2006年04月24日

100日で100冊読むぞ!23『東京タワー』リリー・フランキー 24『東京タワー』江國香織

『東京タワー』リリー・フランキー

リリーさんのことは前からテレビで見て知っていましたが、何をしているひとかな?くらいにしか思っていませんでした。『東京タワー』も書店に並んでいるのを横目に見ながら、どうせタレント本なんでしょ、と思っていた。

でも、こないだテレビでリリーさんがお母さんのことを話しているのを見て、あ、と思ったんです。

えっと、リリーさんがあるとき、よその家でお食事をよばれて、そのときのことをお母さんが叱った、というエピソードなんですけどね。
「あんなに早く漬け物を食べたらいけん」
と、漬け物好きのリリーさんが食事の途中で漬け物を食べたことを叱ったんだそうです。

どういうことかというと、漬け物はお食事の締めくくりに頂くものだから、食事の最初のほうに漬け物なんか食べ始めたら、まるでこの食卓には他に食べるものがないと言ってるようなものだから、ものすごく失礼なことなんよ、と。

私はへえ、と思いました。
まるで恋人のことを語るように、ちょっと恥ずかしそうな口調のリリーさんにも、好感を持ちました。

そして、さらに話しは続きました。
えっと、リリーさんはお箸の持ち方が変で、40歳を過ぎた今でも、綺麗な持ち方ができないのだそうで。
でも
「好きなように食べればいい」
って、お母さんは何も言わなかったそうです。

つまり、リリーさんの箸の持ち方が変だからといって、傷つくひとは誰もいない。こちらが恥をかくのはなんでもないこと。でも、相手に恥をかかせるのはいけない。

リリーさんのお母さんは、徹底して、他人にやさしいひとなのだな。

そう思ったのが、この本を手にした理由です。

この本を読んでいる間、とてつもなく私は幸せでした。
今、この本がものすごく売れているということは、とても素晴らしいことだと思います。

おすすめ度 ☆☆☆



『東京タワー』江國香織

リリーさんの『東京タワー』は副題に「オカンとボクと、時々、オトン」ってつくのですけど、それは同時期に江國さんの『東京タワー』が出たからだ、と聞きました。

ほとんど同世代のリリーさんと江國さんが同じタイトルで本を書く、というのは私には偶然に思えないのですよね。ふたりがどうして『東京タワー』というタイトルの本を書きたいと思ったのか、知りたいなあと思いました。

江國さんの『東京タワー』、先に映画を見たのですが、映画とは全然違っていて、びっくりしました。小説の方がずうっと淡々としていて、さらっとすごいことが書いてある、と思いました。

おすすめ度 ☆☆


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この記事へのコメント
へぇ〜。
実はリリーさんのほうの「東京タワー」は読んでみようかな?と思ってはいたんですよね〜。
でもやはり「流行りもの」みたいな軽さを感じてたんです。
そうかぁ。。。

読んでみます!ありがとう!

Posted by nakamama at 2006年04月25日 08:24
こんにちは。
私も江國さんのをちょっと前に読みました。
自分自身、プラトニックな不倫をテーマに書いていたので
影響されてしまうのでは、とビデオも観ず、原作も読まずに
居たのですが、気になっていたので手に取りました。

映画を観ていない私には比較が出来ないのですが、
淡々としていて自分の思い描く事の出来る恋愛とは少し
違うので、わかりにくいような、わかりやすいような。
少し宙ぶらりんというか、ブルーグレーの世界、といった感じがしました。
さらっとしていて、イッキに読んでしまいました。
リリーさんのも読みたいのですが、今の私にはまだ読めないかな。
お母さん…。偉大です。
Posted by favoritehouse at 2006年04月25日 13:49
♪nakamamaさん、コメントありがとうございます。

たぶん、リリーさんの『東京タワー』は私の生涯で二番の本になりそうです。
一番は絶対不動の本が既にあるので、他の本は最高でも二番なんですけどね。

ほんとうにすばらしいですよ。
あれほどの才能のある方だったとは。。
リリーさんは男の中の男だと思っています。
是非!
Posted by kanaliya at 2006年04月25日 22:10
♪favoritehouseさん、コメントありがとうございます。

江國さんの『東京タワー』はものすごい人気だったので、すごく期待して読んだのですが、期待せず先入観なしで読みたかったなあと、ちょっと残念に思いました。

自分より20歳も下の異性を主人公に、あれだけの作品を書ける江國さんの作家としての力に脱帽です。
すごすぎ。。。

力を入れない美学のようなものを彼女から感じるんです。
たおやかで、やさしげで、強く見せないのにとても強い。

憧れます。

favoritehouseさんはすごいテーマで小説を書いておられるのですね。
プラトニックって、ものすごくエロティックだと思います。
Posted by kanaliya at 2006年04月25日 22:16
江國さんの「東京タワー」、小説のほうが断然好きです♪
映画はちょっと、おしゃれすぎたかな。透くんが。
そして私は、江國さんの“文体”が好きなんです、きっと。
年下の女の子が、年上のおじさまに憧れるように
年下の男の子も、年上の女のひとに憧れるんだなぁ、って
思った小説でした。
Posted by pizzicato at 2006年04月25日 22:30
♪pizzicatoさん、コメントありがとうございます。

ああ〜
なるほど〜!

私は映画を先に見ちゃったので、どうしても詩史は黒木瞳、透は岡田くん、って画像がインプットされちゃってるんですよね〜

私は耕二が映画では半分も描けてなかったなあと思いました。

Posted by kanaliya at 2006年04月25日 22:48
まぁ〜〜〜。
こりゃ江國東京タワー読まないと!!
耕二が、映画では半分も描かれていなかったなんて。

pizzicatoさんのコメントを読んで改めて、
あぁ〜。私も年下の男の子に、素敵。と思われるような女性になれるように年を重ねたい。と思いましたよ。

ちなみに、リリーさんの方も映像化されるらしいです。
確かドラマだったかな?
誰に、まーくん、おかん、おとんをやって欲しいですか??

おかん、田中裕子さんですって。
Posted by ブウ at 2006年04月26日 21:26
♪ブウさん、コメントありがとうございます。

映画の『東京タワー』のメガホンをとった源孝志さんが文庫の解説を書いていて、面白かったです。
いやほんと、江國作品を映画にするなんて、えらいことを引き受けちゃった彼の苦労と楽しみを思うと、同情するやら嫉妬するやらです。

>ちなみに、リリーさんの方も映像化されるらしいです。

そっか〜

>誰に、まーくん、おかん、おとんをやって欲しいですか??

おかんが田中裕子なら、おとんは沢田研二にやってほしい。
おとんはきっと色気のたっぷりある超かっこいい男であってほしいから。。
でも、恐いキャラなんだから、リキヤかな。。

まーくんは。。。

うう、難しい、本人の顔知ってるから、想像力が阻害される。。。

絵がうまくて、優しくて、男らしい男。そして色気があってお洒落な男。箸の持てない男。。

オダジョーかな。。
Posted by kanaliya at 2006年04月26日 21:40
はじめまして。最近読ませていただいています。

2つの『東京タワー』。。ですね。

リリーさんのはまだ読んでないんですが、私も同じTV番組を観てて、やさしさとあたたかさをすごく感じました。同時にそのインタビューの中でコメントされてた、『作家になるとかイラストレーターになるとか、なることが終わりじゃなくて、なってからそれを媒体に何をしたいか、何を伝えたいかが大切』ってこと、本当にそうだと思いました。今私も童話を書いています。周りにはなりたい気持ちの方が強い人がいっぱいいて、なんだか違和感を感じていました。私自身も自分が書き始めた頃の気持ちを忘れそうになっていた時だったから、なんだか久しぶりに心の雲が消えてすっきりしました。そのうち読むぞ。

江國さんの『東京タワー』は、小説の方が好きですね。小説は同じように年上の女性を好きになっても、二人の男性の生き方の違いが読み進むうちに雨のようにじわぁっと浮き彫りにされてきて、淡々とした文体だからこそ余計迫力を感じることができました。実は私、松本くんが好きなので期待してたんですが、映画の耕治は普通すぎるっていうか、いい人すぎるっていうか、ちょっと残念でした。映画について、江國さんはどう思っているのかなぁ。


Posted by AIAI at 2006年04月26日 21:44
♪AIAIさん、コメントありがとうございます。

まあ、童話を。。
私もいつか童話を書くつもりです。

リリーさんのおでんくんを読みたいと思ってます。
あの番組で初めて存在を知ったのです。

>、『作家になるとかイラストレーターになるとか、なることが終わりじゃなくて、なってからそれを媒体に何をしたいか、何を伝えたいかが大切』

このコメント、すっぽりと記憶から消えていました。
そのときお手洗いにでも行ってたのかしら?
けれど、とても大事なことですね。
きっと、リリーさんがいつもご自分に問うていることではないかと感じました。

よく原作に忠実な映画、なんて言い方をしますが、江國さんの『東京タワー』を原作に忠実に作るのはやっぱり無理だったのかなあと思います。
あの世界は江國さんの言葉でないと描けない気がします。

だから、小説とは全然違う、『東京タワー異聞』みたいな映画になったのかな、と思いました。
映画は映画として、私は好きです。
あのプールに落ちるシーンとか、岡田くんでなきゃ、あんなに美しくならなかったと思います。
Posted by kanaliya at 2006年04月26日 21:54
はじめまして。
何かのきっかけでこちらを知り、ときどき寄らせていただいてます。

>リリーさんのお母さんは、徹底して、他人にやさしいひとなのだな。

>そう思ったのが、この本を手にした理由です。

こういう感想をもたれるkanaliyaさんて、
人の優しさを感じ取れる方なんだなぁって、
すごく感心してしまいました。
Posted by paprika at 2006年04月26日 22:48
♪paprikaさん、コメントありがとうございます。

まあ〜
今日ははじめてコメントくださる方がおふたりも。
なんて素晴らしい日なんでしょう。。
神様、ありがとう。。(感涙)

>こういう感想をもたれるkanaliyaさんて、
人の優しさを感じ取れる方なんだなぁって、

ああ〜
そげんことはなかとですよ〜
私は感情のコントロールのできない、異常者なんですから。。

こんな私ですが、よろしく御願いいたします。
Posted by kanaliya at 2006年04月26日 23:31


 
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