2011年08月01日

  映画『HANA-BI』(1998年)の感想

『無法松の一生』以来の40年ぶりのヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞作品を今頃観ました。

10年以上前の作品です。

印象としては『あの夏、いちばん静かな海。』と『ソナチネ』を足した感じです。

台詞は少ないですが、『あの夏、いちばん静かな海。』と『ソナチネ』を観ていたので、二つをミックスして凝縮した感じで、わかりやすかったです。

元刑事が命が残りのわずかな妻と旅行して、心中する話です。

テーマは重いですが、暗い印象は受けませんでした。

『ソナチネ』も主人公は最後に自殺するのですが、最後のシーンは唐突な感じがしました。

『あの夏、いちばん静かな海。』では主人公が事故死(だと思う)して、彼女が後追い自殺します。

『HANA-BI』では、計画的な心中だったのかは曖昧ですが、主人公は追い詰められていることがわかります。

『HANA-BI』は多くの人が銃撃戦で死ぬのですが、アクション・シーンらしいアクション・シーンはほとんどありません。

駅の売店から主人公の西刑事が突然現れて、犯人に飛びかかるシーンぐらいです。

出てくる人達の動きが少ないので不思議に思います。

『キッズ・リターン』や『座頭市』と比べると、出てくる人達が動かないのがよくわかります。

台詞もカタコトみたいな感じです。

でも、これが凄く心に響く映画なのです。




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2011年07月25日

映画『ツィゴイネルワイゼン』の感想

久しぶりに『ツィゴイネルワイゼン』を観ました。

原田芳雄さん主演の作品です。

予告編

http://www.youtube.com/watch?v=EHXhdPHhUMw


『陽炎座』、『夢二』と並んで大正三部作と呼ばれている作品でもあります。

テーマは、「あの世」と「幽霊」です。

どれが現実で、どれが幻想がよくわかりません。

また誰が幽霊で誰が幽霊でないかも、よくわかりません。

映画は、サラサーテの『ツィゴイネルワイゼン』のレコードが再生されているシーンから始まります。

レコードに声が入っていて、その声が何かよくわからないのです。

この映画では、どこからか誰かの声が聞こえてきます。

主人公は、中砂(原田芳雄)と青地(藤田敏八)の二人です。

自由気儘に生きる中砂と、そんな中砂の生き方を羨ましがる青地は、対照的です。

青地はドイツ語の教授で、中砂も同僚だったのですが、仕事を辞めて放浪しているみたいです。

あちこちを放浪している中砂を見て、なんとなく『男はつらいよ』を連想しました。

映画は説明が少なく、シュール・レアリズムや寺山修司の世界のような映像が、何度も出てきます。

映像としては美しいですが、物語として深い意味があるわけではありません。


< あらすじ >

田舎の浜辺で女性の死体が見つかって、村人と警官が容疑者として中砂を逮捕しようとして喧嘩になる。

そこに中砂の友人・青地が助けにやってくる。

中砂と青地は、旅館に泊まって芸者・小稲(大谷直子)を呼んで騒ぐ。

青地は、ドイツ語の教授で妻(大楠道代)がいる。

青地の妹は病気で入院していて幻想をよく見るらしい。

青地が御見舞い行くと、中砂と青地の妻の二人が御見舞いに来たという話を聞かされて、後で青地は妻に確認するが、知らないと言う。

中砂は小稲とよく似た女性(大谷直子)と結婚して、青地の近所に住んで、二人の間に女の子が生まれる。

でも中砂の妻は亡くなってしまう。

中砂は乳母として、芸者・小稲を雇う。

その後、中砂は、旅先で亡くなってしまう。

小稲は青地の家に、中砂が青地に貸した本を返して欲しいと何度か尋ねて来る。

青地はサラサーテの『ツィゴイネルワイゼン』のレコードを返しに中砂邸に行く。

中砂邸では娘が行方不明になっている。

青地はレコードを返した後、自分の家に戻ろうとすると途中のトンネルで中砂の娘に会う。

不気味に感じて逃げようとするけど、そこは三途の渡しだったりする。

          ★ ★ ★

この映画では、誰が生きているのか誰が幽霊なのかよくわかりません。

そしてもし幽霊なら、いつ死んで幽霊になったのかもよくわかりません。

芸者の小稲が青地邸に来て、中砂の所有物を返しに頼みに来る時は、幽霊です。

中砂の娘も青地邸に来た時は、幽霊です。

青地が三途の渡しにいた時は、生きていたのか死んでいたのか謎です。


謎の声も誰の声だか、わかりません。

この映画では、目の見えない三人組の芸人(年配の男性と若い男女)が何度も出てきます。

最後の方では、三人組は何故か子供になっています。

目の見えない三人組と謎の声は関係がありそうですが、よくわかりません。


中砂の妻と芸者・小稲が瓜二つという設定の理由もよくわかりません。

二人は会ったことがないけど、互いに嫉妬しているという設定です。


青地は中砂の奥さんと、中砂は青地の奥さんと関係を持ったと思われるシーンが出てきます。

そして中砂は、青地に交換しようと提案しますが、青地は受け入れません。

この二人の友人関係は、かなり変です。


幻想のシーン(青地の妄想?)で、中砂は縄文時代のような格好をして、砂浜でいたり、山の中で土の中に潜ったりします。


あと気になったのは鏡です。

バルチェスの絵にも、鏡を持った登場人物がよく出てきます。


青地の妻は和服が多いのですが、服がよく変わります、かなりオシャレで大正モダンという感じ。

中砂はいつも同じ黒い羽織り袴の和服ばかりです。

長髪で左目が髪で隠れて、眼帯をしているような印象がします。


















Posted by ookubota at 23:53  |Comments(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月11日

映画『蛇のひと』の感想

レンタルで見ました。

主演は、永作博美と西島秀俊。

昨日は東野圭吾のテレビ・ドラマで永作博美主演を見て、それから『蛇のひと』を見ました。

『蛇のひと』は夜中の口笛で始まり、夜中の口笛で終わります。

夜に口笛を吹くと蛇が出るという台詞から始まります。

蛇=邪で、人のココロの中には邪悪なモノがあるという話です。

結論としては、中途半端な映画!

だけと最後まで飽きずに楽しめましたし、永作博美と西島秀俊もどちらも凄く良かったと思う。


予告編

http://www.youtube.com/watch?v=oKwNv8pDzLQ



          < あらすじ >


永作博美演じる三辺は、アラフォーのOLです。

フィアンセが田舎にいますが、電話で話すぐらいで、ほとんど会っていません。

西島秀俊演じる今西課長は、中途採用ですが、営業の切れ者で会社のエース的な存在です。

部長が自殺した日に、今西課長は行方不明になります。

今西課長は横領の疑いがあったそうです。

今西課長の親しい部下の三辺(永作博美)は、会社の上司から今西課長を探すように命令されます。

警察に届けを出さないのは、横領事件を公にしたくないからだそうです。

三辺と今西課長は会社以外では付き合いはありませんが、三辺は今西課長のことをよくわかっているつもりでした。

でも、いきなり赤いオープンカーが見つかります(新車で6百万円ぐらいで即金で買ったらしい)。

これで横領の疑いが強まりました。

今西課長は友達は少ないですが、三辺は全員に会って、今西課長の過去を辿っていきます。

佐藤正午の小説『ジャンプ』(映画化されています)を連想するなあ〜。

今西課長は、ベタベタの関西弁喋ります。

生まれと育ちは大阪という設定で、三辺は大阪に行き、今西課長のおさなじみに会い、今西課長の子供の頃を聞きます。

父親は有名な義太夫で、今西課長も小さい頃は才能が飛び抜けていたそうですが、愛人の子供なので本妻の息子や兄弟子からイジメを受けていました。

そこで大量殺人事件が起こってしまったのです。

回想シーンがかなり長いですが面白いです。

そして三辺は東京に帰ってきて、赤い車に乗って、フィアンセのところに行きます。

この辺が少しホラー映画っぽい。

そこで今西課長に出会います。




心理ホラー映画っぽいけど、そこまで徹底していません。

『デス・ノート』みたいな心理戦ということもないし、黒沢清監督の『CURE』のような催眠術に近い気がするけど、催眠術ではなく、口車にのせるということだそうだ。

今西課長に悪意があるのか、それとも善意なのか・・・よくわからない。

人の心理を読み、言葉を使って人を操る達人。

では三辺(永作博美)は、今西課長との心理戦に勝ったのだろうか?

催眠術や詐欺師というのとは違う感じ。

犯人の目的がはっきりしない。

計画的な殺人と行き当たりばったりの口車と両方あるのだろう。

でもおもしろい。

この映画は謎を解明するという感じは弱いと思う。

また心理バトルというサスペンスな感じも弱い。

風景や演技を見て、楽しむという感じの映画。

三辺が見てもいないし、商品名を知らないオモチャを購入できたのは無理があると思う。





Posted by ookubota at 17:59  |Comments(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月28日

雑感:映画監督・池田敏春

先月、池田敏春・監督は亡くなったそうです。

http://eiga.com/news/20110125/16/


池田敏春監督の作品は『ハサミ男』しか観てないけど、面白かった。

豊川悦司、麻生久美子、阿部寛・主演。

幸薄女優を演じれば日本一の麻生久美子さんにぴったりの役だった。

黒沢清監督の『回路』と池田敏春監督の『ハサミ男』に出ている麻生久美子さんは最高だと思う。

『ハサミ男』は原作は小説で、映画化すると一発でネタバレになるんで、映画化不可能ということで、掲示板などでモメていた記憶があるけど・・。

『秋深き』は観てないけど、主演が八嶋智人さんと佐藤江梨子さん主演なので、話題になっていたと思った。
予告編を映画館で見た記憶がある。

『人魚伝説』は、『日本映画最終戦争』という本で柳下毅一郎さんが褒めていた映画だ。
前から観てみたいと思っていて、まだ観ていない。
Posted by tacthit at 00:16  |Comments(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月04日

映画『太陽』 感想

小林よしのりさんの『昭和天皇論』が出てますが、文字だけではなく、イラストがあると理解しやすいです。

映画『太陽』は、ロシアのソクローフ監督の作品です。
でも日本映画として観ても、なんの遜色ない作品です。
この映画は極秘で制作されました。
多くの日本人の専門家は、ソクローフ監督に「危険だから作らない方がいい」と助言したと言われています。

イッセー尾形さんや佐野史郎さんの名演技がいいです。

内容は、天皇の「人間宣言」前の数日の話です。

昭和天皇は自分は神かどうかを考えます。

生物学者であった昭和天皇は、自分の身体には神の印は全くついていないし、どこを見ても普通の人間と同じ体であり、神が持っていると言われている超能力もない・・と言って従者達を不安がらせます。

映画は、生真面目な演劇の舞台のような感じで始まります。
イッセー尾形演じる天皇は痩せていて、元気がありません。

でも研究室で平家蟹を見ながら語るあたりから、リズムがのってきます。

部屋ではチャップリンなどの欧米の俳優や女優のプロマイドを眺めます。

マッカーサーとの会見では英語で会話をします。
アメリカ軍達が天皇の肖像を撮りに皇居に来れば、花の前でポーズを取ります。
シルクハットをかぶる昭和天皇はチャップリンのようです。
アメリカ軍は昭和天皇のことを、「チャーリー」と呼んで写真を取りたがります。

マッカーサーからチョコレートが皇居に箱ごと贈られてきて、従者達が興味と不安で開けています。
昭和天皇はチョコレートについて従者達に説明します。

マッカーサーと二人きりで夕食をします。
肉やワインを美味しそうに味わいます。
葉巻を吸ったりします。
生物学者としてナマズの話を楽しそうにします。
一人になった時に、食堂でダンスをして、テーブルのロウソクをひとつづつ消したりします。

イッセー尾形演じる昭和天皇はユーモラスでありながら、「まさしく昭和天皇!」という感じです。

清国最後の皇帝、宣統帝溥儀を主人公にした映画『ラスト・エンペラー』を連想しました。



たいよい.jpg



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2010年03月04日

ホラー映画「ひぐらしのなく頃に 誓」

去年のゴールデン・ウイーク頃に上映された『ひぐらしのなく頃に 誓』をレンタルで観ました。

http://www.higurashi-movie.com/

この映画は第二作で、前作は多くの謎が未解決のまま終りました。

第二作は前作の続きです。
でも、まったく前作の謎が解決されません。

ええええ・・・・Σ( ̄□ ̄;)

でも、映像は凝っていたし、最後は屋根の上でバトル・シーンです。

知らない人のために、設定を簡単に説明すると、ド田舎に転校してきた男子高校生が、転校してきた学校で、同じ年の女の子4人と仲良くなります。
でも、この村には恐ろしい謎があったのです。
毎年、祭りの前後に必ず人が死ぬのです。
仲のいい女の子4人が、だんだん怖い存在に見えてくるというのが前作でした。

前作は、主人公の男子高生の両親も登場してましたが、今回は出てきません。
前作は4人の女の子が悪役だったのですが、今回は一人だけだし、最後は戦った後に和解します。
「少年ジャンプ」か?

しかも夢か?現実か?みたいな話にだったりします。
TV版『エヴァンゲリオン』の最終回とその後の映画版の展開みたいでした。
監督は、前作の謎解きは、放棄していますね。


Posted by ookubo at 12:23  |Comments(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月02日

映画『イキガミ』:感想

2008年の映画です。
伏線がしっかりしていて、演技や演出もいいです。

予防接種に、死に至らしめるナノ・マシーンが入っているという設定です。
この映画を見たら、予防接種が怖くなる?

くじ引きで、死ぬ人が選ばれます。
死ぬのは、24歳未満です。
24歳を過ぎれば安心です。

主人公は、「イキガミ」という死亡通知状を配達する仕事しています。

イキガミは、「逝ってよし」みないな感じです。
逝き紙ですから、太平洋戦争時の赤紙から来ているのでしょうか?

生きている人に対して「心よりご冥福をお祈りします」と言います。
この違和感が、この映画の売りです。

死ぬ24時間前に死亡通知状を渡すのですが、短すぎる気がします。
『木更津キャッアイ』みたいに半年とかあればいいんですけど・・。
せめて一週間ぐらい欲しいですね。

しかも、本人に死亡通知書を渡せるかどうか微妙だったりします。
例えば家に配達に行くと、本人が留守だったりします。

配達人は成績優秀な公務員で、研修も受けているのですが、ただ死亡通知状を渡して説明するだけです。
重大な仕事の割にはあっさりしているし、機械的です。
普通の郵便配達と同じノリです。

主人公の「藤本」を演じるのは松田翔太です。
仕事する建物や部屋は広いのですが、カフカの小説を連想しました。
カフカの小説に出てくる官僚世界に似ています。
上司のかぶっている帽子はユダヤ教の帽子を連想します。

藤本の就任式では、恋人がイキガミで死んだ新人配達人(劇団ひとり)が騒いで、更迭されます。
最後のシーンで、子供たちに予防接種を促す役で出てきて、主人公と目があい、真剣な顔で主人公の顔を見ますが、会話はしません。
この演出は、優れていると思いました。

イキガミで死んでしまうのは、新人歌手の田辺翼(金井勇太)。
違法な借金取りをしている飯塚サトシ(山田孝之)。
政治家の息子で引篭もりの滝沢直樹(佐野和真)。

滝沢直樹は、イキガミで死ぬ前に警察に銃殺されます。

新人歌手の田辺翼は、路上でコンビを組んで歌っていたけど、一人だけスカウトされて、コンビは解散しました。
別の歌手とコンビをムリヤリ組まされて、プロデビューしました。
音楽番組の生放送中にタイム・リミットが来ます。
予定の曲を歌わずに、路上ライブ時代の曲を勝手に歌って亡くなります。

政治家の息子で引篭もりの滝沢直樹は自殺しようとするのですが、偶然、死亡通知状を配達に来た藤本に助けられます。
でも滝沢は警察官を襲って拳銃を奪い、政治家である母親を射殺しようと演説会場に向かいますが、失敗して刑事に射殺されます。

借金取りの飯塚サトシの両親は交通事故で幼い時に亡くなって、嘘が得意で恐喝まがいの借金取立てをしています。
目の見えない妹(成海璃子)が施設にいて、妹思いの兄です。
自分の目を妹のために検体することを決意するのですが、妹に悟られてしまい、拒否されます。
そのため、イキガミは間違いだというウソをついて妹を騙そうとします。

どの話も人命の大切さを逆説的に考えさせる優れた話になっています。

そうするとイキガミというシステムは優れたシステムということになってしまうのでしょうか?

主人公の「藤本」は全力で真面目に仕事をこなしますが、イキガミのシステムが間違いだと思っていますし、直属の上司の「石井」もそう考えています。

続編を期待したいです。







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2009年12月26日

映画『インスタント沼』:あらすじと感想 その3

『インスタント沼』の感想をだらだらっと書いてきたのですが、やはり、観てない人にはわからないと思うのです。

公式サイト

http://instant-numa.jp/


沈丁花ハナメ(麻生久美子)は、出版社の編集長です。
でもお洒落路線を目指していた雑誌の売上は悪く、起死回生を狙って、心霊スポット特集を組むも廃刊になります。
そしてハナメは出版社を辞めます。

ハナメの両親はハナメが小さい頃に離婚しています。
離婚した時に、ハナメはお父さんからもらったモノを全部近くの沼に沈めました。
でも、最後に沈めた黒い招き猫だけが気になって仕方がありません。
ハナメは、心霊や占いなどのオカルトは一切信じていません。
でもハナメの母は、そういうのが見えるらしく、河童を探しに近くの沼に探しいくのですが、溺れて、意識不明になります。
沼からは、昔盗まれた郵便ポストが発見されます。
中には郵送されなかった大量の手紙は入ってました。
その中に、偶然、ハナメの母の手紙がありました。
その内容は、ハナメのいとこの沈丁花サブロウが、ハナメの本当のお父さんだという事実です。
ハナメは半信半疑なのですが、とにかく沈丁花サブロウという人を探しに行きます。
沈丁花サブロウに会ったハナメは、娘だということは名乗らずに、親戚だとだけ言います。
沈丁花サブロウは骨董屋を経営しています。
ハナメは、沈丁花サブロウのススメで、骨董屋を始めることにしました。
貯金を全部おろして、自分の住んでいるアパートを骨董屋にしました。
最初はうまく行かなかったのですが、沈丁花サブロウのアドバイスもあり、発想を変えたら、大繁盛です。
そして、稼いだお金で、沈丁花家に伝わる家宝の入った蔵の鍵を沈丁花サブロウから百万円で買います。

続きについては、感想その1〜2を参考にして下さい。


Posted by ookubo at 22:43  |Comments(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画『インタスタント沼』:感想 その2

芥川龍之介の短編小説『龍』を連想しました。

http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/134_15262.html

この映画はある意味、宗教映画みたいな気がしました。

「宗教とは何か?」、「宗教は何故必要か?」みたいなことを映画の後半に説いている気がしました。
宗教は世の中を幸せにするためという人もいますが、とにかく「納得したい」、他人にどう思われようと、よくわからないモヤモヤを解消したいという行動のような気がしました。
宗教は他人を幸せにするのではなく、自分が納得するためにするんだという感じです。
必要になったら、自分で宗教を作って、自分が教祖で、自分が信者です。
一人宗教です。
そして用が済んだら、その宗教の役割も終りです。

麻生久美子演じる主人公の沈丁花さんは、自分が納得するために、バカバカしいことに真剣にやります。

親鸞とか、道元とか、日蓮とか、歴史的な有名なお坊さんがいますが、現代から見ると偉大ですが、当時はかなり変な人だったと思うのです。
とにかく自分が納得するために、周りの目も気にせずに行動するのですから・・・。

『インスタント沼』では、沈丁花さんは、蔵を開けると、大量の土が現れて、その土を運んで、沼を作ろうします。
とにかく理由はよくわからないし、非常識だと言われても、とことん頑張ります。



ところで映画の半ばでは、沈丁花さんは、骨董屋を開業します。
嶽本野ばら原作の『世界の終わりという名の雑貨店』という映画を連想しました。
ずっーと大事にしていた錆びて曲がった釘を、お客さんに売った時の、沈丁花さんのシーンが印象的でした。
寂しそうでありながら、心の中で何かが変わったというシーンです。


きね2.jpg









参考

梅原猛:著 『梅原猛、日本仏教をゆく』(朝日文庫)




きね1.jpg
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2009年12月24日

映画『インスタント沼』 感想 その1 

『インスタント沼』をレンタルで観る。
不況にぴったりの映画という気がする。
ギャグ映画なんだけど、ゆるゆるな感じ。

ツタンカーメン・・・・。

骨董屋。

藤原カムイの漫画にも、こんなレトロな雰囲気があったことを思い出しました。



この映画は今の時代にあっているかもしれない・・・思うんです。
小ネタをだけを集めたというか繋げた、超ユルユルのギャグ映画なんですが・・・・。

不況 → 暗くなる → 真面目な人ほど憂鬱になる

この映画は、そんな真面目でネガティブな人向けです。
『インスタント沼』を観ていると、真面目に悩むことがバカバカしくなる映画です。
現実ってバカバカしいし、ほのぼのと生きてて、いろんな人と交流すれば、いいことも結構あるなあ〜と思わせる映画です。
名付けて、「ユルユルお笑い」効果ですね。
不況によく効きます(景気対策にはならないですけど)。

予告編
http://www.youtube.com/watch?v=5XLJMhuVPes

『インスタント沼』の監督は、三木聡さんで『時効警察』も何本か脚本&演出しています。

主役の麻生久美子さんは『時効警察』のノリなので、スピン・オフ作品とも言えるかもしれません。

三木監督は『亀は意外と速く泳ぐ』(2005年)という上野樹里&蒼井優というギャグ映画を作っていて、こちらもオススメです。

予告編
http://www.youtube.com/watch?v=mDrZA-WN6Ys

低予算の、ほのぼのお笑い映画という感じで、心が疲れた方には是非。

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2009年11月24日

雑感:黒沢清のホラー映画

先週の土曜日にBSで『叫』を放送したらしく、「叫 ネタバレ」検索で、このブログに来た人がかなりいました。

はじめて黒沢清のホラー映画を観た人は、わけがわからかったのでしょう。

カンヌで賞を獲った『東京ソナタ』は、普通の映画として楽しめますが、『叫』、『LOFT』、『アカルイミライ』、『大いなる幻想』、『回路』、『降霊』、『カリスマ』、『CURE』などを観ると、たぶん「???」になってしまうと思います。

でも黒沢清のホラー映画は、ギャグで作っているホラー映画だと考えれば、理解可能です。

特に、『叫』なんて、笑えるシーンが多いんですけど・・・。

『叫』 2006年上映

役所広司、伊原剛志、葉月里緒奈、小西真奈美・主演

奇妙な連続殺人事件の謎を追う刑事たちと、幽霊の物語。



さけb.jpg


2009年10月24日

音楽をテーマにした映画

音楽をテーマした映画は好きです。

その中で、2005年に上映された『リンダ リンダ リンダ』は優れていると思います。

特に最後の演奏シーンは、素晴らしいです。

アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の第12話が、この映画の演奏シーンを盗作したことでアニメファンの間で話題になりました。
アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』は、それ以外にも盗作シーンが多くて話題になってましたけど・・・。

でも 『リンダ リンダ リンダ』の演奏シーンは、やっぱりいいです。

その1

http://www.youtube.com/watch?v=vfsI514zdqI&feature=related

その2

http://www.youtube.com/watch?v=T4mp-dIc5tg&feature=related

その3

http://www.youtube.com/watch?v=hEqwcUbChVI&feature=related

5分30秒ぐらいからの演奏がいいです。
学園祭なのですが、主人公達のバンド「パーランマウム(韓国語でブルーハーツ)は、会場に遅れてしまいます。
つなぎの歌もいいです。

湯川潮音・・・「The Water is Wideイギリス民謡)」と「風来坊(はっぴえんどの曲)

山崎優子・・・「すばらしい日々(ユニコーンの曲)」


「すばらしい日々」はいいですね。

矢野顕子バージョン

http://www.youtube.com/watch?v=z8Dh-8O32RQ&feature=related

ユニーコンのオリジナル

http://www.youtube.com/watch?v=PVeTVry086k&feature=related



りnだ.jpg
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2009年10月18日

映画『アフタースクール』の感想  ネタバレありあり

何回か、感想を書いたのですが、ダメ押しでもう一回書きますというか、まとめ感想みたいなもんです。

今回の教訓 

面白い推理映画が、必ずしも論理的であるとは限らない。



『アフタースクール』

監督: 内田けんじ

出演:

大泉洋____中学校の教師・神野

佐々木蔵之介__私立探偵:北沢 
 
堺雅人_____サラリーマンで神野の友人・木村

常盤貴子____神野と木村の中学の同級生で妊婦 



あf1.jpg














<あらすじ>

公式サイトから引用

母校の中学で働く教師・神野。夏休みだが、部活動のため出勤していた彼のもとに、同級生だという探偵が訪ねてくる。
探偵は島崎だと名乗るが、神野はなんとな〜くしか覚えていない。
同じクラスになったこともないし、それほど親しい同級生じゃなかったからだ。

探偵はやはり同級生の木村を探していた。
神野と木村は中学時代からの親友。
今朝も産気づいた木村の妻を、仕事で忙しく昨夜から全くつかまらない彼に代わり病院へと連れて行ったばかりだった。
そう探偵に告げると、今朝撮られたものだという一枚の写真を渡される。
そこには若い女と親しげにしている木村が写っていた。
ショックを受けている神野に、探偵は「木村を探すのを手伝ってほしい」という。
返事もしないうちに、探偵の強引なペースに飲まれ、神野は木村探しを手伝うことになってしまった。

まず、神野は顔が知られ身動き出来ない探偵の代わりに、木村探しを探偵に依頼してきた男の尾行をするはめに。
そして男は、木村が働く梶山商事の上層部の人間で、その背後には社長の存在があることが明らかになる。

また彼らは探偵もよく知るタチの悪いヤクザ・片岡と繋がっていた。
「梶山商事は誰もが知っている一流企業だし、第一、木村はそんなやつらと関係しているような奴じゃない」と言い切る神野を探偵は鼻で笑う。

さらに捜索活動を続けていると、片岡が自身の経営する高級クラブで働いていた女・あゆみの行方を探しているという情報が入り、その高級クラブは梶山商事の人間が頻繁に利用していたことがわかる。
そしてそのクラブで働いていたという女を訪ねたところ、女は、あゆみが消えた日に、木村が店にきていたという。
神野はショックを隠せない。
探偵はヤクザの女に手をだした木村が、女房子どもを捨て、女と一緒に逃げたのだと結論づけてしまった。

それでも神野は「あいつはそんな奴じゃない。真面目で人が良くて、中学の頃から変わっていない」と頑として認めない。

「変わってないって、なんでわかるんだ。お前は本当に友達のすべてを知ってるのか」今日一日で、木村の隠された側面を知ってしまった神野は、何も言い返すことができなかった。

果たして事件は、「よくある話」に落ち着いた…かと思いきや、信じていたものがひっくり返るような、想像できない展開が待っていた!





あf2.jpg

















推理モノは、逆から読んだ方が理解しやすいのです。

DVDは一度観た後、チャプターごとに後ろから観ると理解しやすかったりします。


<ネタバレなあらすじ>

ヤクザなどの黒社会と黒い交際をしている会社の社長がいて、警察は取引の現場を押さえようとしています。

ことの発端は、会社が接待に使っている店で、社員の木村が偶然、中学校の同級生の「あゆみ」と再会したことです。

「あゆみ」はヤクザの組長の愛人で妊娠していました。
「あゆみ」は、木村と神野に助けを求めます。
「あゆみ」と木村と神野は、三人で警察に行きます。
そこで囮捜査が始まります。

ここから偽装生活が始まるのです。
「あゆみ」は、木村の奥さんということになり、一緒に生活します。
でも神野は「あゆみ」が好きなので、プロポーズをしようと考えています。

疑問・・・・どうして偽装夫婦を演じないといけないのでしょうか?

また警察の人が、「あゆみ」のお父さん役を演じたりします。

木村は、神野の車を借りて出社して、行方不明になります。
実は、神野の妹(警察官)のマンションに泊まった後、神野の部屋に隠れているんですが・・・。

疑問・・・木村が隠れる必要性を理解できない。

木村の勤める会社では、木村と神野の妹のツーショットを偶然、撮った同僚がいます。
そして偶然、そのケータイ写真を見て、驚く会社の上司がいます。
この会社の上司は、実は警察のスパイなのです。
この会社の上司は、その写真を社長に報告します。
そして社長は、私立探偵を雇って、社員の木村を捜すよう命じます。
会社の上司は、社長に言われたとおり、私立探偵に木村の捜査を依頼します。

疑問・・・・警察のスパイなら、探偵に依頼する必要がないと思う。
また写真の女性は、「あゆみ」ではないのだから、問題視する方がおかしい。



探偵の北沢は、急いでいるにもかかわらず、木村の中学の同級生のふりをして、木村の卒業した中学に行く。

疑問・・・・なぜ中学校に行くの?
卒業生のふりをしたりする理由もよくわからないし・・・・。

探偵の北沢は偶然、中学で教師をしている神野と出会います。
そして木村探しを強引に手伝わせます。

映画的な展開としては面白いけど、探偵の調査なら普通は自宅か、近隣の人への聞き込みが優先だと思うんだけど・・・。
あるいは自宅近くに車を止めて、車の中で、木村が帰ってくるのを待っていとか・・・。




あf3.jpg

















佐々木蔵之介演じる探偵が、どうして木村(堺雅人)の中学の同級生のフリをして、木村の母校に行ったのか理解に苦しみました。

本当に急ぎで木村を捜したいなら、木村の会社の同僚か木村の家族に聞けばいいのにと思うのです。

そこで思いついたのは、この映画は、同窓会がテーマだった(過去形)のでは?と思うのです。

例えば高校を卒業して上京し田舎に帰らず、何十年ぶりかに田舎の同窓会に参加したとします。
よく覚えている同級生もいれば、「こいつ誰?」と思う人もいると思うのです。

そして、「こいつ誰?」と思った人が、実は同級生じゃない人だったら?

同窓会にはミステリーが満ちているのではないでしょうか?

あるいはホラー映画か?
同窓会を舞台にしたホラー作品はいろいろあります。

ところで竹中直人・監督&主演映画で『さよならCOLOR』という作品があります。
竹中直人は医者の役で、勤める病院に同級生の原田知世演じる患者が入院してきます。
その患者は、片思いの人だったのですが、患者はまったく医者が同級生だったことに気づきません。
記憶喪失なのではなく、記憶に残るほど親しくもなかったからです。



ずっと長いつきあいの友人や家族に自分の知らない驚く面を発見したらどうでしょう?

また親しい人に驚くべき秘密があったというのも、よくあるストーリーです。


そういえば『二十世紀少年』も同窓会的な映画ですね。




この映画は、ドンデン返しが全ての映画。
しかも、ドンデン返しは半分ぐらいのとこで起こって、あとはドンデン返しの説明・・・・。
そういう演出方法は斬新でいいと思うし、説明のシーンは、のほほんとして観ていて心地よい。
堺雅人、大泉洋、佐々木蔵之介の演技はいいし、舞台を観ているみたいにも思える。
ドンデン返しは、もの凄くよく考えていると思うけど、やはり無理がいろいろある。
ドンデン返しの意外性を出すためには、無理は承知の演出なんだとは思うけど・・・・。
でも警察のおとり捜査というアイデアはいいと思う。

あとでよく考えると、この映画は推理モノとしては破綻していると思う。
事件の発端になる写真って、意味ないし・・・・。
無理なドンデン返しをしようとして、破綻してしまったんだと思う。
現実にはありえなくても、観客を騙すためだけに考えられた設定というのが娯楽作品によくあります。

よく出来た脚本と演出だけど・・・・


オイラのようなひねくれモノは、理屈ではよく出来た映画だとはわるんだけど、素直に感動できない。

「うわーやられた! そう来たか!!!」・・・・

みたいな風にはオイラはならない。

もちろん、ドンデン返しを予測できたわけではない。
ただ、ドンデン返しに説得力がイマイチな気がしてしまう。

でも・・・作る側も無理を承知で、面白くするために、強引な設定にしているんだと思う。


まず、これは三人の男の話です。
観る前は・・・・
三人がそれぞれ騙しあう、ドンデン返しの連続のドラマ・・・
かと思ってました。
でも違いました。
(^^;)


この映画は、まず堺雅人演じる木村が行方不明になります。
ここで木村は事件に巻き込まれた或いは事件の首謀者という疑惑がわきます。
次ぎに、木村の勤める会社の社長と、その部下Aが木村を捜します。
部下Aは、佐々木蔵之介演じる探偵に依頼します。
探偵は、木村の同級生のフリをして、木村の同級生で親友の神野(大泉洋)に捜査を強引に手伝わせます。
探偵が、神野に会うのは偶然ですし、木村の親友だと知るのも偶然です。

オイラは、ここで神野先生が一番怪しいと思いました。

理由は・・・

「一番怪しくないメイン・キャラが真犯人である」・・・

という本格ミステリーの法則からです。

参考 東野圭吾:著『探偵の掟』

騙していると思われた人間が、逆に騙されいたというドンデン返しはミステリーでは重要な要素です。

でも、この予測は半分当たって、半分ハズレました。

木村と神野は共犯で、黒幕は警察なのです。

だから、正確には二段階ドンデン返しですね。
木村と神野が、会社の悪巧みを知り、ルパン三世のように、金を横取りするのかと思ったら・・・
実は警察の捜査に協力してたのです。

だから観客は二回驚くのです。
それが正しい観客のあり方です。

だから探偵は、木村と神野に騙したように見えて、実は騙されていたという推理は当たりました。



ここからが今回のツッコミです。

オイラは、この映画のドンデン返しに説得力を感じないのです。

まず、木村の写っている写真です。
どうして、この写真が問題になるのでしょうか?
一緒に写っているのは神野先生の妹です。

次ぎに佐々木蔵之介演じる探偵の存在がおかしい。

これは映画を最後まで観て貰えばわかりますが、木村の勤める会社の社長の忠実な部下Aは、警察のスパイなのです。

映画では、部下Aが佐々木蔵之介に木村の捜索を依頼するのです。
なぜ?
また探偵は急ぎの仕事なのに、木村の中学の同級生のフリをして木村の母校に行きます。
急いでるなら、木村の会社か木村の住んでいるところに行けよ!

この映画の前半の主役は探偵と神野先生のコンビです。
演劇で言えば、二人だけで芝居をしているようなもんです。
この映画のドンデン返しが面白いの理由は、探偵と神野先生が木村を捜すことに観客が感情移入するからです。

でも、その佐々木蔵之介演じる探偵の存在がいなければ、この映画はとても退屈な作品になっていたと思います。



他に大きいツッコミ所は、常磐貴子演じる妊婦です。
妊婦は、木村と神野先生の同級生ですが、ヤクザの元愛人で、お腹の子も、ヤクザの親分の子供という設定です。
妊婦は木村と偶然出会い、木村に助けを求めて、神野先生と三人で警察に行きます。
それが、この事件のきっかけなのです。

だから妊婦は、この事件の計画も知っている筈なのです。
にもかかわらず、前半は、知らないような台詞ばかりなのです。
そしてドンデン返しが起こった後は、始めから事情を知っていたという設定で説明がされます(回想シーンで)。

妊婦は前半は木村の同級生で、今は木村の奥さんで、お腹の子供は木村の子供だと観客に思わせます。

正確には、この映画はいろんなドンデン返しがあるのです。

「ドンデン返しのドンデン返し」ではなく、複数のドンデン返しがバラバラにあるのです。

そしてドンデン返しの数だけ、観客は楽しめるのです。
ハラハラドキドキで、どう展開するのだろう?というのではなく、「えええ、これも演技だったの?」となるのです。

ただ観客を騙すためだけに考えられた設定が多いと思うんですけど・・・。

娯楽作品としては、面白いんですけど・・。


Posted by ookubo at 14:25  |Comments(4)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月12日

雑感:映画の感想と検索

江口洋介・主演&紀里谷監督の映画『GOEMON』のDVDが出たせいか、前に書いた感想にアクセスが少し増えました。
検索では何故か上位に来ます。

理由は想像できるのですが、ただ単に感想を書いたタイミングが良かっただけです。
上映してすぐに観て、感想を書いたので、そのまま検索の上位に来て、そのままなんです。

でも、ぶっちゃけ、上位の感想を読んでも、何の役にも立ちません。

関係者のインタビューでも検索して読んだ方がいいと思います。

やはり役に立つ感想は、「Yahoo!映画」の「ユーザー・レビュー」です。

「役立ち順」から読むのが正解です。


http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id330507/s2/or1


このブログの日本映画評で自信があるのは、堺雅人&大泉洋&佐々木蔵之介:主演の『アフタースクール』なんですけど・・・。
これはユーザー・レビューを越えたぜ、と思っているんですけど、感想を書いたのが最近だったせいもあり、アクセス数はゼロです。
(><)

『アフタースクール』は、推理モノとしては破綻しています。
写真の意味ないし・・・。



ほうかご.jpg
Posted by ookubo at 23:05  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月30日

映画『悪夢探偵2』 感想その2 ネタバレあり

前作の『悪夢探偵』は、警察に協力するという話だったのですが、今回、警察は出て来ません。

だから、アクション・シーンはほとんどないです。

また今回は主人公影沼キョウイチの母や子供時代が重要なテーマになっています。

いじめられっ子の菊川と影沼の母は、共通の症状を持っています。
何を見ても「恐い」と感じるのです。
今回の事件と影沼の子供時代の母の関係が重なるのが重要なポイントです。

影沼は、他人の心が読めます。
でも、この能力のために苦しんでいます。

依頼者の少女ユキエも、最後には他人の心が読める能力を持ちます。

この映画は、影沼自身のトラウマを治療することと、依頼者ユキエと犯人の菊川の三人を救う物語だったりします。



あく1.jpg

























前作の『悪夢探偵』でも、そうだったのですが、主人公の影沼は、依頼を嫌います。
仕事ではないからかもしれません。

助けて欲しいと頼まれると、「助けて欲しいのはこっちの方だよ」と依頼人を追い返します。

でも最終的には助けに行きます(そうでないと映画がなりたちません)。

助けに行って、敵を倒して終わりかと言えば、塚本監督の映画は、そんなに単純ではありません。

ユキエの夢に入って、夢の中で危機一髪ユキエを助けて、解決かと思ったら・・・・。

ユキエは目が覚めて、コンビニに買い物に行って、マンションのエレベーターの横に菊川が居て・・・。

こういう映画では、「どこまでが夢で、どこまでが現実なのかわからない」という手法がよく採られます。

『悪夢探偵2』も同じですが、今回は悪を倒すのではなく、救済がテーマになっているので、ホラー映画的な展開を予想すると、裏切られます。



影沼の子供時代が夢で描かれます。
影沼自身が見ている夢なのですが、現在の影沼自身が夢に参加したります。

監督自身の子供時代の思い出や監督の奥さんの経験が描かれているそうです。
夜恐くて、トイレに行けなかったり、寝ていると窓が開いて、幽霊が入って来て、触ってきたり・・・。
外では、幽霊の集団が行進したりします。

影沼の母は、影沼が小さい時に自殺したということになっています。
影沼の父は、生きていますが、人間らしさがないというか、空っぽの感じです。
いつも家に居て、何の仕事をしているのか不明です。

そして父親は母親の心理を理解するための役割ぐらいしかありません。
父親の存在は薄いですね。

映画の最後方では、母親が台所で料理しているのを、子供時代の影沼が後ろから見つめるシーンが長く続きます。
現実に戻ると、母はいません。
影沼は泣きます。


依頼者のユキエの両親は離婚していて、母子家庭です。
母は仕事に忙しく、一緒に住んでいてもユキエとは疎遠な関係です。
でも、最後に他人の心を読む能力のおかげで、母の気持ちが一方通行ですが、わかるようになったので、なんとなくハッピー・エンドっぽい終わり方です。



あく3.jpg

























この映画は、理解に苦しむシーンが多いです。
似たようなシーンが繰り返すし。
夢オチの映画には多いですが・・・。
目が覚めたシーンで、「今度は夢は現実か?」、ほとんどコントです。

似た回想シーンが何度も出て来ます。
これは、過去を解釈し直すことで、精神治療をしているのだと思うんですが・・・。



この映画は遠くからの視点以外は、アップが多いです。
どんどんアップになるのではなく、いきなりアップで、アップのままなのです。
また上半身を映す場合が多いです。
映画はワイド画面なので、顔を中心に映せば、下半身は省略するのは仕方ないですが、でもロングの画面が、少ないのは不思議な演出だと思いました。



前半、菊川は夢の中に登場しますが、何故か後ろ姿だけです。
そしてシャーペンをカチカチしているのです。
前側から映るシーンが来ても、なかなか顔は見えません。
では顔に秘密があるかと言えば、普通の女の子の顔なのです。
「顔が見えない」ということが重要なので、顔に秘密があるわけではないのです。



影沼がどうやって稼いでいるのか謎です。
普段は木造のボロ・アパートの二階に住んでいます。
近所の子供達と仲がいいです。
子供には裏表がないという設定だからでしょう。



影沼は、他人の夢に入る前に下着を脱いで、ボロボロの黒いポンチョだけになります。
道端に突然現れる露出狂のおじさんを連想するんですが・・・。



ドアに抜けた髪の毛が挟まっていて、ユキエが抜くシーンがありますけど、結構、恐いです。

下の写真は夢の中の体育館です。
何故かトイレがあります。



あく5.JPG

Posted by ookubo at 15:00  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画『悪夢探偵2』 感想 その1

レンタルで観ました。
前作とは雰囲気が違いました。

公式サイト

http://www.akumu-tantei.com/

ホラー映画なので、苦手な人にはすすめられません。

↓ 1作目の感想

http://blogs.dion.ne.jp/tacthit/archives/6969488.html



主人公は、他人の夢の中に入ることができます。

前作は、勧善懲悪の物語だったのですが、今回は違います。

前作は、殺人犯を倒すために夢の中に入ります。

今回も、そうなんですが・・・。

前作と違い犯人は最初から、主人公や被害者達にわかっています。

依頼者は、悪夢に苦しんでいる女子高生で、犯人は不登校になったいじめられっ子です。

いじめられっ子は、いじめっ子の夢の中に出てくるのです。

そして、いじめた三人の内、二人が恐怖で死んでしまいます。

ここまでは、珍しい展開ではありません。



感想 その2に続く











Posted by ookubo at 02:22  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月26日

映画版『魍魎の匣』

漫画版が出ていて、現在3巻まで出ています。
漫画版は、映画版のキャラとは雰囲気がかなり違うのですが、けっこう好きです。
特に探偵・榎木津礼二郎が、漫画だと軽薄なお金持ちの美少年だったりする、しかも金髪か?

原作は1995年なので、もう14年前になります。
原作は超分厚いです。
今は文庫版で、分冊で出ていますけど・・・。
難解な上にぶ厚いので、一度読んだだけでは理解できません。


京極夏彦の京極堂シリーズは、難解な哲学問答が多いので、読み進むのが辛いですけど、漫画や映画になると、江戸川乱歩のような魅力があっていいですね。

映画版は、原田眞人・監督です。
『姑獲鳥の夏』は実相寺昭雄が監督だったのですが、2006年に亡くなってしまったいました。

実相寺監督と言えば『帝都物語』や江戸川乱歩の作品があります。
原田監督の『魍魎の匣』と似た雰囲気がありますね。

映画版『魍魎の匣』は、2007年に上映された作品ですが、最近DVDで観ました。

上海ロケが魅力的な作品になっています。

レギュラー登場人物は、前作とはほとんど同じですが、永瀬正敏が降板したため関口巽役は椎名桔平になっています。
永瀬正敏の関口巽が病的で気弱そうなのに対し、椎名桔平演じる関口は、明るくマヌケな感じです。
永瀬正敏の方が原作に忠実なのかもしれませんが、椎名桔平・関口の方が好きです。

永瀬正敏の『濱マイク』シリーズは大好きなんですが、京極堂シリーズには合わない気がしました。

宮迫博之演じる木場刑事はかっこいいんですが、なんの役にも立っていない気がしました。

映画版では、警察は何の役にも立ってないと思う。


謎の研究所はカッコイイですね。
廃墟写真集や、工場写真集に出てくるような建物です。

黒木瞳演じるミナミ・キヌコと木場刑事が研究所で初対面するシーンには痺れます。

この映画は、江戸川乱歩的な絵が多くていいです。
谷村美月演じる血まみれの少女や、寺島咲演じる蚕のような少女(二人とも四肢がなくなったという設定です、原因は別ですけど)。
宮藤官九郎演じる殺人犯が、研究所に一体化したり(不気味だ・・)。

でも研究所自体がどうやったら、久保竣公と一体化できるのだろう?
あるいは一体化する必然性はあるのだろう?

事件の黒幕は美馬坂所長なんだけど、動機がイマイチよくわからない。
もう一度、原作を読み直そうっと・・・。

あと音楽が映画あってない気がしました(好みの問題なんだけど・・・)
探偵・榎木津礼二郎の乗っている赤い車はどうして、あんなに上下するんだろう?観ていてイライラしてしまった。



Mおうりょう.jpg

Posted by ookubo at 20:52  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月22日

映画『アフタースクール』感想 その2

佐々木蔵之介演じる探偵が、どうして木村(堺雅人)の中学の同級生のフリをして、木村の母校に行ったのか理解に苦しみました。

本当に急ぎで木村を捜したいなら、木村の会社の同僚か木村の家族に聞けばいいのにと思うのです。

そこで思いついたのは、この映画は、同窓会がテーマだった(過去形)のでは?と思うのです。

例えば高校を卒業して上京し田舎に帰らず、何十年ぶりかに田舎の同窓会に参加したとします。
よく覚えている同級生もいれば、「こいつ誰?」と思う人もいると思うのです。

そして、「こいつ誰?」と思った人が、実は同級生じゃない人だったら?

同窓会にはミステリーが満ちているのではないでしょうか?

あるいはホラー映画か?
同窓会を舞台にしたホラー作品はいろいろあります。

ところで竹中直人・監督&主演映画で『さよならCOLOR』という作品があります。
竹中直人は医者の役で、勤める病院に同級生の原田知世演じる患者が入院してきます。
その患者は、片思いの人だったのですが、患者はまったく医者が同級生だったことに気づきません。
記憶喪失なのではなく、記憶に残るほど親しくもなかったからです。



ずっと長いつきあいの友人や家族に自分の知らない驚く面を発見したらどうでしょう?

また親しい人に驚くべき秘密があったというのも、よくあるストーリーです。


そういえば『二十世紀少年』も同窓会的な映画ですね。




この映画は、二つ話から出来ています。
一つは最初に言った「同窓会ホラー」です。

もう一つは警察への捜査協力です。

警察が問題のある会社の決定的な証拠を掴むため、問題のある会社の従業員に協力を求めます。

例えばトム・クルーズ主演映画『ザ・ファーム 法律事務所』などがあります。

他には、今年の12月上映予定のコメディ映画『 THE INFORMANT! 』監督:スティーブン・ソダーバーグ、出演:マット・デイモンがあります。

↓ 予告

http://www.youtube.com/watch?v=ZR-YaikU_x4






Posted by ookubo at 02:42  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月21日

映画『アフタースクール』にツッコミを入れた。

現実にはありえなくても、観客を騙すためだけに考えられた設定というのが娯楽作品によくあります。

<あらすじ>

公式サイトから引用

母校の中学で働く教師・神野。夏休みだが、部活動のため出勤していた彼のもとに、同級生だという探偵が訪ねてくる。
探偵は島崎だと名乗るが、神野はなんとな〜くしか覚えていない。
同じクラスになったこともないし、それほど親しい同級生じゃなかったからだ。
探偵はやはり同級生の木村を探していた。
神野と木村は中学時代からの親友。今朝も産気づいた木村の妻を、仕事で忙しく昨夜から全くつかまらない彼に代わり病院へと連れて行ったばかりだった。
そう探偵に告げると、今朝撮られたものだという一枚の写真を渡される。
そこには若い女と親しげにしている木村が写っていた。
ショックを受けている神野に、探偵は「木村を探すのを手伝ってほしい」という。
返事もしないうちに、探偵の強引なペースに飲まれ、神野は木村探しを手伝うことになってしまった。
まず、神野は顔が知られ身動き出来ない探偵の代わりに、木村探しを探偵に依頼してきた男の尾行をするはめに。
そして男は、木村が働く梶山商事の上層部の人間で、その背後には社長の存在があることが明らかになる。
また彼らは探偵もよく知るタチの悪いヤクザ・片岡と繋がっていた。
「梶山商事は誰もが知っている一流企業だし、第一、木村はそんなやつらと関係しているような奴じゃない」と言い切る神野を探偵は鼻で笑う。
さらに捜索活動を続けていると、片岡が自身の経営する高級クラブで働いていた女・あゆみの行方を探しているという情報が入り、その高級クラブは梶山商事の人間が頻繁に利用していたことがわかる。
そしてそのクラブで働いていたという女を訪ねたところ、女は、あゆみが消えた日に、木村が店にきていたという。
神野はショックを隠せない。
探偵はヤクザの女に手をだした木村が、女房子どもを捨て、女と一緒に逃げたのだと結論づけてしまった。
それでも神野は「あいつはそんな奴じゃない。
真面目で人が良くて、中学の頃から変わっていない」と頑として認めない。
「変わってないって、なんでわかるんだ。お前は本当に友達のすべてを知ってるのか」今日一日で、木村の隠された側面を知ってしまった神野は、何も言い返すことができなかった。

果たして事件は、「よくある話」に落ち着いた…かと思いきや、信じていたものがひっくり返るような、想像できない展開が待っていた!




よく出来た脚本と演出だけど・・・・ツッコミを入れてみようと思う。

オイラのようなひねくれモノは、理屈ではよく出来た映画だとはわるんだけど、素直に感動できない。

「うわーやられた! そう来たか!!!」・・・・

みたいな風にはオイラはならない。

もちろん、ドンデン返しを予測できたわけではない。
ただ、ドンデン返しに説得力がイマイチな気がしてしまう。

でも・・・作る側も無理を承知で、面白くするために、強引な設定にしているんだと思う。


まず、これは三人の男の話です。
観る前は・・・・
三人がそれぞれ騙しあう、ドンデン返しの連続のドラマ・・・
かと思ってました。
でも違いました。
(^^;)


この映画は、まず堺雅人演じる木村が行方不明になります。
ここで木村は事件に巻き込まれた或いは事件の首謀者という疑惑がわきます。
次ぎに、木村の勤める会社の社長と、その部下Aが木村を捜します。
部下Aは、佐々木蔵之介演じる探偵に依頼します。
探偵は、木村の同級生のフリをして、木村の同級生で親友の神野(大泉洋)に捜査を強引に手伝わせます。
探偵が、神野に会うのは偶然ですし、木村の親友だと知るのも偶然です。

オイラは、ここで神野先生が一番怪しいと思いました。

理由は・・・

「一番怪しくないメイン・キャラが真犯人である」・・・

という本格ミステリーの法則からです。

参考 東野圭吾:著『探偵の掟』

騙していると思われた人間が、逆に騙されいたというドンデン返しはミステリーでは重要な要素です。

でも、この予測は半分当たって、半分ハズレました。

木村と神野は共犯で、黒幕は警察なのです。

だから、正確には二段階ドンデン返しですね。
木村と神野が、会社の悪巧みを知り、ルパン三世のように、金を横取りするのかと思ったら・・・
実は警察の捜査に協力してたのです。

だから観客は二回驚くのです。
それが正しい観客のあり方です。

だから探偵は、木村と神野に騙したように見えて、実は騙されていたという推理は当たりました。



ここからが今回のツッコミです。

オイラは、この映画のドンデン返しに説得力を感じないのです。

まず、木村の写っている写真です。

どうして、この写真が問題になるのでしょうか?
一緒に写っているのは神野先生の妹です。

次ぎに佐々木蔵之介演じる探偵の存在がおかしい。

これは映画を最後まで観て貰えばわかりますが、木村の勤める会社の社長の忠実な部下Aは、警察のスパイなのです。

映画では、部下Aが佐々木蔵之介に木村の捜索を依頼するのです。
なぜ?
また探偵は急ぎの仕事なのに、木村の中学の同級生のフリをして木村の母校に行きます。
急いでるなら、木村の会社か木村の住んでいるところに行けよ!

この映画の前半の主役は探偵と神野先生のコンビです。
演劇で言えば、二人だけで芝居をしているようなもんです。
この映画のドンデン返しが面白いの理由は、探偵と神野先生が木村を捜すことに観客が感情移入するからです。

でも、その佐々木蔵之介演じる探偵の存在がいなければ、この映画はとても退屈な作品になっていたと思います。



他に大きいツッコミ所は、常磐貴子演じる妊婦です。
妊婦は、木村と神野先生の同級生ですが、ヤクザの元愛人で、お腹の子も、ヤクザの親分の子供という設定です。
妊婦は木村と偶然出会い、木村に助けを求めて、神野先生と三人で警察に行きます。
それが、この事件のきっかけなのです。

だから妊婦は、この事件の計画も知っている筈なのです。
にもかかわらず、前半は、知らないような台詞ばかりなのです。
そしてドンデン返しが起こった後は、始めから事情を知っていたという設定で説明がされます(回想シーンで)。

妊婦は前半は木村の同級生で、今は木村の奥さんで、お腹の子供は木村の子供だと観客に思わせます。

正確には、この映画はいろんなドンデン返しがあるのです。

「ドンデン返しのドンデン返し」ではなく、複数のドンデン返しがバラバラにあるのです。

そしてドンデン返しの数だけ、観客は楽しめるのです。
ハラハラドキドキで、どう展開するのだろう?というのではなく、「えええ、これも演技だったの?」となるのです。

ただ観客を騙すためだけに考えられた設定が多いと思うんですけど・・・。

娯楽作品としては、面白いんですけど・・。


<その2>に続きます。

Posted by ookubo at 21:44  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

雑感:日本映画『アフタースクール』、『ラブファイト』

かなり前の作品だけど、日本映画『アフタースクール』と『ラブファイト』を観た。
『アフタースクール』は期待して観たら、それほどでもない感じ。

『ラブファイト』は期待せずに観たら、意外に面白かった。
過度な期待は、かえってよくないなあ〜反省。

過度な期待は禁物(笑)。



『アフタースクール』
主演:堺雅人、大泉洋、佐々木蔵之介

ドンデン返しが全ての映画。
しかも、ドンデン返しは半分ぐらいのとこで起こって、あとはドンデン返しの説明・・・・。
そういう演出方法は斬新でいいと思うし、説明のシーンは、のほほんとして観ていて心地よい。
堺雅人、大泉洋、佐々木蔵之介の演技はいいし、舞台を観ているみたいにも思える。
ドンデン返しは、もの凄くよく考えていると思うけど、やはり無理がいろいろある。
ドンデン返しの意外性を出すためには、無理は承知の演出なんだとは思うけど・・・・。
でも警察のおとり捜査というアイデアはいいと思う。

あとでよく考えると、この映画は推理モノとしては破綻していると思う。
事件の発端になる写真って、意味ないし・・・・。
無理なドンデン返しをしようとして、破綻してしまったんだと思う。

↓ 詳しい感想は後日書きます。


http://blogs.dion.ne.jp/tacthit/archives/8859817.html





『ラブファイト』は、大沢たかお初プロデュース作品
大沢たかお=地雷映画かと思って観たけど、そんな感じはなかった。
主演:、北乃きい、林遣都
その他  大沢たかお、桜井幸子、藤村聖子
予告編

http://www.youtube.com/watch?v=zC4BrwVk9c0

大沢たかおの役は、ボクシングの元日本チャンピオンで、寂れたジムを経営している。

いじめられた高校生ミノル(林遣都)を偶然、助けたことで、ミノルにボクシングを教えるようになる。

大沢たかお初プロデュース作品なので、大沢たかおの出番は多い。
後半は大沢たかおが主役???と思った。

ただみすぼらしく冴えない中年の役だったので、意外だった。
演歌っぽいというか、1970年っぽい雰囲気。
こういう役をやりたかったのかな?

主役の北乃きいと林遣都は動きがいいと思う。
逆に大沢たかおの動きは悪すぎ。
林遣都はいじめられっ子役で草食系男子だけど、演技がうまい。

この映画はボクシングと恋愛の映画だけど、大沢たかを演じる元ボクサーの恋愛映画でのある(こっちがメイン?)。
桜井幸子演じる元人気清純派女優は、今は落ちぶれてしまって仕事も少なく、大沢たかおの元カノ役でもある。
誤解で別れたけど、また一緒になるというハッピーエンド?

本来、メインは北乃きいと林遣都なんですが・・・。

三角関係として、藤村聖子演じる同級生が出てくる。
これがギャグみたいで笑える、狙っているのかな?

この映画は関西弁だったのが意外だった。
俳優&女優は関西人じゃない人ばかりなんで・・・。

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2009年08月18日

雑感:映画、『姑獲鳥の夏』、『イーグル・アイ』、『東のエデン』

『姑獲鳥の夏』の映画版を久しぶりに観たら、結構面白かった。
推理モノというより、江戸川乱歩的なレトロな雰囲気を楽しむ映画という感じ。
でてくる俳優も、映画にあってていい。
ただ久遠寺医院がセットなのか、安っぽく感じられるのが残念。



『イーグル・アイ』を今頃になって観る。
予備知識なしで観たら、アニメ『東のエデン』に似ていて驚いた。
『東のエデン』の方が制作も放送もあとだけど・・・。
これは『イーグル・アイ』のスタッフが、タイム・マシーンで未来に行って『東のエデン』を観てから、過去に戻って作ったに違いない(笑)。
ドラえもんが陰で活躍したのだろうか?

キネマ旬報の『ハマルアニメ』では『東のエデン』が特集されていて、『東のエデン』の元ネタ映画を紹介しているけど(例えばジェームス・ディーン主演の『エデンの東』)、『イーグル・アイ』についての説明はない。
不思議だ。

『イーグル・アイ』は、ムチャクチャな設定で、展開もムチャクチャで、リアリティが全くないけど、
ジェット・コースターのような興奮を味わえる贅沢な映画でした。
Posted by ookubo at 20:07  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月26日

猫と都心と映画

文芸誌『群像』を本屋でパラパラめくっていたら、評論家・蓮実重彦先生の映画紹介のページが目についた。

『私は猫ストーカー』、浅生ハルミン原作の映画だ。

猫好きの間で話題の映画だけど、蓮実氏が紹介しているので驚いた。
蓮実氏は猫好きだったけ?
そういえば、この映画の音楽は、蓮実氏のご子息が担当している。
猫好きで、映画好きの作家では金井美恵子先生が有名だけど、感想を見たことないなあ〜。


予告編

http://www.youtube.com/watch?v=w3JTxjobThE

舞台の古本屋は中野区の「猫額洞(びょうがくどう)」で撮影ですか・・・東京なのに、ロカールなイメージ。
ちょっとドキュメンタリーっぽい。
低予算映画ですね。

Posted by ookubo at 16:42  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月09日

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 4部作第2作目「破」』 感想その2

★<『エヴァ』とケータイ小説の共通点>

本棚から、昔買った「エヴァ」特集本を取りだして読んだりしています。

今回の映画版を観て思ったのは、心理劇だということです。

主人公達は、他人とうまくコミュニケーションができないという問題を抱えています。

TV版の最終回が、夢オチみたいな自己啓発セミナーで終わるのも、庵野監督自身が、心理劇だと意識しているからでしょう。

『赤い糸』や『恋空』などの中高生向け(?)のケータイ小説も、他人とうまくコミュニケーションができないことを悩む登場人物ばかりです。
内容が、麻薬、セックス、妊娠、死などと重い内容が多いのに驚きますけど・・・。
『赤い糸』や『恋空』って村上龍や、馳星周の小説を薄くした感じかな?

参考
『ケータイ小説は文学か』 (ちくまプリマー新書)
石原千秋:著


★<庵野監督作品と押井守作品の違いは?>

『エヴァ』の描く国家は、現実味が薄い気がします。
現実味が薄いから、『エヴァ』が駄目な作品ということは、全くありません。
ファンタジーや童話は、現実味が薄くても、優れた作品は多いですし。
宮崎駿作品もそうですし(『ポニョ』とか)。

押井作品は、国家の介入する戦闘モノが多いです。
『パトレイバー』や映画版『攻殻機動隊』など
そして『エヴァ』より格段に現実的です。
にもかかわらず、観客は『エヴァ』作品を押井作品よりもリルに感じるのではないでしょうか?
その理由は、『エヴァ』は、他人とのコミュニューケーションがテーマであり、押井作品は、他人とのコミュニューケーションがテーマではないからです。
もう少し精確に言うと、『エヴァ』の主人公達は、コミュニューケーションに問題を抱えていて、どうすれば、他人とうまくコミュニューケーションをとれるか?ということがテーマになっているからだと思うのです。
だから、『エヴァ』の世界では、国家も物理的な法則も脆く崩れやすいのです。
それは主人公達の心の創造物だからです。


★<どうして『エヴァ』は謎が多く、先の展開が読めないのか?>

『エヴァ』はTV版もそうですが、先が読めません。
なんでも有りですから。
ギャグ漫画の『銀魂』を連想します。
リアリティがあるのか、ないのか判りません。
物理的な法則は無視しています。

『エヴァ』の世界観やデザインに、漫画版『デビルマン』の影響があるのは、判りますが、漫画版『デビルマン』と同じく、無茶苦茶な展開になりそう。


TV版と同じく、今回も「意味深」と思わせる台詞がたくさん出て来ます。
たぶん、深い意味はないと思う。

TVドラマ『ツインピークス』もそうですが、論理の整合性よりも、面白さの方を重視していると思うのです。
だから、謎は謎のままで、意味深な台詞は、置き去りにされるのです。

★<劇場版はTV版に比べるとギャグが少なく、シリアスな要素が強い>

「破」では、食事に関する平和なシーンが長いです。
シンジが毎日、アスカやミサトの弁当を作ります。
シンジは綾波の弁当も作ってきます。
シンジと綾波は親しくなり、アスカは嫉妬します。
微笑ましい三角関係です。
そして、アスカや綾波も食事を作ろうと努力します。
TV版の最終回の夢オチ学園ドラマ・エピソードが変形して挿入された感じです。

TV版「瞬間心を重ねて」では、アスカがシンジのふとんに入って来て、横で眠ってしまいます。
シンジはアスカにキスをしようとして思いとどまるというシーンがありました。
そして次の日に二人で使徒を倒して、喧嘩になって、みんな呆れかえるというシーンがありました。
映画版では、アスカはシンジのふとんに入って来るのですが、眠っているアスカにキスしようとするシーンはありません。
次の日に一緒に使徒を倒すシーンは、なくTV版のトウジの代わりに、テスト用エヴァに乗るのですが、暴走して、初号機に倒されます。
TV版のようなギャグは映画版では入れにくいのでしょう。

堤幸彦・監督作品でもそうですが、劇場版はTV版のようなギャグが難しいみたいです。
例、『ケイゾク』や『トリック』。

2009年07月07日

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 四部作第2作目「破」』 感想その1

正直、こういうのを見せられると、どう評価していいか解らず、戸惑ってしまいます。

第二弾の「破」は、物凄い人気で、ヤーフーの掲示板でも絶賛の嵐です。

劇場で買ったパンフレットは、テープで封がしてありました。
中には黒い袋綴じもありました。

サブ監督の鶴巻氏のロング・インタビューが面白かったです。
インタビューワーは、アニメ・マエストロの氷川竜介さんです。
インタビューを読むと、いろんなアイデアが溢れていたのを切り捨てて、二時間の枠に収めたということです。
本当だったら、TV版をもう1シリーズ分作れるのでは?という量があったみたいです。
CGに対するこだわり方の凄さとか、新キャラを出した経緯や、新キャラの声優を坂本真綾さんに決めた理由とかが、語られていました。
坂本さんの起用は、『トップをねらえ2!』繋がりではないそうなんです。
へえ〜。



「破」は、TV版とは、かなり違います。
TV版を元にしていますが、微妙な違いから、大きな違いがあります。
TV版にないシーンもたくさんあります。
微妙な違いを確認するために、TV版をまた観たくなりました。
次回の三作目の「急」=「Q」は、もっとグチャグチャになる予感がします。



風景は丁寧に描かれています。
車や電車やモノレールやヘリコプターなどは、CGで描かれています。
手描きの方がらくだったと思うのですが、あえてCGにこだわったみたいです。
でもTVゲームのデモの画面を観ているきになってしまいました。

アスカは・の弐号機で登場しますが、後半は新キャラの真希波・マリ・イラストリアスが弐号機に乗ります。
TV版では、鈴原トウジが試験機に乗り、暴走して初号機に倒されましたが、今回はアスカが、トウジの代わりになります。

今回は重要なシーンで、「今日の日はさようなら」や「翼をください」などの懐メロが流れます。
庵野監督の『LOVE&POPS』のエンディング・テーマでも、懐メロが流れましたけど、曲のセンスが理解できないなあ〜。

最後に強力な使徒が現れます。
綾波が自爆を覚悟で、爆弾で突入しますが、勝てません。
逆に、零号機と使徒が同一化してしまいます。

碇シンジの乗る初号機は、綾波を助けるために、エヴァ零号機と同一化した使徒に造っかっていきます。
綾波は「自分の代わりはいるので(クローンがいるから)、助けなくてもいい」といいますが、シンジは強引に助けます。
綾波の救出に成功したように見えた、その瞬間、空から別のエヴァが降りて来てます。
パイロットは渚カヲル。




今回は漫画『クレイモア』を連想しました。
『クレイモア』は、TV版『エヴァ』より後に描かれた作品なので、『エヴァ』の影響を受けているのかもしれません。

エヴェンゲリオンも、ロボットという域を超えているし、パイロットも人間を越えています。

『クレイモア』の覚醒者みたいです。
シンジが綾波を助けるシーンは、『SQジャンプ』今、本屋にある号とシンクロしている感じなので・・・。
映画は、かなり前に出来ているから、シンクロじゃないですけど・・・。

2009年07月04日

『崖の上のポニョ』:今更の感想

DVDが出たので買いました。
いつも思うけど、日本のDVDは高い!

観たら、面白いかったけど、宮崎監督のやりたい放題ですね。
なんか無茶苦茶な展開の連続です。
子供の教育に悪そうな内容です。

リアリティ無視の傑作です。
だから「直に水道水に魚を入れたら、死んじゃうよ」とか、「子供連れのお母さんが、あんな運転をしてはイケナイ」いうような批判は的外れです。
そんなことは、どうでもいいという展開の連続なんで・・・。
リサの運転はルパン三世のカーチェイスみたいです。

『ポニョ』の原案は、「人魚姫」や「ニーベルングの指環」だそうですが・・・。

凄い恋愛モノですね。

お互い一目惚れで、永遠の愛を誓うんですから。
しかも、男(5歳)は、相手の女性の見かけではなく、中身で判断して、OKなんですから。
真実の愛か???

しかも男(5歳)は幼稚園でも、もてるのに浮気をしません。
偉い?
とにかく二人とも、最初から最後まで、相手のことを疑いません。
大人同士の恋の駆け引きも、三角関係も、疑心暗鬼や誤解もないのです。

ソウスケの恋愛相手のポニョは、ソウスケに逢うために、人類が危機になっても平気なのです。

津波に乗って、車で移動するソウスケを追いかけます。

ソウスケの方も、そんなポニョを怖がらずに、受け入れます。

これはファンタジーだからこういう展開なのでしょうか?

実写で、主人公達の年齢を30歳ぐらいにしたら、ホラー映画になる気がする。

前半は運命の相手との偶然の出会い→障害を乗り越えて、一緒になる・・・
だったのですが・・・。
後半は人類を救うために、永遠の愛を誓って、一緒になるという風になっています。
前半、後半を通して、ソウスケとポニョの気持ちに変化はないのですが、状況が180度変わっています。

前半は、一緒になるためには人類はどうなってもいいで・・
後半は、人類を救うなのです。
でも二人とも、そんな人類の運命に無頓着なんですけど。
それが『エヴァ』のシンジと違うとこだと思う。



連想したのが新井素子の小説『ひとめあなたに… 』(角川文庫) です。
あと萩尾望都・原作で菅野美穂主演のドラマの『イグアナの娘』です。

<追記>

よく考えると、この映画で悪い人は、ポニョのお父さんではないでしょうか?
元人間でマッド・サイエンティストのお父さんは、地球の生態系を古代に戻す怪しい薬品を作ります。
生態系を乱してはいけないと言いながら、矛盾した薬品を作っているのです。
でも、どうやって月を地球に近づけたのだろう?
魔法の力だと思うけど、詳しい説明がないなあ〜。
ハリポッターの魔法学校に通ったわけでもないのに。

「地球の重力場が崩壊した」という台詞があるけど、
そうすると、地球の重力が変化したのだろうか?
そうすると、体重が軽くなったり重くなったりしないのかな?
Posted by tacthit at 11:24  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月11日

映画『GOEMON』 感想:思いっきりネタバレあり。

地雷映画と噂の高い『GOENON』ですが、興行成績はまずまずのようです。
悪評高い『キャシャーン』もそれなりに儲かったそうです。

とにかく、「この映画は映画館で観なければ」、と思って観に行きました。

正直、しんどかったです。
2時間越えで、ストーリーに意外性もあるわけでもないので、60分程度にするか、前半/後半で分けて欲しかったです。

ヤフーなどの感想を読むと、「TVゲームみたい」とか、「最近のTVゲームの方がもっといい映像がたくさんある」みたいな感想が多いですね。

日本を舞台とした時代劇ですが、何処の国かわかりません!

ヨーロッパ風のバロック風です。
ヨーロッパの人が勘違いしたニホン美みたいな世界観です。

でも、それはそれなりにカッコイイし、綺麗でした。
(^^)/


時代考証はメチャクチャというか、わざと無視していると思うのですが、中途半端です!!!

石川五右衛門、猿飛佐助、霧隠才蔵、服部半蔵、石田三成、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、明智光秀、茶々、千利休という歴史上実在の人物が出て来ます。

猿飛佐助、霧隠才蔵は、「キャラが好きだから出した」という感じです。
真田幸村とか、出て来ません(ゴリの台詞に名前だけ出てくるけど)。

映画ではサスケは、ゴエモンの仲間で、最後は徳川家康の家来だったりします。

サイゾーとゴエモンは幼少時は織田信長の元家来で、信長の命令で服部半蔵の元で忍者の修行をします。
信長が本能寺の変で死ぬと、サイゾーは石田三成の家来となり、最後は、秀吉暗殺未遂の罪で、大泥棒・石川五右衞門を名乗り公開死刑となります(熱湯の釜に落とされます)。

映画は、サイゾーが殺されて終わりかなと思ったら、ゴエモンが秀吉を討ちに大阪城(?)に攻めに行きます。
しかも大軍を相手に、無傷で秀吉を倒します。
戦闘シーンはかなり長くて、疲れます。

それで終わりかと思えば、今度は石田三成と徳川家康が戦いを始めて、ゴエモンが勝手に加わり、一人で石田三成の大軍をやっけて(一騎駆け)、光成を討ちます。
そして、今度は家康軍に向かって、たった一人で戦いをしかけて行きます。

なんか、いい加減にしてくれよ〜という感じなんですけど・・・。

また最後の戦闘シーンは『スターウォーズ クローンの攻撃』を連想する酷さです。
でもゴリが帝国軍のような白い鎧を着ていて、天使のようでかわいいかったです。

オイラとしては、戦闘シーンをもっと大幅にカットして、天守閣で秀吉を討って、茶々と再会したシーンで終わって欲しかったです。

でもデザインは綺麗なので、それだけでも大スクリーンで観る価値があったと思いました。



サイゾーの死刑のシーンは、二度ほど映画化されている司馬遼太郎の小説『梟の城』から借りているアイデアですね(パクリ)。

『梟の城』では、豊臣秀吉暗殺を企てる忍者・葛籠重蔵と、それを阻止しようとする元忍者・風間五平の物語です。
風間五平は、葛籠重蔵と同郷の元忍者で、武士として生きようとします。
最後は、豊臣秀吉暗殺の冤罪で公開死刑されます。
風間五平は巷で有名な泥棒・石川五右衞門の名前を騙り、最後は石川五右衞門として死刑になるのです。

『GOEMON』では明智光秀と豊臣秀吉が協力して、織田信長を暗殺して、秀吉が光秀を裏切ったことになっています。

「本能寺の変」研究では、いろんなミステリーがあって、黒幕は別にいるというパターンは多いですね。

あと有名な敦盛の歌が出て来ました、「人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」です。
実際に信長が好んで演じたらしいです。

頭蓋骨の盃が出て来たけど、頭蓋骨の上の部分だけを切って、盃にするんであって、歯とか目の部分は邪魔になると思うんですけど・・・。
あと切腹しても、すぐには死ねないと思う。
監督は、介錯人が何故必要か知らないのかな?

あと秀吉は茶々に「側室になって、俺の子を産め、信長の血をひく子を産め」と言うけど、茶々は信長の姪であって、信長の血は引いていないんですけど・・・。



追記

紀里谷和明監督は、英国のシェイクピアの舞台を意識したらしいですけど、これは『マクベス』でしょうか?
石田三成=マクベスですね。
ただ石田三成は、マクベスと違い、豊臣秀吉の暗殺にことごとく失敗します。
情けない!!
マクベスと同じで、奥さんにそそのかされる点は同じですけど・・・。
黒沢明の『乱』は、『リア王』をニホンの戦国時代に翻案した作品ですけど、『GOEMON』もそんな感じで行きたかったのかな?

Posted by tacthit at 15:49  |Comments(4)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月10日

感想:ホラー映画『シャッター』

去年、上映された映画をDVDで観ました。
タイの映画のリメイクで、元の映画の方が怖いという感想が多いですね。


監督は落合正幸で、プロデュサーは一瀬隆重です。

予告編
http://www.youtube.com/watch?v=Ofu9w1a8C8Y

舞台は日本ですが、アメリカ人が見たニホンという感じです。
ソフィア・コッポラ監督の『ロスト・イン・トランスレーション』と映像が似ています。
主役の人間関係の設定も似ているし・・・。

でもエキゾチックな感じがして、結構好きです。

『ロスト・イン・トランスレーション』では、スカーレット・ヨハンソン演じる新婚女性は、夫はカメラマンで、新婚旅行もかねてニホンに来ます。

『シャッター』も同じです。これで「『ロスト・イン・トランスレーション』を意識してなかった」と言えば、嘘だろうなという感じです。

ホラー映画としては、面白くしようという努力がいろいろ見えていて、それが逆に矛盾を作っていると感じるのですが・・・。

オイラが幽霊映画に感じる最大の矛盾は、幽霊は物質か?ということです。
幽霊は何故、服を来ているのか?
服も霊化するのか?

あと壁を通り抜けることできるのに、どうやって物を動かすことができるのか?
幽霊は自分の意思で物を動かすことはできるのはおかしいと思います。
また電球の光みたいに消えたり、現れたりできるのは変だと思うのです。

ホラー映画の奇才・黒沢清・監督の『降霊』、『叫び』、『回路』は、その点、面白い幽霊映画になっています。
生身の人間が幽霊を殴り殺したり、幽霊が玄関からドアを開けて、昼間堂々と歩いて帰ったりします。



でも、そういう高度な(?)疑問を問わないのがホラー映画鑑賞の掟です。

ただ、『シャッター』は、無理矢理なドンデン返しやこじつけが多いことも事実です。

主人公の白人男性カメラマン(ジョシュア・ジャクソン:演)に、過去につきあっていた日本人女性(奥菜恵:演)が幽霊になって襲ってくるという話です。

白人男性カメラマンのベンは、アメリカで白人女性(レイチェル・テイラー:演)と結婚して、ニホンに来ます。
そして、富士山近くの山道を車で走っていて事故に会い、首に痛みを感じます。

普通は、ここで幽霊が憑いたと思うはずです。
でも、ドンデン返しで、アメリカの結婚式の時点で既についていたことが後で判明します。

ツッコミ1 それなら首の痛みは、もっと前からないとおかしい。

幽霊は肉体に憑かないと存在続けられないというルールが語られる。
にもかかわらず肉体を離れて自由に幽霊は移動できる。

カメラマンの奥さんのジェーンは、幽霊を捜しに、幽霊が以前働いていたオフィスに行く。
しかも、その場所は旦那が撮った写真から推測した(推測するには、かなり無理のある写真)。
しかも、そのオフィスに行くと、幽霊がいて、飾ってある記念写真をわざと落とす。

ツッコミ2 
どうして、そのオフィスに幽霊がいるのかよくわからない。
後をつけてきたのかな?

幽霊が出るのは、メッセージを伝えたいからだというルールが語られる。
この映画では、新婚女性に旦那はロクでもない男だということを伝えたいらしい。
『シックス・センス』と似たルールです。

新婚夫婦の東京での仕事場&宿泊所のスタジオでは、使ってない部屋があって、ジェーンは、その部屋に得体の知れない恐怖を感じる。

ツッコミ3 
部屋に幽霊は憑いている訳ではないと思うのだけど・・。

スティーブン・キングの『シャイニング』は、ホテルという場所が幽霊を作るというテーマです。

カメラマンのベンは病院で体重を測るのですが、看護婦は体重計を見て、不思議な顔をします。

ツッコミ4 
幽霊には体重があるということを描きたかったと思うのですが、幽霊だけが体重計にのらないとその理屈はなりたたないと思う。

最後のシーンでは、ベンは廃人同様になって入院します。
部屋の扉の窓ガラスにベンに憑いた幽霊が写ります。
その後、看護婦の驚きの声が・・・。

ツッコミ5
位置から言って、看護婦には窓ガラスに写った幽霊は見えないと思うんですけど・・・。

なんやかんやと悪口(?)を書いたけど、笑えました。
あとニホン観光な気分にさしてくれる映画で、良かったです。
映像は凝っています。

2009年04月15日

京都のハリポタ?

今週末から上映される『鴨川ホルモー』は小説の映画化です。
京都を舞台にしたコメディで連想するのは、『舞妓Haaaan!!!』ですけど・・・。
この映画もテンション高そうですね。
実は京大は、ホグワーツ魔法学校みたいなもんなのですね。
陰陽師の子孫達が、教師なのでしょうか?


http://www.horumo.jp/index.html

でもハリポタのように世界的なブームになることはないでしょう。
残念。




京都のハリポタ.jpg
Posted by tacthit at 18:07  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月12日

雑感:桜の映画

桜の花が映っている映画は多い。
でも、毎年この時期に連想する映画は岩井俊二・監督の『四月物語』です。
岩井俊二の『花とアリス』という素晴らしい映画があって、こちらも綺麗な桜の花が撮影されているけど・・・。

でも『四月物語』の桜の花が最高です。
『四月物語』は1998年上映なので、もう10年以上前の映画なんです。


四月01.jpg














主演は松たか子で、楡野卯月という役を演じていて、これはハマり役です。
四月だから卯月で、北海道から大学入学のために東京にやってくるという設定です。
東京の武蔵野大学(当時は架空の大学だったらしい)に行くことを決めたのは、片思いの高校の先輩を追いかけてなんですが、映画では最後のシーンまで秘密になっていて、「恋の奇蹟」として明かされます。

とにかく映像の綺麗な映画で、上映時間が1時間ないのがいいです。
本当は続編が観たかったけど、もう無理でしょう。

最初に、北海道の駅から家族が主人公の卯月を見送るのですが、本当の松たか子の家族が全員集合です。

「武蔵野」という言葉がキーワードになっていて、國木田独歩・作の『武蔵野』の文庫本を、絶えず卯月は持ち歩いています。

ロケ地は北海道(だと思う)以外は、国立と世田谷と千葉の幕張です。
最後の大雨のシーンは幕張です。
あこがれの先輩(田辺誠一)から赤い傘を借りて、大雨の中を行き、そして雨が止む最後のシーンが本当に素晴らしい!



四月03.jpg








参考:ロケ地情報

http://homepage2.nifty.com/miwako_k/april/april2.html

http://homepage2.nifty.com/miwako_k/april/april.html

http://funabashi.mypl.net/mp/locapre/?sid=394

DVDにもロケ地情報があります。

松たか子さんには桜の歌が何曲かあります。
ちなみに、この曲の映像は、『四月物語』です。

http://www.youtube.com/watch?v=VF-m4qJFi1Q&feature=related



四月02.jpg

2009年04月07日

雑感:表現の自由

本屋で雑誌をパラパラと立ち読みしました。『考える人』は、ピアノ演奏特集という思い切ったことをしてます。
月刊誌『創』の今月の特集は、「変貌するマンガ市場」です。
日本の漫画は、英語でもMangaで通じるし、世界中どこに行っても人気です。

http://www.tsukuru.co.jp/

今回の『創』には、注目している「とめはねっ!」の河合先生のインタビューも載っています。

最近は、漫画家デビューの作品も人気です。
中年漫画家デビューを目指す『俺はまだ本気出してないだけ』は、待望の三巻が出ました。
『少年ジャンプ』で人気連載の『バクマン』は、高校生の二人組が漫画家を目指す話です。
昔、『サルまん』という名作がありました。



ところで、『創』連載の鈴木邦男の日記では、映画『靖国』の後日談でした。

http://www.magazine9.jp/kunio/090401/

なんと!映画『靖国』は、中国では上映禁止なんだそうです。

このことについて漫画家小林よしのりの感想を聴きたいなあ〜。

日本での『靖国』上映禁止騒動は、親中メディアと反中メディアの喧嘩が原因で、右翼が騙されて、炎上したと思うんですけど・・・。

朝日新聞なんて、「表現の不自由」な新聞だと思うんですけど・・。

ただ『靖国』を上映中止にしようとした人達は、今回の中国での上映禁止をどう思うのだろう?



中国では、上映禁止が多い。
だからネットで海賊版が流行る。
最近は、「無許可の動画は禁止」という中国の政府の命令が出た。
初めてではないけど・・・。
理由は、著作権違反だからだそうだ。

Posted by tacthit at 19:48  |Comments(0)TrackBack(0) | 映画の感想:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする