October 08, 2010
世にも奇妙な物語 20周年スペシャル〜人気作家競演編〜
何時の間にやら、『世にも』の季節。
レコーダーの容量が大きくなるのも考えもので、まだ大丈夫と思うとついつい、録画消化が後回しになる。
9月の連休中にようやく最終回まで観終えたドラマは、ひょっとして4月期のばかりだ…7月期は1〜2話で全部切ってしまったし…あれ?
春改編期にも世にもはあった筈なのに記憶にない…全く、思い出せない。
そうだった。前回の2010春編は番組コラボとかで、どうにも面白くなくて、1編も録画を残すことなく即削除したんだった。
今回は有名どころの作家原作競演、とうたっているだけに、まさか前回のようなことはあるまい。
1.京極夏彦『厭な扉』×江口洋介
2.万城目学『はじめの一歩』×大野智
3.朱川湊人『栞の恋』×堀北真希
4.東野圭吾『殺意取扱説明書』×玉木宏
5.宮部みゆき『燔祭』×広末涼子
と、なかなか豪華な名前が並んでいる。
『世にも』はもう何年も前から、落ちというかネタは出尽くしている感があるし、昔のような怖さや救いのないブラック、やりきれない不条理というのはもう来ないんだろうなと思っている。
大抵のストーリーは、『世にも』好きで10年越し以上観続けている視聴者なら早々にオチが読めてしまうものなのは承知の上、そこまでのプロセスとか、どこまでひねってくれるのか、とか、役者さん同士のやりとりとか演出で楽しませてもらえれば…と期待して観るのだけれど。
1.京極夏彦『厭な扉』×江口洋介
進藤先生ではない江口洋介を見るのは久々のような気がする。『逃亡者』を少し思い出す。
ループネタか、とは早々に解るストーリーで、ドラマドスの岩井俊二『殺しに来た男』が唐突に浮かんで来た。
特に捻りもなく、意外な展開もなく、『世にも』はこうでなくちゃ!ではないのだろうけれど王道の貫禄さえ感じさせられる想像通りの展開。何かしら、「そう来たか!」と思わせて欲しかった。
2.万城目学『はじめの一歩』×大野智
逆の意味で、想像を裏切られた…えぇぇ?
まさか何のオチもひねりもなくあっさりと、ほのぼのそのまま終わってしまうとは予想外。
後味の良いハッピーエンドほのぼの系も2話目の箸休めには良いと思うけれど、『奇妙』というテイストは感じられなかった。
神様たち(伊東四朗、遠藤憲一)がすごくハマっていて、奇妙で非日常的な存在の筈なのに違和感なくしっくり主人公カップル(大野智、田中麗奈)に絡んで来たものだから、ごく普通な設定のドラマのスピンオフでも観ているようだった。
そもそも縁結びの神様に願掛けしたのは彼女の方、なのはお約束。
口癖を取り除いた途端、すべてが良い方向へ回り出して公私共に絶好調。だったのに、ふいに「まずはじめに」と言ってしまった途端にまたすべては逆回転して元の木阿弥、という話かと思いきやそうではなかった。
まあ、取引相手が増田はじめさん→まずはじめに、は無理が有りすぎるし。
ウェイターさんのように明快に露骨に言われたのではちょっと… なかなか難しい。
エンケン神が交通安全担当、ということは、ラストで二人が乗り込んだタクシーは事故に遭うもの…と想像して観ていたらそのまま何事も起きずにめでたしめでたしで終わってしまった…えっ?
暗転後遺影が映し出され…はさすがにないと思ったけれど、急ブレーキと破壊音だけが聴こえて暗転して「だから交通安全祈願もお勧めしたのに」とか神達がボヤいて終わるとか、彼女をかばって重傷を負い三途の河まで来た主人公が神達に散々あれこれ言われつつも千年記念イヤー特別サービスで帰してもらうとか、入院した主人公の世話をやく彼女が「まずはじめに、」と言いまくっているとか、そういうベタなオチだとばかり思った…のはこちらの修行が足りないのかな。
3.朱川湊人『栞の恋』×堀北真希
オンエア前に流れていた予告スポットではこの話がラストになっていた筈なんだけれど、順番が入れ替わったのはどういう経緯だったんだろう。
今世紀に入ってからの世にも好きの大抵の人は『過去からの日記』を連想するであろう内容の感動系。
「古き良き昭和」設定で特攻隊話を絡めて来られた時点で、個人的にはこの話は脱落。
こういう感動系が好きな人も多いのだと思うけれど、難病モノ以上に特攻隊とかでお涙頂戴は遠慮したい。
4.東野圭吾『殺意取扱説明書』×玉木宏
今回、一番『世にも』らしいと思えたのがこの第4話。
そもそも主人公(玉木宏)が、殺意というほどのレベルでライバル同期(塚本高史)を激しく憎んでいたのか、がまず疑問。
なのに取扱説明書を見つけてしまった事自体が殺人に至る動機になっているところが、良く出来ていると思う。
殺意レベル1〜4までの設定がまた、絶妙だと思った。
実行に最適、とされるレベル3を選択しないとフラグが立たない仕組で殺意レベルも最適にコントロールされるなんて、心憎い。
主人公が取説を読み進むうち、理解しづらい用語を調べようとすると更に解らない用語が…とか、あるあると思わせてくれるリアリティも程良く配分されていて、なんだかなげやりな感じの結末の不条理さがより活きたと思う。
取説というプログラムをクリアすることが目的になっていく経過が良く出来ている。
主人公とは違い「人生やったもん勝ち」主義で実行にまで至った殺意対象の同期。
彼が主人公に対して殺意を抱くほどの動機はどう見ても希薄なのに、こちらはしっかりマニュアル通りに乗っかってためらうことなく鮮やかなミッションクリア。
彼の殺意取扱説明書は主人公のそれとは異なり、ずいぶんたくさんの付箋が挟まれていた。さぞかしきっちりと熟読したであろうことが伺える、良い見せ方だ。
主人公よりも、上手に殺意を取り扱えたんだなと不条理をすんなりと納得させられてしまった。
5.宮部みゆき『燔祭』×広末涼子
映画『クロスファイア』は矢田亜希子だったっけ。あまりそちらの詳細は覚えてはいないのだけれど、『世にも』の短い尺にはこの原作は向かなかった?
何故、3話と放送順が入れ替わったかは解らないけれど、今回の流れだとかなりの視聴者がテレビに向かって「この不幸な兄ちゃん(香川照之)に殺意取扱説明書を渡してやれっ!!」と叫びたくなったに違いない。
兄弟姉妹のいない自分には解らないのだけれど、仲の良い兄妹だと兄への修学旅行みやげにネーム入りキャンドルとかセットで買って来るものなんだろうか。
兄のだけ、とかネームなしなら解らなくもないが…そんなことが気になったけれど、この話が一番キャスト陣がしっくり来ていた気がする。
香川照之はさすが、の貫禄だった。
今回の女優さん達がどの話も無難な感じにまとまっていたように、男優陣は江口洋介も大野智も玉木宏も、話の内容の割にはあっさりし過ぎているというか…それぞれもう少し「善い人なんだけどウザい」一面というか、キャラが見え隠れする人物なのでは、と思う。
悪い奴・塚本高史はあのあっさり加減なのが良かった。
岸部一徳はもう、出落ちネタだし。
伊東四朗・遠藤憲一の神様コンビは、1クール連ドラ化してくれたら毎週録画してきっちり観たいので是非。
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この記事へのコメント
承知するの?
Posted by BlogPetのKlaus at October 08, 2010 15:23

