2011年10月04日

「男子の本懐」と昭和恐慌〜近現代史講座第2回のご案内

ブログ用浜口雄幸.jpg「もう一度学ぼう! 日本の近現代史」連続公開市民講座第2期第2回

「男子の本懐」と昭和恐慌
   〜 戦間期日本の経済と社会 〜

レポーター:木永勝也さん

日時:2011年10月8日(土)14時〜16時
場所:長崎市立図書館 研修室

※どなたでも自由に参加できます。参加費(資料代)300円が必要です。


【講座概要】
「男子の本懐」:城山三郎氏の小説のタイトルとして知られますが、1929年に首相となった浜口雄幸の言葉です。当時の浜口内閣の中心にいたのが井上準之助蔵相であり、高橋是清の財政経済政策とならぶ井上財政としてしられます。
浜口内閣期は少し前の表現をかりれば、経済面での“構造改革”をめざしたといった趣をもっています。「本懐」は遂げられたのでしょうか?

戦間期日本の経済:第一次大戦以後の戦間期の日本経済については、戦後不況から金融恐慌、そして世界大恐慌の影響をうけた農村恐慌など昭和恐慌の時期として、「慢性不況」期という見方があります。金融恐慌以後、不況の打開・経済活性化をめざし様々な経済政策が展開していきます。“構造改革”もそう
した試みのひとつでしょう。

浜口内閣期の諸政策:経済再建策として、(1)軍縮促進・緊縮財政、(2)産業合理化、(3)金解禁断行を提起します。輸出力強化・国際競争力の強化を狙った金解禁(金輸出解禁)政策、国内での産業合理化政策の展開は、世界恐慌の影響はむろん無視することはできませんが、経済格差の増大を進め、貧
富の差が見えるようにもなりました。海軍軍縮でのロンドン軍縮条約問題は、国民の中から対外政策での強い反発を引き起こしました。

経済成長と変化がつづく:「不況」とはいわれますが、実際には国際的には比較的高い実質経済成長が進んでいることが研究で指摘されています。同時にその経済成長は不均衡なものでもあり、様々な格差・矛盾をはらむものでした。
浜口内閣期の諸政策は格差・不均衡(国民の中の、都市と農村の、中央と地方などで)を拡大していくものでもありました。また、戦間期には大衆文化の展開、生活文化におけるモダニズムの影響などの「現代」的な生活社会への動きも進みます。

深まる恐慌・不況はかならず戦争と直結するやむをえないものなのか。日本にとって植民地をもつことはどういう意味があるのか。こうしたこととあわせて、1920-30年代の日本経済について議論して一緒に考えてみましょう。