オールド・ボーイ
笑うときは世界と一緒 泣くときはお前ひとり
カンヌ映画祭グランプリ受賞作。ついでに日本のマンガが原作ってことで何かと話題の韓流映画。
訳も判らず監禁され,突如15年目に解放されたオ・デス。己のことを“適(デ)当に過(ス)ごす男(オ)”と,何も意識せず一家庭人・社会人として暮らして来たが,監禁生活中,見知らぬ主謀者への憎悪だけを糧に生き抜くデス。解放され,主謀者から挑戦状を叩きつけられる。何故監禁されていたか,その理由を探せ,と。
ヒトコトで申すなら“した方は忘れるが,された方はいつまでも覚えてる”がテーマ。
これ,非常に悪意のある,粘着質の塊のような作品なんで,体力・気力のある時に,それからそういう映画でも平気な人にはオススメするが,そうじゃない人はあまり観ない方がいいかもねぇ。下手したら毒気に当てられて,熱が出ますよ。
何せ,ネタをバラしたら15年監禁されるっつうからな。まぁ殺人でのオツトメだと思えば苦にもならんだろう。わしゃ屠殺場国家の家畜・日本の民だからな。慣れればどうとでもなるさ。
ってことで,15年監禁されてもいい方,以下どうぞぉ
NEXT MORE
ヒトは恨みをどこまで抱いていられるのか。何気ない一挙手一投足でどこかの誰かが害を被っていたらどうするか…そんなことにまでいちいち責任取ってるやつ,少なくともこの国にはおらんだろう。国家元首でさえスーダラ節(汗)
恐らく,日本人的気質には向かない映画だな。どんな仕打ちを受けても,いつかどこかで風化して,化石のようにしてしまう人種だから…他所から見るとそれこそ変なのかもね。一族にされた恨みを百年も千年も,血が途絶えるまで持って行くような,そんな性根の人って日本では絶滅してるでしょう。そういう土台がないと中々共感はし辛いモノが根底にあるね。
個人的には過去と現在を連続して考えるってのは,どこかおかしいとは思うんだが。明日のわしは今日のわしと全く同じじゃないでしょうよ。そう何かが思わせてるだけでさ。
ノコ(『
saw』)の次はゲンノウ(←カナヅチの意)かってことで,これでもかと振るわれる暴力,拷問,苦痛。こういう痛みで生を逆説的に捕らえるのって,塚本晋也や北野武,三池崇史なぞがとっくのとうにやっちゃってて,あんまり目新しさは感じないよね。
ここに社会的なタブーが絡んで来て,何となく神話の世界にも通じて来るが…そこが西洋人にとってぐっと来るンだろうかね。そのタブーとは…近親相姦ですよ。兄が妹を,姉が弟を,父が娘を,母が息子を,神話どころか近世ではどこの国の有力者も侵していた甘美なる背徳。これがこの話のネタです…紫の傘がやってくる〜!!!
復讐と残虐趣味とブルジョアと近親相姦。ねぇ,デカダンスの匂いがしますねぇえ(喜)古代ローマ帝国か,イタリアの貴族か。そう考えると観ていた間の座りの悪い感じが薄れて来たのもまた事実。
最期の最期,何故か己を救わんがためにある行動に出ちまったオ・デスに対して,ばかやろうと胸でつぶやくわしが居た。己が復讐鬼と化し,ヒトでなくなったと自覚したんなら,ちゃっちゃと鬼畜になりやがれ。徹底的に汚れてしまえ。
己の血を分けた者への愛と言うのは,所詮他人の恋人や妻なんぞより強く,濃く,普遍だ。妻のためには死ねねぇが,娘のためなら喜んで,ってオヤジが殆どだろ。そこに肉の欲が絡むか否か,ってだけの話でね。それでいい!と開き直った時点で,お前の勝ちだったんだよ,デス!全く…ばかじゃねぇの(泣)?
この最期が,わしにとっての傑作になるかどうかの境目だったんだな。観終わって,改めて振り返ると。
まぁ良くも悪くもインパクトは最強であるな。ギロギロとした脂っこい視線のチェ・ミンシクの熱演に,パワーは満載の映画。いいとか,悪いとかはあまり論じても意味がないね。好み真っ二つ。
▽おひとつぽちっと□_ヾ('_' )
Posted by ゆえひさ at 00:45│
Comments(4)│
TrackBack(13)
TRACKBACK URL
http://blogs.dion.ne.jp/yuu_dake/tb.cgi/268988
KAZZのこの映画の評価
今、話題の”オールド・ボーイ”先月、試写会で見て来ました
タラちゃん(タランティーノ)が、絶賛するのも頷ける
スピード感のある映画です
面白かったですとっても
..
オールド・ボーイ【(売れないシナリオライター)KAZZの呟き!】at November 24, 2004 21:22
土屋ガロンこと狩撫麻礼原作の「オールド・ボーイ」が映画化され、タランティーノに絶賛されカンヌでグランプリを穫った。らしい。 残念ながら、映画の方は未見ですが、漫画は読んでます。ん〜、微妙かな。面白い..
オールド・ボーイ【Funk'n Blog】at November 27, 2004 07:07
オールド・ボーイ
観てきました。61点。テレビ朝日「虎の門」で先週井筒監督がすごいオススメしていたが,まったく満足できず。まったく,てのは言い過ぎで,設定は奇抜で面白いが,話の内容(脚本?原本?)が..
そんなことで復讐?!←オールドボーイをレビュります【よく考えるぎょるいのひとver.3.03】at December 08, 2004 01:13
オールドボーイ
監督:パク・チャスク
撮影:チョン・ジョンフン
照明:パク・ヒョウンウォン
美術:リュ・ソンヒ
音楽:チョ・ヨンウク/イ・ジス
原作..
僕が見た映画その18【黒子童話集】at December 26, 2004 17:56
↓で言ってましたが何とか行けました。
長めの映画なので久々に早起きして午前中から映画。
(ネタばれあるかも・注)
感想はー…「救いなさすぎ」
何でしょう。ある人にとってはとてつもなく重要な..
「オールドボーイ」【へなblog】at January 01, 2005 03:05
映画単体としては面白い。迫力のある力ずくの展開、脚本の瑕疵は演出の勢いで目を眩ませ、観客を引きずっていく。意表をついた場面展開で、あれよあれよというまに物語に没入させる。タランティーノが絶賛するのも理..
オールド・ボーイ【大阪テンポラリーHomebodyの徒然の記】at January 29, 2005 04:18
「オールド・ボーイ」
チェ・ミンシクの鬼気迫る怪演。
「どうして、オレを15年も監禁したんだ」
訳のわからない状況、そして復讐。
謎解きよりも、明らかになる真実に
主人公がどう反応するか..
オススメの韓国映画??「オールド・ボーイ」【soramove】at April 06, 2005 11:32
人妻フミの赤裸々ビデオ日誌に、 『 「オールドボーイ」に感化されて復讐を思い立つ』を追加。 きっとお兄さんの所業は、妹萌えの余りだったのでしょう……って違いますか。 とりあえず、お兄さんは速やかに返却..
「オールドボーイ」の感想【I N T R O + UptoDate】at April 08, 2005 18:52
オールド・ボーイ
原作は、日本の漫画なのね。
おもしろいんだケド、なんかねぇ、、、
ラストまではほんとに、引き込まれて見てしまいましたが、
最後の方は、よくわかんないわ..
オールド・ボーイ【猫姫じゃ】at June 29, 2005 01:34
さるおです。 トンカチって武器になるよな。『OLDBOY/オールドボーイ』を観たよ。 監督は『JSA』パク・チャヌク。出演はチェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・ヘジョン。日本のコミック(土屋ガロン)の映画..
映画鑑賞感想文『オールド・ボーイ』【さるおの日刊ヨタばなし★スターメンバー】at June 30, 2005 03:22
・・・・お前は誰だ!?なぜ俺を15年監禁した!? ★★★★☆ 公式サイトの予告編がかっこよくて、前売券買ってしまいました。なぜか15年監禁された男が、その理由を突き止める。誰が?何のために?そしてなぜ..
「オールド・ボーイ」【映画を中途半端に斬る。】at December 19, 2005 01:42
オールド・ボーイ プレミアム・エディション(2003/韓国)
2004年度カンヌ国際映画祭グランプリ作品。
ごく平凡な人生を送っていたオ・デスはある日突然拉致され、気がつくと小さな監禁..
DVD『オールド・ボーイ』【みかんのReading Diary♪】at December 25, 2005 18:17
『オールド・ボーイ』
あらすじ
『妻と幼い娘を持ち、ごくありふれた生活を送っていたサラリーマン、オ・デス。彼はある雨の日にいきなり誘拐され、狭い部屋に監禁されてしまう。理由も知らさ..
オールド・ボーイ【39☆SMASH】at February 22, 2006 12:05
トラックバック、ありがとうございます。
痛烈な感想、拝見致しました。
って、本当に書いちゃってますね〜(笑)
大丈夫ですか?まさか今あの部屋で書き込んでるんじゃぁ…(爆)
黒犬獣さん
はぁ,実はずっとあの部屋に監禁されてまして。揚げ餃子はもう飽きました(T-T)
まぁあの程度のオチっつったら製作者サイドに悪いですが,読めますよね,何となく…勿体つけるのもシャマラン映画みたいで何かなぁ,と思います。
はじめまして。
トラックバック有難うございました。
これからもよろしくお願いします。
clint_columboさん
わざわざ有難うございます。
しかしこの手の映画のネタバレなし的感想ってホーントに難しいですよねぇ。
この[以下ネタバレ]って言うのを如何にして使わずに書くか,が今年の課題です(^^;
トラックバック反映にはお時間を頂きますm(_ _)m
□TRACKBACK...Thank you!□