2011年11月05日
小選挙区比例代表併用制採用なら、超過議席28議席発生
共同通信社が一昨日(3日)、衆議院の選挙制度を、現行の小選挙区比例代表並立制から小選挙区比例代表連用制・小選挙区比例代表併用制に変更した場合の選挙結果の試算を公表しました。
2009年衆院選のデータで試算すると、連用制・併用制のいずれでも民主党は単独過半数を獲得できず、中小政党が大幅に議席を伸ばす結果となりました。
公明党・社会民主党・国民新党などが主張している小選挙区比例代表連用制や併用制を採用すると、実際の獲得議席がどのように変化するかの試算が出ました(小選挙区比例代表連用制・併用制がどのような制度なのかは、以前「公明、小選挙区比例代表連用制など3案併記」という記事にしていますので、そちらをご覧ください)。
現行の小選挙区比例代表並立制での獲得議席が308議席だった民主党は、連用制では232議席、併用制では226議席と獲得議席が激減。
代わりに、獲得議席21議席だった公明党が、連用制では49議席、併用制では54議席に。
同じく、獲得議席9議席だった日本共産党が、連用制では29議席、併用制では33議席と獲得議席が激増します。
民主党が大勝した2009年衆院選でも、連用制や併用制だと民主党は単独過半数(連用制241議席、併用制255議席)に達しないのですね。
連立パートナーの社民党・国民新党を加えて過半数確保(連用制251議席、併用制255議席)となりますが、さらに閣外協力の新党日本・新党大地を加えても、社民党が連立を離脱すれば過半数割れ(連用制240議席、併用制240議席)してしまいます。
つまり、連用制や併用制では安定した政権ができにくく、政治が不安定化することが考えられるわけですね。
特に問題が大きいのは小選挙区比例代表併用制で、「超過議席」が28議席も発生するので、総定数が508議席になってしまいます。
国会議員の定数削減が求められている現在に、逆に議席数が増えてしまうような選挙制度が果たして国民の理解を得られるでしょうか?
併用制採用を主張している社民党・公明党は、もう少しきちんと考えてほしいと思います。
さらに、小選挙区比例代表併用制では、何と幸福実現党(新興宗教「幸福の科学」)が3議席も獲得してしまいます(怖)
併用制は、完全比例代表制に近いので、0.65%というわずかな得票率でも議席を獲得できてしまうのですね。
ということは、2010年参議院選挙比例代表で幸福実現党の0.39%を上回る得票率を記録している日本創新党(得票率0.84%)・女性党(得票率0.71%)も、衆院選に候補者を立てれば議席を獲得できる可能性が高いと考えられます。
さらには、2007年参院選比例代表で得票率0.3%の維新政党・新風といった右翼政党にも、十分議席獲得の可能性が出てきます(怖)
要するに、小選挙区比例代表併用制では、第一党が過半数を獲得するのが非常に難しく、中小政党の獲得議席が増えるので政治が不安定化しやすい。
超過議席が発生するので、議員定数削減の方向性に反して総定数が増えてしまう。
さらに、これまでは議席獲得の可能性が低かったミニ政党も議席を獲得できてしまうので、極端な主張を掲げる政治団体が国政に進出してしまうというわけです。
こんな選挙制度の採用を主張している社民党・公明党は、ちょっとまともじゃないでしょ(汗)
衆院で問題になっているのは、「一票の格差」であって、選挙制度ではありません。
各党間で合意の難しい選挙制度の変更ではなく、小選挙区比例代表並立制は維持したままで小選挙区の定数改正を行い、速やかに一票の格差を解消するべきなのではないかと思います。
2009年衆院選のデータで試算すると、連用制・併用制のいずれでも民主党は単独過半数を獲得できず、中小政党が大幅に議席を伸ばす結果となりました。
公明党・社会民主党・国民新党などが主張している小選挙区比例代表連用制や併用制を採用すると、実際の獲得議席がどのように変化するかの試算が出ました(小選挙区比例代表連用制・併用制がどのような制度なのかは、以前「公明、小選挙区比例代表連用制など3案併記」という記事にしていますので、そちらをご覧ください)。
現行の小選挙区比例代表並立制での獲得議席が308議席だった民主党は、連用制では232議席、併用制では226議席と獲得議席が激減。
代わりに、獲得議席21議席だった公明党が、連用制では49議席、併用制では54議席に。
同じく、獲得議席9議席だった日本共産党が、連用制では29議席、併用制では33議席と獲得議席が激増します。
民主党が大勝した2009年衆院選でも、連用制や併用制だと民主党は単独過半数(連用制241議席、併用制255議席)に達しないのですね。
連立パートナーの社民党・国民新党を加えて過半数確保(連用制251議席、併用制255議席)となりますが、さらに閣外協力の新党日本・新党大地を加えても、社民党が連立を離脱すれば過半数割れ(連用制240議席、併用制240議席)してしまいます。
つまり、連用制や併用制では安定した政権ができにくく、政治が不安定化することが考えられるわけですね。
特に問題が大きいのは小選挙区比例代表併用制で、「超過議席」が28議席も発生するので、総定数が508議席になってしまいます。
国会議員の定数削減が求められている現在に、逆に議席数が増えてしまうような選挙制度が果たして国民の理解を得られるでしょうか?
併用制採用を主張している社民党・公明党は、もう少しきちんと考えてほしいと思います。
さらに、小選挙区比例代表併用制では、何と幸福実現党(新興宗教「幸福の科学」)が3議席も獲得してしまいます(怖)
併用制は、完全比例代表制に近いので、0.65%というわずかな得票率でも議席を獲得できてしまうのですね。
ということは、2010年参議院選挙比例代表で幸福実現党の0.39%を上回る得票率を記録している日本創新党(得票率0.84%)・女性党(得票率0.71%)も、衆院選に候補者を立てれば議席を獲得できる可能性が高いと考えられます。
さらには、2007年参院選比例代表で得票率0.3%の維新政党・新風といった右翼政党にも、十分議席獲得の可能性が出てきます(怖)
要するに、小選挙区比例代表併用制では、第一党が過半数を獲得するのが非常に難しく、中小政党の獲得議席が増えるので政治が不安定化しやすい。
超過議席が発生するので、議員定数削減の方向性に反して総定数が増えてしまう。
さらに、これまでは議席獲得の可能性が低かったミニ政党も議席を獲得できてしまうので、極端な主張を掲げる政治団体が国政に進出してしまうというわけです。
こんな選挙制度の採用を主張している社民党・公明党は、ちょっとまともじゃないでしょ(汗)
衆院で問題になっているのは、「一票の格差」であって、選挙制度ではありません。
各党間で合意の難しい選挙制度の変更ではなく、小選挙区比例代表並立制は維持したままで小選挙区の定数改正を行い、速やかに一票の格差を解消するべきなのではないかと思います。
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この記事へのコメント
支持率0.65%を衆議院の480議席で、支持率=議席獲得率になるようにすると、
480議席×0.65%
=3.12議席
となるので3議席獲得はある意味、普通の現象だと思います。
480議席×0.65%
=3.12議席
となるので3議席獲得はある意味、普通の現象だと思います。
Posted by とっと at 2012年01月28日 11:55
>とっとさん
比例代表制では得票率に応じた獲得議席数になり、民意を正しく反映するという点では優れているのですが、その結果として、得票率が非常に低い政党でも議席を獲得できてしまう可能性があるのですね。
なぜこれが問題かというと、完全比例代表制を採用していたドイツで、アドルフ・ヒトラー率いる国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)が、国会での議席獲得を機に一気に勢力を拡大したという歴史があるからです。
この教訓により、現在では小選挙区比例代表併用制を採用しているドイツ連邦議会では、5%以上の得票率を獲得するか、または3つ以上の小選挙区で勝利しないと、その政党には議席を与えないという「阻止条項」が設けられています。
得票率を獲得議席数に反映させることは大事なのですが、あまりにも支持が少ない政党に議席を与えてしまうことには問題があるのですね。
比例代表制では得票率に応じた獲得議席数になり、民意を正しく反映するという点では優れているのですが、その結果として、得票率が非常に低い政党でも議席を獲得できてしまう可能性があるのですね。
なぜこれが問題かというと、完全比例代表制を採用していたドイツで、アドルフ・ヒトラー率いる国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)が、国会での議席獲得を機に一気に勢力を拡大したという歴史があるからです。
この教訓により、現在では小選挙区比例代表併用制を採用しているドイツ連邦議会では、5%以上の得票率を獲得するか、または3つ以上の小選挙区で勝利しないと、その政党には議席を与えないという「阻止条項」が設けられています。
得票率を獲得議席数に反映させることは大事なのですが、あまりにも支持が少ない政党に議席を与えてしまうことには問題があるのですね。
Posted by ADlab. at 2012年01月30日 16:46

