2010年08月24日

「オー!ファーザー」・・伊坂幸太郎

珍しく伊坂さんの「あとがき」があり・・たぶん小説以外の伊坂さんの意見そのものは私は初めて目にしたんじゃないかと思う・・

新聞連載の事、この設定が他の海外小説にも似たようなのがあると編集の人に言われた事、それらの様々を乗り越えて今、新刊としての出版をできるに至った事など、興味深い内容だった。

相変わらずのクールな比喩の連発は、以前は村上春樹を彷彿とさせるように思えていたのだけれど、もはやそれは超え切った伊坂節となってきた。


由紀夫には4人の父親がいた。
もちろん正式な戸籍的には誰の子でもなく母親の私生児という形。
その母親はほとんど登場することなく、と言うか最後まで出てこないのかと思ったら最後にちょびっと出てきた。

賭けごと命の鷹さん。顔立ちも猛禽類の鷹さん。
女好きで、見ると仲よくなっちゃう葵さん。美形。
学校の先生の勲さん。格闘技およびバスケットボールに精通する。
大学教授の悟さん。知識の総結集とも言うべき頭脳を持つ。

普通は、「俺の子なのになんでこんな事ができん!」と言って苛つくもんなんだけど、由紀夫はその彼らの全てを受け継ぐスーパーボーイ。

伊坂さんの小説の癖を知る者は、

今川焼を売る鱒二の父のかつてのスポーツがいつ明かされるのか

不登校の小宮山の謎はいつ解き明かされるのか

クイズ番組がどう絡んでくるのか

気になる。

気になって、気もそぞろになって、集中できなくなるほど、

気になる。

そしてその明かされようが、見事であればあるだけ「面白み」を感じるし、そうでなければ「いまいち」と言う。

これは、「まあまあおもしろい」
時期が実際はもう少し前であることを考えてみれば「結構おもしろい」というところなんだろうか?

伊坂さんの描く女性像、
どことなくひょうひょうとしてクールで頭良くて、何もかも見透かしてて。

そういうの、実際は幻想だなとおもうけれど、だって、そんな神様みたいな女いないでしょう・・
そういうのが伊坂さんの理想なんだろうなあ。

一見しておしつけがましく、図々しいにもほどがあるような。
そんなの、ホント最近にないですからね。
みんなもっと繊細で、自分に自信なんかなくて、びくびくしてる。
それは男も女もきっとそうなんだろう。

昔のように個性の強い、「俺は俺」っぽい人、なかなか見ない。

代わりに、すぐ鬱になっちゃうようなヨワヨワしたのがいっぱいだよね。

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これは楽しかった、良かったヾ(´∀`*)ノ 夏休みの感想文にするにもガンガン読めちゃうよ。 伊坂さん、最近ちょっと路線が変わったかなと思ったらコレ好きなタイプの本ですよ。 一人息子でありながら家族は6..
オー!ファーザー a family 伊坂幸太郎:著【クラムボンの蹄】 at 2010年08月27日 21:34
この記事へのコメント
この小説はかなり楽しめました。
伊坂さんのこ〜ゆ〜タイプの本が大好きですヾ(´∀`*)ノ
実際ありそうもないところがいいんだわ。
私は葵さんと悟さんが好きだわ。
でも、鷹さんが結構活躍しているし・・・
知代さんも得たいが知れない。
どうやって4人と上手く暮らしているのだろう?
Posted by Crambom、 at 2010年08月27日 21:33
あ、Crambomさん!
返事。してたつもりだった〜(-人-)すみませんです。

こういうの、いいですよね。
私も、おもしろかった。
陰鬱なの、最近ちょくちょくあったからねえ。

そう言えば、ゴールデンスランパーを新聞屋さんからもらったチケットで見てきました。
池袋サンシャイン、ひっさびさに行った。

Posted by あしか at 2010年09月01日 15:54
 
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