2012年02月20日

トップ役替わり、そして、仮面のロマネスク

月組の新体制について、やっと語る気になりました。
バレンタインデーの日の発表でしたね。

それを聞いたときには否定的な考えしか、思い浮かばなくて。
トップは時には孤高すぎるくらいのオンリーワンであってほしい、という
気持ちがあって、
トップの価値が下がる気がして、残念だった。

祐飛さんお披露目の、「カサブランカ」
一番祐飛さんが素敵に見えるような作品を作っていただいて、
新主演としてのデビュー。
その幸せだった気持ちを思い出して、心が痛くなった。

2番手は、ジェンヌさんにとっては、美味しい時期だと思ってきた。
トップと同じようにピンライトはいつも当たるし、色濃い演じ甲斐がある役が
まわってくることが多いし、
目立って活躍できるわりに、集客責任もトップほどにはないだろうし、と
考えていた。
ただ、それはあくまで、将来トップが約束されているということが前提でのこと。

今回の人事で、2番手同士で差がつくことになる。
トップスターはもちろんのことだが、2番手にまでなったスターというのは、
どの人も魅力的で、ずっとがんばって来た人たち。
今、イベントがあるとしたら、間違いなく、みりおくんは、
えりたんより良い位置に立つのだな。
普通の2番手と、準トップの差って。
まわりからもよく見える位置だけに、かなり気になる。

・・と、つらつら考えていたのだけど、トップ役替わりはおもしろいかも、と、
ごく最近、考えられるようになった。
それで、この人事を受け止められるようになったし、書く気にもなった。
ジェンヌさんたちは、とにかく、与えられた環境でがんばる、
それを私たちは応援すればいいだけ、これからもそうしたい。


それで、私が、役替わりはおもしろいんじゃないか、って思えたのは、
「仮面のロマネスク」で、メルトイユ夫人と、トウールベル夫人を
役替わりにしたら、と発想したから。

今回観劇して、トウールベル夫人の、えりちゃんがすごく素敵だった。
しかも、1回目に観たのと、翌日観たので、まったく変わっていて。
自分の目も見慣れたこともあるとは思うけど、
2回目、3回目の方がずっとよかった。
わかりやすく、悲しみのヒロインになっていた。
彼女はまちがいなく、この恋愛劇のもう一人のヒロインだ。

あこがれていた役に、一心に挑戦しているえりちゃんに、
私は、感動した。
だから、今思い出してこのお芝居で一番印象的だったのは、
暗闇に包まれて、おびえ、倒れるトウールベル夫人の場面だ。

本はまだ読み進んでないが、前に見たDVDでは、彼女は、
ヴァルモンに翻弄され、愛に輝き、そして、捨てられ、
最後は病気になって亡くなる。哀れな哀れな最期。

宝塚のように、優しいだんな様が抱っこして連れ去ったりはしてくれない。
それで、この役のミシェル・ファイファーがそれは、清らかで美しくて、
彼女は、ヴァルモンの下心は知らずに、近づいて来る彼に、
善意で、もう少しあなたは生き方を変えなくては・・などと、説教をする。
そんな姿が可愛らしく・・・でも、心の中で、
そんな悪徳むんむんの彼に、逆に惹かれていたのかもしれない。と想像している。
対するメルトィユは、悪女役で有名なグレン・クローズだから、
映画の二人の女ははっきりと、黒白で分けられていた。

えりちゃんは美しく品があって、
黒い闇に取り囲まれるときは、
蜘蛛の巣にからめられて、もがく、蒼い蝶々のようで。
彼女が美しければ、美しいほど、
メルトィユとヴァルモンの卑劣さが色濃くなり、
お芝居はドラマチックになる。

そして、個性的な悪い役を、いかにも楽しそうに演じている祐飛さんと、すみ花ちゃん。
恋の火花を散らせながら、互いのやり取りで、
演技力の火花も散らせているのではないかな。
そういう二人を見るのが、私はおもしろかった。

それで、私は考えた。
もしも、すみ花ちゃんだったら、トウールベルをどう演じるのだろう。
そして、えりちゃんだったら、メルトィユをどう演じるのだろう。
悪女と淑女が入れ替わったら。
その間の祐飛さんも、もちろん変わるだろう。

トップ娘役の役替わり、って、あり得ない?
あ、最近ありましたね、雪組で。
でも、あの時はまだ、美海ちゃんがトップに決まる前だった。

カサブランカ新公で、主演のイルザ役を
すみ花ちゃんとは違うとらえ方をしたえりちゃん。
この二人を比べるのはおもしろいんじゃないか、と思った時に、
私は、月組の「ロミオとジュリエット」トップ役替わりを
おもしろい、楽しみと思えるようになったのだ。
いつでも、自分の贔屓がらみで宝塚を考えているな、わたし。

Posted by でるふぃ at 09:09  |Comments(2)TrackBack(0) | 宝塚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバックURL

http://blogs.dion.ne.jp/peppermint/tb.cgi/10636769
※半角英数字のみのトラックバックは受信されません。
この記事へのコメント
でるふぃ様。初めてメールをお送りします。昨年からブログを拝見しております。祐飛さんのファンの方のブログの中で、でるふぃ様の文章が一番好きで、詩情があふれていて読ませて頂くと心が落ち着きます。私はまだファン歴は浅い者ですが、大空祐飛さんは一生の中で特別な人になりそうです。もうすぐ退団されることで私のような者でも胸が痛くなりますので、ずっと応援されてきたでるふぃ様のお気持ちにいつも心が動かされます。このようにどなたかのブログに投稿するのは初めてでして、勝手がわからず、失礼なことをお送りしていたらお許しください。これからも読ませて頂きます。いつもありがとうございます。
Posted by サラ at 2012年02月20日 22:52
サラさん、はじめまして。
失礼なんて、とんでもない! うれしいです。
コメントありがとうございます☆

祐飛さん、ほんとに素敵ですよね。
最後のその日まで、見つめて行きましょう、熱く、やさしくね。
Posted by でるふぃ at 2012年02月20日 23:37


 
※半角英数字のみのコメントは投稿できません。