2012年05月17日

やさしい日本語:解夏

さだまさし著「解夏

最近はずっとファンタジーや時代小説を読んでいたのですが、ちょっと飽きてきたので、やさしい日本語で書かれた小説を探してさだまさしの「解夏」を読んでみました。
一時期、さだまさしのディープなファンだったのですが最近は曲を聴くこともありませんし、小説を読むのは初めてです。

表題の『解夏』は映画化されたときに、難病にかかり失明する話というのを聞いたような気がしますが、詳細はまったく不明だったので、先入観なしに読めたと思います。
さだまさしの歌の詞のイメージからするともっと重い感じの作品なのかと思いましたが、それほど重くなくいいバランスの作品でした。
こういった重いテーマを、この感覚で小説にまとめるというのはすごいと思いますね。

気に入った作品は『秋桜』で外国人が日本で暮らすことの難しさと、日本人の素晴らしさを感じることのできる作品でした。
テーマ的に映像化は難しいのかもしれませんが、この作品を映像化してもいいんじゃないのかなぁ…。

また、『水底の村』と『サクラサク』もなかなかの作品だとは思いますが、前の2作と比べるとかな…。

この本を手に取った当初の目的は達成できました。機会があれば今度は『精霊流し』や『眉山』も読もうかなぁ…。


 
Posted by 長流水 at 00:31  |Comments(0) | 小説

2012年01月11日

久しぶりの国産ファンタジー:伝説の勇者の伝説[鏡貴也]

鏡貴也著「伝説の勇者の伝説

中学生になった息子が熱心に読んでいた『伝説の勇者の伝説』を借りて読んでみました。

日本人作家のファンタジーを読むのは久しぶりですね。ファンタジー作品というのを意識して読んだのはもしかすると『わたしの勇者さま』シリーズ以来かもしれません。(約15年ぶりですね…。)

最近ではライトノベルもほとんど読んでいなかったので、最初は話の展開についていけないところもありましたが、作品そのもののプロットがよくできているためか、すぐに集中して読むことができました。

この作者の他の作品を読んでいないので何とも言えませんが、ファンタジーにありがちな細かい描写をしすぎて話のスピードが落ちて中だるみすることもなく、読み手が想像力をうまく発揮できる程度の描写がされているので、表面的な文字を追うだけでなく、いろいろと考えながら(想像しながら)読んでいけるところもいいと思います。

この作品はコミック化やアニメ化もされているようですが、小説だけで十分面白いので、コミックやアニメには手を出さなくてもいいんじゃないかな。

 

シリーズとして『とりあえず伝説の勇者の伝説』『大伝説の勇者の伝説』『真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説』があって、読む順番もあるようなのでそれを子供に訊いて読み進めています。
 
Posted by 長流水 at 23:49  |Comments(23) | ファンタジー

2011年12月03日

名探偵ではないか:姿見橋−知らぬが半兵衛手控帖[藤井邦夫]

藤井邦夫著「姿見橋−知らぬが半兵衛手控帖

 この作品は前回、前々回で紹介した「秋山久蔵御用控」シリーズや「柳橋の弥平次捕物噺」シリーズにも出てくる同心の白縫半兵衛が主人公の作品です。

 この主人公の白縫半兵衛は決して仕事熱心という感じではありませんが、事件の裏の裏までよく調べて、本当に悪い奴、事件の主導者を罰するというところを考えているのはなかなかかっこいいです。
 そのため、スカッとした勧善懲悪的な話にはならずハッピーエンドといった感じではありませんが、読んでいてこういう「結果になれば文句を言う人はいないよなぁ…」という気持ちになりますね。
 白縫半兵衛によって救われた人も、白縫半兵衛に感謝をしても、これからの人生は背負うものがたくさんあって大変だろうなぁという気持ちが出てくるのは作品に引き込まれているからなのでしょうね。

 主人公・白縫半兵衛の決め台詞があるのですが、何話か読んでいるとちょっとくどく感じてしまうのは残念ですね。

 
 
Posted by 長流水 at 17:09  |Comments(4) | 時代小説