和歌
箱根八里は 馬でも越すが
越すに越されぬ 大井川

箱根御番所に 矢倉沢なけりゃ
連れて逃げましょ お江戸まで

三島照る照る 小田原曇る
間の関所は雨が降る

松になりたや 箱根の松に
諸国大名の 日除け松に

雲か山かと 眺めた峰も
今じゃわしらの 眠り床

箱根番所と 新井がなけりゃ
連れて行きましょ 上方へ

尾上高砂 千歳の松は
千代も変わらぬ 深緑
箱根馬子唄(神奈川県)
箱根の道は馬でも越せるけれど、大井川は橋も無く水かさが増すと渡ろうにも渡れない。
箱根の関所と矢倉沢の関所が無ければ、江戸まで(女性を)連れて逃げるところさ。
三島宿は晴れるが、小田原宿は曇っていて、その間にある(箱根の)関所じゃ雨降ってる。
松になりたいよ、箱根の松に。大名の日除け松になって(大名を上から見下ろしてやりたいぞ)。
あっちにゃ雲、あっちにゃ山と、興味深く眺めていた峰も、今となっちゃあっしらの布団代わりさ。
箱根の関所と新井の関所が無けりゃぁ、(女性を)連れて行くのに、京都まで。
尾上神社の高砂の松、若一王子神社の千歳の松は千年立っても変わらない深緑を湛えている。

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和歌
うちなびき 春はきにけり 山河の
岩間の氷 今日や解くらむ
修理大夫顯季
若草をなびかせながら、春がやってきたよ。
山や川の岩間にあった氷は今日にでも溶かしきるだろうなぁ。

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和歌
いかに寝て 起くるあしたに いふことぞ
昨日をこぞと 今日をことしと
小大君
いつ(頃)寝て、いつ(頃)目覚めた明日(の、どの時間)から、昨日を去年、今日を今年って言うのかしら?

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和歌
天が下 古き例は しら浪の
身にぞ鼠と 現れにけり
鼠小僧次郎吉
先人(盗賊)達の例に漏れず、俺が鼠だってこと、世間中に知れ渡っちまったなぁ。

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和歌
春立つと いふばかりにや み吉野の
山も霞みて けさはみゆらむ
壬生忠岑
ただ暦の上で立春になったと言うだけで、今朝見る吉野山は春霞で霞んで見えるようだ。

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