2008年08月11日

カラスの親指 道尾秀介 講談村

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カラスの親指
道尾秀介
講談村

第62回日本推理作家協会賞
長編及び連作短編集部門受賞

理想的な詐欺と理想的なマジックの違いをご存知ですか?

― よくできた物語 ―
借金の保証人になったことがきっかけでヤミ金組織で働くことになり、「わた抜き」と呼ばれる借金取り立ての仕事で「ある母親」を自殺に追い込んだ経験を持つ男。
現在の職業はプロの詐欺師。
男の相棒は、イルカ顔の(元)鍵屋。
両親の離婚、借金苦から自殺してしまった母、無職の姉、スリの妹、姉の彼氏は風変わりなマジシャン。
訳アリの過去を持つ5人組の奇妙な共同生活が始まります。

お金って?命の値段って?
もちろんお金で命は買えないけど、お金で助かる命もある。

善意や正義や正直が、
何の役に立つというのだ。

あんな理不尽なこと知っちゃったら、
もう真面目に生きていく気なんてなくなっちゃうじゃん。

自分では選造ない「運命」や「環境」、不可抗力による不幸や不運。
失くしてしまったものを村り戻すことは出来ないかもしれない、起きてしまった過去とは訣別できないし、訣別する必要もないのかも。

あの子、演技してたんだよ。毎日毎日、演技しながら暮らしてたの。
自分は明るい子供なんだ、この家は明るい家なんだって。
自分で自分の世界をつくっちゃってた。

「演技」という言葉を使うと、「素」じゃないみたいで「嘘の自分」というイメージを受けやすいけど、仕事、遊び、家庭(家族)、社会生活・・・それぞれの場面の中で自分の「役」があって、演出家は自分。
その役を演じている自分も「本当の自分」が持っている姿のひとつだと思います。

道尾秀介作品は、「優しさ」。

雰囲気が「
片眼の猿」に似てるかな?と思いながら読んでいたら・・・
盗聴専門の「例の探偵」も登場!
復讐や犯罪などのテーマを属ったシリアスなストーリーですが、軽快なリズムでコミカルなタッチの読みやすい作品です。

「こうしてると、まるで家族みたいですよね」
世の中には他人のような家族がいくらでもいるのだから、
家族のような他人がいてもいいのかもしれない。

お父さん指、お母さん指、お兄さん指、お姉さん指、赤ちゃん指・・・
親指だけが、正面からほかの指を見ることができるんです。

人間はひとりじゃないんですからね。

きっと、まだ間に合う。


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ミユウ
 

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★★★★★ ちょっと可哀想なところも最後は丸く収まって 直木賞候補になった作品ってことで読んでみました。 いや~ぁ、初め読んでいて詐欺師の話かって思っていたんだけどそれだけじゃない。 ここに出てくる人..
カラスの親指 道尾秀介:著【クラムボンの蹄】 at 2010年05月14日 10:14
この記事へのコメント
この本は楽しく読みました。
これはやばいんじゃないΣ(・oノ)ノ なんて危ないシーンもあったり。
イルカ顔には笑えました。
そうだね、この作品は「優しさ」がありましたヾ(´∀`*)ノ
Posted by Crambom、 at 2010年05月14日 20:32
Crambom、さま

こんばんは。

『カラスの親指』は、ストーリー展開にも無理がない感じで、
バランスの良い作品だったと思います。
隠し味は、こんぶ茶♪

道尾秀介作品の良点は「優しさ」だと思います。
道尾作品の中では、道尾&真備シリーズが1番のお気に入りです。
ちょっとだけ京極堂&関口コンビにも似ているかも。

ミユウ
Posted by ミユウ at 2010年05月15日 00:48
 
   
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