2011年03月19日

原発に関するデマ

ツイッターで話題なので、リンクします。

注:デマと言っても意図的なデマではなく、本人は正しいと信じているけど、間違っている情報です。


武田邦彦の間違いについて

ブログ「NATROMの日記」

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20110318#p1




広瀬隆の間違いについて

広瀬隆氏『ニュースの深層 福島原発事故 メディア報道のあり方』での発言へのいくつかの修正(2011年3月17日放送)

http://getnews.jp/archives/105404




他にもベンジャミン・フルフォード発もあるのですが(笑)。
地震はアメリカの兵器らしい。


発見したら、また追加していくつもりです。


< 追記 >

原発のデマについては以下のブログが詳しいです。

広瀬隆の間違いも指摘してあります。

kikulog

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/


コメント欄での情報交換も参考になります。


2010年07月29日

トンデモ本読書記録:『二酸化炭素温暖化説の崩壊』広瀬隆:著(集英社新書)のまとめ

この当たりで、まとめに入りたいと思います。

まとめて読みたい人のために(たぶんいないと思うけど)カテゴリーも作りました。



トンデモ本読書記録:『二酸化炭素温暖化説の崩壊』広瀬隆:著(集英社新書)




この本の特徴としては・・・

陰謀論・・・・私たち(この場合は日本人)はマスコミに騙されている。


支離滅裂(主張が矛盾しても気にしない)。


直感を重視・・・自説に合った報道だけが、正しい。

大多数の人が嘘に騙されているけど、自分(広瀬隆先生)は真実を知っている。

自分(広瀬隆先生)の主張に都合のいい資料しか提示しない。

批判が自分(広瀬隆先生)によく当てはまる(ブーメラン批判)けど気にしない(例えばクライメートゲート事件)。

日本のマスコミはダメだけど、アメリカとイギリスのマスコミは素晴らしい。

広瀬隆先生から見れば、日本のマスコミは北朝鮮と同レベル?



連想するのはフィリップ・K・ディックのSF小説の基本設定であり、サスペンス作品の定番設定です。

具体的に見ていきましょう。




イギリスのBBC放送はじめ、全世界で気温が下がっていると大きく報道されているにもかかわらず、日本の新聞とテレビがまったくこのグラフを出さないからである。
日本人に正しく事実を伝えるべき報道関係者が重大な責任を問われる。




BBC放送、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・タイムズ、ウォルストリート・ジャーナルは広瀬隆先生の基準では合格点みたいです。





「メディアはこうした批判を長い間にわたって無視してきた。しかし今や、われわれは、これらの批判に追いついた」ということである。
ところが日本のメディアは、北海道新聞を除けば、はるか後方にあって、追いかける気配さえない。




広瀬隆先生は、どれだけ日本のマスコミのことを知っているのだろうか?
北海道新聞に知り合いがいるのだろうか?





さてもう一つ、あえてこうした寒さを書いたのは、読者に疑いの目を持ってほしいからである。
私が言いたいのは、このように毎年毎年の気象が大きく変化するからといって、それは昔からあることなので、温暖化説や寒冷化説を、安易に信じないほうがよい、ということである。




広瀬隆先生は、冒頭から寒冷説を主張していた気が・・・・。





現代人は、「新聞とテレビが正しい報道を続け」、「インターネットで事実が調べられる」と思い違いをして、嘘に惑わされているだけなのである。



ネットから引用したグラフが自説の根拠として使われているんですけど・・・。





新聞とテレビの記者、政治家全員は、まともな本を読んだことがないのだろう。



凄い推測です。





大切な本を読まずに、つまらないベストセラーしか手に取らない人類の知性の低下が心配なのである。




オイラは広瀬隆先生の知性が心配です。





ここまで古い資料をお読みになってお分かりの通り、私の知識の大半は、20年以上前からほとんど変わっていない。
大学の先生の小難しい理論を学ぶ必要など、どこにもない。
いまや報道界は不勉強と付和雷同の塊で、誤報だらけである。



丸山茂徳さんや柴田一成さんの理論は、広瀬隆先生から見れば「大学の先生の小難しい理論」には入らないのだろう。




2004年の異常については、どの学者も指摘していないことがある。
私が台風の発生源であるフィリピン海を調べたところ、夏からかなりの異常分布が認められたので、海底でマグマが噴出しているために台風が急増したのではないか、ひょっとして大地震が起こる兆候ではないかと、ひとり一抹の不安を抱いていた。
案の定・・・・

    略

私の直感は、まったくの素人考えだが、悲しいことに的中した。

人間は、深海に潜って一時期のの海底を調べることができても、今後も永遠に、深い海底を恒常的に調べることができないのである。
そのため、2008年5月2日〜3日にミャンマーを巨大サイクロンが襲って、10万人を超える死者が出たときも、私はまたその一帯での大地震を予感しなければならなかった。
案の定・・・・




広瀬隆先生の地震予測能力はナマズを超えています。

広瀬隆先生の地震予測論は、もうすぐ出る次回作で展開されるそうです。



トンデモ本読書ノート:20世紀の太陽黒点と気温の関係(グラフで考える)

広瀬隆さんの『二酸化炭素説の崩壊』(集英社新書)に、太陽黒点の話が出ていたので、検証してみましょう。

黒点のグラフは、『二酸化炭素温暖化説の崩壊』の54頁と同じグラフです。


クリックで拡大。


こk1.gif








太陽黒点は、1960年代をピークに下がっているのです。

だから「20世紀の太陽黒点と平均気温の相関性」はよくないので、太陽黒点の増減から「20世紀の平均気温」を説明するのは困難なのです。



↓ 20世紀の日本の平均気温


こk2.JPG






↓ 20世紀の北極圏の平均気温(日本の変化とかなり違いますが、1980年以後は温暖化が続いています。)



こk3.jpg











広瀬隆先生は、54頁の「20世紀の黒点変化」のグラフに「寒冷期には黒点が少ない」と書いて、黒点周期の変わり目に矢印を入れています。

う〜ん、広瀬隆先生、黒点周期の変わり目と寒冷期は違うんですけど・・・・。

過去に黒点周期が終わって、次の黒点周期が始まらなかった時期があって、それは確かに寒冷期だったんですけど(例えばマウンダー極小期とか)。

でもIPCCが問題にしているのは、1980年以後の温暖化で、未来はどうなるかなんです。

トンデモ本読書ノート:『二酸化炭素温暖化説の崩壊』と『科学者の9割は「地球温暖化」CO2説はウソだと知っている』

今回は比較したいと思います。

広瀬隆先生の『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書)は、丸山茂徳教授の『科学者の9割は「地球温暖化」CO2説はウソだと知っている』(宝島新書)から大きな影響を受けています。

『科学者の9割は「地球温暖化」CO2説はウソだと知っている』の感想は、アマゾンに数多く投稿されてますが、酷評が多いです。

http://www.amazon.co.jp/科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている-宝島社新書-丸山茂徳/dp/479666291X/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1280328607&sr=1-2

当然と言えば、当然ですけど・・・。

でも丸山茂徳教授は、東京工業大学大学院理工学研究科教授なのです。

ちなみに広瀬隆先生は早稲田大学理工学部卒で、ノンフィクション作家です。


比較すると、「温暖化の科学」の記述は、広瀬隆先生は丸山茂徳教授と比べると大雑把です。

専門家と素人なのだから当たり前なんですけど。

丸山茂徳教授は、押さえるべき知識は押さえて話を展開しているのですが、広瀬隆先生は一知半解な上に、知識不足なのです。

丸山茂徳先生の本は、自説の売り込みに熱心で、論理の飛躍が多いのですが、温暖化「科学」の基本は押さえています。


丸山茂徳教授の文章を見ていきましょう。





最初に地球温暖化の原因として疑われたのが太陽だった。
そもそも地球が温暖な気候を維持していられるのは、太陽が発する熱エネルギーが地球にもたらされているからである以上、太陽に原因を求めるのも当然のことだろう。

       略

太陽の活動が活発かどうかは、太陽表面に現れる黒点の数で明らかになることが知られている。

       略

そこで、気温の上昇を裏付けるのように、黒点数が増加していれば、太陽活動の高まりこそ温暖化の原因と特定できるのだが、この仮説はもろくも崩れてしまった。
黒点数の相対的な増加と気温の上昇に変換すると、当時、明らかになっていった気温の上昇の1割程度しかならないことが明らかになったのだ。
つまり、黒点数の増加から想定される太陽活動の活発化以上に、地球の気温は上昇していたのである。
こうして温暖化の新たな原因探しが始まったわけだが、そこで注目されたのが二酸化炭素であった。



従来の研究結果では、太陽「犯人」説は証拠不十分だったので、共犯者として温室効果ガスが注目されたのです。

比較として、広瀬隆先生の文章を引用します。




IPCCは、この黒点の増減は現在の地球の気温上昇と相関性がない、という驚くべき結論を主張しているのである。




20世紀の気温変化は太陽だけでは説明できないというのがIPCCの主張です。

また広瀬隆先生が提示している54頁の「20世紀の黒点変化」と20頁〜21頁の平均気温の変化を比較すれば、黒点と平均気温は相関していないことが明瞭です。

20世紀、黒点の増減と気温の上下は相関はよくないのです。

広瀬隆先生は、グラフを理解する能力が弱いみたいです。

そんなんでクライメートゲート事件について語る資格はないと思うけど、この本は学者の論文ではないので、面白ければいいです。

でも疑問なのは、「20世紀の黒点変化」と「20世紀の気温変化」を並べて掲載すれば明瞭なのに、何故しなかったのでしょうか?

ここに広瀬隆先生のトリックを勘繰ってしまうんですけど。




< 雲と宇宙線と平均気温の関係 >


丸山茂徳教授の本から引用します。




ここ数十年で地球が温暖化していないと言っているわけではない。
図1-3や図1-6に示されているように、実際に観測された気温変化を見る限り、過去20年間、気温は上昇しているのは間違いない。
といっても、IPCCが言うように、その原因が人間の排出した温室効果ガスの影響かどうかとなれば、前述のとおり多くの疑問を感じてしまうのだ。
二酸化炭素以外に、地球の気温に対して支配的に影響を与える別の要因があると考えるべきなのではないだろうか。
現在でもなおIPCCは、二酸化炭素が地球温暖化の主たる原因とする立場は崩していないが、私と同じく、IPCCの考え方に疑義を唱える研究者が数多く現れている。
その一人がデンマークの科学者、ヘンリク・スベンスマークだ。
彼は太陽活動と宇宙線の関係から温暖化が進んでいるとの説を発表した。

       略

その証拠となるのが、図1-9で、これは宇宙線(実線)と雲量(グレー線)の関係のグラフを示しているのだが、特に低層雲では明らかに相関していることが見て取れるだろう。




大事なポイントは高層雲と中層雲は、相関していないんです!

だから、この説も証拠不十分なのです。

広瀬隆先生は、雲がトータルで平均気温と相関していると勘違いしています。

『二酸化炭素温暖化説の崩壊』から引用します。



2010年に発刊された最新の本では、太陽研究の第一人者である柴田一成氏が書いた『太陽の科学 磁場から宇宙の謎に迫る』(NHK出版)という本に【図23】のグラフが出ている。

         略

それは、過去の観測から、【図24】のように黒点が増えると宇宙線が少なくなる。
そして【図25】のように宇宙線と地球上の雲の量の変化がぴったり合う。
この二つのグラフを合わせると、黒点が増えると、雲の量が減る、雲が減ればあったかい、という明快な事実が分かる。





ただ広瀬隆先生は実は知っていて、わざと無視したという疑いがあります。

クライメートゲート事件に対して、目には目を、アンフェアにはアンフェアを、クライメートゲート事件にはクライメートゲート事件で対抗しているのでは?

59頁の「宇宙線と雲の量の関係」のグラフは丸山教授の本ではなく、柴田一成:著『太陽の科学』(NHK出版)からの引用です。

こちらのグラフは丁寧に見ると、小さい字で「低い高度の雲」と書いてあるのですが、パッと見では気づきません。

広瀬隆先生は意図的に自説に都合のいいグラフを選択したのではないでしょうか?




< 地球は寒冷化している? >


丸山茂徳教授の本から引用します。




太陽活動の周期性から東京工業大学理学流動機構のモデルとして21世紀が寒冷化の世紀になることを予測した。
厳密には昨年(2007年)から寒冷化が始まったはずである。
本当にそうであろうか?
実はこの予測モデルを仕上げるまで、同機構の中でも意見が割れていたのである。




丸山教授説では、寒冷化は観測的事実ではなく、あくまで予測なのです。

平均気温は上がったり下がったりします。

丸山教授は太陽の周期から予測しているだけなのです。

だから広瀬隆先生は、丸山教授説を勘違い(誤読)しているのです。

それとも勘違いではなく作家的な表現方法でしょうか?

とにかく、この本が話題になることを心から望みます(注:嫌味ではありません)。

2010年07月27日

トンデモ本読書ノート:『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書)続き

『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書)を読んできましたが、飽きてきました。

広瀬隆先生は、副島隆彦先生や丸山茂徳先生に比べると、過激さが弱い気がします。

このブログの『二酸化炭素温暖化説の崩壊』感想カテ


http://blogs.dion.ne.jp/tacthit/archives/cat_348696-1.html


でも、今回は過激な部分を紹介したいと思います。




この日本に生きている99パーセントの人は、気象庁が公表して、インターネット上で「誰でも調べることができる」気温データを調べたことはない。
その99パーセントの人が、地球はCO2によって温暖化していると鵜呑みにしてきたことがこれで明らかである。
この人たちに罪はない。
イギリスのBBC放送はじめ、全世界で気温が下がっていると大きく報道されているにもかかわらず、日本の新聞とテレビがまったくこのグラフを出さないからである。
日本人に正しく事実を伝えるべき報道関係者が重大な責任を問われる。
しかし99パーセントの人が現在の気温変化を知らないことは、日々の作業に追われて忙しいというだけでは、まったく罪がないとは言えない。
ブレーズ・パスカルが「人間は考える葦である」と語った、人間という生物がとるべき態度ではない。
地球温暖化とは、子供にでも分かる、しかも面白い科学を論ずる話である。
もしCO2温暖化説を主張したいなら、誰もがまず気温を調べてから発言するべきである。
「地球を愛する」という言葉がテレビコマーシャルに氾濫しているが、地球を愛するとは、「気温を調べたこともない」企業や子供のたわ言ではなく、流行語でもない。
大いなる好奇心を持って、真剣に事実を調べて考え、それなりの骨折りを要することである。





広瀬隆先生は平均気温という概念が理解できてない気がする。




IPCCとは、自分たちがもの言えば世界中が動く、と信じてきた天動説の集団だったのである。
しかし正しく地動説に従って日本をのぞく世界中のメディアが動き出すと、狸の尻尾が見え、化けの皮がはがれて、冥王星と同じように「惑星ではない」と断定され、今では六等星の輝きもない。




広瀬隆先生は、比喩として天文学の知識を使うけど、変です。

「自分たちがもの言えば世界中が動く」・・・・天動説に対する偏見だなあ〜。

「冥王星と同じように「惑星ではない」と断定され、今では六等星の輝きもない。」

冥王星が惑星から降格されたのは、地動説とは関係ないし、冥王星は降格する前から六等星の輝きはありません。
惑星認定から外されたからと言って、冥王星の輝きは変化しません。




哀れな末路をたどったこの人間たち(注:IPCCの人たち)のことは、どうでもよい。
私が読者に尋ねたいのは、このように欧米で深刻な報道の洪水が続いて、もはやまともな人間の誰もCO2温暖化説を信じていないことを、ご存知だろうか、ということである。
日本に報道機関はあるのだろうか、という末期的な疑問なのである。
クライメートゲート・スキャンダル渦中で、それを覆い隠すバンクーバー・オリンピックが開催され、それにはしゃぐのが報道の姿だった。
滑稽なのは、世紀のスキャンダルに口をつぐんで、「あしたのエコでは遅すぎる」とくり返すNHKを筆頭とする日本のメディアの知性である。
彼らが「地球を愛していない」偽善者であることだけは断言できる。
民主党内閣が、温室効果ガス削減を謳って、地球温暖化対策基本法の制定に向かって動き出し、大量の排熱を出す原発の増設に猛進しようとしてきた。
この内閣の知性が世界中で失笑を買った通り、日本は孤島になっているのだ。
日本人全体が、この「考えない葦」メディアと政治家のため、無知という名の島に置き去りにされている。
インターネットは、本当に発達したのか。
インターネット辞書として多用されているWikipediaが、CO2温暖化説の広告塔だったことも、現在では強く批判を浴びている。
地球科学の事実を知るために、大半の読者はインターネットが必要だと思っているだろうが、それも思い違いであることを、過去の資料から実証してゆこう。





広瀬隆先生のNHKやインターネットに対する偏見がよくわかる文章です。
民放は見てないのでしょうか?

もはやまともな人間の誰もCO2温暖化説を信じていないことを、ご存知だろうか、ということである。

どうして広瀬先生は知っているのかが不思議です。





現代人は、「新聞とテレビが正しい報道を続け」、「インターネットで事実が調べられる」と思い違いをして、嘘に惑わされているだけなのである。

私は古い知識を持っていたからこそ、IPCCがホッケー・スティックを発表した瞬間に、この連中が悪質な詐欺師だと10年前に分かった。
クライメートゲート事件は関係ない。
IPCCの性格は、誰にでも判断できなければいかなかったはずである。

新聞とテレビの記者、政治家全員は、まともな本を読んだことがないのだろう。

私は読者に、近くの図書館に通いなさい、すぐれた本を読みなさい、すぐれた著者を探しなさい、と言いたいために、本書を書いている。

大切な本を読まずに、つまらないベストセラーしか手に取らない人類の知性の低下が心配なのである。




広瀬隆先生は心配性なんですね。





< 追記 >

なんか広瀬隆先生の『二酸化炭素説の崩壊』の悪口ばかり書いていますが、決して営業妨害しているつもりはありません。
むしろ逆に、この本が売れればいいと思っているのです。

テレビ番組で取り上げられて、話題になれば面白いなあ〜と思っています。

トンデモのないことを言う人がいないと退屈ですから。



2010年07月25日

トンデモ本読書ノート:ミランコビッチ・サイクル仮説で現在の温暖化がわかる???

丸山茂徳さんの『科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている 』(宝島社新書)や広瀬隆さんの『二酸化炭素説の崩壊』(集英社新書)でも、何故かミランコビッチ・サイクル仮説が紹介されています。

ミランコビッチ・サイクル仮説はミランコビッチという人が地球の数万年規模の気候変動を説明するために考えた仮説です。

今でも、その仮説の信頼性を巡って、激しい議論が専門家の間で交わされていて、決着はついていません。

とにかく数万年規模という定規の目盛の幅がムチャクチャ大きい上に、地球の気温の変化は複雑怪奇に変化するので、検証は難しいのです。

ただ懐疑派が、「最近の温暖化は自然現象だ」と主張する時によく出すのが、ミランコビッチ・サイクル仮説だったりするので、それは変だと思います。

だって数万年規模のサイクルなんですから、数年から数十年の急激な変化を説明できるはずはないんです。

逆にミランコビッチ・サイクル仮説のみで気温変動を説明しようとすると、「ミランコビッチ・サイクル仮説では今の急激な温暖化は説明できないから、原因は人為だ」という結論になってしまうと思うんです。


トンデモ本読書ノート:縄文海進について:かつて関東地方は海だった。

広瀬隆先生の『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書)の読書を続けます。

現在陸地の場所が縄文時代では海だったりします。

その理由はなんでしょうか?

また『二酸化炭素温暖化説の崩壊』から引用します。




日本でも現在よりずっと気温が高く、海面が現在より最大3〜5メートルほど高かったことが、各地の考古学調査で分かっている。
この海面が高くなったピーク時期が、日本では6500〜5500年前の縄文時代なので、考古学では縄文海進と呼ぶ。
これは考古学の好きな人にとっては常識の一歩である。
なぜなら、「石炭も石油も使わなかった縄文時代は、現在よりもはるかに温暖な気候だった」というこの事実は、明治10年に来日した動物学者エドワード・モースが東京で大森貝塚を発見してから、日本人による関東地方での貝塚競争が始まり、【図14】のようにして明らかにされた。
つまり栃木県の山奥にまで、海に面した河口に生息する貝の殻があるのはなぜだろうかという不思議を解いて、図のように各地で海が内陸に深く入りこんでいたことが分かったのである。
本書では、CO2温暖化説が出て科学が宗教化する前の、信頼できる書物の冷静な資料をできるだけ引用することにする。
【図15】でも【図16】でも、縄文海進時代の気温の高さと、海水面の変化が明確に描かれている。
CO2温暖化説を信じてきた罪のないほとんどの人を私は批判したことがないし、そういう人たちこそ事実を知って、自分の結論を導くべきだと思っているので、私が書くことをそのまま鵜呑みにする人間は嫌いである。
読者は町の図書館で「氷河」を検索すれば、これらの書物が山のように出てくるので、確認されたい。




はい、鵜呑みにしません(笑)。

ところで、広瀬隆先生は考古学が好きなのだろうか?
確かに縄文海進の時代は現在より平均気温は高かったみたいです。

この後、広瀬隆先生は、国立環境研究所の江守正多さんの縄文海進に関する文章を批判します。

たしかに江守正多さんの説明はおかしいのですが、広瀬隆先生の批判もおかしいです。

まず江守正多さんの説明から引用します。

http://eco.nikkei.co.jp/column/emori_seita/article.aspx?id=MMECza000024112009&page=3




7000年前ころの縄文時代に日本では海面が今より2〜3メートル高かったことが知られており、「縄文海進」と呼ばれています。
このころ、世界平均の気温が今よりずっと高かったと思っている人がいるようですが、それは間違いだそうです(専門が遠いので、僕も最近までよく知りませんでした)。
7000年前ごろにかけて海面が上昇したのは、氷期が終わって氷床が大量に融けた、つまり地球全体が暖かくなったせいです。
しかし、その後に日本付近で海面が下降したのは、地球全体が寒くなって氷床が増えたせいではなく、海水が増えたことによりその重さのために海底が沈下したせいです(逆に氷床が融けた近くでは、軽くなって地形が隆起しました)。
また、そのころに日本付近が今よりも暖かかったのは、黒潮の流路変化によるものと考えられているそうで、地域的な出来事です(訂正します。この時期は気候最適期とよばれ、北半球規模で20世紀よりも1℃程度温度が高かったと考えられています。ただし、この後に氷床が拡大したという証拠はありません=日経エコロミー編集部注:掲載後に筆者の要請で追加しました)。
というわけで、「縄文海進のころは地球が今よりもずっと暖かかったのだから、今の温暖化も異常ではない」というような説明に出会ったときにも、ぜひ注意して頂きたいものです。




次に広瀬隆先生の文章を引用します。





しかし、IPCCの代弁者である国立環境研究所の江守正多は、放置しがたいので一筆。
事実を認めず、必ず途中で話をすり替えて素人を煙に巻くような人間なので、ここで紹介しておく。

            略

江守のすり替え手法の代表例が、縄文海進である。
彼は『日経エコロミー』掲載記事に、「7000年前ごろにかけて海面が上昇したのは、氷期が終わって氷床が大量に融けた、つまり地球全体が暖かくなったせいです」と書きながら、その当時の気温が現在よりはるかに高かったという事実を認めていない。
そして縄文海進後に海面が下降したのは、地球全体が寒くなって氷床が増えたからではないと、無関係の海面低下の話にすり替えて、いきなり「縄文海進のころは地球が今よりもずっと暖かったのだから、今の温暖化も異常ではない、というような説明に出会ったときにも、ぜひ注意して頂きたいものです」と、とんでもない結論を書く。
この男は、「最終氷期のあとに気温が非常に高かった」という最大の論点である厳然たる事実を知らなかったらしく、あわてて訂正を加えている。




江守正多さんの説明には訂正があるのですが、訂正が完璧でないので、結果として矛盾のある文章になっているのです。

また

というわけで、「縄文海進のころは地球が今よりもずっと暖かかったのだから、今の温暖化も異常ではない」というような説明に出会ったときにも、ぜひ注意して頂きたいものです。

・・・という主張は唐突で飛躍しすぎです。

でも江守正多さんの説明は、本当に広瀬隆さん言うような「すり替え」でしょうか?

江守正多さんの主張を要約すると・・・

縄文海進の時代は現代より暖かく、そして海面が現代より高かった。
でも海面が下がった(ように見える)のは、寒くなったからではない。
別の理由からである。

江守正多さんは、海面の上下現象と平均気温の「因果関係」を精確に説明しようとしているだけなんです。

それを「すり替え」と思うのはプロのライターとしては、読解力が稚拙な気がするんですけど。

トンデモ本読書ノート:氷河とは?:南極の氷の仕組み

副島隆彦先生の『人類の月面着陸は無かったろう論』はトンデモ本の傑作ですので、トンデモ度5ぐらいですが、広瀬隆先生の『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書)は、それほど凄くないので、トンデモ度は3ぐらいですね。

そういう意味では中途半端な本です。

でもツッコミどころは多いので、ツッコミを入れてみます。





寒冷化した時代を私たちは「氷河期」と呼ぶが、氷河は氷が流れる河のことである。
寒冷化時代には、氷河だけでなく、流れない巨大な氷つまり氷床が陸上と海を覆ったので、正しくは「氷期」であり、氷期が終わったあとの温暖期は間氷期である。
しかし本書では、氷期=氷河期として用いる。




でたらめだ〜!!!

氷河期とは氷床のある時代(例えば南極などの大陸に巨大な氷がある時代)で、温暖期と寒冷期とは関係ありません。

だから現代は氷河期なんです。

氷河とは「氷が流れる河」ではなく、氷が河のように移動する状態のことです。

ちなみに温暖期のことは、氷期(寒い時期)と氷期の間の時期なので「間氷期」と言います。

では、どうして氷が河のように移動するのでしょうか?

また広瀬隆先生の文章を引用します。





南極や氷河はなぜ崩れるのだろうか。
暖かいから? とんでもない。
「棚氷が融ける」と大騒ぎし、環境破壊だと叫び回る人たちは学生の算数もできないのだろうか。
特別の知識は必要ない。
読者が百科事典を開けば、「南極の氷の厚さは、平均すると2500メートルある」と書いてあるはずだ。
この厚さの氷で一体、どれほど巨大な圧力がかかるか。
縦・横・高さ1メートルのサイコロに水を入れると、水の比重を1として、1トンになる。
氷の比重は、先に述べたように水よりわずかに小さいので、1平方メートルあたり2292トンの重さがかかっている。
ざっと畳半分に2000トンの近いと想像すればよい。
この重さで、崩れないはずがない。
そのため、氷は自分の重さで、海に面した端から次々に崩落するのである。
太古の昔から、南極や氷河の氷は崩れてきたのだ。
NHKの報道部は、この算数ができないために、ニュース冒頭に氷河の崩落画面を映し出して、「あしたのエコでは遅すぎる」と言うのである。
「もう手遅れだ」とテレビで叫び回る写真家や評論家、芸能人、大学教授、報道関係者を見ていると、小学生でもできる掛け算ができないのだから、私は、本当にもう日本は手遅れだと思うことがある。




ブー、広瀬隆先生、間違いです。

>サイコロに水を入れる  骰子????

四角い空箱に水を入れるのことですね。

あと計算は必要ありません。

雪の日の屋根を思い出せばいいのです。

積もった雪は、暖かくなると溶けます。

溶けると、屋根から落ちます。

NHKが言っているのはこの現象です。

でも温度が上がらなくても、雪は屋根から落ちます。

傾斜のある屋根は雪がたくさん積もると雪自体の重さで下に落ちます。

南極の沿岸部は傾斜があるので、傾斜のある屋根と同じ仕組なのです。

雪がたくさん積もると、重みで海に落ちてしまうのです。

ちなみに南極では傾斜がなくても氷は海に落ちます。

雪が降れば内陸部の氷はドンドン厚みを増します。

内陸部で氷の厚みが増すと、圧力がかかるので、表層の氷はドンドン外側に広がります。

この圧力が、氷河の力の元です。

沿岸部の氷は内陸部と比べて柔らかいので、崩れやすいのです。

ピザ生地を棒で伸ばして広げるのと同じ原理です。

もし広瀬隆先生の説が正しいとすると、南極の氷全部が崩壊することになってしまって、大変なことになります。

広瀬隆先生は南極の氷が増えていることを問題しています。

この現象は、暑くなると海からの水蒸気が増えて、その水蒸気が南極上空で冷やされて雪になるからです。

北極でも雪になりますが、南極は北極よりも寒く、夏でも零下の場所が多いので雪が積もりやすく、溶けにくいのです。



< 追記 >

広瀬隆さんの学歴を見たら、早稲田大学理工学部卒と書いてありました。




なんk.JPG

2010年07月24日

トンデモ本読書ノート:『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書)

丸山茂徳さんの『科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている 』(宝島社新書)と同じか、それ以上にダメな本だと思う。

トンデモ本に認定されること間違いなしですね。

広瀬隆さんは丸山教授と違って、ライターなのだけど、よく調べていると思う。

でも全然ダメだと思う。

広瀬隆さんはグラフを出して・・・



地球の気温は急上昇すると騒いできたが、CO2は激増しながら気温が上がらず、みな説明に困っている。




そして「最近20年間の地球全体の平均気温の変化」としてグラフを



2009年気象庁公表値より。



と書いている。

ちなみに気象庁の公表値はこちらです。

http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/an_wld.html

クリックで拡大



ひ11.gif








ちなみに広瀬隆さんが9頁に使ったグラフは人工衛星のデータを元にしたグラフです。

広瀬隆さんは、気象庁の公表値グラフを20頁〜21頁に使っていますが、人工衛星のグラフとの違いついては語っていません。

ちなみにネット上の懐疑派の論争の焦点は「人工衛星のデータは信頼できるか?」だったりします。

広瀬隆さんは、人工衛星のグラフを使って、1998年頃に温暖化して、その後は寒冷化したと主張しています。

その解釈は無理がありすぎです。



ひ12.jpg








同じグラフを色分けしたのを見てみましょう。



ひ13.gif








広瀬隆さんの文章を引用しましょう。



私はまず一枚の気温グラフ【図1】を示して、「ここ10年、地球の気温はまったく上昇していません。むしろ寒冷化しているのに、なぜ温暖化と騒ぐのですか」と尋ねた。
会場は寂として声がなかった。
「大気中のCO2濃度は、中国・インドなどの暴走する経済成長によってぐんぐん高まり、今年も最高記録を書き換えていますね。CO2温暖化説が正しいといいながら、CO2が増えて、なぜ地球は冷えているのですか」
続いて私は、「この会場で、このグラフの気温データを調べている人は手を挙げてください」と問うた。
やはり会場は水を打ったように静寂に包まれたまま、誰も手を挙げなかった。
すべての会場で、気温を調べている人がいなかった。
くり返すが、会場には、日本の中でも、この問題に特に高い関心をい抱いている人たちが来場していた。
これと同じ質問を、やはりこの問題に関心の高い本書の読者に対して問いたい。
そして、温暖化問題について報道を続けてきた新聞記者とテレビ報道関係者に対して、まず疑問を持つ、というところから興味深く問いかけたい。
「気温を調べたことがありますか」と。

8頁〜10頁




広瀬隆、ぜんぜんダメじゃん。






2010年07月22日

地球温暖化と懐疑主義者の奇妙な関係

最近、陰謀史観で有名な広瀬隆さんの『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書) が出ました。

懐疑論というのは「常識を疑う」ということで、ハリウッドのサスペンスの脚本では必須アイテムです。

有名なのは「アポロは月に行ってない疑惑」とか、「9/11テロ、アメリカ政府自作自演疑惑」などがあります。

「アポロ疑惑」も「9/11疑惑」も完膚なきまでに否定されています。

でも需要があるみたいで、信じている人は世界中にいるみたいです。

温暖化は実感と合いますが、実感と合うからと言って正しいとは限りません。

例えば、「地球が丸い」とか「地球が動いている」ということを実感している人は少数派で、大半の人は知識として知っているだけだと思います。





懐疑論を主張する人は大きく分けると、2タイプにあります。

1 陰謀系「AはBの陰謀だ(AとBにはお好きな言葉を入れて下さい)」


2 理科系(ほとんどは擬似科学、例『アインシュタインの相対性理論は間違っている』)


少し古いですけど、『ターミネーター』を例に考えましょう。

『ターミネーター』はバイオレンス版『ドラえもん』です。

過去を変えることで未来を変える話です。

シュワルツネッガー演じる殺人ロボットは未来からやって来ます。

関係ないけど最近始まったアニメ『世紀末オカルト学院』は、『ターミネーター』と同じく未来から来ると、何故か裸だったりする。

殺人ロボットの獲物はサラという女性ですが、なんとか殺人ロボットの攻撃を防ぎます。

『T2』では、サラは精神病院にいます。

未来から来た殺人ロボットに襲われたというのは「妄想」であると、政府関係者に洗脳されそうになっています。

『T1』は、現在の科学力を越える科学力を持った未来人からの攻撃です。

でも、そんなことは体験してない人には信じられません。

だから『T2』は『T1』と比べると、かなりややこしいです。

そして、このややこしさが懐疑論の特徴なのです。

サラは『T1』での記憶があるのだけど、あまりに非常識なので、政府によって「妄想」と信じ込まされています。

政府は非常識だけど、真実であると知っています。

これはフィリップ・K・ディックの小説によくあるパターンですが・・・。

そして新たな事件に巻き込まれてサラは政府の嘘を見破り、真実を知るという展開です(ハリウッド・アクション映画の黄金パターンです)。

『環境問題のウソの嘘』や『ニセ科学を10倍楽しむ本』を書いている「と学会」会長・山本弘さんの自伝小説『去年はいい年になるだろう』は、タイムマシーン小説のパロディ形式で書かれています。




陰謀を主張する人は、地球温暖化も、政府は真実を知っているのに「嘘」を言っているというパターンなのです。


でも世界中の政府が協力して、全ての研究データーを偽造するのは不可能だと思うのですが・・・・。

20世紀の平均気温のグラフを見ると、20世紀後半は前半より暑く、特に80年代以降の温暖化が目立つ場所が多いと思うのですが・・・。

だからデーターの偽造がいくつかあっても、全データーのほんの数%だと思うのです。

懐疑主義者は疑いすぎて、何が正しくて、何が間違っているかを判別する基準を無くしてしまっていると思うのです。

自分の直感以外は・・・・。