2012年01月11日

久しぶりの国産ファンタジー:伝説の勇者の伝説[鏡貴也]

鏡貴也著「伝説の勇者の伝説

中学生になった息子が熱心に読んでいた『伝説の勇者の伝説』を借りて読んでみました。

日本人作家のファンタジーを読むのは久しぶりですね。ファンタジー作品というのを意識して読んだのはもしかすると『わたしの勇者さま』シリーズ以来かもしれません。(約15年ぶりですね…。)

最近ではライトノベルもほとんど読んでいなかったので、最初は話の展開についていけないところもありましたが、作品そのもののプロットがよくできているためか、すぐに集中して読むことができました。

この作者の他の作品を読んでいないので何とも言えませんが、ファンタジーにありがちな細かい描写をしすぎて話のスピードが落ちて中だるみすることもなく、読み手が想像力をうまく発揮できる程度の描写がされているので、表面的な文字を追うだけでなく、いろいろと考えながら(想像しながら)読んでいけるところもいいと思います。

この作品はコミック化やアニメ化もされているようですが、小説だけで十分面白いので、コミックやアニメには手を出さなくてもいいんじゃないかな。

 

シリーズとして『とりあえず伝説の勇者の伝説』『大伝説の勇者の伝説』『真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説』があって、読む順番もあるようなのでそれを子供に訊いて読み進めています。
 
Posted by 長流水 at 23:49  |Comments(23) | ファンタジー

2010年12月25日

最終章:ハリー・ポッターと死の秘宝[J.K.ローリング]

J.K.ローリング著「ハリー・ポッターと死の秘宝

 ハードカバーの『ハリー・ポッターと死の秘宝』も読みましたが、今回は携帯版の『ハリー・ポッターと死の秘宝』です。

 こういったシリーズ作品ではよくあることですが、話が進むうちにどんどん長くなってこの本は一気に読むのが困難な長さですね。ただ、ハードカバーの『ハリー・ポッターと死の秘宝』は1冊でも通勤で持ち歩くのを諦めるような重さでしたが、携帯版の『ハリー・ポッターと死の秘宝』はまだカバンに入るのが救いでしょうか…。

 ハードカバーと携帯版を比べてはいませんが、多少変わったところがあるようです。ただ、大きな変更箇所はなかったようなので読んでいて特別気になったところはありませんでした。

 ハリー・ポッターと死の秘宝の映画も公開されていますが、これまでの映画シリーズから考えるとカットされるシーンも多いと思うので、本で読むとさらに楽しさが増しますね。

  
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Posted by 長流水 at 21:09  |Comments(4) | ファンタジー

2010年05月07日

電車で読むにはちょうどいい:ハリー・ポッターと謎のプリンス(携帯版)[J.K.ローリング]

J.K.ローリング著「ハリー・ポッターと謎のプリンス(携帯版)

 すでに、単行本でもよみ、映画もDVD見ていて、さらに続編の「ハリー・ポッターと死の秘宝」も読んでいますが、携帯版で改めて呼んでみました。

 内容は単行本の「ハリー・ポッターと謎のプリンス」と少し変わったところもあるようですが、一語一句覚えるほど読んでいませんし、単行本を読んでから時間も空いていますので楽しく読めました。
 私の場合は読書の基本を通勤の列車の中で行っているので、小さくて軽くなった携帯版は持ち運びが楽になり、よかったです。
 ちょっと気になったのはこの本は上下巻2冊になっていますが、当然通勤時には上巻か下巻のどちらかしか持っていません。で、上巻を読み終わった後、下巻に取り掛かるのは翌日になるのですが、上下巻の分かれ目の場所がちょっとよくないためか、下巻の読み始に上巻の最後のところを読み直したくなりました。もう少し、上下巻の分かれ目は考えてほしいですね。

  
 
Posted by 長流水 at 18:40  |Comments(13) | ファンタジー

2009年12月21日

ジブリの原作:床下の小人たち[メアリー・ノートン]

メアリー・ノートン著「床下の小人たち

 次のジブリの新作アニメが「借りぐらしのアリエッティ」という発表があり、その原作が「床下の小人たち」ということだったので早速、本屋をまわって購入し読んでみました。
 多分ですが作者のメアリー・ノートンの作品は初めてですし、訳者の林容吉も初めてだと思います。数多く本を読んでいますが作者と訳者が両方初めてというのは最近では少ないですね。

 題名の「床下の小人たち」のとおり小人の話(ファンタジー)です。
 小人といっても大きいのでは「指輪物語」に出てくるホビットやドワーフような子供くらいのものから、中くらいのでは「ニルスのふしぎな旅」のニルスや「ガリヴァー旅行記」のリリパットの手のひらサイズ、そして小さいのでは「だれも知らない小さな国」に出てくるコロボックル(小法師さま)のような指サイズまでいろいろといますが、この作品で出てくる小人はコロボックルに近い大きさのようです。(床下に住んでいるくらいですからかなり小さめです。)

 アニメの題が『借りぐらしのアリエッティ』というのは、彼ら小人は人間の家に住み着き人間の食料や服、雑貨などさまざまなものを借りて(失敬して)生活しているためで、彼ら小人からすると人間は大きくてのろまといった感覚のようですから、性質的にはコロボックルに近い感じです。
 また、コロボックルが人間の目を避けて生活しているように、この作品の小人たちも人間の家に住んでいるくせに人間に見つかることを非常に恐れていて、人間に見つかったら家を出なくてはならないといった考えを持っています。
 こうした人間に頼っているにも関わらず、非常に人間を恐れている小人たちのちょっと世間知らずな女の子アリエッティが起こすことについての話です。

 
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Posted by 長流水 at 17:16  |Comments(3) | ファンタジー

2009年03月17日

ハリー・ポッターを読まずに楽しめるか:吟遊詩人ビードルの物語[J.K.ローリング]

J.K.ローリング著「吟遊詩人ビードルの物語

 ハリー・ポッターと死の秘宝の中で、ダンブルドアがハーマイオニーに謎解きのヒントとして与えた、魔法界のおとぎ話の短編集です。
 J.K.ローリングが手書きで7冊作り、そのうちの1冊をAmazonが高額で落札したので話題になった本です。

 5つの短編とそれについてのダンブルドアのメモ(コメント)と、作者(J.K.ローリング)の補足といった内容で、本編はハーマイオニーがルーン文字から翻訳したという扱いになっています。

 5つの短編は親が子供を寝かせるときに読み聞かせるといった扱いの話という設定のため、いわゆる昔話的な教訓を含んだ内容になっているのですが、この教訓などはハリー・ポッターの本編を読んでいないとちょっとわかりにくいものになっていると感じました。
 特に5つ目の『三人兄弟の物語』などは、ハリー・ポッターと死の秘宝で大きな位置を占めているために、逆にハリー・ポッターと死の秘宝を読んでいないと、この話で言いたいことが伝わらないのではといった感じです。

 この本はハーマイオニーが訳したという設定なのですが、ハーマイオニーらしさというのがあまり感じられません。ハリー・ポッター本編を読む限り、勉強ができるハーマイオニーであれば、単にルーン文字から訳すだけでなく、ビードルの物語は他の本ではこんな風に扱われているなど、吟遊詩人ビードルの物語の魔法界での位置づけや、人間界にもこんな似たような話があるなど、様々な補足を加えそうなのに、そうなっていないのでハーマイオニーが翻訳したという設定が生きていないと思います。ハーマイオニーの解説というのがあってもよかったと思います。

 また、この本を購入する人の多くはハリー・ポッターシリーズ全巻を持っている人だと思うのですが、この本はハリー・ポッター本編と大きさが違い一回り小さいです。(コレクターのことを考えてくれるなら大きさをそろえてほしかった…。)

  
 
Posted by 長流水 at 23:31  |Comments(70) | ファンタジー

2007年06月23日

ファンタジーの傑作:ホビットの冒険[J.R.R.トールキン]

J.R.R.トールキン著「ホビットの冒険〈上〉」「ホビットの冒険〈下〉

 この作品は、指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)の中にも出てくる、フロドの養父ビルボの冒険の話です。魔法使いガンダルフに誘われてドワーフたちと冒険に出かけ、様々な困難を乗り越えて、ドラゴンを倒し宝を手に入れる話です。

 指輪物語の前作という位置づけの本だと思って読みましたが、同じ世界の話ではありますが、ホビットの冒険と指輪物語は連続した作品ではないですね。人によっては指輪物語を読むときの予備知識のために読むのがいいとのことですが、それなら指輪物語の最初の長大な説明は要らないでしょう。
 もちろん、出てくるホビットは指輪物語で指輪の持ち主として出てくるビルボ・バギンズですし、魔法使いのガンダルフも出てきます。また、ドワーフのギムリに父グローイン、エルフのレゴラスの父スランドゥイル(エルフ王)、裂け谷のエルロンドなども登場します。
 他にも、指輪物語でフロドやガンダルフが持っている剣はこの作品で手に入れたものですので、この作品を読むことで“指輪物語”をさらに楽しむことができます。
 指輪物語で重要な位置を占める“一つの指輪”は、この作品の中でビルボがスメアゴル(ゴクリ)から手に入れるのですが、この作品の中では、指輪をつけた者の姿を消せる指輪であって、(指輪を誰が何のために作ったのかなど)“一つの指輪”としての説明はありません。

 この作品も指輪物語もそうですがトールキンの作品は“帰ってくる”というところが特徴でしょうか。

 私としては読みやすさは指輪物語より上だと思います。ただ、本の位置づけが子供向けなため、ひらがなが多いので、大人にはちょっと大変かなぁ。

 指輪物語から離れて「ホビットの冒険」を読むのが、この作品への正しいアプローチだと思います。
 
Posted by 長流水 at 23:25  | ファンタジー