腰に荷俵をつけて長い木材を負うときの負い方。「ながもん負い」ともいう。林道がつく以前の大型木材の運搬法で、もっぱら婦人の仕事。道具は、シナやフジの皮で縁どりをしたセナコウジ・太い荷縄・荷俵・ワタコ(セナコウジの下に着る)・支え杖など。この負い方の特徴は、腰に荷俵を入れて負うことで、荷俵は木の芯を中に入れて、一五センチ位の藁製の俵。セナコウジは、藁で厚く織った背中当で、縁取りをシナやフジでするのは、縁を保護するためである。ワタコは、厚目に綿を入れた座布団。海府では一四歳くらいになると、母親について山へ入る。二○歳過ぎになると、末口七寸(二一センチ)、長さ一三尺(約四メートル)の木材を負うた。このように二間以上の木材になると、腰に荷俵をつけないと負えない。六尺(一・八メートル)前後の短い材の負い出しは「だちん負い」といって区別した。昭和三十二、三年(一九五七、八)頃、海府から六尺のパルプ材や鉄道の枕木が伐り出された。賃仕事に多数の婦人が従事していた。大佐渡の山仕事の多い地域の独特の負い方で、家普請になると木挽といっしょに山へ入って材を出した。
【関連】木挽き(こびき)・海府木挽(かいふこびき)
【参考文献】佐藤利夫『佐渡嶋誌』、『新潟県史』(資料編二三・民俗文化財二)
【執筆者】佐藤利夫
(相川町史編纂委員会編『佐渡相川郷土史事典』より)