2005年03月19日

サザエさんの世界の持つ潜在的な恐ろしさ

サザエさんは勢い恐ろしい。
私はあのアニメは大変恐ろしいものだと思っている。

月曜日が来るのが憂鬱になる「サザエさん症候群」や、最終回に暗い噂が多いとか、サザエの年齢設定が24歳とか、そんなものはサザエさんの恐怖のホンの一部であり、表層的なものである。

永遠に続く日常。
それがどれほど恐ろしいものか、そしてそれが終焉を迎えた時にどれほどの恐怖をもたらすか。
アニメ「サザエさん」はこのようなもっと本質的な恐怖を含有してるのである。

「うふふふふ、来週もまた見てくださいね」というサザエの笑顔をみるたび、私は底知れぬ恐怖を覚えるのだ。

その昔、「磯野家の謎」という本がブレイクした。
社会現象にもなったらしいが、磯野家を題材にしてそれぞれの家族の構成員の体力とかそういったものを考察していたみたいだ。
肩幅よりでかい頭で、どうやって服を着るのか?とか、そういった表面的な、あの家族の秘めている本当の謎には程遠い内容なのだろうと思い、私は読んでいない。

私が思う磯野家の恐ろしさ。
それは世田谷の一等地に一戸建ての家を持ち、つねにメディアによる盗撮の対象になっていながら、あの家族の影の部分に全くフォーカスが当たらないことである。

例えば、磯野家の家督相続は誰がするのか。

前述の通り、磯野家は庶民の家庭の代表であるそぶりをしていながら大富豪の可能性を秘めている。
波平死去に伴う家督相続には争いが生じるのは火を見るより明らかである。
カツオVSマスオ。骨肉の争いが展開されるだろう。

恐ろしい。

アメリカン・ビューティという映画がある。
(アメリカにおいて)一見普通の家庭たちが、裏に色々な問題を抱えてるって話だが、わりとお勧めなので見てないヒトは見てみて欲しい。アカデミー賞受賞には笑ったが、そこそこ面白い。
あの映画で、冴えないオッサンがエロむき出しで娘の友達(18歳)に恋するといったようなシーンがあるが、その娘の友達というのも親父から近親相姦を受けてて(しかもその親父の役が日本で言うと「梅宮辰夫」とかそういういい親父のイメージ)っていい感じに狂ってるのだが例えば、コレも磯野家の表に出ない顔である、と考える。

マスオは、わりと「うしろ姿が素敵で声をかけるが振り返るとマズーな落ち」ネタをやる。
それは、磯野家の財産目当てに結婚してしまったサザエというセックスアピールというものの対極にある妻に対するフラストレーションが存在してることを感じさせる。
つまり、フグタマスオが夜な夜なワカメに性的いたずらを行っているという話。

恐ろしい。

そして、ある日突然敬語をやめるタラちゃん。

恐ろしい。

かような見方であの国民的アニメを見てるオレが感じる恐怖は伝わっただろうか。
日常を描いてるとされるサザエさんが持つ非日常性。
或いは、日常とされてるサザエさんの世界における終焉的な非日常のイメージ。あの世界で描かれる日常とされてたものが日常ではなくなったとしたら。なかったらとしたら。その喪失感は恐怖そのものである。
実際、サザエさんの世界には年表が無い。本来的には4次元の世界の話なのだ。
同じ国民的アニメ「ドラえもん」について、この手の恐怖をjjが感じないのは偏にドラえもんが「SF」だからである。

それでも、磯野家の日常は続いていく。
しかし、ある日フネが包丁を・・・

恐ろしい。

助けてー!ドラえもーん!!

この記事へのトラックバックURL

http://blogs.dion.ne.jp/jjex/tb.cgi/776917
※半角英数字のみのトラックバックは受信されません。
この記事へのコメント
アメリカンビューティー、普通に見てたら強烈な内容でびっくりしました。

サザエは結構美人で色っぽいのではないでしょうか、ずっと見てると、色々気を使ってるし、ラブラブだしね。

妄想大爆発。素敵。
Posted by るっか at 2005年03月19日 02:35
愛妻家の朝食的な恐怖に震えました。
包丁を持ったフネはきっと、ワザとらしいタラちゃんの足音も全部疎ましかったのでしょう。
Posted by いっこう at 2005年03月19日 02:42
>最終回に暗い噂が多い
始めて知ったなぁ。

jjはおもしろいね。しずくが全く想像しないような事をいつも考えてて。

メディアによる盗撮の対象←笑った
Posted by sizuku at 2005年03月19日 10:43
>るっか
>サザエは結構美人で色っぽい
マジ?かなり無理っぽいのですが・・・。
たまに化粧する時在りますね。彼女。
バカ殿みたいに口にチョコチョコっと口紅のせて。

>妄想大爆発。素敵。
てへ。

>いっこう
そですね。
彼女は包丁を持つときも恐らくあの慈しみ深い笑顔です。
そしてタラヲの足が鳴るのは彼がモビルスーツだからなんです。

>sizuku
あなたの笑顔が私の励みです。
Posted by jj at 2005年03月20日 15:00
小学生の頃の事、jjさんがおっしゃったようなリアルサザエの漫画を読んだ事があります。

ワカメと中島はつきあっており、カツオは兄ながらワカメに恋心を抱いており、中島に対し友人として義兄予定として、恋敵としてかなり複雑な思いで苦悩する、あだち充もさじを投げるようなラブコメでした。

雑誌のネタだったのか、同人だったのか、幻だったのか。
今となっては、作者もタイトルも不明な漫画でした。
Posted by フナ。 at 2005年03月24日 23:23
日常を描いた漫画でありながら、生々しいほどな情景を描くとサイコホラーになるのがサザエさんの持つ恐ろしさですね。

フナ。さんの触れてる文化のアンテナを今度ゆるりと教わりたいと思います。
どんな小学校時代を送られてたのでしょうか。
素敵です。
Posted by jj at 2005年03月24日 23:32
 ちょっと日にちが遅いっすけど、どうにもこっそり書き込みたくなったもので……(汗)
 サザエさんはたしかにやばいです。ワカメちゃんの襟足が気になってなりません。僕だけですかね。
 カツオが髪のびたとか言って、床屋にいったりするんですけど、終始あの髪型のままでまるで変化なし! やばい、やばすぎる。
Posted by cytron at 2005年03月25日 19:01
波平も結構床屋に言っており、その度にjjは
「どこを切るんだよぉおお」と涙目になって訴えた覚えが在りますね。

笑いました。ヤバイですね。
SFといっても過言ではないアニメです。
Posted by jj at 2005年03月25日 22:54
実家にて、「磯野家の謎」なる本を発見。
Posted by カヲリ at 2005年04月01日 12:00
実際最終回を目撃したと証言する人物
http://gtm.cool.ne.jp/sazaesan.htm
Posted by あほです at 2006年07月07日 09:46
その人は、きっと夢をみたんでしょう。
jjもありますよ。大昔の記憶と夢が混同されること。
Posted by jj at 2006年07月09日 09:14
 
※半角英数字のみのコメントは投稿できません。