2009年12月09日
[書評]中央線沿線の青春群像劇:小坂俊史『中央モノローグ線』
中央線沿線の青春群像劇
小坂俊史『中央モノローグ線』(竹書房):オンライン書店bk1・Amazon.co.jp
JR中央線の沿線にある街を舞台にした四コママンガ。中野から武蔵境までに住む、10代から30代の女性を主人公に、それぞれの街の特徴を折り込んだ物語になっている。
あとがきによると、著者は連載していた頃も含めて10年以上中野在住だったそうで、街の雰囲気が良く出ている。表紙の商店街のスケッチも、行ったことのある人なら「本物と同じだ」と思える風景。
そして、そこに暮らす・働く女性たちも、街のイメージを象徴している。高円寺のマドカは古着屋の店主だし、西荻窪の茜は劇団員。中央線沿線のあちこちで暮らして、シングルマザーになった圭が落ち着くのが荻窪というのも、なんとなくらしい。
マンガはほのぼのとしたコメディで、絵も柔らかい感じ(ただ、いわゆる「萌え絵」とは違う、伝統的な四コマ用デフォルメとでも呼ぶべき絵)なので、多くの人が楽しめる内容。一方で、個々の四コマだけでなく作品全体でも大きな物語になっていて、ページが進むにつれて時間が経過していく。ラストは、中央線の特徴のひとつがよく現れていると思う。ある人にはずっと住み続ける街だし、ある人にはいつか出て行く街。それでも、「わたしの街が/いちばんいいや」(p.114)という、それぞれにとって魅力のある自分の街。
こうした物語の題材になる、中央線沿線の街(特に中野から吉祥寺までのあたり)の魅力も改めて感じる。これだけそれぞれが独特の雰囲気を持った街が真っすぐ伸びた線路に沿って並んでいるというのがね。
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これまで私が書いた本の感想はこちらからどうぞ。
●「木の葉燃朗のがらくた書斎」トップ>>木の葉燃朗のばちあたり読書録
http://www.h5.dion.ne.jp/~garakuta/dokusho/index.html
●木の葉燃朗のサイトはこちら→書評と東京歩きと小説のページ「がらくた書斎」
http://www.h5.dion.ne.jp/~garakuta/
小坂俊史『中央モノローグ線』(竹書房):オンライン書店bk1・Amazon.co.jpJR中央線の沿線にある街を舞台にした四コママンガ。中野から武蔵境までに住む、10代から30代の女性を主人公に、それぞれの街の特徴を折り込んだ物語になっている。
あとがきによると、著者は連載していた頃も含めて10年以上中野在住だったそうで、街の雰囲気が良く出ている。表紙の商店街のスケッチも、行ったことのある人なら「本物と同じだ」と思える風景。
そして、そこに暮らす・働く女性たちも、街のイメージを象徴している。高円寺のマドカは古着屋の店主だし、西荻窪の茜は劇団員。中央線沿線のあちこちで暮らして、シングルマザーになった圭が落ち着くのが荻窪というのも、なんとなくらしい。
マンガはほのぼのとしたコメディで、絵も柔らかい感じ(ただ、いわゆる「萌え絵」とは違う、伝統的な四コマ用デフォルメとでも呼ぶべき絵)なので、多くの人が楽しめる内容。一方で、個々の四コマだけでなく作品全体でも大きな物語になっていて、ページが進むにつれて時間が経過していく。ラストは、中央線の特徴のひとつがよく現れていると思う。ある人にはずっと住み続ける街だし、ある人にはいつか出て行く街。それでも、「わたしの街が/いちばんいいや」(p.114)という、それぞれにとって魅力のある自分の街。
こうした物語の題材になる、中央線沿線の街(特に中野から吉祥寺までのあたり)の魅力も改めて感じる。これだけそれぞれが独特の雰囲気を持った街が真っすぐ伸びた線路に沿って並んでいるというのがね。
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