加納朋子の作品には、おおよそのパターンがある。主人公が、ふとした偶然からある人と出会う。そして二人でいくつもの謎に遭遇し、そして解決していく。その中で二人の関係が進展したり、または成長したりする。今回もパターンはそれだ。
仁木という脱サラの探偵と、安梨沙という<アリス>と呼ばれることになる女性が、「不思議の国のアリス」の調べに乗って、いくつもの謎を解決していく。謎も魅力的なら登場人物も魅力的。ほんわかと進んでいく物語にどんどん引き込まれていってしまう。
読んでしまうのがもったいないと思わせる作品である。
加納朋子「螺旋階段のアリス」
螺旋階段のアリス 文春文庫文春文庫