2004年09月08日

月は幽咽のデバイス(森博嗣)

森博嗣の瀬在丸紅子シリーズ(通称Vシリーズ)の三作目。久しぶりに森博嗣の本を読んでかなり満足している。
Vシリーズは、阿漕荘の住人である女装趣味の小鳥遊練無、怪しい調査員の保呂草順平、大学生の香具山紫子と、無言亭に住む、昔は裕福な家庭で、今は「没落」という言葉がぴったり合う科学者の瀬在丸紅子の四人を主な登場人物として、彼等の周りで起こるゴタゴタを瀬在丸が解く、というものだ。
今回の話は、オオカミ男がいると噂される篠塚邸で、密室のなか、衣服が引き裂かれ、部屋中を引きずりまわされたと思われる死体が発見される。篠塚家に関わるちょっと変わった人々と、さらに変わった阿漕荘のメンバーたちがうろうろわらわらしている内に瀬在丸が真相を看破する、みたいな話だ。
トリック自体はすごいし(現実的ではないけど)、結論に至る過程にもそれなりに納得できるのでいいのだが、それ以上にキャラクターや彼等のセリフ・思考、瀬在丸と祖父江の複雑な関係、小鳥遊と香具山のやりとり、爽やかとはいえない保呂草の仕事と、保呂草と瀬在丸の関係、そういったところが面白くて仕方ない。もう別に事件とかどうでもよくなる。そんな小説だ。
ただやっぱり犀川&萌絵シリーズの方が好きだ。犀川のキャラが最高だ。

森博嗣「月は幽咽のデバイス」


月は幽咽のデバイス(ノベルス)

月は幽咽のデバイス講談社ノベルス


月は幽咽のデバイス(文庫)

月は幽咽のデバイス講談社文庫
 

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森博嗣『月は幽咽のデバイス』読了【モンキーターン】 at 2004年10月11日 00:21
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月は幽咽のデバイス  森 博嗣【闘う女達への応援歌!日記】 at 2005年11月03日 12:59