2007年10月30日

映画感想『アリア』(第20回東京国際映画祭)@TOHOシネマズ 六本木ヒルズ

 第20回東京国際映画祭の「日本映画・ある視点」部門上映作品。

『アリア』(2007年、天然堂。監督:坪川拓史。出演:塩野谷正幸/高橋マリ子/片岡正二郎/小松政夫/四谷シモン、ほか)
東京国際映画祭 | 主要部門 - アリア
ピアノ調律師があるピアノを求めて旅に出るロードムービー。前作がトリノ国際映画祭で大賞・観客賞を受賞した坪川拓史監督待望の長編第2作。出演は塩野谷正幸、高橋マリ子、小松政夫、片岡正二郎、四谷シモンほか。

 ピアノの調律師の男が、人形遣いの遺言となったピアノ探しの依頼のため、そして自分の亡き妻の遺言である砂浜を探すため、人形遣いの弟子と、人形遣いの娘という女性との三人で旅に出る。

 坪川監督のことは、失礼ながら上映前日までまったく知らなかった。でも、前日に、監督自身がアコーディオン奏者として参加する楽団「くものすカルテット」の演奏を実際に見て、音楽と映画とジャンルは違えど、「この人のつくる世界観の映画は見たい」と思って、急遽当日券を買って見てきました。

 印象に残ったのは、映画の中に流れる音と音楽。そして場面ごとに現れる鮮やかな色のイメージ。ただし、難解な映画ではない(分かり易過ぎもしないけれど)。

 細かな台詞や場面にユーモアを感じる一方で、幻想的な雰囲気の場面もある。物語は静かに進んでいくのだけれど、一つ一つの場面が心に残る。一言で「泣けた」、「感動した」と表現できるのではなく、うまく言い表せないのだが、「見てよかった」というのが、一番言いたいことに近い感情。しっかりと記憶に残る映画。

 それから、話の途中で主人公の三人と関係する人たちが登場するのですが、これが四谷シモン、小松政夫、ミッキー・カーチス、吉田日出子、常田富士男、正司歌江、若松孝二と、非常に個性的な面々。

 もうひとつ、印象的な場所も、いくつも登場する。前半に登場する劇場は、おそらく鶯谷の東京キネマ倶楽部だろうし、鳥居や狐がたくさん並ぶ神社(青森の高山稲荷)も非常に印象的だった。

有限会社天然堂 天然堂FILM
アリア(aria) 天然堂フィルム-2007年

 上記の天然堂のサイトで知った、坪川監督の長編第一作、「美式天然(うつくしきてんねん)」も見てみたい。DVD化もされていないし、国内でも昨年の東京国際映画祭など、限られた場での上映だったらしい。そうなるとますます見たいなあ。
 
Posted by 木の葉燃朗 at 15:16  |Comments(0)TrackBack(1) | 映画  

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