麻倉清彬子爵。
日本社会に馴染めなかった父と母が海外に追い出された形で住んでいたためにパリ生まれ。
数ヶ国語に囲まれて育ったためにそれらを自由に操る。
もう一方は陸軍軍人の多岐川嘉人。伯爵家の長男。
そして妹の万里子。
かつて清彬は、万里子に結婚を申し込むつもりでいた。
しかしその朝、万里子の父の多岐川伯爵が麻倉を訪ねてきて、野蛮な血の混じる結婚は絶対に許し難い、そしてその事を一切公言してはならないと言った。
この物語の出だしは、麻倉が嘉人に呼ばれて上野のカフェーに行き、そこで死体を発見した嘉人を殺人の容疑者から救い出す場面。
その男は誰か。
そしてなぜ殺されたか。
容疑者は本当に嘉人ではないのか。
まさか、清彬でもない?
では誰?
といったようなサスペンス色もあるにはあるが、あまり上質とは言えない。
というか、お飾り程度。
その後、万里子との結婚を頑なに拒否していた伯爵が訪ねてきて
「万里子を助けてくれ」と懇願する。
なんと、万里子は逮捕されていた・・・。
共産思想という容疑で。
あの時代に、華族の階級が何を思っていたのか。
そういう物語を読んだことはなかったので、その意味では私にとっては新しいものだった。
しかし、二人のあまりに理想的な姿に、アニメチックで滑稽な気持ちになるのも否定できず。
2011年08月01日
「空飛ぶタイヤ」・・池井戸 潤
ずっと「読みたい本」に置いたままだった池井戸さん、直木賞の名前見て、こりゃ大変とあわてて予約した。
受賞作の方は、すぐとは行かなくてもまださほどの知名度でなく、きっとまもなく来る事だろう。
題名から漠然と受けるのほほんとした印象とは全く違って、あのかつて世の中を賑わした例の「三菱自動車問題」の発端となったリコール隠しトラックのタイヤが外れちゃった事件をモチーフにしたものだなというのは、
教えられなくてもすぐわかる。
思えば、あの頃、うちの車は三菱だったっけ。
三菱のRVR.
フォームが気に入って買った車だった。
でも、エンジンとしてはあまり良くないなというのは、乗ってて私も夫も感じた事だった。
その後に乗ったTOYOTAが、やっぱり走りは良かった。
今の日産も乗り心地としては悪くないけれど、やっぱり初速の走りはTOYOTAが良かったのかもしれないなと今でも思う。
というのは、さておき。
これはもう、結末はわかってる訳です。
三菱が、「もう立ち直れないんじゃないか」ってくらいにこてんぱんにやっつけられます。
・・・って、本書の中で三菱なんて一言もいってないけど。
でも、財閥系で、銀行もグループ傘下にあって、重工もあって。戦争中は戦車も作ってて・・?そりゃあもう三菱でしょ。
と、私は無名な一般人なので言えるのです!
そういう、最後の最後の結末は、わかってるんだけど、もう、これがわかってなきゃ読んでられないくらいの腹立たしさで。
しかも、この長い者に巻かれろ体質というか。
強い者には媚びろ体質というか。
実際に感じるところがあるから、実に腹立たしいし、「あるよあるよ」と思う。
仕事していくってほんと、大変なことだよなと思う。
そこで。
この話の、どこからどこまでが真実で、どこからがフィクションなのか。
これが非常に気になるところ。
だって、実際に担当銀行はあったんだろうし・・・でもメインバンクが三菱っていうのはなかなか考えにくいけれど・・・地元の中小は、地元の信金なんかと取引するのが普通だよね。
もちろん都市銀も抱えなくちゃやっていけないとも思うけれど。
大企業の人事や様々な事情は、あるだろうな。。。と思う。
だからこそ実質どこまでが実話なのかは、かなり知りたい。
こう言うのって、読者は「事実」なんだろうと思っちゃうわけだから、もしも、実際こんな厭な奴じゃないんだったら、これは相当気の毒。
どっちかなあ・・・・。
と、そればっかり考えてしまった。
実際の話はウィキで調べると、重役さんたちの逮捕もあったらしいし、リコール隠しは実際あったわけで。
今はもう、その運送やの名前もどこにも出ていない。
やはり気の毒なのは、外れたタイヤに轢かれてなくなったお母さんの家族。
受賞作の方は、すぐとは行かなくてもまださほどの知名度でなく、きっとまもなく来る事だろう。
題名から漠然と受けるのほほんとした印象とは全く違って、あのかつて世の中を賑わした例の「三菱自動車問題」の発端となったリコール隠しトラックのタイヤが外れちゃった事件をモチーフにしたものだなというのは、
教えられなくてもすぐわかる。
思えば、あの頃、うちの車は三菱だったっけ。
三菱のRVR.
フォームが気に入って買った車だった。
でも、エンジンとしてはあまり良くないなというのは、乗ってて私も夫も感じた事だった。
その後に乗ったTOYOTAが、やっぱり走りは良かった。
今の日産も乗り心地としては悪くないけれど、やっぱり初速の走りはTOYOTAが良かったのかもしれないなと今でも思う。
というのは、さておき。
これはもう、結末はわかってる訳です。
三菱が、「もう立ち直れないんじゃないか」ってくらいにこてんぱんにやっつけられます。
・・・って、本書の中で三菱なんて一言もいってないけど。
でも、財閥系で、銀行もグループ傘下にあって、重工もあって。戦争中は戦車も作ってて・・?そりゃあもう三菱でしょ。
と、私は無名な一般人なので言えるのです!
そういう、最後の最後の結末は、わかってるんだけど、もう、これがわかってなきゃ読んでられないくらいの腹立たしさで。
しかも、この長い者に巻かれろ体質というか。
強い者には媚びろ体質というか。
実際に感じるところがあるから、実に腹立たしいし、「あるよあるよ」と思う。
仕事していくってほんと、大変なことだよなと思う。
そこで。
この話の、どこからどこまでが真実で、どこからがフィクションなのか。
これが非常に気になるところ。
だって、実際に担当銀行はあったんだろうし・・・でもメインバンクが三菱っていうのはなかなか考えにくいけれど・・・地元の中小は、地元の信金なんかと取引するのが普通だよね。
もちろん都市銀も抱えなくちゃやっていけないとも思うけれど。
大企業の人事や様々な事情は、あるだろうな。。。と思う。
だからこそ実質どこまでが実話なのかは、かなり知りたい。
こう言うのって、読者は「事実」なんだろうと思っちゃうわけだから、もしも、実際こんな厭な奴じゃないんだったら、これは相当気の毒。
どっちかなあ・・・・。
と、そればっかり考えてしまった。
実際の話はウィキで調べると、重役さんたちの逮捕もあったらしいし、リコール隠しは実際あったわけで。
今はもう、その運送やの名前もどこにも出ていない。
やはり気の毒なのは、外れたタイヤに轢かれてなくなったお母さんの家族。






