May 03, 2010

アン・スチュアート「緋の抱擁」

黒の微笑」「白の情熱」「青の鼓動」「銀の慟哭」と続きました「アイス・シリーズ(Ice series)」の最後を飾る作品です。

アン・スチュアートHP : http://www.anne-stuart.com/

緋の抱擁
MIRA文庫
「緋の抱擁」
アン・スチュアート

テロ対策組織『委員会』のメンバーたちは過去に関わった任務によりロシア人の傭兵に追われる立場となり、メンバーの一人タカシ・オブライエンも妻サマーと共に身を隠していたが、そのことを知らないジリー・ロヴィッツが異父姉のサマーに会うために日本を訪れたのだった。ヤクザの親分である祖父を持ち、委員会のメンバーでもあるレノ(ヒロマサ・シノダ)は、祖父からは帰国を禁止され、サマーからもジリーに会うことを止められていたにも関わらず、彼女を守るために急遽滞在先のロンドンから日本に戻った。2年前に会って以来、レノのことを忘れることが出来なかったジリーにとって、この旅は彼に再会する目的もあったが、タカシの家で見知らぬ男たちに襲われそうになったところを助けてくれたレノの態度は冷たいものだった。そして、何者かに命を狙われ始めたジリーは、そんなレノと共に逃避行をすることになった。

レノは既に出ている4作品のヒーローと比べてまだまだ若く、『委員会』での経験も浅いだけに、冷酷になれない部分がとても新鮮でしたが、「青の鼓動」に登場したときにも危険な目に遭いながらもまったく懲りていないジリーは、この作品の中でも無謀で考えなしの行動を繰り返して、本当に苛々させられました。「青の鼓動」に続いて日本が舞台となるこの作品は、日本好きなアン・スチュアートなだけに普通のアメリカ人作家では気づかないような細かな部分のこだわりを感じましたが、日本人の目から見るとありえない部分も多かったですね。

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