2011年10月23日

「愛は苦手」・・山本幸久

立て続けに6冊目の山本幸久まつり!!

「アヒルバス〜」で落胆したが、これは面白かった。
かなり短い短編が8つ。
どれも引きこまれやすい出だしと軽快なテンポで、アラフォー女を魅力的に描く。

今、↓に、あらすじをまとめてみたんだけれど、こうやって見るとさほど面白かったわけでもないんだけど、どうして「面白かった」という感想になったんだろうか・・・?
たぶん、後半に行くにしたがって、面白みが増えてきたのかもな。◆カテイノキキ
自分の娘のイケテない格好を嘆くも一言も言い返せない母。
娘がもういらないといった大量の洋服を捨てられずに家の中に押し込もうと奮闘。
ある日、夫が自分(妻)の誕生日を口実に、娘のバイト先を垣間見に行く。

◆買い替え妻
牛丼屋でバイトしてる主婦。
夫とは不倫の末、元妻のいた家に入って住んでいる。
家具も食器もベッドもカーテンもそのままの所に、住むっていうこと自体、やや信じられない気がするけれど・・・。
それを一つづつ買い替えて行くが。

◆ズボンプレッサー
テレビに出る大学教授、船橋真三の元妻の所には、いろんな女がやってきては、船橋真三と結婚したいのだと言う。
船橋真三はそのたびに、女たちを元妻の所に行って来いという。

◆町子さんの庭
未婚のキャリアウーマンが一戸建ての家を買った。
庭付きのそれは、もとは町子さんという近所の人に非常に評判のいい奥さんが住んでいた。
草むしりをしない彼女に、近所の目は「あ〜あ。せっかくの町子さんの庭を・・・」と冷たい。
ある日、よいこらしょと腰を上げて草むしりを始めたら、近所のおばちゃんが手伝うと言って入ってきた。

◆たこ焼き焼けた
たこ焼き器が見つかった。
それはしかし、昔、上司に借りたというかもらったものだった。
そしてその日、その元上司が凍死したと夫から聞く。
「お前?どうした」「え・・・?」
知らない間に涙が伝っていた。というあたりの描写がなかなかいい。

◆象を数える
出来ちゃった婚で、夫のアパートに転がり込んだら、数ヵ月後に夫の父もやってきた。
一人暮らしをしていた夫の父が、ボヤを出して一人で住む事がかなわなくなったからだった。
結婚式場の準備に、その義父と車で出かけることになる。

◆まぼろし
長い事、あまり考えもせずに代議士の愛人になっていた。
20代前半から。40代になった今、その、大臣も務めた代議士が落選してただの人になった。
今まで住んでた豪華マンションもカードもなにもかもがなくなる。

◆愛は苦手
洋服のリフォームをする「針糸本舗」は、最近、幼稚園バッグなども請け負う。
そこにやってきた、無責任主婦への腹立たしい対応をやり遂げたら、同僚の若いイケメンが慰めてくれた。
彼は、顔もイケテルが腕も確か。しかし、彼の恋愛対象は男だった。
彼の彼氏は、しかし、ちょっとヤバい風体。
そのもめごとを絡めて、そのショッピングモール内のお局様とも仲良くなる。

そうそう、苦手だなと思ってたやつほど、結構仲良くなったりするものなのよね。

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