ジャン・ジャック・ベネックス監督のデビュー作「DIVA」のサウンドトラック。
音楽バトンの中で、「好きなサントラ」の答えに窮し、とっさに「少林サッカー」(笑)と書いてしまう失態を招いてしまいましたので、お口直しにアート系映画のサントラをご紹介させていただきます。
この映画は、当時、ボチボチ出来始めていたミニシアターの単館ロードショーで観ましたけど、はじめはあまり期待していなかったんです。なぜか?というと、スカしたオシャレ系の男が「これ、すごいいいよ。僕は一度、観たけど、君にも観て欲しいんだよね。ていうか、絶対見せたい!っていうかんじかな・・・」と誘うものだから、「ど〜せ、スカしてるだけの映画だろ〜」くらいなつもりで観に行ったんです。
そしたら、凄〜く良かったんですよ!オシャレ系男なんかも〜そっちのけですよ!
冒頭から、なんだか惹きつけるものがあって・・・
ストーリーは、もう20年前に観たっきりなので、あまりよく覚えていませんけど、郵便配達の男の子が1本のカセットテープをめぐって、怪しい気な男たちに付け狙われるというサスペンスです。で、その冒頭ですが、郵便配達の男の子が仕事をさぼって、オペラのコンサートに出掛けて行きます。メールマンバックの中にカセットデッキを忍ばせて・・・この男の子の大好きなオペラの歌姫はレコードを出さない主義なので、こうする以外、彼女の歌をコレクションすることができないんです。これになんだかキュン!ときました。こんな他愛もない場面で、すでにもう心を鷲掴み!
こんな説明じゃ〜わからないかな〜。ベネックス映画をご観になられた方ならわかってくれるかなぁ〜?
この映画はサスペンスですが、謎解きなどには重点は置かれておらず、音楽好きの可愛い男の子が事件に巻き込まれた数日間を瑞々しいタッチで描いているというもので、ストーリーは思い出せなくても、20年も前とは思えないほど鮮やかに、疾走感や街の空気などが蘇ってきます。ビビットでスタイリッシュな映像はキリリとして、観ているだけで毛穴がしまるようです。そういう感覚が継続し続けているので、あえて再見したくないという気持ちもあったりします。2度目、観てみたら「そ〜でもなかった」なんて映画もありますからね。
ということで、せっかく、継続している感覚を呼び覚ますのに最適なのは、やはりサウンド・トラックです。
音楽を担当したのはウラジミール・コスマ
1曲目は劇中、ディーバが歌う「ワリー」。実際にもオペラ歌手であるウィルヘルメニア・フェルナンデスがディーバ「シンシア・ホーキンス」を演じています。
2曲目、サティ「ジムノペティ」のアレンジした「センチメンタル・プロムナード」はヒーリング効果抜群。他、ニューウェーブ風あり、エスニック風あり。
大のお気に入りは・・・ラスト、怪しい男の一人スキンヘッド(ドミニク・ピノン)がいつも耳に入れていたイヤホーンが外れると・・・聞いているのはパンクでもロックでもなくて、「ミュゼット」。グッときます。
この映画でピカイチだったドミニク・ピノン。この人の出る映画にハズレはあまりない。
怪しい男のもう一人はリシャール・ボーランジェ。この人を最初に見たのはこの映画。
カッコよかったです。
このアルバムを流すと、なぜだかお部屋の温度が2、3度下がります。(体感温度)
省エネ対策にオススメです!