2010年02月24日

筒井康隆『アホの壁』


100224_aho.jpg筒井康隆『アホの壁』を読了。

“新刊を書店で買う”数少ない作家さんの一人、筒井康隆氏が、旧知の友人・養老孟司氏のベストセラーをパクり、1冊まるまる「アホ」について語ります。

ここでいう「アホ」は「アホやなぁ」などというときの親しみや賞賛のこもった「アホ」ではなく、正真正銘のアホ、文化的価値など皆無のアホのことです。


次々と筆者の考える「アホ」が列挙され、ときには心理学方面からの分析などもなされますが、基本的には「アホ」をあげつらうのみ。この本自体が「アホ」やなぁ、と思うわけですが、そこはやはりご本人も承知のうえでして、最終章にて、

小生は自分にアホの素質があることを否定しない。いや、もしかしてアホそのものかもしれない。だいたいアホでなくてアホに関するこんな本が書けるわけがないのだ。アホのことをよく知っているのは、自分がプロのアホだからである。
(中略)
たとえ人類滅亡の理由がアホな行為にあったとしても、アホがいなければ人類の世界と歴史はまるで無味乾燥だったに違いなかったのだと。アホは何と素晴らしいものであろう。アホ万歳。



筆者の気質からするに、おそらくは最後の「アホ万歳」が書きたかった(だけ)に違いない、などと思ってしまします。


まあ、古書店とかで見かけたとか、だれか貸してくれるという人がいれば、読んでみるのもよろしいのではないかと。


一生分ぐらい何度も“アホ”って書いたな……。


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