2007年01月19日

無人島レコード 

待望の「レコード・コレクターズ」増刊号「無人島レコード」の2が発売されました。
「無人島レコード」というのは、誰もが酒の席などで1度は遭遇したことのある「無人島に行く時に1枚だけレコード(CD)を持っていくとしたら何?」という質問を、様々な業界の猛者たちに訊いてまわるという企画です。

今回の参加者は「いしかわじゅん」「伊藤銀次」「有田芳生(もちろんテレサ・テン)」「小田嶋隆」「サエキけんぞう」「川村結花」「大貫憲章」「辛酸なめ子」「杉作J太郎」「宮台真司」「中川翔子」「加藤和彦」「小西克哉」などなどの面々。
みなさん、待ってました!とばかりに含蓄を披露しております。

その中でも恐れ入ったのは「大滝詠一」の「ジョエル・ホイットバーンのレコードチャート本」というお答え。明らかにルールを逸脱していますが、「レコード1枚でしょ?だって、俺がレコードだもん」というスタンスなんですね。チャート本があれば、自分の頭の中で再生するんだそうです。スゲ〜っ!人間ipod!
ブラッドベリの「華氏451」(この温度でよかったでした?)みたいですね〜。
それから、好感が持てたのが「Rolly(ローリー寺西)」の「蘇るエノケン〜榎本健一大全集」。ウケを狙っているか?と思いきや、コメントを読むとなぜか「ジ〜ン」ときて納得させられます。

「いくら70年代イギリスのロックが好きでも、朝食にスコーンは食べない」
「南の島に行ったからと言って、急にラテン系にもならない」
ということで、「ミュージカル、映画音楽、クラッシック、ジャズ・・・大好きなあらゆる音楽が、すべて和風に入っていて」その上、曲数も多い「エノケン全集」なのだそうです。なんかわかるよ〜!

で、昨晩、湯船の中で考えました。
昔は、確か「10CC」のベストとか言った記憶があるけど、今は、趣味に統一性がなく、相当飽きっぽい性分で、飽きると何年もほったらかしにしちゃうようなところがあるということが把握できているので、と〜っても悩みます。


1晩悩み、それでもまだ1枚に絞り込めてないのですが、とりあえず暫定的な候補2枚を発表すると・・・

エフゲニム・ムラヴィンスキー指揮・レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団のチャイコフスキー交響曲DISC1(2枚組みでもとにかく1枚)

交響曲5番がとにかく好きで。究極の完璧主義者ムラヴィンスキーの人間味を徹底的に排した恐るべき統率力!あんなに大勢でこんなに合ってるなんて奇跡ですよ〜。初めて聴いた時には、血の気がひき、全身寒いイボ。怖いくらいです。有機物の気配すら感じられない演奏というは、通常あまり褒められないものですが、半端な情感ならない方がまし!とでも言いたいのか?その様相は「幾何学的」ですらあります。それでいて、肉体が塵に還っても、魂は死なず!という凄まじい気迫が漲ってもいます。あまりに人気(ひとけ)が感じられないので、ずっと「宇宙空間を漂流する時に聴きたい愛聴盤」というポジションにおいてありましたが、行く機会も現世ではなさそうなので、無人島レコードの第1候補に挙げさせてもらいました。
(だって、もう2度と人と会えないかもしれないんなら、人恋しくなりそうな曲は聴きたくないじゃないですか)

それから、あともう1枚は・・・

「ちあきなおみ」ですね。私、この人の声は凄いと思うんです。悪魔とか何か接触しちゃいけないものにお願いしないと、こんな声は出ないと思うんです。かの美空ひばりも、絶賛した歌唱力ですが、ひばり姉さんなら、「この声はヤバイ」とわかったはずです。きっと、唄う度に何かを引き換えにさせられるという宿命を背負わされているんじゃないでしょうか?こういう人は。この声についている何かを払う為には安倍晴明とかを連れてこないと!
人の声にも聞こえない時もあります。琵琶とか、楽器の音のように聞こえるんです。ビロ〜ンって。とにかく、尋常じゃないので、聴いているうちにこの声についている何者かが現れて、無人島にいるという状態をどうにかしてくれるんじゃないか?という期待値が高い。加えて、一緒になって唄っているうちに歌が上手くなるという楽しみもあります。

と、まぁ、現在のところはこんな感じです。

ちなみに本書の中で、2名ほど「志ん生の落語」というのを挙げている人がいました。なるほど〜と思いました。名演のライブなんて、聴けば聴くほど発見があったりするでしょうし、馴染み深い名調子なら、何度聴いても「くぅ〜〜!」となるなずです。飽きがこなくていいかもしれませんね。

それにしても、悩むな〜。みなさんはどうですか?

あなたの無人島レコードはなんですか?




Posted by curious mama at 10:55  |Comments(15)TrackBack(2) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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伊藤銀次のC
伊藤銀次【= 音凾 =】 at 2007年01月20日 11:37
「ROCK FUJIYAMA」ってテレビ番組があります。2007年3月まで、テレビ東京で放送されていて、現在はGyaoで放送されております。この番組にMarty Friedmanというギターが上手で日..
ROCK FUJIYAMA【デボネアコンサルティング】 at 2009年05月07日 17:54
この記事へのコメント
 んんん〜、難しいっ!
 
 「永遠のテーマ」ともいえる問題ですね。このテーマでありがちな答えはBeatles「White Album」だったりBeach Boys「Pet Sounds」だったりするのですが、ローリー寺西氏の発言も最もだし・・・。僕も志ん生、枝雀の名演を、と思ったのですが、完コピできるぐらいになっても空しいだけだし(苦笑)

 それにしても大滝詠一氏はスゴいですね。じつはほとんどのアルバムを所有しているほどのナイアガラ・フリークでありまして、日本が誇るポップ・トラック・メーカーとして尊敬しております。「俺がレコード」なんてやっぱり変態だわ(いい意味で)。
 以前、山下達郎さんが「完全なオフの日にはどうやって過ごしますか?」という質問に、「世界中のサーフ、ホットロッドの曲のカタログを眺め、『ニヤ〜』っとしている」と応えていました。この「ニヤ〜」のところに「うらやましいな」と思って覚えがあります。

 というわけで(どういうわけ?)何も考えず、ボーッと過ごす僕の「無人島レコード」は・・・、

 大滝詠一「A LONG VACATION」
 TOM WAITS 「RAIN DOGS」

 の、2枚!ごめんなさいっ!
Posted by kahn at 2007年01月19日 22:44
c.mamaさん、これむずかしい!
無人島へ持ってく=決して帰ってはこれないと、
無人島へ持ってく=ほんの旅行で勿論帰れる、
で全然違うもん。
でも前者なんだろなあ。

この2年ほど通勤時には志ん朝の落語をずっとiPodで聞いてます。
冬の寒い朝なんぞに「二番煎じ」や「富久」などを聞いてると冬空ん下を志ん朝演じる登場人物が隣を歩いていく様が見えるようで中々オツでげす。
「アウトドア落語」お試しあれ。

さて肝心のレコードは
植木等か谷啓に。
深刻にならずに済みそうでしょ。
谷啓の「愛してタムレ」は名曲です。
Posted by 5011 at 2007年01月19日 23:57
「お気に入りの1枚」と言われたら、コレ!というものはあるんですけど
無人島に…と言われたら、違ってくるような気がしてきました。

(/・_・\) なので、私も考えてみます。
Posted by “m-you” at 2007年01月20日 11:01
>kahnさん

本当にこれは永遠のテーマですね〜。時間がたつと、また変わっている可能性があるので、何度訊かれても、その度に悩みます。

私もトム・ウェイツは候補に挙がってました。「土曜日の夜」で。
でも、酒が呑みたくなっちゃうはずなんでね〜。まぁ、持って行っちゃえば、必要にせまられて、自ら醸造、蒸留するようになるんでしょうけど(笑)
大滝詠一もいいですよね!なんか、この人の音楽って、時代性とか意味とかをスコ〜ンと超越してしまっているところがあるでしょう?手垢がつかないように加工されているみたいな。だから、常にニュートラルに聴こえて・・・普段、あまり聴かない人でも、たまたま無人島で聴いてみると「おっ?意外に無人島向きだな〜」と、好きになるはずです。
Posted by c.mama at 2007年01月20日 11:41
>5011さん

あ〜やっぱり〜。5011さんなら落語をipodに入れてると思ってたんですよ〜(笑)

植木等や谷啓!これは、私と同じ現実逃避型ですね。私は、あえて人気(ひとけ)を排したり、魔物に助けてもらおうとしたりしましたが、この選曲もなかなかの逃避ぶりです。望郷の念なんか持つ隙を与えないほどのナンセンスさ!そうなんです。日常生活を思い出すのが辛い!辛い!辛すぎる!そんな淋しがり屋で甘えん坊な5011さんらしい楽曲と言えますね!
Posted by c.mama at 2007年01月20日 11:52
>m-youさん

これ、悩むでしょう〜?想像力を駆使して頑張って考えてください。コメントお待ちしてます!
Posted by c.mama at 2007年01月20日 11:54
あれ、なんだか見透かされてるみたいだなあ。
パンツ一丁で洗面所でポーズをとってるところを家族に扉を開けられたときのような気恥ずかしさを感じます。
って、そんなナルシストではないです。。。多分。


Posted by 5011 at 2007年01月20日 15:03
>5011さん

>パンツ一丁で〜

って!どんな例えですか!!(笑)
まぁ、5011さんのことなら、大体のことは・・・(不敵)
他の方はどうかわかりませんが、私たちの場合は、音楽の話というのを超えた危機管理の範疇に入ってますよね!
寝室に、軍手やらカンパンやら懐中電灯やらポータブルラジオやらを入れたリュックを常備していますが、それとなんら変わらない真剣さで考えちゃってますからね〜。
Posted by c.mama at 2007年01月20日 16:23
悩みに悩んだ結果、
今は持っていないけれど、きっと『童謡全集』にすると思います。

この結論に至るまで、とても楽しかったです=^-^=うふっ♪
Posted by “m-you” at 2007年01月21日 20:07
連続投稿、失礼します。

もし、帰還できるとわかっている無人島には
何も持って行かずに、自分の鼻歌だけで過ごすと思います。
Posted by “m-you” at 2007年01月21日 20:10
>m-youさん

うん!「童謡全集」もいいですね〜。日本人の心の原風景ですからね。私も「赤とんぼ」とか、無意識に口ずさんでいることがあったりします。でも、上記の5011さんと私のような淋しん坊は、泣いて泣いて狩りや漁が手につかないでしょう(笑)

帰還可能だと、また違ってきますよね〜。
小野田さんや横井さん(若いから知らない?)みたいに、帰ってからのインタビューに向けて、ウケを狙ったり、見栄をはってしまったりして・・・m-youさんはボサノバ唄いだから、自分の歌も聴きごたえがありそうでいいですね!
Posted by c.mama at 2007年01月22日 09:04
たぶん、童謡全集は持っていくだけで
結局のところ、無人島では何も聴かないような気がします。

たぶん、俗世間では音楽に意味を持つような気がするんです。
だから俗世間に戻るなら音楽が浮かぶと思うんですけど
俗世間から生涯隔離されてしまうなら音楽は思い浮かばない気がしました。
Posted by “m-you” at 2007年01月22日 16:51
これは、難しい問題ですねぇ。
何日も悩んだ挙句、結果が出ませんでした。
言い訳として、無人島じゃ電気もないだろうし、聴けないじゃん…
とか思ってみたりして。
結局、自分の好きな曲すべての歌詞カードを持っていけば
歌詞のある曲は自分が歌えばいいんじゃないか?
という結論に。
歌詞が無かったらテキトーに歌えばいいからいいか。
インスゥルメンタルだと、ちと困りますけど
ふんふんハミングでもしますかね。
Posted by nbm at 2007年01月22日 18:41
>m-youさん

そう言われると、私のムラヴィンスキーという選曲は、俗世間から遠く離れた感覚に誘うものですね。ふむふむ。
正直、観光旅行とかにはもうあまり行きたくなくて、無人島サバイバルに行ってみたいです。よゐこの浜口みたいに(笑)宿命の獲物を追ったり、ありもので便利グッズを作ったり、結構忙しくて、淋しくないかもしれませんね。(本当に行きたい!)
Posted by c.mama at 2007年01月23日 08:42
>nbmさん

皆さん!こんなことで悩ませて、ごめんなさい!
故郷を思って唄う歌に島の動植物はもとより、海、風、空…森羅万象全てが呼応し、伝説の唄者になるかもしれません。万が一助かった時に歌が上手くなっていて、無人島生還シンガーとしてCDデビューということもありえます。
インスト好きな私はどうしましょう?やはり、ホーミーですかね!ヒューマンビートボックスとか!特訓しなきゃ!
Posted by C.mama at 2007年01月23日 10:51
 
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